PMⅠ:The Power of Mind Ⅰ
PMⅠ-03:苫米地理論との出会いと実践
PMⅠ-03-05:傷だらけの青春 ~禁じられたギター、破壊されたアンプ~
物理空間での言動には必ず情報空間での因があります。そして「時間の流れ(http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542317.html)」を考えると、その因は未来にあるといえます。
苫米地理論を学んだ今は、過去のつらい思い出も未来でのゴール達成の大切な「縁起(http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6353044.html)」として解釈することができるようになりました。過去を自由に書き換えることができるのです。
この章(第三章)では私の経験を紹介し、苫米地理論で考察します。
傷だらけの青春 ~禁じられたギター、破壊されたアンプ~
幸運にも新設の私立中学に入学できた私は、先生方や友人に恵まれ楽しく学びました。
医師になるという目標をなんとなく周囲に話し、なんとなく受け入れられていきました。父は相変わらずでしたが、勉強していても激怒はしなくなりました。
中学三年の梅雨時期に両親に頼み込んで、進学塾の夏季講習に通わせてもらえることになりました。さらに、通学のための自転車まで買ってもらいました。
あこがれていた塾の初日。最初の授業。ワクワクしながら先生を待ったあの感激は今でも忘れません。しかし、一時間後、私は家に帰っていました。よくは覚えていませんが、数学の先生の口調がたまらなく嫌で教室を飛びだしたのです。その後、その塾には行きませんでした。
「ひと夏の体験」という言葉を聞いたときに私が思いだすのは、恋愛のような甘い思い出ではなく、この生涯一日限りの塾体験です(笑)。
「もう塾には行かない」と両親に打ち明けると、父はもちろん、母まで怒りだしました。
経済的に苦しい中何とか塾に通わせてあげたらなんと一時間で辞めてきたのですから、両親が怒る気持ちはよく理解できます。
私は、生まれて初めて、「勉強をしなかった」という理由で怒られました。当然のようにボコボコにされましたが、やっと普通の家庭になったようで少しホッとしたように記憶しています。
結果的には、この経験が私の心に火をつけました。
「自分で選択した」という事実が、いつも私を励ましてくれました。志望校に落ちたらかっこ悪いからではなく、父に半殺しにされるからではなく、誰かに勝ちたいからではなく、「それを自分自身が心から望んでいるから」という思いで勉強できました。
そして、翌年、志望校に合格しました。
地元の難関高校に合格したということで、祖父母はとても喜んでくれました。
おそらくその時のお祝い金でだったと思いますが、私はずっと欲しかったフェンダーのギターとアンプを買いました。当時はブライアン・アダムスやブルース・スプリングスティーン、U2やスティングを聞きまくり、単純に憧れていました。
しかし、私がギターを手にすると、父が冷ややかにささやきます。「どうせお前にギターは弾けない」「ギターなんか弾いていても決して幸せにはなれない」。
必ずというほど邪魔をしてくる父を無視し続けましたが、一度だけ腹が立って何を根拠にそんなことを言うのか問いただしたことがあります。
その答えは、「兄がギターを持っていたが、飾っているだけで弾かなかったから」でした。
父の妨害は情報空間での攻撃だけではありませんでした。
きっかけは覚えていませんが、怒り狂った父にアンプを壊されたことがあります。大きなハサミや工具を手に暴走し電源コードを切り裂き本体を破壊する父の姿を、震えながら(そして泣きながら)ただ見届けることしかできなかった無力感と理不尽な悔しさは、今でもギターを手にした瞬間に鮮明によみがえります。
(つづく)
苫米地式認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
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