Q-449:アートマンって何ですか?

 

「慈悲に関する知識の共有(=スコトーマを外しあう)」と「慈悲実現(実践)の臨場感を高める(=エフィカシー↑)」を目的としているコンパッションクラブ中に、「アートマンって何ですか?」という御質問をいただきました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 残念ながら、私はうまく答えることができませんでした。言い訳をすると「コンパッションクラブ中はなるべく発言をシンプルにするように心がけている」から。でも、本当の理由は「ゲシュタルトがしっかりできていなかった」からです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 いい機会をいただいたことに感謝しながら、「アートマン」について再確認し、コーチングの機能・役割と重ねながら考えてみました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

まずは苫米地博士の著書「夢がかなう脳!」(PHP研究所、p41)より引用します(青字)。

 

夢がかなう脳!

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私たちが「自分」と思っているものも、しょせんは実体のないものだ

 釈迦が生きていた社会で信じられていたバラモン教がどのようなものであったかを知ると、それに異を唱えた釈迦の主張の意味がよく見えてきます。そして、釈迦の「悟り」にどのような意味があったのかもよくわかります。

 

 バラモン教では、宇宙の根本原理=神は「ブラフマン」だとされます。一方、それぞれの人間には、真の自分=真我としての「アートマン」があるとされます。

 バラモン教は輪廻転生を信じますが、この「アートマン」は未来永劫変わらないものだとされます。つまり、同じ自分が何度も何度も生まれ変わり、それぞれの生を繰り返していくのです。

 輪廻を生み出す原因は「カルマ(業)」であり、前世で善いカルマを積めば、次に生まれ変わったときには良い階級に生まれ、悪いカルマを積めば、低い階級に生まれるとされます。

 ちなみに、この輪廻という無限サイクルから抜け出す(解脱する)ためには、「ブラフマンとアートマンは一体である(梵我一如)」ということを、修行を通じて体得しなければならないとされます。そして、それを達成した人々こそ、バラモン階級なのです。

 これは考えようによっては、実に支配階級に都合がいい教えです。低い身分の者は、前世で悪いカルマを積んだからであって、現状に不満を抱くなど、おこがましいことになり、さらに、この世でも苦労に耐えて善いカルマを積むべきだとされるので、喜んで苦境に甘んじようとする心が生まれるからです。

 

 この考え方を根本的に否定するのが「縁起」の思想です。

 釈迦は、「アプリオリなものはない」とはっきりいいました。「アートマン」などというものは、何ら実体のないものだ、と釈迦は考えたのです。

 「人間の自我は永遠不変の存在ではなく、雲のように変化し続ける」

 「私たちが『自分』と思っているものも、しょせんは何ら実体のないものだ」

 「すべての存在が、他の存在との関係性において存在するのだから、変わらない自我など認められるわけがない」

 このように釈迦は、当時、絶対的真理とされたバラモン教の根本を真っ向から否定したわけです。

 

 これがどれほど危険なことかわかるでしょう。

 だからこそ、「縁起」は釈迦の教えであるといえるのです。

 直接の弟子たちも含めて、後世の人々が釈迦の教えを曲解したり、あるいはわざわざ創作して付け加えたりして形成した内容は、仏教にとって都合のいいもの、つまり社会に受け入れられやすくなるためのものでしょう。わざわざ仏教教団に危険をさらすような「教え」を付け加えるわけがありません。

 たとえば「釈迦は水の上を歩いた」というような、釈迦がいかに素晴らしい超能力者だったかを示そうとする創作がなされることはあるでしょう。これは仏教に限らず、ほかの宗教における「奇跡」の話も同じです。

 しかし、わざわざ自分たちの教団が嫌われるような創作をすることは考えにくいことです。

 ということは、釈迦が嫌われる理由の第一である「縁起」の思想は、おそらく後世の創作ではなく、釈迦その人の思想だと考えられるわけです。

 引用終わり

 

 

 アートマン」は、バラモン教における宇宙の根本原理=神である「ブラフマン」と対になる概念で、「それぞれの人間にある真の自分=真我」のことです。

 (さらに詳しくはこちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33098147.html

 

 「未来永劫変わらないもの」とされるバラモン教における「アートマン」を、釈迦は真っ向から否定します。その根拠となる思想が「縁起」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 ただし、釈迦が主張したのは「『アートマン』などというものは、何ら実体のないものだ」ということ。それは「固有性」の否定であり、「アプリオリ(先験性)」の否定であり、「完全性」の否定であり、「永続性」の否定です。一言で言い表すなら、「無我」ではなく、「非我(あるいは空我)」

 L-163202201月シークレット… -07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 

 苫米地博士は、コーチングを教えられる際、最初に「自我」の定義の確認をされています。

 F-353:“覚醒”の夏に向けて習得! 苫米地式「オーセンティック・コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34650757.html

 

 それは無意識の中に「固有性」の肯定があると、まったく新しい可能世界w2を生みだすことができず、結果としての関数p(自我)の書き換えができなくなるからでしょう。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 同様に、無意識の中に「アプリオリ(先験性)」の肯定があると、「過去から未来へ流れる」という時間観から抜け出せなくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 さらに、無意識の中に「完全性」の肯定があると、自由な意識状態でスコトーマを外すことが難しくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 そして、それらが「永続性」の肯定により強化されると、ますます現状の可能世界w1から抜け出せなくなります。ホメオスタシスが強力に働くから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

そのような意識/無意識の状態では、当然ながら、現状の外にゴールを見つけることが難しくなってしまいます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

  「固有性」の否定

  「アプリオリ(先験性)」の否定

  「完全性」の否定

  「永続性」の否定

  

 それを釈迦はとてもシンプルに説明しました。それが「縁起」。

後の大乗仏教において、「アートマン」は、「あるともないともいえるもの」であり「あるとはいえないがないともいえないもの」であるとされています。

一言であらわすと、「ナートマン」。大乗では「空」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 苫米地博士の教えでいうと、「自我とは、部分関数であり、評価関数である」。

 自我は数学でいう「点」に似ています。数学の点とは、位置だけを持ち面積を持たない図形です。「この2本の線の交わったところが点だよ」と言うことはできますが、目で見える点は面積を持つため定義上の点ではありません。点も自我も人の頭の中にある概念であり、実在はしない「関係の結び目」です。

 また自我は、自分にとって重要な記憶によって作られた評価関数ということもできます。自分が誰であるかは、自分が大事だと思う項目を優先して定義することで決まります。大事だと思うものが変わるたびに、自我はダイナミックに変化していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 その「自分が大事だと思う項目」がコーチングにおいて注視するポイントになります。それが「w」。自分自身のマインドが生みだす可能世界です。

 Q-448:未来において<補足;「自我関数→エフィカシー関数」×超楽観>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37503636.html

 

人間の脳は自分にとって重要なもののみを認識するようになっています。その働きが「RASReticular Activating System)」。RASによって見えなくなるものが「スコトーマ(Scotoma)」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 つまり、コーチングは、RAS/スコトーマをコントロールすることによって新たな認識(=可能世界w2)を得る技術である ということ。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

そして、新たな認識(=可能世界w2)を得た結果として、自由自在に自我を再構築する縁起だといえるのがコーチング です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 苫米地博士は著書「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZO)の冒頭(p2)で、「コーチングのコアとは、『ゴール』と『ゴールの設定』」と書かれています。さらに「コーチングのテクニックのすべてはゴールを設定し、それを達成するためにある」とも。

 Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

 

オーセンティック・コーチング

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 そもそもゴールとは、「人生の目的」であり、「未来を創りだすもの」。

 

ゴールとして未来を想像し、ゴール実現に挑戦しながら未来を創造する

 

その想像力×創造力の源となるのが、「情報空間のエネルギー」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

博士はよく「ポテンシャルエネルギー」と表現されていますが、「情報空間のエネルギー」は、より高次の抽象度次元に上がるほど大きくなります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

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  「固有性」の否定

  「アプリオリ(先験性)」の否定

  「完全性」の否定

  「永続性」の否定

 

 この4つも、コーチングに取り組みながら抽象度を上げることで体得していくことができます。抽象度が上がるとは、より広大な縁起空間を臨場感豊かに感じ理解することだからです。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 つまり、コーチングとは

 

 

  悟りのための縁起であり、悟りのさらに先に進むための縁起

 

 

 いただいた御質問を縁に、そのようなことを考えました。

 

 

 以上、あの時できなかった回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 今回のブログ記事を執筆するにあたって、ワークスDVD34弾「ナートマンと“超”能力 ~超越権力継承の許諾」等で学び直しました。このブログの記載内容は守秘義務範囲内ですが、下記DVD視聴後に再読していただくと理解がさらに深まるはずです↓

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一緒に楽しみましょう!

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