F-004:続・楽しいことを見つけたことで発作が止まった患者さんが教えてくれたこと

 

 著作220冊以上、累計400万部突破のベストセラー作家でもある、認知科学者 苫米地英人博士の新刊(H29.10/7発売) 「自分のリミッターをはずす! 完全版 変性意識入門」(ビジネス社)に、私のインタビュー記事が掲載されています(116128P)。

 テーマは「医師の目から見た気功」です。

 

 その中で「楽しいことを見つけたことで発作が止まった患者さんが教えてくれたこと」について触れさせていただきました。

 

 未読の方のために簡単にまとめると、頻回に狭心症発作が起こっていた女性の病状が熊本地震後に悪化すると予想していたのに全然大丈夫だったのは、“楽しみごと”というゴールが見つかり、それ(狭心症発作)どころではなくなったからと考えられる。それを「気のせいだ(=都合のいい解釈だ)」と捉えるか、それとも「気のせいだ(=セルフ気功治療のおかげだ)」と捉えるか?

私は、「気持ちの持ち方」や「人生の捉え方」こそ、病を克服するための大前提であると感じているという内容でした。

 

その続きです。

 

その本は10/7発売でしたが、鹿児島はいつも34日遅れで発売(配達)されます。

私が自分の原稿が無事掲載されていることを確認したのは10/10夜のことでした。

 

翌日、外来診療にその本を持参しました。

午前中の外来終了間際に、なんという偶然でしょうか、「楽しいことを見つけたことで発作が止まった患者さん」が施設スタッフによって運び込まれてきました。

 

車椅子にポツンと座り不安そうにしている患者さんに状況を伺うと、通所リハビリ中に「目の前がボウ~とするような感じがして、血圧が全然下がらない」と訴えました。外来での血圧は確かに高く170/mmHgほどですが、心筋梗塞や脳血管障害等を疑う異常所見は認めませんでした。

 物理次元に近い抽象度では、幸い問題はなさそうです。

 

“診察”がひと段落した頃を見計らって、「完全版 変性意識入門」にその患者さんのエピソードが掲載されたことをお伝えしました(事前に掲載されるかもしれないことは話していました。今回の投稿も同意をいただいています)。

 

「きゃ~、ほんとに載ったの。恥ずかしい~」と話しつつ、興味深げに本を覗き見るその患者さんは、その時点から徐々に笑顔を取り戻していきました。二人で何気ない会話をしながら、かつてはよく狭心症発作がでて心配したのに今は調子がいいことを再認識してもらい、今日の症状も命にかかわるようなものではないことを表情と言葉でお伝えしました。

私なりの「和顔愛語」の実践です。

 

やがて完全にいつもの和やかな表情に戻ったその患者さんが一言。

「もう血圧は下がったわ」

 

 途中からは大笑いをするような状況でしたので血圧は高いままだろうと思いましたが、測ってみると本当に落ち着いていました。ほんの数分前まで「血圧が下がらない」と心配していたのがウソのように。

 車椅子に乗せられ運び込まれたその患者さんは、「お騒がせして恥ずかしい~。でも、よかった~」と笑顔で話しながら、歩いて帰っていきました。

 

 物理空間の異常(因果)はしっかりと見抜く必要があります。

 

 でも、それで問題がなければ(本当はあったとしても)、まずはリラックスが大切。

なぜなら、緊張したままだと物理空間を離れて(=抽象度を上げて)情報空間のバグ(エラー、心配事、主張)を認識することができないからです。

 

 地震をものともしなかったその患者さんの体調を悪くした本当の理由はわかりません。

 

 ただ、その日は病院近くの新燃岳(しんもえだけ)が6年ぶりに噴火した日でもありました。立ち上る噴煙(視覚)、立ち込める硫黄のにおい(嗅覚)、そして不気味な地鳴り(聴覚)と地響き(触覚)。

無意識下で刺激された五感が不安や恐怖を伴った記憶を呼び起こしたのかもしれません。その患者さんが「remember」したものは、おそらく、戦争体験でしょう。

 

 その「remember」を、楽しいこと、うれしいこと、そして時間軸でいえば未来に変えることで、瞬く間に症状は消えていきました。

 

 私は、それらを一言で、「気功」と表現しています。

 その正体は、とくに非言語の働きかけによる、「内部表現の書き換え」です。

 そして、その本質は「変性意識状態(ASCAltered State of Consciousness)」にあります。

 

 ぜひ、「自分のリミッターをはずす! 完全版 変性意識入門」(ビジネス社)を読んでみてください。「これを理解できれば、あなたの潜在能力は120パーセント発揮される」ことを、私もお約束します。

 

 

苫米地式認定コーチ                        

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 -追記- 下の写真は、明屋書店隼人店(鹿児島県霧島市)の店内を写したものです。明屋書店さん、いつもありがとうございます(微笑)。霧島市近郊にお住いの方は、ぜひお立ち寄りください。

 

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