L-241202210月介護施設研修 -01;未来(ゴール)が見えない原因

 

202210月、鹿児島県の介護施設で、認知科学やコーチング理論を用いた職員研修を行いました(オンライン研修)。依頼されたテーマは「気持ちのコントロール」。

当日の研修内容を、最新の知識で再解釈しながら、ブログ用にリライトします。

*関係者の皆さま、大変長らくお待たせいたしました

 

 01;未来(ゴール)が見えない原因

 

 

 ブログを読んでくださっているという施設の代表者と事前にメールで打ち合わせをしたのですが、その文面からは“過酷な介護現場の苦悩”が滲み出ていました。過去記事と重ねていうと

 

3K(感謝・感動・希望)がまったく感じられない

 

という感じ。

 PM-07-02:釈迦が教えてくれること ~3Kを新たな3K

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html

 

 それは「現状を凌ぐのに精一杯で、未来を思う余裕がない」という感じでもありました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 これは特定の施設の特別な話ではなく、介護業界全体にいえることです。

 

先日、2027年に予定していた介護報酬改定が1年前倒しで行われることが発表されました。その異例の対処は「もう介護業界は1年も持たない」という危機感の表れ。

実際のところ、介護関連事業者はどんどん倒産しており、例えば訪問介護事業所の倒産は2023年から3年連続で最多を更新しています。

政府は25年度補正予算案で1920億円かけて支援することを閣議決定しましたが、もう手遅れなのかもしれません。それぐらい介護業界は危機に瀕しています。

2025年「介護事業者」倒産 過去最多176件「訪問介護」の倒産が突出、認知症GHも増加(東京商工リサーチ) - Yahoo!ニュース

 

 あれだけ在宅医療や在宅介護を(さらには在宅看取りまでも)すすめておきながら、その支え手を介護報酬を減額して潰しているという政府のゴールがまったくわかりませんが、問題は“お金”だけではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 私が現場にいて一番気になっているのは「セルフイメージの低下」。それは個人や事業所のレベルに留まらず、業界全体を暗く覆っているように思います。それが現場の“閉塞感”の正体でしょう。

 L-120202111月医療・介護研修レポート -01;イントロダクション

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html

 

 本物のコーチング(Authentic Coaching)は、そんな介護業界を救う福音となりえるものです。ただし、現状のままでただ導入しても、うまくはいかないはずです。「感謝・感動・希望が感じられない」「未来を思う余裕がない」という状況(=意識状態)のままではスコトーマが外れないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 “本当の未来”は、このまま続く現状の延長線上にはありません。“本当の未来”は、必ずスコトーマの中に隠れています。

 Q-219:ゴールに対するスケジュールは<前編;ゴールが先、スケジュールは後>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27441932.html

 

 現状の外にゴールを設定しゴール側のコンフォートゾーンを作ることができると、時間が未来から流れるようになります。すると、未来(ゴール)の情報を現在の目の前の世界の中に見つけることができるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 さらに「未来(ゴール)はすでに起こっている」という臨場感を強めるほど、未来の兆しを予見することができるようになっていきます。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? <vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

 とはいえ、実際は、ほとんどの人が現在を“正しく見る”ことができません。未来を思い描こうとしても、現在の延長線上の未来しかイメージすることができません。

 L-213202207月シークレットレクチャー -11;<ワーク3>スコトーマを消す

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36911560.html

 

このままつづく時間軸上の未来は、本当の未来ではなく、ただの現状(Status Quo)です。“本当の未来(ゴール)”とは、そんな現状の外側に自ら設定するもの。

Q-446:未来において「被害者」という評価を<前編;case-side

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37464625.html

 

 では、なぜ「現在を“正しく見る”」ことができないのでしょうか(case-side)? どうすれば「本当の未来(ゴール)を見る」ことができるのでしょう(plan-side)?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

 著書「「とてつもない未来を引き寄せる予見力」(徳間書店)の中で、苫米地博士はポイントを3つ挙げられています。その3つとは「スコトーマ」「フレーム」「抽象度」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *「フレーム」についてはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34174778.html

 

 以下、「とてつもない未来を引き寄せる予見力」(p71)より引用します。

 

 

未来が見えない原因その1

スコトーマの問題

 人間の認識には、「見ているようでいて、実は見ていない」という現象が起こります。

 このことを「スコトーマ」と呼びます。

 もともとは医学用語の「盲点」を言い表す言葉として知られていましたが、私の友人であり、世界的な心理学者で自己啓発界の権威であるルー・タイスがそれを心理学用語として使い始めました。ですから、スコトーマというのは、心理学的盲点のことだと理解してください。

 本書の冒頭で行った身近な人の顔を正確にスケッチするテストでもお分かりのとおり、人間の視線はスコトーマだらけです。脳の情報制御機能(RAS)によって、そのときに重要であると思った部分だけが見えて、その他の部分を省略してしまうのです。しかし、情報の重要度は刻々と変化していきます。スコトーマによって見えていなかった部分が、未来においては重要な情報に変わることはよくあることです。

 しかし、ほとんどの人の脳は、昨日までの認識(つまりは記憶)をもとに判断を下しています。私たちは過去に認識したことしか現在においても認識できず、未知の経験に遭遇したときはその意味を理解することができず、記憶することもできません。

 未知の経験に遭遇したとき、人間はますます過去の記憶を見つめ、そこに似たような経験がないかを必死で探そうとします。しかし、遭遇したのが本当に未知の体験だとしたら、いくら過去を見つめても答えは出てきません。

 正しい判断をするための材料は、過去にあるとは限らないのです。過去において自分が経験したこと、親や学校の先生、会社の上司や友人がいったことは、現在を正確に見つめ、未来の兆しを見つけるためには当てにはなりません。過去に目を向けた視点は、スコトーマだらけなのです。

 未来において重要な情報を現在の膨大な情報の中から見極めるためには、これまで再三お話ししてきたように、未来の視点から現在を見つめることが重要です。未来をゴールとして現在を見つめなおせば、過去の視点によって発生していたスコトーマが外れて、今まで見えてこなかったものが見えてきます。努力して現在の中に未来の情報を探そうとする必要はありません。ゴール(=未来)を設定した時点で、無意識が勝手に情報の取捨選択をしてくれて、ゴールに必要な情報は認識して必要のない情報は削除してくれるのです。

 身近な人の顔のスケッチテストの例でいえば、あらかじめ「あとから洋服の色について聞きますよ」と未来の出来事がいわれていれば、顔を見るときにしっかりと着ている洋服を確認するはずです。同じように「あとから身近な人の顔のスケッチをしてもらいますよ」といわれていれば、顔の輪郭やヘアスタイル、ほくろの有無など顔のパーツをしっかりと見ようとするはずです。

 過去からの視点によるスコトーマを外すことで、目の前の世界がまったく違った姿で立ち上がってくるのです。

 引用終わり

 

 

 ゴール(=未来)を設定した時点で、無意識が勝手に情報の取捨選択をしてくれて、ゴールに必要な情報は認識して必要のない情報は削除してくれる

 

 その結果、職員全員が感謝・感動・希望を感じられるようになることを強く願いながら、ありったけの気を込めて研修を行いました。

 L-215202208月シークレット… -02;コーチの役割は。そのためにコーチは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37125267.html

 

 そんな研修のタイトルは、「すべてはマインドが生みだしている ~しあわせは いつも 自分の心が決める~」。その内容を、最新の知識で再解釈しながら、リライトします。

 Q-439:明るく活発な姉が家に閉じこもるようになりました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37338822.html

 

L-242につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-告知1

次回のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。2026年春に配信を開始する予定です。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-281~:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

F-418~:私、うっちゃいました

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_431890.html

F-408:自動翻訳

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37188303.html

Q-430~:コーチングを行う際、説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_431266.html

Q-450:現状が嫌でしょうがなくてコーチングを学び始めましたが、ちっとも変わりません。こんな私でもコーチングを受ければ変わることができるのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37819886.html

 

とてつもない未来を引き寄せる予見力

Kindle版はこちら↓

とてつもない未来を引き寄せる予見力 | 苫米地英人 | 個人の成功論 | Kindleストア | Amazon