L-231202209月シークレットレクチャー -06;コーチが黙っているからこそ起こること

 

20229月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「。目指すのは「決して過信はせずに、しっかり確信する」という意識状態の体得です。

 

 *初回(20227月)の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_431139.html

 

 *2回目(20228月)の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_431365.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 

 01;鍵となるのは「絶対他力」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37539518.html

 02;「ア・プリオリ」から始まる堕落と洗脳 ←その根底にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37564658.html

 03;生と死の間を輝かせる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37577854.html

 04;自我関数から導きだされる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37603992.html

 05;コーチングは「客観」 その理由は?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37613554.html

 06;コーチが黙っているからこそ起こること

 

 

 前回(L-230)、私は「診察」という表現を使いました。

 

  診るのは物理空間上の「果」

察するのは高次の情報空間にひろがる「因」

 

 「高次の情報空間にひろがる『因』」を察する間、同時に私自身の思考のモニタリングも行っています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 もう少し具体的に説明すると、モニタリングしているのは「言葉(Words)」と「映像(Pictures)」と「感情(Emotions)」です。

 F-321:観自在 <実践編-1;モニタリング>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 

 前回引用した苫米地博士の言葉の中に、「私たちは無意識的なものも含めると、1分間に数回は自分自身に話しかけているといわれています」という部分がありました(新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版)。

その自分自身に話しかける言葉は映像を想起させ、映像は感情を生みだします。人はみな、この「言葉」「映像」「感情」という3つの軸で思考しています。

 L-067202011月シークレット… -02思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 

 その思考のことを「セルフトーク」と呼びます。苫米地博士が「オーセンティック・コーチング」等の書籍で用いられている表現でいうと「内省言語」。コーチの仕事とは、「クライアントの内省言語を喚起させること」です(オーセンティック・コーチング、p112

 F-394:ナイセイカンショウ <vol.3;心の本質を捉える基本中の基本>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36643053.html

 

 

オーセンティック・コーチング

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 そんな内省言語は、無意識のうちに「(一人)一宇宙」を生みだし強化していきます。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 その「一宇宙」の創造を、偶然に任せるのではなく、しっかりゴール(未来)側からデザインするように働きかけるのがコーチの役割。その鍵となるのが「内省言語」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

以下、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版」(CYZO、付録②)より引用します。

 

 

内省言語を作る

 コーチングでは、コーチはクライアントと会話すらしません。世間には、コーチングの質問集のような本や、コーチングではこういう言葉でクライアントを誘導しなさいと教える本がありますが、それらは間違ったコーチングです。

 コーチングでは、クライアントが「現状の外側にゴール設定」をすることが重要ですが、だからといってコーチがクライアントの設定したゴールが現状の内側だったときに、「そのゴールは現状の内側ですね」と言うこともしません。それは自我関数pに関わっていることだからです。

もしも「そのゴールは現状の内側ですね」などと言ってしまったら、クライアントはコーチの言葉によって物事を判断するようになってしまいます。それでは、子ども時代に、親や学校の先生が「これがいいですよ。あれはダメですね」と教えていたのと同じことを今度はコーチがしていることになります。

コーチングでは、コーチは黙っているのです。私だったら、黙ってパイプに火をつけたり、葉巻に火をつけたりしています。すると1分も沈黙に耐えられるクライアントはほとんどおらず、クライアントはすぐに話し始めるのです。

でもそのクライアントが話し始める内容は、単に場を維持するための会話がほとんどです。そのクライアントの話す会話が重要なのでなく、あくまでもクライアントの客観的なセルフトークである内省言語を作ることが重要なのです。

ところがコーチが質問したり、コーチが話したり、コーチがアドバイスすることが主になると、クライアントは「主観」のままになってしまいます。抽象度の高い視点からクライアントを観察するコーチが黙っているからこそ、クライアントは「客観」になり、内省言語が想起されていくのです。

クライアントには無言で無意識に自我を観察させる、実はこの過程がすでに「客観」になっています。そうすると、クライアントは「これは変えないとダメだ」「本当にやりたいことはなんだろう」と内省言語が発生し、自分で自我関数pを変え始めるのです。

コーチがクライアントに「あなたは変わらないとダメですよ」と、言葉で言ったところで変わるものではないということです。

次に、クライアント本人が無意識の中で、過去の記憶を使わずに、セルフトークでゴールに対してストーリーテリングしていれば、その中間過程でゴールに対して臨場感が出てきます。

クライアントには、無言で自我を観察させて、過去の記憶を使わないストーリーテリングができるようにすることが重要です。それはコーチが黙っているからこそ起こることです。

 引用終わり

 

 

あくまでもクライアントの客観的なセルフトークである内省言語を作ることが重要

 

 そのためには抽象度を上げながら「無意識に自我を観察」という過程を経ること(=客観)が重要。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 すると、「これは変えないとダメだ」「本当にやりたいことはなんだろう」という内省言語が発生します。その内なる言葉(&映像&感情)をしっかりモニタリングして、さらにコントロールしていくことがポイント。さらに具体的にいうと

 Q-103:あがり症は克服できますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

 

1段階:「無理だ」「できるわけがない」という“あきらめ”

  第2段階:目的論的なものが生まれてくる、いわば“希望”が芽生える段階

  第3段階:「私はいつも~している」という“誓い”

  第4段階:“ゴールを実現”した新しい自分のイメージでの自然な内省言語

 

 …この第1段階から第4段階へと向かう変化、すなわち「あきらめ →希望 →誓い →ゴールを実現」という言葉(&映像&感情)=臨場感をコントロールすること。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 そのコントロールにより「ゴール側の可能世界w2を出力するエフィカシー関数」が生みだされます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

新たな「エフィカシー関数」をつくりながら、「自分で自我関数pを変え始める

 

 それがコーチング中に起こること。「コーチが黙っているからこそ起こる」ことです。

 Q-448:未来において「被害者」<補足;「自我関数→エフィカシー関数」×超楽観>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37503636.html

 

L-232につづく)

 

 

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-追記-

クライアント本人が無意識の中で、過去の記憶を使わずに、セルフトークでゴールに対してストーリーテリングしていれば、その中間過程でゴールに対して臨場感が出てきます

 

と、苫米地博士は書かれています。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 その「ストーリーテリング」とは?

 

 私のイメージはこちら↓

 Q-421~:コーチングを受けるとどうなりますか? -version 2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430928.html

 

 

-告知1

次回のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。2026年春に配信を開始する予定です。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

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新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版