F-010:先にゴールがあり、その結果として健康になる

 

 Q-004で「先にゴールがあり、結果として健康になる」と書きました。そのことに関して補足します。

 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615641.html 

 ブライアン・R・リトル著「自分の価値を最大にするハーバードの心理学講義 ME MYSELF , AND US」(大和書房)に、1970年代の半ばにシカゴ大学のパーソナリティ心理学者 サルバトーレ・マッディが行った興味深い調査が取り上げられています。

 

 その調査では、シカゴのイリノイ・ベル電話会社(IBT)の従業員を対象に、パーソナリティ、ストレス、問題対処能力、健康などが長期的にチェックされました。その頃規制緩和策の影響で大幅な人員削減が実施されましたが調査は続行。結果的に「大きなライフイベントが生じたときに心身の健康に何が起こるか」を調べるための機会となりました。

 研究により、従業員の約2/3には健康状態の悪化やパフォーマンスの低下がみられましたが、残りの1/3の従業員にはネガティブな影響がほとんどなかったことが判明しました。

 

 マッディは、二つのグループの違いはパーソナリティ特性の違いであるとし、それを「ハーディネス(心のタフさ)」と呼びました。ハーディネスは「コミットメント」「コントロール」「チャレンジ」という三つの主要素で構成されます。

 

 コミットメントとは、日々の出来事に関わる態度を意味します。

 コントロールとは、ライフイベントに対して受け身になったり、無力感にとらわれたりするのではなく、自らの行動によって、積極的に働きかけようとする態度を意味します。

 チャレンジは、いい変化であれ悪い変化であれ、これを成長と新たな学びの機会としてとらえようとする態度です。

 

 この研究が導いた結論は「コミットメント、コントロール、チャレンジが、パーソナリティの中心にあると健康は高まる」です。

つまり、ライフイベントに対する積極的な関わり方が健康にいい影響を与える(健康への悪影響を軽減する)と結論付けられました。

 

 止められても達成したいと思えるゴールが設定できると、目の前のすべてがそのゴールを達成するための縁起と感じられるようになります。ゴールは“現状の外”にあるのですから、当然、その過程はチャレンジングなものになります。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615935.html
 

 つまり、ゴールを設定し、その達成を確信しながら試行錯誤する間に「コミットメント、コントロール、チャレンジが、パーソナリティの中心にある」ようになり、結果として健康が高まるのです。

 

 ただし、この古い研究には大きなスコトーマがあります。
  http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5721610.html


今回御紹介した本の中でも取り上げられているのですが、アメリカ人医師 フリードマンらによって提唱された「タイプAパーソナリティ」は、狭心症や心筋梗塞といった心疾患やうつ病になりやすい性格傾向であるとされています。

競争的・野心的で達成動機が高く非常に精力的に活動する「タイプAパーソナリティ」は、先程の研究の「コミットメント、コントロール、チャレンジが、パーソナリティの中心にある人」にあてはまります。

 

ということは、鍵は「コミットメント、コントロール、チャレンジ」だけではないということになります。

 

では、パーソナリティ以上に重要な「先にゴールがあり、その結果として健康になる」ための条件とは何でしょうか? ヒーリングの本質にも通じる「ゴールがあると健康になる秘密」とは何でしょうか?

 

私の答えは、「The Power of Mind Ⅰ」第一章のラスト「“無敵”の意味」内に書き込んでいますので、ゴールのポイント(画像)とともに、ぜひ参考にしてください。
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5446097.html
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5448151.html
 http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/5615695.html

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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