F-463:恐怖心を好奇心が上回ってしまう
<vol.1;「コミュニケーション」の研修を伝える「スピーチ」>
ちょっと前のことですが、先輩コーチのお話を伺っているときに、深い変性意識状態(ASC:Altered States of Consciousness)になりました。
F-391:童謡か? 軍歌か?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36506396.html
変性意識とは、物理的な現実世界よりも情報空間に臨場感を持っている状態のこと。
F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける
<vol.1;臨場感>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html
*「情報空間」はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
そのときの意識状態を言葉にすると… 「ゆったりリラックスしていて、心身がますます軽くなりながら、自由に思考している」という感じ。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html
言語を超えた次元を漂いながらぼんやりと考えている感覚です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30185249.html
そのような状態になる引き金(trigger)となったのは… 「恐怖心を好奇心が上回ってしまう」という言葉。
感じたイメージや体感が崩れないように気をつけながら言語化してみようと思います。
vol.1;「コミュニケーション」の研修を伝える「スピーチ」
恐怖心を好奇心が上回ってしまう
…あらためて「恐怖心とは何だろう?」と考えているときに、医療・介護現場で働いている方から、このような御相談をいただきました。
医療法人内で行われる「コミュニケーション」をテーマにした研修の案内に、「当然取り組むべきものであることが本部より周知されています」「受講状況は、賞与及び昇給の評価に反映されます」と記載されていました。みんなで「なんか嫌だよね~」という話をしているのですが、どう思われますか?
…誰(どんな立場の人?)が誰(管理職限定? 職員全員?)に送ったのかで変わってくるとは思いますが、素直に読むと“強烈なhave to感”を感じます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html
もっとはっきり言うと… 脅しを用いた強制的な押しつけ。
人は誰もが「押されたら、押し返す」という心理特性を備えています。つまり、脅せば脅すほど、強いれば強いるほど、職場は機能しなくなっていく
ということ。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882703.html
そもそもコミュニケーションの基本は“縁起”。縁起は双方向性です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
よって、「自分が何を言ったか(発信)?」と同様(あるいは、それ以上)に、「相手がどう受け取ったか(受信)?」が重要になります。自分の思いや言い分を一方的に相手に伝えるのは、コミュニケーションではなく、スピーチです。
Q-291:ドーパミンの分泌を… <vol.11;縁起的コミュニケーションのために>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29969615.html
「『コミュニケーション』をテーマにした研修の案内」が一方的、差別的、威圧的、強制的であることにとてもアイロニックなものを感じますが、もしも私がコーチとして関わるなら一切評価はせずに(「いい」「悪い」は言わない)、発信者の「意図」を確認するでしょう。
F-375:俺にかかってこい
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35750566.html
なぜなら、コミュニケーションとは、自分と相手の意図を同時に実現させて「すべてをハッピーにする」方法論 だから↓
Q-296:孤独を感じています。私はどんなゴールを設定すれば… <実践編>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30403103.html
以下、苫米地博士の著書「人を動かす『超』話し方トレーニング」(ソフトバンククリエイティブ、開拓社より再版、p43)より引用します。
本当の「話し上手」になるには?
本書を手にしたあなたは、「話し上手」なほうが「話し下手」よりもいいのだと思っていることでしょう。「話し下手」なほうがいいと思っているなら、話し方の本など手にするはずがありませんよね。
「当たり前じゃないか。話し上手なほうが得だもの。交渉ごとにも強いし、営業にも強い。口説き上手なら異性にももてるし、コミュニケーション力が高いほうが人間関係もうまくいくに決まっている」
本当にそうでしょうか? 当たり前と思っていることから疑ってみましょう。
そもそも、「話し上手」とはどういうものなのでしょうか。
流暢にしゃべる人が「話し上手」で、朴訥としゃべる人は「話し下手」なのでしょうか。おもしろい話をする人が「話し上手」で、退屈な話をする人が「話し下手」なのでしょうか。わかりやすい話をする人が「話し上手」で、難解な話をする人が「話し下手」なのでしょうか。
こんなふうに挙げていくと、実は「話し上手」を定義するのは非常に難しいことがわかります。なぜ難しいかと言うと、話をする目的が人によってそれぞれ違うからです。
話をするからには、何らかの目的があるはずです。人を説得する、相手が自社製品を買いたくなるようにする、自社の会社の商品が他社より優れていることをわかってもらう、相手と仲良くなる、自分のいいところを知ってもらう、好きな異性に自分のことを好きになってもらう、遅刻の理由を相手に納得してもらう……などなど、話すときには何らかの目的があるはずなのです。
これがわかると、「話し上手」とか「いい話し方」というものがどういうものなのかがわかります。それは、「話す目的を達成できる話し方」が「いい話し方」であり、それができる人が「話し上手」だということです。
この目的には、話す人の目的と聞く人の目的とがあります。話す人の目的と聞く人の目的とが合致していない場合、片方にとってはいい話し方なのに、もう片方にとってはよくない話し方だということもありうるわけです。
例えば、話す人の目的が「話すことで自分のストレスを解消すること」で、聞く人の目的が「(何らかの)有意義な情報を得ること」だった場合、話す人にとってはいい話し方でも、聞く人にとっては悪い話し方だったということがありうるということです。
あるいは、同じ話し方でも、ある状況下ではいい話し方だが、別の状況下ではいい話し方ではないということもありえます。また、同じ話し方なのだが、ある人にとってはいい話し方なのに、別の人にとってはいい話し方ではないということもありえます。
精神科医で催眠療法家のミルトン・エリクソンという人がいました。アメリカで数多くの精神疾患の患者を治療し、その催眠療法は非常に高く評価されていました。彼は世界を飛び回り、積極的に講演活動も行っていました。一九八〇年に七八歳で亡くなるのですが、その晩年に行われた彼の講演を聞いた日本人の精神科医は、こう言ったそうです。
「何を言っているのかわからない。まるっきりボケ老人の話だった」
歳をとっていましたし、彼は若い頃にポリオ(小児麻痺)を発症し、麻痺の症状がありました。話し方もおそらく、非常に聞き取りにくいものだったに違いありません。催眠療法の大家ですから、その日本人精神科医は「どんなありがたい話が聞けるだろう」と大いに期待していたことでしょう。しかし、聞いてみると、何を言っているのかほとんどわからない講演だったわけです。この日本人精神科医の目的は達せられなかったため、彼にとってミルトン・エリクソンの話し方は「話し上手」ではなかったわけです。
しかし、ミルトン・エリクソンは臨床の場では言語によって催眠療法を行っています。そして、実際、彼の治療によって患者は治っているわけです。臨床の現場では、彼の話し方は間違いなく、この上ない「上手な話し方」です。精神疾患の患者を治すという目的を達成できているからです。
ここからわかることは、「絶対的に正しいと言えるような上手な話し方というものはない」ということです。話す目的があって、その目的を達成できる話し方が上手な話し方、つまり、いい話し方なのです。世に数ある「話し方の本」はこのことに気付いていません。だから、そこに書かれている「こう話しなさい」という内容は、ある場面では使えても、別の場面では使えないのです。
ただし、「論理的話し方」の場合は別です。「論理的話し方」をするのが適した場面、すなわちビジネスなどの判断や意思決定が伴う場面(内容のあることを話すほぼあらゆる場面ですが)で使うことが前提ですから、状況や人物によって変わることはありません。その論理が的確か否かだけが問題になるのです。
引用おわり
「話す目的を達成できる話し方」が「いい話し方」であり、それができる人が「話し上手」だということです
…もしも研修案内を書いた人の意図が「職員を怖がらせたい」「苦しめたい」「マウントをとりたい」といったものであったなら、案内文は「いい話し方」と評価できます。「みんなで『なんか嫌だよね~』という話をしている」という状況を引き起こしているのだから(「すべてをハッピーにする」ではありませんが)。
でも、きっとそんなつもりはなかったでしょう。ならば、この研修案内は“失敗”です。
PMⅠ-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html
繰り返しますが、コミュニケーションとは、自分と相手の意図を同時に実現させて「すべてをハッピーにする」方法論 です。
今春(2026年)公表された「苫米地定理」を用いると、コミュニケーションとは、「定理3:抽象共有TCZ」を実現するためのツール。
F-459:Self Control <version
3.0.0;shared-high-TCZ>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38559539.html
苫米地定理3
抽象度が上昇するにつれ、収束点は最小上界(LUB)へと引き上げられる
- 統合・包摂・利他性の構造
「抽象度が上昇する」というのは、たくさんのものを包摂する視点を手に入れるということ。
F-254:イノベーションがうまれるとき <前編;視点>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29415081.html
*抽象度はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
そのためには「自分と相手の意図を同時に観る」という感覚が必須で、ふだんからまわりの人々の意図や目的を感じようとする姿勢が欠かせません。シンプルにいうと、「興味を持つ」こと。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html
その「興味」の源泉は、もちろん、ゴール。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
では、「恐怖心」や「好奇心」は何から生じるのでしょうか?
(F-464につづく)
CoacHing4M2 EDGE
竹原邦雄 / CoacH T
-追記-
ただし、「論理的話し方」の場合は別です。「論理的話し方」をするのが適した場面、すなわちビジネスなどの判断や意思決定が伴う場面(内容のあることを話すほぼあらゆる場面ですが)で使うことが前提ですから、状況や人物によって変わることはありません。その論理が的確か否かだけが問題になるのです
…「論理的な話し方」についてはこちらをどうぞ↓
S-01~:よりよい“議論”のために
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html
-告知1-
私の意図は「縁起の力により、ゴール側の世界(未来)を創り、ゴールに向かってブーストしていく!」
L-258:2022年12月… -07;「ゴール間の縁起の力」「メンバー間の縁起の力」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38385551.html
…コーチとしての活動を大幅に見直しました↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_176695.html
-告知2-
クラブ活動を行っています。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-告知3-
2026年8月28日(金)に、宮崎市(宮崎県)にて、「リアル・ワンデイ『コーチング』」を行います。気軽にお問い合わせください↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38580744.html
-告知4-
2026年9月5日(土)に、羽田空港(東京都)にて、「リアル・ワンデイ『コーチング』」を行います。気軽にお問い合わせください↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38630769.html
-関連記事-
L-243:2022年10月介護施設研修 -03;「飛び交う言葉、会話内容」を意図的にデザインする
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38065073.html
Q-298~:どれくらい相手に共感していいものでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423870.html
Q-366~:医師からのパワハラがひどすぎて心が折れました
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428654.html
Q-383~:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429499.html
Q-417~:なぜパワハラや虐待がなくならないのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430853.html
Q-471~:嫌がらせを受けた場合、どのように抵抗したらいいですか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_433000.html
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