F-464:恐怖心を好奇心が上回ってしまう <vol.2;恐怖心>
ちょっと前のことですが、先輩コーチのお話を伺っているときに、深い変性意識状態(ASC:Altered States of Consciousness)になりました。
F-391:童謡か? 軍歌か?
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そのときの意識状態を言葉にすると… 「ゆったりリラックスしていて、心身がますます軽くなりながら、自由に思考している」。言語を超えた次元を漂いながらぼんやりと考えている感覚です。
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そのような状態になる引き金(trigger)になったのは… 「恐怖心を好奇心が上回ってしまう」という言葉。
感じたイメージや体感が崩れないように気をつけながら言語化します。
vol.1;「コミュニケーション」の研修を伝える「スピーチ」
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vol.2;恐怖心
前回(F-463/vol.1)のテーマは「コミュニケーション」でした。
コミュニケーションとは、「自分と相手の意図を同時に実現させて『すべてをハッピーにする』方法論」であり、「『定理3:抽象的共有TCZ』を実現するためのツール」です。
F-459:Self Control <version
3.0.0;shared-high-TCZ>
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苫米地定理3
抽象度が上昇するにつれ、収束点は最小上界(LUB)へと引き上げられる
- 統合・包摂・利他性の構造
「抽象度が上昇する」というのは、たくさんのものを包摂する視点を手に入れるということ。
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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
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そのためには「自分と相手の意図を同時に観る」という感覚が必須で、ふだんからまわりの人々の意図や目的を感じようとする姿勢が欠かせません。シンプルにいうと、「興味を持つ」こと。
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その「興味」の源泉は、もちろん、ゴール。
では、「恐怖心」や「好奇心」は何から生じるのでしょうか?
…今回は「恐怖心」について。
恐怖について、苫米地博士は、著書「『感情』の解剖図鑑」(誠文堂新光社、p24)の中で「もっとも気をつけなければならない感情だといえるかもしれません」と書かれています。
その理由の一つは、「大脳辺縁系が活性化して、前頭前野の働きが抑えられ、IQが低下する」から。その状態が「Fight or Flight」です。
PMⅠ-04-07~8:医療・介護現場で生じる苦しみの悪循環 ~ファイト・オア・フライト~
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html
IQが下がったままの状態では、当然ですが、最高のパフォーマンスを発揮することができません。さらには、大脳辺縁系優位はストレスが高い状態であるため、心身がどんどん疲弊していくことになります。
L-184:2022年06月医療・介護研修会 -07;「イライラ克服」の基盤
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35592887.html
そして、もう一つの理由が、「人は恐怖によって縛りつけられたり、コントロールされたりすることが多い」から。「自分自身はプラスの感情に基づいて行動しているつもりでも、じつは恐怖によってコントロールされている」というケースは少なくありません。
L-249:2022年10月介護施設研修 -09;「やりたいことだけをやる」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38124477.html
例えば「高額の報酬を提示されて仕事を引き受ける」という場合、「報酬を得られる喜び」がモチベーションになっているように思えても、その裏には「お金がなくなることへの恐怖」があったりします。
Q-236:アウトプット自体が苦手。恐怖心に近いです。
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実際のところ、動物には遺伝子レベルで恐怖がプログラミングされています。火を避けるのは、刺激(火)に対するプログラムどおりの行動(反応)です。ところが、人間は、その火を活用して文明を発展させてきました。
F-461:Self Control <実装編;自由>
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苫米地博士は「人類の3大発見」として「火」を挙げられています。発見した火をツールとして活用することができるようになったのは、前頭前野を使った思考の結果。
人間は、知識と論理によって、遺伝子に書き込まれた恐怖情報に頼らずに、さまざまな危険を回避できるようになりました。
(「知識」についてはこちら↓)
L-261:2023年02月シークレットレクチャー -02;「帰納」と「演繹」の双方向性
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38568077.html
ところで、「痛みを感じない病(病態)」や「恐怖を感じない病(病態)」があるのを御存知でしょうか?
前者は「物理空間での情報処理エラー」で、後者は「情報空間での情報処理エラー」と考えることができるはず。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
前者の代表は「先天性無痛無汗症(CIPA:Congenital insensitivity to pain with anhidrosis)」。
遺伝性感覚・自律神経ニューロパチーに属する疾患で、日本では130~210名ほどの患者が存在すると考えられています。
自律神経障害の影響も大きいとは思いますが、痛みを感じないことで生じる骨折・脱臼などの外傷や熱傷・凍傷、そして感染症の悪化などにより余命は短いとされています。実際に50歳以上まで生存するケースは少ないそうです。
後者の代表は「ウルバッハ・ヴィーテ病(Urbach-Wiethe disease)」。
扁桃体が石灰化(カルシウム沈着)により破壊される病気で、恐怖に関する情動がまったく欠落した状態になるとされています。
ロッククライミング界のレジェンド「アレックス・オノルド」が持つ特徴的な脳とは? - GIGAZINE
大脳辺縁系の一部である扁桃体(へんとうたい、amygdala)は、すぐ近くにある海馬に働きかけ、出し入れする記憶を増幅したり弱めたりします。いわゆる情動処理の中心的役割を担う場所で、とくに不安・恐怖といったネガティブな情動に関わります。
F-094~:私はイヤなことは心の中で握りつぶす
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_375251.html
じつは、恐怖を感じなくても寿命には影響しないことが明らかになっています。普通の人が避ける危険地帯に平気で立ち入ってしまうため事故や事件に巻き込まれるケースはありますが、いわゆる生命予後は一般と変わりがないそうです。
この事実が示すことは、抽象度の高い次元に移行している人類にとって、「恐怖はあまり必要のない感情である」ということ。むしろ、「しっかりコントロールするべき感情」です。
F-455:Self Control <version 0.0.0;情動>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38478473.html
恐怖をコントロールする方法として、苫米地博士は「パニックを最低限に抑える」ことを挙げられています。
以下、苫米地博士の著書「『イヤな気持ち』を消す技術」(フォレスト出版、p169)より引用します。
緊急時、平常心を保つ4つの方法
クライシスサイコロジーというのは、アメリカのCDC(疾病管理予防センター)が中心となって進めている一種の危機管理プログラムです。
CDCというのは、たとえば細菌兵器や生物兵器によるテロ、あるいはエボラ出血熱のパンデミックといった疾病災害など、国家的な危機につながる疾病の感染拡大に対応することを目的の1つにしている機関です。
かりに重大な感染症が発生した場合、その感染拡大を予防したり管理したりすることはもちろん重要ですが、同時に、そのさいに国民に広がるパニック心理を抑制することがとても大切になります。
そこでCDCは、どうすれば人々に広がるパニック心理を抑制することができるか、その方法をホームページで公開しています。彼らは、国民に情報を公開し、知識を広く行き渡らせることが国家的な危機を乗り越える最善の方法だと、よく心得ているわけです。
さて、CDCが想定しているクライシスは疾病の拡大によるものですが、たとえば核攻撃や自然災害などの要因で起こるクライシスにも、彼らが公開したガイドラインは非常によく当てはまります。
彼らのガイドラインの中で、クライシスにさいして何が起こると予想されているか、主なものをピックアップすると次のようになります。
まず、人々全般に悲観的な感情が広がり、そのせいでコミュニケーションのしかたや内容が変わります。また、出来事に対する否定的な反応が、人々に否定的な行動をとらせるようになります。
否定的な行動としては、やる必要のないことをやらなければならないと考えるようになります。また、他人と特別な関係を結ぼうとし、依存心が高まります。
同時に、商業活動全般が縮小し、人々が急にわけもなく旅行をしなくなります。
また、人々の身体に異変が生じます。じん麻疹が出るなど、説明がつかない症状がからだに出てくる人が増えるのです。
さらに、人々は不安を解消する代償行為として、無意味なことをやるようになります。CDCはその一例として、みんなでロウソクを点けてぐるぐる歩き回るという行為を挙げています。
こうしたクライシスは、人々の中で次のような段階を踏んで進んでいきます。
拒絶 →恐怖 →回避 →希望の喪失
そして最後には、危機的状況を何度も何度も頭の中でくり返す心理状態を生みます。最悪の場合は、パニックが起こるわけです。
さて、CDCは、こうした事態に対処するための4つの基本原則を記しています。
要点だけを簡単にまとめると、次のとおりです。
まずはじめに、緊急事態が起こったときは、最初に「最悪の可能性を伝えなさい」ということ。そして「それが時間とともに改善していっていることを数字で伝えなさい」ということ。
2番目に、政府は、たとえば「危機を収束させます」という約束をしてはダメで、むしろ状況の不確定性を人々に正確に知らしめ、その問題を解決するプロセスについてのみ伝えなさい、ということ。
3番目は、その後の取り組みによって、問題解決のプロセスが進んでいることや状況が改善していることを伝えるために、それを示すデータや数字を継続的に国民に伝えていくこと。
4番目は、恐怖を認め、人々に目の前の恐ろしい事態に関連する文脈情報を与えなさい、ということ。
CDCは、この4つの基本原則を守るだけで、人心や社会の混乱は相当に鎮まってくると結論づけているわけです。
引用おわり
…CDCが提唱する基本原則は…
1)
最初に最悪の可能性を伝え、それが改善していることを数字で伝える
2)
状況の不確定性を正確に伝え、その問題を解決するプロセスについてのみ伝える
3)
問題解決のプロセス進行や状況改善を示すデータや数字を継続的に提供し続ける
4)
恐怖を認め、問題に関連する文脈情報を与える
…の4つ。
L-148:2021年11月… -03;「ゴール側の世界(w1)の臨場感を維持し続ける」ための鍵
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33745283.html
コーチング中にクライアントのマインドで起こる変化で考えると、ゴールをしっかり設定できるほど、不安や恐怖が生じやすくなります。ゴールは「現状の外」に設定するものだから。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
だから、コーチングの実践においては、不安や恐怖をしっかりコントロールすることが重要なポイントになります。
余談ですが、すぐ間近に迫った脅威に対して抱く恐怖に対して、不安は時間と空間を超えた推論や予測の結果として生じます。
F-404:自由訳「守破離」 vol.2;「守」× Healing
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37031929.html
その違いは抽象度。
抽象度を上げながら論理的思考を行うことで、恐怖はコントロールしやすくなります。しかし、さらに高次の抽象度で不安のマネジメントをしくじると、下の次元でも恐怖のコントロールを失い、一気にパニック状態に陥ります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html
私自身は、抽象度を上げて不安を情動のひとつとして理解し、さらに抽象度を上げて情動を思考の一部として認識するように心がけています。その上で、不安を“娯楽として味わう”という感覚です。
F-421:微笑み返し <前編;ゴールに関係ない感情は…>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37661867.html
そのようにして抽象度を自在にコントロールできることが、ヒーリング&コーチングの大前提であるといえるはずです。
L-220:2022年08月… -07;ヒーリング実践の基盤、コーチング実践の基礎
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37209477.html
その実践法について、下記ブログ記事でどうぞ↓
Q-492~6:初めてセミナーに参加して以来、苫米地先生の本を読むと… <実践編-1~5>
<実践編-1;変性意識を作り出すワーク>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38507936.html
<実践編-2;現状w1の境界ギリギリで行うこと>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38513806.html
<実践編-3;現状w1の境界ギリギリで湧き起こる情動を克服する>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38527910.html
<実践編-4;w1からw2… whへのメッセージアンサンブル -応用編->
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38534042.html
<実践編-5;「自分を信じ、肯定できる」ようになったら…>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38547844.html
(F-465につづく)
CoacHing4M2 EDGE
竹原邦雄 / CoacH T
-追記-
抽象度を上げながら論理的思考を行うことで、恐怖はコントロールしやすくなります。しかし、さらに高次の抽象度で不安のマネジメントをしくじると、下の次元でも恐怖のコントロールを失い、一気にパニック状態に陥ります
…「論理的思考」についてはこちらをどうぞ↓
S-01~:よりよい“議論”のために
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html
-告知1-
私の意図は「縁起の力により、ゴール側の世界(未来)を創り、ゴールに向かってブーストしていく!」
L-258:2022年12月… -07;「ゴール間の縁起の力」「メンバー間の縁起の力」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38385551.html
…コーチとしての活動を大幅に見直しました↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_176695.html
-告知2-
クラブ活動を行っています。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-告知3-
2026年9月5日(土)に、羽田空港(東京都)にて、「リアル・ワンデイ『コーチング』」を行います。気軽にお問い合わせください↓
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Q-438:ぐっすり眠ることができず、最近はめまいが続いています …体調不良が続いており、申し訳ない気持ちと不安でいっぱいです
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