Q-463:「この世をよくしたいなら権力から離れる」とは? <vol.7;カテゴリー・ゴール「エソテリシティ」>

 

 私のゴールのひとつは「コンパッション実現」。コンパッションとは「慈悲」のことです。

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 ゴール達成のための縁起のひとつとして、気楽なクラブ活動を続けています。それが「コーチング・デ・コンパッションクラブ(CoacHing de Compassion ClubCHCC)」↓

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 その活動中に「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」という問いかけをいただきました。貴重な縁をきっかけに考えたことを言語化します。

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 vol.1;慈悲の注意ポイント

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 vol.2;そもそも権力とは?

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 vol.3;リーダーシップ

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 vol.4;エスティーム

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 vol.5;カテゴリー・ゴール「抽象度」

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 vol.6;カテゴリー・ゴール「リーダーシップ」

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 vol.7;カテゴリー・ゴール「エソテリシティ」

 

 

 ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)、4)自分中心を捨て去る の4つ。

 L-10020218… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

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 3つ目の「バランスホイール(balance wheel)」は、人生のあらゆる領域で「やりたいことをやりたいだけやる」ためのツールです。「職業」「趣味」「家族」「健康」「ファイナンス」「生涯学習/教育」「地域への貢献」「社会への貢献」「芸術」といったカテゴリーすべてに、それぞれ独立したゴールを設定していきます。

 そのバランスホイールに、苫米地博士は3つのカテゴリーを追加されました。

 Q-255バランスホイールは全て現状の外にゴールを設定する方がよいのでしょうか?

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1つ目は「抽象度」。

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

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2つ目は「リーダーシップ」。

 F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

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 そして、3つ目は「エソテリシティ」。

 以下、苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング 2026」(開拓社、p270)より引用します。前回(Q-462)引用した部分の続きです。

 

 

◎新カテゴリー「エソテリシティ」

 「エソテリシティ」とは「密教」のことです。密教がなぜバランスホイールのカテゴリーの一つに入るのか疑問に思う人も多いでしょう。

 実は、「エソテリシティ」は先の2つ「抽象度」と「リーダーシップ」と関係しています。まず、「抽象度」をなぜ入れたのかというと、もともと『IIE』(Investment In Excellence)の時代からルー・タイス・システムには必ず、「スピリチュアリティ」というカテゴリーがありました。ルー・タイスの母国アメリカは建国の理想からしてキリスト教国です。ピューリタンの子孫たちが建国したアメリカ民主主義の基本理念は、自分自身や帰属するグループとそれ以外を分け隔てなく、すべての人々と平等に接し、特に困っている人たちに手を差し伸べたり、社会全般に広く貢献することが、「神の下、当然である」というキリスト教博愛主義です。

 トランプ大統領に近いチャーリー・カーク氏が、大学キャンパスでの講演中に狙撃殺害された事件などは、あらゆる意味で民主主義の根幹を揺るがす反キリスト教的分断が起きていることを示唆していますが、ほとんどのアメリカ人は「博愛主義を理想とする」と普通に学んで育っています。現実にはなかなかそうならない状況がある国だからこそ、敬虔なカトリックであったルー・タイスはキリスト教的スピリチュアリティをバランスホイールのゴールの一つに入れました。

 しかし、日本の場合、「スピリチュアリティ」という言葉がオカルトやカルト宗教と誤解されるリスクがあると考えました。ですから、バランスホイールから抜いていたという経緯があるのですが、それがなぜ、いまになって「エソテリシティ」として復活するのか?

 理由は日本がいま拝金主義に満ち満ちているからです。金さえ儲かれば、他人が損をしてもいいという感覚はさきほどの銀貨を売る話でも納得してもらえると思いますが、ああいう輩がいまとても増えているのです。しかも、この拝金主義はいまや日本のあちこちにはびこっています。政治家までもお金で動き、若者もお金持ちをヒーローと見る文化にいつの間にかなっています。いまの日本には「スピリチュアリティ」はもちろん、それに代わるものがありません。自らを律するものがない人間は平気で倫理を踏み越えるのです。

 日本がいまおかしくなってきているのは倫理観の欠如なのです。ですから、いま求められているのは越えてはいけない倫理ラインを自分で作ることです。それが「スピリチュアリティ」ですが、日本は仏教の国ですから仏教バージョンとして「エソテリシティ」を作ったのです。

 強い倫理観によって「自分の命を失ってでも譲れないものがある」というものをゴールとして持つということは単なる「リーダーシップ」や「抽象度」とはまた違った高い概念になります。

 それともう一つ、「コーチという絶対的味方がいるとなぜか人は成功しやすくなる」という、いまはまだ科学的証明ができていない部分もコーチングにはある、という思いを「エソテリシティ」には込めています。経験的な話なのですが、自分以外の誰かから絶対的に信用されていると思うと人は思ってもいない力を発揮するのです。それは生命場なのか情報場の作用なのか、よくわかりませんが、宗教レベルの精神的力が作用する瞬間があるのです。そういった「スピリチュアリティ」の人知を超えた部分を、宗教性をできるだけ排した形で作ったのが「エソテリシティ」なのです。

 引用終わり

 

 

 ゴールのカテゴリーに新たに加わった「エソテリシティ」には2つの意味が込められています。

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その1つが「越えてはいけない倫理ラインを自分で作ること」。

 

少し話が逸れますが、「倫理」と似ている言葉に「論理」があります。その「倫理」と「論理」はまったくの別物。ちなみに現代の「論理」は「トゥールミンロジック」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 私はトゥールミンロジックを強く勧める立場ですが、実際に論理的思考を行う場合には気をつけるべき注意点があります。それはコーチングの感覚とも相通じる重要なポイントです。

 (「トゥールミンロジック」について、詳しくはこちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html

 

 論理的思考を行う場合の注意点 それは「決して相対化してはならないものがある」という事実。それを忘れてしまうと(=スコトーマに隠れる)、きっと判断を誤ります。先ほどの博士の言葉でいうと、「平気で倫理を踏み越える」ことになりかねません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

例えば、「“ワクチン政策”を推し進めるべきか? それとも一旦止まるべきか?」といった議論は論理空間上で行われます。論理空間とは、もちろん、情報空間の一部です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

物理空間だけではなく、情報空間にも不完全性が働きます。つまり、「絶対に正しい答え」や「永遠に正しい解」は存在しえないということ。だからこそ、「命」のように相対化してはならないものを議論の対象にしてはならないのです。

http://blog.livedoor.jp/coachfor_m2/archives/6194669.html

 

皆さんは「人を殺してはいけない理由」を子どもたちにどのように説明しますか?

 

 私の場合、「ぎをゆな(議を言な)!」の一言(鹿児島弁です)↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19370962.html

 

 

 大切なことなので繰り返しますが、世の中には「決して相対化してはならず、議論の対象にしてはならないこと」があります。それは「論理を超えた空間がある」ということ。その「論理を超えた空間」のひとつが「倫理(空間)」です。

よって、私にとって「倫理違反」や「倫理性に関する懸念」という表現はとても重く響きます。

F-365:経営判断ってなんだ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35263585.html

 

 トゥールミンロジックでいうなら、それは「クリティーク(kritik)」。

「肯定側の推進する論理の背景もしくは前提にある哲学、思想、世界観、利用される用語などが望ましくないものであれば、肯定側のケースやプランの有効性にかかわらず、現実の世界では、肯定側のプランが採択されてはならないという議論」がクリティークです。

わかりやすくいうと、「そもそもおかしい。だから議論する意味(価値)がない」ということです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13076426.html

 

 

 「エソテリシティ」のもう1つが、「『コーチという絶対的味方がいるとなぜか人は成功しやすくなる』という、いまはまだ科学的証明ができていない部分もコーチングにはある」。それは苫米地博士の強い思いでもあるはず。

 F-412Life Is Beautiful ~調子? 素晴らしいです♫~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37322333.html

 

 博士は「経験的な話なのですが、自分以外の誰かから絶対的に信用されていると思うと人は思ってもいない力を発揮する」「それは生命場なのか情報場の作用なのか、よくわかりませんが、宗教レベルの精神的力が作用する瞬間がある」と書かれています。

しかしながら、生粋の科学者である苫米地博士が探究を止めているはずがありません。コーチのブリーフは「決して立ち止まらない」だから。

F-429~:オーセンティック・コーチングの形式定義

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_432237.html

 

*「生命場」「情報場」に関係する“苫米地理論第2世代”はこちら↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 きっと「エソテリシティ」も理論化されています。おそらく、そのヒントは苫米地理論第3世代「生命素粒子理論」と昔から博士が話されている「ゲシュタルト統合」にあるはずです。

 Q-436:コーチングは行動科学と <vol.3;「内部表現」という宇宙を認識する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37061031.html

 

 *「ゲシュタルト統合」のための思考法はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 

 ここまで「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」という問いかけについて考えてきました。ゴールのバランスホイールに新たに加わった「抽象度」「リーダーシップ」「エソテリシティ」を、それらのカテゴリーを加えた苫米地博士の意図とともに考察すると、「権力から離れる」という感覚がよりクリアに感じられるはずです。

 F-384:ロバート・メーガーの「3つの質問」 <vol.4;役割/責任「Intentionality」>

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 最終話である次回は、“情報空間をもう一段超える感覚”で「『この世をよくしたいなら権力から離れる』とは?」について考えてみたいと思います。

 F-407:自由訳「守破離」 vol.5(最終話);苫米地式「守破離」の真髄

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37145932.html

 

Q-464につづく)

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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