F-018:続・すぐに行動する

 

 前回(http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/7030948.html)に引き続き、医師としての大先輩の姿から「すぐに行動する」ということを考えてみたいと思います。

 

 先日、ある会議に出席するために、私の働く医療圏の中核を担う病院を訪問しました。

会議終了後、廊下で先輩医師と立ち話をしているところに看護師さんが加わりました。挨拶をしていると、「あっ、この前の朝礼で院長が話していた先生ですね♪」と言われました。

 

「笑み」について、笑みを生みだす「医療人自身のマインドの状態」について、そして、そのマインドの状態の根源にあるべき「自分の存在と意味」について、私のことを取り上げながら、その大病院の朝礼で院長先生が話をされたそうなのです。

 

私はしばらく唖然としていましたが、徐々に状況を理解しました。

「きっと、苫米地博士のあの本を読んでくださったに違いない」

 

 年明け早々、今まで御世話になった先生方に、これまでの感謝とともに「あと半年で院長職を辞職し、コーチとしての活動を加速させること」を報告するために手紙を送らせていただきました。その中で、これからの医療にますます重要となる気功について書かれている「自分のリミッターをはずす! 完全版 変性意識入門」(ビジネス社)を紹介いたしました。

 

 医療現場で気功の話題になると、ネガティブな反応がかえってくることが少なくありません。今までは私から積極的に気功を取り上げることはなく、なんとなく質問されたらそれとなく回答する程度でした(守秘義務の関係もあります)。

 なので、私の唐突な「気功ヒーラー宣言」に対して、ビックリされたり、敬遠されたり、批判されたりすることは覚悟していました。

 

「自分のリミッターをはずす!」内の私の文章は、事情により、気功そのものというよりはコーチングによせたものとなっています。それでも医療現場、特に救命救急の現場で働く専門職の方々には、あるいは西洋医学を極める先生方には、強い衝撃を与える内容となっているはずです。

「果たして受け入れていただけるのだろうか?」と半信半疑だったのが私の正直な気持ちでした。

でも、そんな私の心配は、その大病院にいる間に消え去りました。

 

立ち話中に安堵を感じはじめた頃、なんと、その病院の院長先生が現れました。

本について伺うと、手紙を読んですぐに注文されたということでした。そして、本が届いたら早速読みはじめ、散歩中には逆腹式呼吸を実践している!ということでした。

その院長先生は、大変なはずの院長業務をこなしながら、さらに外科医として第一線で御活躍されています。とてもとても多忙な先生です。

そんな超多忙な生活にもかかわらず、「興味を持ったらすぐに学び、いいと思ったらすぐに実践すること」をあたりまえにされているのです。

 

この「どんどんインプットして、すぐさま自分流にアレンジし、アウトプットしていく」という生き方が、その人の人生をつくりあげます。いわば“ライフデザイン”です。

 

 「先生、ぜひ今度、院内研修会の講師をしてください」

 

 突然のオファーをいただきながら、私は、「誰もが認める外科医であり院長でもある大先生が、なぜこんなにも軽やかに行動することができるのだろうか?」と思いめぐらしました。

 一体何が、私のような地域医療の異端児に対して偏見なく応対してくださることを可能とするのでしょうか?

 

 私は、院長として、地区医師会理事として、様々な公的・専門的会合に出席しています。

「私にしかできない視点の提供」を常に意識し、いつも積極的に発言していますが、予定調和的な会合や現状維持を目的とした会議においては、“空気を乱す存在”となってしまうことが少なくありません。

今回取り上げさせていただいている院長先生の病院についても、厳しい発言を行ったことがたびたびあります。

 

 ある会合後、その院長先生に生意気な発言を連発していることを謝罪したことがあります。きっと嫌われていると思っていた私は、嫌味の一つ二つを言われることを覚悟していました。しかし、院長先生の応対は予想の正反対でした。

「僕は若い人と議論をするのが好きだ」と話され、積極的な発言にむしろ感謝されたのです。

 

「なぜ議論が好きなのだろうか?」と思索しながらその後もたくさんの会合等で御一緒させていただいていますが、その理由として一番感じるのはその院長先生の「向上心」です。

 

すでに誰もが認める存在でありながら向上心を保ち続けることができるのは、(無意識下に)さらなるゴール(http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html)があり、それを「成し遂げたい」という強い願望(希望)と「成し遂げることができる」というエフィカシー(http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5616012.html)があるからに違いありません。

 

そのゴールとエフィカシーを源泉とする向上心が「すぐに行動する」ことを可能としているのだと思いました。そんな生き様が院長先生のライフデザインとなり、さらなる革新につながっているのだと思います。

 

 私も大先輩のような“ライフデザイン”を行い続けたいと思っています。

 そして、コーチングの知識とともに、そんな生き方を広げていきたいと願っています。

 

最後に、「すぐに行動する」ことや「向上心」に関するエマーソンの言葉を二つ紹介いたします。

 

 

 すべての出会う人から、

 私たちは何かを学ぶことができる

 

野心なくしては、何も始まらない

 働かなければ、何事もなしえない

 褒美は与えられるものではなく、あなたが勝ち取らねばならないものだ

 

ラルフ・ワルド・エマーソン(18031882年、アメリカ合衆国の思想家) 

 

 

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苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

自分のリミッターをはずす!