L-261:2023年02月シークレットレクチャー -02;「帰納」と「演繹」の双方向性
2023年2月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の1回目。全体を通してのメインテーマは「縁起の後継」。キーワードは「知識体系」「洗脳」「煩悩」です。
当日の研修内容を、最新の知識で再構築しながら、ブログ用にリライトします。
01;悟りを超えていく ~「利他性」の3つの側面~
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38554090.html
02;「帰納」と「演繹」の双方向性
キーワードは「知識体系」「洗脳」「煩悩」。
まずは各概念を確認し、ゲシュタルトをクリアにしていきましょう。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html
ところで、皆さんは「知識とは何か?」「知識体系とは?」と問われたら、どのように答えますか?
…「知識」について、まずは歴史的な話から。
かつては「正しいもの以外は知識とは呼ばない」というのが大前提だったそう。それを「単調論理」と呼びます。
そんな単調性に対して「例外のない法則はない」と主張したのが、イギリスの分析哲学者 スティーヴン・トゥールミン(Stephen
Edelston Toulmin、1922~2009年)です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html
トゥールミンはいわゆる三段論法で代表される形式論理の方法論が実社会における論理構築の手段として適さないと考え、「トゥールミンロジック」を築き上げました。
S-01-12:三段論法がダメな理由
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658325.html
その基本構造は「データ(事実)」「ワラント(根拠)」「クレーム(主張)」の3つ。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html
さらに「バッキング(論拠)」「クオリファイアー(確率)」「リザベーション(例外)」の3つを足した6要素で論理構築が行われます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12504855.html
*詳しくはこちらをどうぞ↓
S-01~:よりよい“議論”のために
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html
先ほどの「例外のない法則はない」とは、「リザベーション(例外)」のこと。その根底にあるものを西洋哲学で表現すると「不完全性」「不確定性」。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html
東洋哲学でいうなら「縁起」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
「正しいもの以外は知識とは呼ばない」という大前提を外し、「間違っていても知識と呼ぶ」「真偽値が定まっていない知識を知識として認める」としたことで、この世界をより正確に記述できるようになったのだそうです。それが「非単調論理」。
L-254:2022年12月… -03;人間は情報不足を補うために、限定合理的な推論を使う
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38343600.html
…と、ここまでが歴史の話。
現代分析哲学では、知識とは「可能世界から可能世界への到達可能性関数」。よって、現実世界で実現可能な関係であれば知識、実現不可能であれば妄想といえます。ここでいう現実世界とは、「情報空間のうち誰もが共有している世界」のこと。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
抽象度という軸で宇宙を並べ替えた場合の底面、すなわち一番情報量が多い次元が物理空間です。その物理空間が「情報空間のうち誰もが共有している世界」だといえます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
「オーセンティック・コーチング 2026」(開拓社)において、苫米地博士はコーチングを形式定義されました。それが「Efficacy(w1)→ w2」。
自然言語で表現するなら、「並列宇宙(可能世界)w1から別の並列宇宙(可能世界)w2への移行を促す行為」です。
F-429~:オーセンティック・コーチングの形式定義
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432237.html
「CoachingFormalDefinitionDrT20251005」より引用↓
苫米地理論の第2世代「超情報場理論」に沿っていうと、現状の自我が生みだす情報場(w1)から、現状の外へのゴール設定で生みだす新たな情報場(w2)へ移動するための乗り物が「知識」だといえます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
*超情報場理論はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html
「現状の外へのゴール設定で生みだす新たな情報場(w2)」というのは、ゴール設定の時点では実現可能性(到達可能性)はゼロ。だから、まわりの人々には“妄想”のように感じられます。それがまわりの人々、それも関係が近い人ほどドリームキラー化しやすい理由です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html
それ故、私は「『知識』という乗り物を共有する」ことを重要視しています。このブログが長く続いているのも、そんな強い思いのあらわれ(=物理空間への写像)のはず。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html
以下、苫米地博士の著書「苫米地 思考ノート術」(牧野出版、p63)より引用します。
●知識のジレンマを解消する
知識のジレンマを解明する前に、ノートにおける知識とは何か、明確にしましょう。
知識とは「潜在的に他者と共有しうる物事の関係性のこと」です。
現代分析哲学で言えば、「知識とは、可能世界から可能世界への到達可能性関数」ですが、難しくなり、この本の範疇を超えてしまいますから、ここでは省略します。
ノートにおける知識は、現実世界で実現可能な関係であれば知識と呼べます。実現不可能なことは、考えた人の頭の中で起きているただの妄想にすぎません。
たとえば、「村上春樹って知っている?」と訊かれて「知っている」と答えた場合、「知っている」の意味はいくつか考えられます。
1
知り合いだ。
2
名前は知っている。
3
どんな作品を書いている人か知っている。
村上春樹のような作家の場合、ほとんどの人にとって1の「知り合いだ」は現実に実現可能な世界ではありませんし、共有できる関係ではありません。答えた人の妄想です。
2の「名前は知っている」は村上春樹というラベルを知っているにすぎません。ラベルは知識ではありません。大体の人が、このように知識とラベルを混同しています。ラベルを話題にするときは、だれがそのラベルを付けたのかよく考えてから口にしなければなりません。ラベルを付けた人の意図が働いているからです。
3の「どんな作品を書いた人か知っている」は、訊いた人と答えた人の間に共有できる関係ができあがります。この3が知識です。自分以外と共有する可能性のある関係性が知識なのです。
関係性についての説明は、次の節で改めて説明します。
ここで説明した知識はあくまでも、ノートを書く上で意識しておいたほうがいい知識のことです。
さて、知識のジレンマについてです。過去の知識にしか照らし合わせないからスコトーマが消えない。しかし、認識するには知識が必要、でした。
ジレンマから抜け出すには「スコトーマそのものを消す方法」と「スコトーマをちょっとずらして穴埋めする方法」があります。ならば、知識を増やしつつスコトーマをずらす訓練をしてスコトーマを消せばよい、ということです。
スコトーマをずらす訓練については、第3章で詳しく紹介します。
引用おわり(つづきはこちらでどうぞ↓)
苫米地式 思考ノート術 | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon
潜在的に他者と共有しうる物事の関係性
…それが「知識」の本質。
「(潜在的に他者と共有しうる)物事の関係性」とは、縁起のこと。縁起は、双方向性であり、ダイナミックに変化していくものです(無常)。そして、その“双方向性”や“変化”は次元を超えていきます。
F-440:風になりたい <vol.4;“自分”をさらなる高次元に導く縁起>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38179659.html
苫米地博士がとくに生成AI関連でよく話される「帰納(induction)」と「演繹(reduction)」でいうと、「『たくさんのサンプルから共通するパターンを見つけだして定義する』という帰納」は低→高という抽象度の移動で、「『先に抽象的な定義をし、その視点でサンプルを定義する』という演繹」は高→低という抽象度の移動です。
L-253:2022年12月… -02;帰納的方法論(induction)と演繹的方法論(deduction)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38330191.html
そんな「帰納」と「演繹」の双方向性が“真”の知識。それは次元を超えた「ゲシュタルト」だといえるはずです。
L-078:2021年3月シークレット… -01;「ゲシュタルトを統合する」という感覚
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29997523.html
(L-262につづく)
CoacHing4M2 EDGE
竹原邦雄 / CoacH T
-告知1-
私の意図は「縁起の力により、ゴール側の世界(未来)を創り、ゴールに向かってブーストしていく!」
L-258:2022年12月… -07;「ゴール間の縁起の力」「メンバー間の縁起の力」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38385551.html
…コーチとしての活動を大幅に見直しました。
2026年8月2日(日)に「コーチング説明会&セミナー<260802>」を開催します。テーマは「自動化」です↓
I-158:【告知】「コーチング説明会&セミナー<260802>」のテーマは「自動化」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38562237.html
-告知2-
クラブ活動を行っています。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-110~:情報が書き換わると現実が変わる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_386190.html
L-080:2021年3月シークレットレクチャー -03;言語を用いたゲシュタルト構築 <基礎編>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30049883.html
L-081:2021年3月シークレットレクチャー -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html
L-205:2022年07月シークレットレクチャー -03;情報空間のエネルギーを認識し活用する
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36763767.html
Q-331:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.6;新しいゲシュタルトに人格をうつす技>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31993466.html
Q-468:「『職業』と『ファイナンス』をしっかり分ける」がどうしても伝わりません
<vol.4;“自問自答のループ”に導くkey word「言語束縛」>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38175207.html
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