Q-447:未来において「被害者」という評価をひっくり返すことができるのはあり得ないと思っています <後編;plan-side

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 前編(case-side)と後編(plan-side)にわけて回答します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 *前編(case-side)はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37464625.html

 

 

Q:私は両親による虐待を受けながら育ち、親戚に預けられた後もいじめに耐えながら生き抜いてきました。時間は未来から流れるとか言っていますが、未来において「被害者」という評価をひっくり返すことができるのはあり得ないと思っています。いつか必ず復讐してやります

 

A2:ゴールの基本条件1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域、4)自分中心を捨て去る を意識に上げながら、もう一度自身の言葉を確認してください。

もしも今までは気づかなかった何かを感じたなら、そこに新たなゴールの手がかりがあるはず。気楽に取り組みながら、ぜひとも見つけてください。新しい世界(未来)を。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

 と前回(Q-446)の最後に書きましたが、本当に見つけて欲しいのは、新しい「自分」です。前回引用した苫米地博士の言葉を用いると、新しい「感情と記憶をワンセットにした脳への刷り込み」であり、新しい「ブリーフシステム」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 「自分」とは、自我(関数p)のことでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 自我とは、部分関数「f自我(宇宙)→自分」であり、重要性評価関数「w∀y∃xp自我(x,y)}x,y∈宇宙」↓

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 じつは「自分」にこだわるほど、「新しい世界(未来)」は感じられなくなります(=スコトーマに隠れる)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

実際、コーチングでは、自我(関数p)を書き換えようとはせず、「新たな可能世界w2を生みだし移行する(w1w2)」ことをサポートします。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 可能世界が移行すると結果的に自我が変わることにはなりますが、自我(関数p)を書き換えることがコーチングの目的ではありません。もしも自我に関わってしまったなら、それはコーチングではなく、洗脳です。

 L-163202201月シークレット… -07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 

 「自分の自由意思でゴールを設定する」という場合も、自分=ブリーフシステム=自我 への執着が強いほど、それはゴールではなくなっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

4)自分中心を捨て去る」ことができなくなるから。

 

4)自分中心を捨て去る」からこそ、スコトーマが外れ、「1)現状の外」を感じることができるようになります。

L-10120218月シークレットレクチャー -03;自分中心を捨て去る=解放

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html

 

 それは「抽象度が上がる」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が上がるほど、「被害者」は自分ばかりではないことがわかり、誰もが傷ついていることがわかります。

自分と同じように(あるいはそれ以上に)苦しんでいる人々の苦しみをまるで自分の苦しみのように感じ、少しでも軽くしたいと心から思えるようなったとき、新たなゴールが見つかるはず。そんなゴールの実現に向けたアクションは、すべて「慈悲の実践」です。

 Q-361:“自分以外を幸せにする”がわからずモヤモヤしています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33551039.html

 

 苫米地博士は、著書「近未来のブッダ 21世紀を導くリーダーの鉄則」(サンガ、p153)の中で、「現代の慈悲の指標となる五つのプラス感情」を挙げられています。その「プラス感情」とは、「嬉しい・楽しい・気持ちいい・清々しい・誇らしい」。

 F-209:マトリックス/Matrix -04Resurrections;慈悲的人類の進化>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27122988.html

 

 「現代的・大乗的コンパッションは、『一緒に、嬉しい・楽しい・気持ちいい・清々しい・誇らしい』でいいのです」と語られる苫米地博士は、このような条件をつけられています↓

 

 

 ただし、一緒に楽しんだり誇らしくなったりして幸せになる主体は、つねに相手・自分以外です。コンパッションの「conm)」は相手が主体であって自分が主体ではありません。自分が楽しいことが隣の人の楽しいことである保証はどこにもないので、そこは自分の抽象度を一つあげて見極めないといけません。

 

 

 以下、「近未来のブッダ」(p155)からつづきの部分を引用します。「いつか必ず復讐してやる」の「復讐」について自問しながら読み進めてください。

 (参考にこちらもどうぞ↓)

 F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html

 

 

実現すべきは相手の利益の最大化

 とにかく抽象度を一段階ぐらいでいいので、上げましょう。二段階、上げられれば理想です。その上で相手が楽しいことを自分も楽しむ。そして、そこでのポイントは、自分以外の人の利益の最大化です。

 ですから「おれが飲んでいる酒はうまいからおまえも飲めよ」や「私が持っているこれはすごく便利だからあなたも持ったら?」はNG。じゃあ、相手の利益とはなにかという基準が、プラスの五大感情です。

 自分以外の人がとにかく「嬉しい・楽しい・気持ちいい・清々しい・誇らしい」と思えることを実践するのが慈悲です。それも、できるだけたくさんの人にそう思ってもらえるといいです。そして、そのたくさんの人の中に自分も入れていいのです。主体が自分以外なら、自分も「嬉しい・楽しい・気持ちいい・清々しい・誇らしい」と思える大きな船に乗っていいのです。だって、地球人全体への慈悲なら、そこに当然、自分も含まれるのですから。

 

◆慈悲実践のポイント

 自分以外の人の利益の最大化

 引用終わり

 

 

 とにかく抽象度を一段階ぐらいでいいので、上げましょう。二段階、上げられれば理想です。その上で相手が楽しいことを自分も楽しむ。そして、そこでのポイントは、自分以外の人の利益の最大化です

 

 この苫米地博士の言葉が、私が伝えたいことであり、回答のコア。真剣に読み、素直に感じ、しっかり吟味し受け止めてください。

 御質問ありがとうございました。

 

Q-448につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE         

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

 念のためですが、私は「復讐」を完全否定する立場ではありません。ただ、縁起のつながりの中で「復讐」は“善”にも“悪”にもなってしまうことを忘れないでほしいのです。

もしも誰かにとって“悪”になるのなら、その「復讐」は失敗だといえるから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 では、不完全性が証明された現代において、“善”と“悪”の違いをどのように考えればいいのでしょう?

 

 

 今回も映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」のダゴバの場面を紹介します。真剣に読み、素直に感じ、そしてしっかり吟味し受け止めながら、自分自身の“善”を見つけてください。「復讐」をやり遂げるために。

 (下記ブログ記事からの引用です↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24187449.html

 

 

〇不完全性定理 / 空観・仮観・中観

 先程、「父の中の“善”を感じたルークは」と書きました。その“善”とは何でしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6681205.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6681282.html

 

ダゴバで修行中のルークは「善悪をどう区別すればいいのですか?」とヨーダに質問します。ヨーダは「冷静で心安らかにいることだ。ジェダイは知識と防御のためにフォースを使う。決して攻撃のためではない」とだけ語ります。

これは、1)ファイト・オア・フライトに陥るな、

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

そして、2)情報空間(超情報場)のエネルギーを上手く使い、

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276623.html

3)思考し続けよ、という意味でしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 それは、西洋哲学的には「不完全性・不確定性を忘れるな」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 そして、東洋(釈迦)哲学における「空観(くうがん)を忘れず、仮として生きよ」「中観であり続けよ」という教えと同じです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 対して、じつはシスであるパルパティーン(ダース・シディアス)は、「おまえもすぐに私のよさがわかるようになる」とルークに語ります。その言葉に滲み出ているのは“絶対性”。それは空が抜け落ちた実観(じつがん)です。その実観が差別と争いを生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 

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次回のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。2026年春に配信を開始する予定です。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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