Q-479:「俺の処方を勝手に変えるな」と怒られました <vol.3;エフィカシーは“全て”に影響する>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

vol.1;無明

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38266229.html

 vol.2;ゴールを包摂しエフィカシーを上げる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38272080.html

 vol.3;エフィカシーは“全て”に影響する

 

 

Q:私は4年目の内科医です。私自身がまだ先輩に指導を受けている立場ですが、研修医を指導することもしています。先日、先輩医師から引き継いだ患者さんの処方を変更したら、あとで「俺の処方を勝手に変えるな」とすごく怒られました。研修医もその場にいたので、とても悔しい思いをしました。コーチであり医師でもある先生は、どう思われますか?

 

A3Efficacyw1)→ w2

 

 このエフィカシー関数をイメージしながら、苫米地博士からの問いについて、じっくりと考えてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 「私はただのアルバイト」というエフィカシーで働いていれば、本当の力をセーブして働き続けます。力をセーブしていること自体にも気付きません。しかし、それはアルバイトをしている時だけの話です。アルバイトの時間だけ力をセーブします。

 それでは「私はごく普通の人」というエフィカシーだといかがでしょうか?

 

 

 では、答え合わせをしましょう。

 以下、苫米地博士の著書「立ち読みしなさい! ~美しいほどシンプルな成功術」(ありがとう出版、p190)より引用します。前回引用部分のつづきです。

 

 

◆エフィカシーは全てに影響する(前回のつづき)

 それでは「私はごく普通の人」というエフィカシーだといかがでしょうか?

 「私はただのアルバイト」というエフィカシーの場合は、アルバイトをしている時だけ力をセーブします。しかし、今回は「私はごく普通の人」というエフィカシーです。

 いかがでしょうか?

 その答えは非常に恐ろしいモノです。お分かりになるでしょうか?

 

 その答えは、「常に能力を制限して生活する」です。

 自分はこれといった才能や能力もない、ごく普通の人間だというエフィカシーであれば、それが全てに影響するのです。エフィカシーが持つ、とんでもない影響力です。

 ほとんどの人が徹底的にエフィカシーを下げられていますから、自分の才能や能力を制限したまま生活しているのです。実に恐ろしく、そして悲しい現実だと思います。

 

 それとは逆に「30代で最低1000億円のビジネスをする!」と本気で考えていた、ソフトバンクの孫社長が学生時代にあなたと同じアルバイトをしていたら、どのような姿勢で働いていたと思いますか?

 それは間違いなく全力で働きます。アルバイトだからとか、新人だからとか、社員だからとか、時給はいくらだからとかは関係ありません。

 「自分は30代で1000億円のビジネスをする人間だ!」という高いエフィカシーを持っている人であれば、自分の能力を出し惜しみしません。常に全力です。力をセーブするどころか、自分の能力をさらに高めることだけを考え行動します。もう一度だけ言います。

 

 これは能力の違いではなくエフィカシーが持つ圧倒的なパワーの話です

 

 実際に多くの人が見たであろうエフィカシーの話を最後にします。

 サッカーの2014ワールドカップアジア最終予選、対オーストラリア戦で本田圭佑選手がPKを決めたシーンを思い出してください。日本代表のワールドカップ出場が決まる非常に重要なシーンです。普通の選手であれば、プレッシャーに押しつぶされるようなシーンで、本田選手は「俺が蹴るんだ!」と言わんばかりにボールを掴んだまま離しませんでした。

 そして、緊張感溢れるその状況の中で、なんとゴールのド真ん中にシュートを決めたのです。この劇的なシーンをエフィカシーの観点から説明しましょう。

 まずボールを掴んだまま離さなかったのは、「俺が日本代表のエースだ」というエフィカシーの表れです。「俺がゴールを決めるに相応しい」という非常に高いエフィカシーです。

 先ほどの「私はただのアルバイト」というエフィカシーと全く違うことが分ります。

 それを裏付けるように、本田選手の小学校の卒業文集には「将来、必ず世界一のサッカー選手になる!」と書いていました。つまり、あのPKの裏側には本田選手が小学生の頃から思い描いていた、プロで活躍する自分の姿があったということです。

 「世界一のサッカー選手になる」というエフィカシーだったからこそ、ボールを離さず、さらにド真ん中にゴールを決めたといっても過言ではありません。

 そんな本田選手のことをメディアでは強心臓などと報道していましたが、あのようなシーンでは技術力より精神力がより大切になります。いくら能力があったとしても、プレッシャーに負けて、持っている能力を発揮できない可能性が高くなるからです。

 エフィカシーは全てに影響すると言いました。エフィカシーが低ければ、ゴールを決めるイメージよりも外すイメージが強くなります。

 その強力な精神力を生み出しているのもエフィカシーだということです。

 引用おわり

 

 

常に能力を制限して生活する

 ほとんどの人が徹底的にエフィカシーを下げられていますから、自分の才能や能力を制限したまま生活しているのです

 

 おそらく「俺の処方を勝手に変えるな」と怒りながらあなたのエフィカシーを下げにかかる「先輩医師」も、これまでの人生で何度もエフィカシーを下げられてきたはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

そのたびに、例えば「出る杭は打たれる」的な価値観(ブリーフ)を受け入れていったのでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 低いエフィカシーのままだと、縁起を知ることはできません。仮にできたとしても、素直に受け入れることは難しいはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 鍵となるのは「抽象度」。私自身はエフィカシーと抽象度を双方向の関係性としてイメージしています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

抽象度が足りないとそもそも認識することができず、仮にできたとしても理解ができません。ゲシュタルトができないから。

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 だからいって、「エフィカシーを高めましょう」「抽象度を上げましょう」「縁起を知りましょう」といくら説得してもムダ。無意識が「『4年目の内科医』から諭されている」と感じた場合、「先輩医師」のエフィカシーはますます下がり、その反動としてあなたはもっと怒られることになるはずです。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 もちろんそれがわかっているから「悔しい思い」に耐えながら、私に助けを求めたのでしょう。

 

 大丈夫です。

必ず解決しますので、安心してください。

 

 では、呼吸を意識に上げてリラックスとゆらぎを得ながら、一緒に現実的な“解決”について考えていきましょう。

 Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?

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 前回(Q-478)、私は「ゴールを設定し、先輩のゴールと包摂する」ことと「ゴール側のコンフォートゾーン(CZ)の臨場感を上げる」ことを提案しました。「CZの臨場感を上げる」ことは「エフィカシーを上げる」ことでもあります。

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そのときに気をつけて欲しいのは、「先輩医師がいる」「私がいる」→「二人のゴールの共有部分が“ある”」と考えないこと。もちろん「エフィカシーが“ある”」→「上げる」もダメ。

それだと無明に逆戻りで、相手の存在(自我)やゴール、エフィカシーを実観的に観てしまうことになります。

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 「実観」とは、「空(くう)」の抜けた意識状態のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 現在の可能世界w1からゴール側の可能世界w2への移行、すなわち「Efficacyw1)→ w2」は、あくまでも「空」を維持した「仮」の意識状態で行うもの。その「空」と「仮」を同時に維持(あるいは包摂)する状態が「中」。苫米地式コーチングは「中観」です。

 Q-423:現状の外側に100%want tovol.1;ゴール設定のスタートライン>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36583975.html

 

 人はとかく、自分というものを絶対視しがちです。それが無明であり、その絶対視によりスコトーマが生じます。自分自身を自由自在に観ることができなくなるのです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 さらには、その“自分”は、ホメオスタシスによってますます強力に維持されるようになっていきます。きっと「俺の処方を勝手に変えるな」的な言動はどんどんエスカレートしていくでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 

  Efficacyw1)→ w2

 

 

 これはエフィカシー関数であり、コーチングの形式的定義でもあります。

 

 コーチングとは、相手の自我を変えようとする行為ではなく、「相手にとって一番重要な未来のゴールに従い、現在あるべきコンフォートゾーンを選びだすことを促す行為」です。それは「現状(現在のCZw1からゴールの世界w2への移行を促す行為」でもあります。

 Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなって

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 その移行の結果として、自我関数がゴールを達成する自我関数に変わります。直接自我関数を書き換えようとするのは苫米地式コーチングではありません。

 F-429~:オーセンティック・コーチングの形式定義

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432237.html

 

  現状w1からゴールの世界w2への移行

 

 ルー・タイスさんからはじまるコーチングの伝統では、この移行に必要なのはたった一つ。それが「高いエフィカシーを維持する」こと。高いエフィカシーにより現状w1からゴールの世界w2への移行が実現します。

 

 もちろん、エフィカシーを上げることは簡単ではありません。

 苫米地博士は、エフィカシーを上げられない理由として、「大脳辺縁系の活性が優位になり、IQが下がっている状態」を挙げられています。「すごく怒る」はまさにそんな感じでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 では、「情動的になり、論理的思考ができなくなってしまった脳」を、前頭前野優位に戻し、IQを高め、エフィカシーを上げていくためにはどうすればいいでしょうか?

 F-404:自由訳「守破離」 vol.2;「守」× Healing

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37031929.html

 

 じつは、苫米地博士は、強力な解決策を教示されています。次回取り上げます。

 (待ちきれない方はこちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37991770.html

 

Q-480につづく)

 

 

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