F-017:すぐに行動する

 

前回、「『思うこと』と『行動すること』の間には大きな壁が存在します。しかし、一度その壁を乗り越えることができると、つまり行動を起こすと、次からはスムーズに動けるようになります」と書きました。
http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6853885.html

 

 2018124日に霧島市(鹿児島県)で開催された私の講演で、「夢をかなえる方程式:I×V=Rhttp://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6542364.html)」の具体例として、霧島市での苫米地英人博士(認知科学者)の講演会実現のプロセスをお話させていただきました。

 今回はその苫米地博士の講演会に関連して、「すぐに行動する」ことについて書かせていただきます。

 

 先日(1/24)の講演会にお越しいただいた方は覚えていらっしゃると思いますが、私が院長として勤務している病院のベテラン医師が参加してくださっていました。講演後の質疑応答のときに真っ先に手を挙げてくださったH先生です。

 世間的には後期高齢者と呼ばれる年代ですが、いつもパワフルで、そして、とても楽しそうに仕事をされています。

 

 H先生は二年前の苫米地博士の講演会(「健康は気から」、霧島市民会館)にもお越しいただきました。その時の講演は

 

 ・仕事と趣味はとても似ている

 ・両方とも「止められてもやりたいこと」

 ・その「止められてもやりたいこと」で、社会の役に立つことを「仕事」といい、誰の役にもたたないことを「趣味」という

 ・いずれにせよ、「止められてもやりたいこと」をしていると、人はどんどん元気になる(健康になる)

という内容でした(ほんの一部です)。 

 

 「やりたいことだけをやるべきなのに、本当はやりたくないことを頑張って(我慢して)やっている人があまりにも多い」そんな苫米地博士の講演を聞きながら、H先生は数十年前の記憶を思い出されたそうです。

 

「画家になりたい」

 

 敗戦後日本が復興に向かう頃、画家志望であることを父親に打ち明けたH先生は、猛反対されたそうです。コーチング理論でいえば、父親が「ドリームキラー(http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6040935.html)」となってしまったのです。

 

 「画家になる」という夢を心の奥にしまい込み、H先生は医師になりました。心の中でずっと眠っていたその思いが、苫米地博士の話をきっかけによみがえりました。

 

 「そうだ。私は画家になりたかったんだ!」

 

 かつての熱き志、忘れていた夢がよみがえったH先生は、なんと、講演中に博士を描き始めました。そして、あふれだす思いを物理空間で絵という形に実体化していきました。

 

 私は舞台袖で苫米地博士の講演を聞いていましたのでH先生の様子を見ていたわけではありませんが、後日その時の話を御本人から伺いながら、ほとばしるH先生の活気が会場中に広がっていくのをはっきりと見たような気がしました。

 

 そのひと月後に職場でクローズド開催されたセルフコーチングプログラム「PX2(ピーエックスツゥー、http://bwf.or.jp/what_is_px2)」にも、H先生は参加されました。事務局(BWF international)に確認はしていませんが、おそらく最高齢参加者だと思います。

しかしながら、その時に一緒に参加した仲間も、ファシリテーターを務めてくださった苫米地式認定マスターコーチ 青山龍さんも、PX2中はH先生の年齢をすっかり忘れていたはずです。

とても熱心に学ばれ、心から嬉しそうなお姿は青春そのものでした。

 

青山コーチに二日間の感動と感謝を伝えながらサインをおねだりするH先生を見つめながら、私は不覚にも涙がでました。

なぜだかわかりませんが、そのお姿に、とてもピュアで、すごくクリアなエネルギーを感じたのだと思います。

 

さすがに物理空間ではお年相応の変化もみられますが、情報空間http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/4516539.htmlでのH先生はますます若返っています。ますます元気になっています。そして、さらにあたたかくなられています。

そんな人生の大先輩の姿が、ともに働く仲間に与える良い影響は計り知れないものです。

 

 まさに正真正銘のコーチ

 

H先生の姿を見るたびに、そんな思いが湧きあがります。

 

 講演中に「画家になりたかった」ことを思いだしたら、すぐに絵をかいてしまう

そんな「すぐに行動するコーチングマインド」の体現を、私もいつも実践したいと思っています。

 

最後に、殺されなければ、きっとH先生のような元気な高齢者になっていたに違いない人物の言葉を紹介いたします。

 

能はざるに非ざるなり、為さざるなり

by 吉田松陰

 

 

-追記-

 苫米地博士の講演中にH先生が書かれた絵を添付いたします。絵からは「want to」マインドが生みだす気があふれだしています。それは「すぐに行動する」ことを可能とするエネルギーそのものです。

 絵の公開を快諾していただいたH先生の御厚意に心より感謝申し上げます。
 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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