Q-478:「俺の処方を勝手に変えるな」と怒られました <vol.2;ゴールを包摂しエフィカシーを上げる>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

vol.1;無明

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38266229.html

 vol.2;ゴールを包摂しエフィカシーを上げる

 

 

Q:私は4年目の内科医です。私自身がまだ先輩に指導を受けている立場ですが、研修医を指導することもしています。先日、先輩医師から引き継いだ患者さんの処方を変更したら、あとで「俺の処方を勝手に変えるな」とすごく怒られました。研修医もその場にいたので、とても悔しい思いをしました。コーチであり医師でもある先生は、どう思われますか?

 

A2:「どう思われますか?」に対する私の回答は「無明」。

 無明 - Wikipedia

 

その本質的な解決策は、「すべては『空』として見る」こと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 でも、それは悟りの境地。コーチングのフレームでいうと「スコトーマがゼロ」の状態です。それは目指すものではあっても、実現できるものではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

 今回からはコーチングのフレームで回答いたします。まずは「スコトーマ(Scotoma)」の確認をしましょう。スコトーマを生みだすものは主に3つあります。何でしょうか?

 

 そう、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)です。

 (*スコトーマについて、詳しくはこちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

 知識や経験、つまり記憶がないと、そもそも認識することができません。「『俺の処方を勝手に変えるな』とすごく怒る」という先輩医師には認識できていて、「4年目の内科医」や「研修医」には認識できていないことは、きっとたくさんあるでしょう。記憶の質と量が違うから。

 L-207202207月シークレットレクチャー -05;正しい「過去の記憶」の使い方

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36800425.html

 

 ならば、いつも先輩医師が正しいのか? というと、もちろん、そんなことはありません。

前回(Q-477)確認したとおり、この世(物理空間)にもあの世(情報空間)にも不完全性が働きます。経験を積み自信がつくとつい忘れてしまいがちですが、私たちは部分情報の世界に生きています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 その事実を忘れ、知識や経験を過信してしまうと、無明に陥ります。わかりやすくいうと「専門バカ」。前回追記中の苫米地博士の言葉を応用すると「生命現象を全抽象度で認識できない状態」です。

 L-068202011月シークレットレクチャー -03;じかんかじ(時間舵)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28988329.html

 

 

 スコトーマに関わるポイント「重要性」や「役割(責任)」についても、ふつうは過去の記憶により決まっています。しかも他人の意見や社会の価値観がたっぷり擦り込まれた記憶によって。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 ここで問題。リラックスしながら気楽に考えてください。

 

そもそも知識(記憶)がないと認識することができず、スコトーマを外す鍵である重要性や役割(責任)も過去の記憶で決まっているのに、まったく新しいこと、つまり記憶にないことを認識できるのはなぜでしょう?

 

 

 そう、「ゲシュタルト能力がある」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 私自身は「脳が発達した人間が持つゲシュタルト能力を発揮するための縁起」がコーチングである と思っています。そして、ゲシュタルト能力こそが「縁起を感じ取る力」である とも。

 Q-408BSをゼロベースで観察することが困難な中vol.2;〇〇を感じ取る力>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35967572.html

 

 コーチングのコア中のコアは「ゴール」。そのポイントは 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域、そして 4)自分中心を捨て去る(利他性) です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 そのようなゴールにより、未知の縁起を感じ取ることができるようになり、新たな認識(知識化)が可能となり、そして、まったく新しい可能世界w2の創造が可能になります

 L-237202209月シークレットレクチャー -12;ゴール側からの新たな縁起づくり

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37748141.html

 

 そんな大切なゴールを共有することが重要

 

 

 「俺の処方を勝手に変えるな」と怒る先輩医師と「とても悔しい思いをした」というあなたとの間には共有するゴールがないはず。あるとしても、ゴールが生みだすコンフォートゾーン(w2)は決してクリアではないでしょう。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ここで気をつけて欲しいのは、「先輩医師がいる」「私がいる」→「二人のゴールの共有部分が“ある”」と考えないこと。

 

「先輩医師のゴール」や「私のゴール」が“ある”と考え、その共有部分を模索するという考え方はNGです。その理由はクリアですよね?

 

 そう、無明だから。

「存在→関係」ではなく、「関係→存在(もしくは関係⇆存在)」。すべては双方向性の縁起です。その事実を決して忘れないでください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 「存在」の固有性やアプリオリ性に囚われずに「関係」をしっかりと観ることができるようになると、自然とゴールを包摂することができるようになります。

 Q-449:アートマンって何ですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37528586.html

 

 抽象度が上がるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ゴールを包摂できたなら、あとはゴール側のコンフォートゾーンの臨場感を上げるだけ。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 それはエフィカシーを上げることでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 以下、苫米地博士の著書「立ち読みしなさい! ~美しいほどシンプルな成功術」(ありがとう出版、p186)より引用します。

 

 

◆エフィカシーは全てに影響する

 ここまでたくさんの秘密を暴露してきました。特にこのパート、これから話す内容は全て大きな文字、全て太字で書きたいほど重要な話です。これから話すことが理解できれば必ずあなたの人生が大きく変わります。全て大文字、全て赤文字のパートだと思って本気で聞いてください。

 

 「根拠のない自信」という言葉があります。根拠のない自信とは他人から見てという前提が付きます。根拠のない自信を持っている人は、元々のエフィカシーが高い人です。

 まだ何も結果を生みだしていないのに、自分で自分の能力を高く評価している状態です。

 たとえばロック歌手の矢沢永吉さんは実績も何もなかった学生時代から「自分はスーパースターになる人間だ!」「自分こそスーパースターに相応しい人間だ!」と思っていたそうです。非常にエフィカシーが高い人、まさしく他人から見れば根拠のない自信があったということです(矢沢永吉さんの自伝『成りあがり』より)。

 実は、はじめに話したルフィやイチロー選手も全く同じです。ルフィは「自分は海賊王に相応しい人間だ!」と思っています。イチロー選手も、小学生の頃から「自分はプロ野球選手として成功する人間だ!」と思っていました。

 またソフトバンクの孫社長は学生時代から、30代には最低1000億円のビジネスをすると周囲に話していたそうです。これも根拠のない自信です。

 日本を代表する漫画の主人公から、日本を代表するロック歌手やスポーツ選手、そして実業家まで全員が元々、根拠のない自信を持っていたということです。つまり、元々、エフィカシーの高い人たちです。何か大きな結果を出す前から、自分こそ大きな結果を出すに相応しい人間だと思っていたということです。まずはこの事実を噛み締めてください。

 

 それでは「自分はロックスターに相応しい人間だ」と思っていた学生時代の矢沢さんの行動を想像してみましょう。まず間違いなく積極的に行動を起こします。次々と作曲し、練習も人一倍するでしょう。常にロックスターに相応しい最高の自分を想像し、その理想の自分に近づこうと前向きに行動します。それは誰にも見られていない自宅にいる時でも変わりません。歩き方から話し方まで全てロックスターに相応しくなっていきます。

 理想の自分に足りない部分を補うことはもちろん、自分の才能や能力を目覚めさせ劇的に高めていきます。これがエフィカシーが持つ圧倒的な力です。ほんの些細な思考から大きな行動に至るまで、エフィカシーは全てに影響を及ぼします。全てにです!

 

 そして大切なことは、あなたもエフィカシーを高め人生を激変させることができるということです

 

 「私は何もできない人間だ!」というエフィカシーであれば、それが全てに影響します。何かにチャレンジする時でも「はじめから私には無理」と心のどこかで思って行動をします。そして、そのマインドに従い、結局は失敗に終わるのです。

 それとは逆に「私は素晴らしい可能性を秘めた人間だ!」というエフィカシーであれば、それが全てに影響します。何かにチャレンジする場合には「私は素晴らしい結果を出せる」というマインドで行動をします。そして、実際に素晴らしい結果を残すのです。

 これは能力の違いではなく、エフィカシーの違いです。ここを勘違いしないでください。

 ここまで話してきた通り、私たちは子どもの頃から否定され続け、徹底的にエフィカシーを下げられてきました。そして、ほとんどの人はその下げられたエフィカシーに従って考え行動しているのです。非常に残念な現状です。

 あなたは磨けば光る原石です。あなたは、あなた自身が考えている以上に素晴らしい力を秘めています。決して自分自身のことを低く見なさないでください。あなたは、とてつもない可能性を秘めているのです。

 ここで、あなたがどれほどエフィカシーを下げて行動してきたかを理解してもらいます。

 

 まず、あなたが学生時代にやっていたアルバイトを思い出してください。どんなアルバイトでも構いません。その頃のあなたは、どのような考え方で仕事をしていましたか?

 

 「私はアルバイトだからこれくらいの働きでいい」という甘えはありませんでしたか?

 「私は学生だから社員さんほど働かなくていい」と考えていませんでしたか?

 仕事に対する責任感も「アルバイトだから」という理由で、低くありませんでしたか?

 「私は新人だから」という甘えはありませんでしたか?

 いかがでしょう?

 つまりそのようなマインドは、本当はもっと働くことができるのに、自分の力を自分でセーブしていた状態です。アルバイトだから、学生だから、新人だからという理由をつけて、積極的に仕事をしません。「私はただのアルバイト」というのも1つのエフィカシーです。

 エフィカシーは全てに影響すると言いました。「私はただのアルバイト」というエフィカシーで働いていれば、時給に見合った仕事しかしません。自分の能力を引き出し高めようとも考えません。自分は学生だからとか、アルバイトだからというマインドで常に仕事をします。つまり、それがエフィカシーが持つ力です。

 

 ここで本当に重大な問いかけを“あなた”にします

 

 「私はただのアルバイト」というエフィカシーで働いていれば、本当の力をセーブして働き続けます。力をセーブしていること自体にも気付きません。しかし、それはアルバイトをしている時だけの話です。アルバイトの時間だけ力をセーブします。

 それでは「私はごく普通の人」というエフィカシーだといかがでしょうか?

 「私はただのアルバイト」というエフィカシーの場合は、アルバイトをしている時だけ力をセーブします。しかし、今回は「私はごく普通の人」というエフィカシーです。

 いかがでしょうか?

 その答えは非常に恐ろしいモノです。お分かりになるでしょうか?

 引用おわり(この続きは次回引用します)

 

 

 私たちは子どもの頃から否定され続け、徹底的にエフィカシーを下げられてきました。そして、ほとんどの人はその下げられたエフィカシーに従って考え行動しているのです

 

 御質問を読んだとき、コーチとしての私は“不当に下げられたエフィカシー”を感じました。それは医師としての私が、長い現場経験の中で、ずっと感じ続けていること。

 私は、今、日本の医療・介護業界に最も必要なのはエフィカシーだと思っています。業界全体を包み込むコレクティブ・エフィカシーです。

 Q-310~2:私のまわりではそうでもないです。私が気づいていないだけかもしれませんけどvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 エフィカシーとは、「自分のゴール達成能力の自己評価」のこと。最新のコーチングにおいては「現状宇宙w1からゴール宇宙w2に移行する自己能力の自己評価関数」です。

 L-246202210月介護施設研修 -06;可能世界w2の臨場感を上げる3ステップ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/38099185.html

 

 

  Efficacyw1)→ w2

 

 

 このエフィカシー関数をイメージしながら、苫米地博士からの問いについて、じっくりと考えてください。

 

 

 「私はただのアルバイト」というエフィカシーで働いていれば、本当の力をセーブして働き続けます。力をセーブしていること自体にも気付きません。しかし、それはアルバイトをしている時だけの話です。アルバイトの時間だけ力をセーブします。

 それでは「私はごく普通の人」というエフィカシーだといかがでしょうか?

 

 

Q-479につづく)

 

 

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