Q-446:未来において「被害者」という評価をひっくり返すことができるのはあり得ないと思っています <前編;case-side

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 前編(case-side)と後編(plan-side)にわけて回答します。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

Q:私は両親による虐待を受けながら育ち、親戚に預けられた後もいじめに耐えながら生き抜いてきました。時間は未来から流れるとか言っていますが、未来において「被害者」という評価をひっくり返すことができるのはあり得ないと思っています。いつか必ず復讐してやります

 

A:「復讐」ですか 楽しみですね。

 Q-398:恨みをメールで送りつけたい<前編;「恨み」の根元にあるもの>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35396123.html

 

 でも、今のままでは心から満足するような「復讐」はできないと思いますよ。なぜだかわかりますか?

 Q-399:恨みをメールで送りつけたい<後編;恨みをコントロールする方法>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35428965.html

 

 「未来において『被害者』という評価をひっくり返すことができるのはあり得ないと思っています」というブリーフのまま迎える「未来」は現状(Status Quo)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 時間軸上は「未だ来ず」という先のことであっても、その「未来」は今のままのブリーフシステムが生みだす可能世界w1のまま。その世界(未来)でのあなたは、もちろん「被害者」です。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 セルフイメージが「被害者」のまま取り組む「復讐」は、大したことではないでしょう。

いつまでも過去に囚われ恨みのような情動に縛られたままでは、IQが下がりっぱなしで冷静な判断や行動ができないからです。

 F-404:自由訳「守破離」 vol.2;「守」× Healing

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37031929.html

 

そんな心の状態を「Fight or Flight」と表現します。動物的で短絡的、そして無計画(=未来を豊かに思い描けない)な心の状態です。

 PM-04-07~8医療・介護現場で生じる苦しみの悪循環 ~ Fight or Flight

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 とても大切なことなので繰り返しますが、恨みのような情動に支配されると判断や行動を誤ります。もっと詳しくいうと、情報次元で認識・理解・評価・判断を誤り、物理次元で行動を誤ります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 恨みは、前頭前野が発達し進化を遂げた人類には、もはや必要のない感情です。

 一度恨みを抱くと、その感情は扁桃体で増幅されてしまいます。すると大脳辺縁系が活性化し、動物的な状態(Fight or Flight)に後戻りします。

それは退化に等しい状態。苫米地博士が用いられる表現でいうと「ブス」です↓

F-312:デジタル自傷行為 <case-side -2;エフィカシーが下がりきった状態=〇〇>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32525868.html

 

そんなレベルで行う「復讐」が成功するはずがありません。仮に成功したとしても、何らかの社会的規範を逸脱しているでしょう。一時的に気が晴れるかもしれませんが、あなたのセルフイメージは「被害者」から「犯罪者」、よくても「ブス」に上書きされているはずです。

Q-330:最近「記憶が抜ける」ようなことがvol.5;イメージの限界が自分の限界>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31958269.html

 

 そのような未来で本当に満足できますか?

「自分らしい」と胸を張れるのですか?

 

 

 もしも「満足できない」「胸を張ることができない」と思うのなら、これから伝える“偉大なマスター”の言葉を真剣に読み、素直に感じ、しっかり吟味し受け止めてください。

 その“偉大なマスター”とは、ヨーダ(Yoda)。映画「スター・ウォーズ(Star Wars)」に出てくる、あのヨーダです。

 (もう一度。真剣に読み、素直に感じ、しっかり吟味し受け止めてください)

 

 シリーズ2作目(Episode Ⅴ)で、主人公 ルーク・スカイウォーカー(Luke Skywalker)は惑星 ダゴバに住むという伝説のマスター・ヨーダに会いに行きます。沼地に不時着したままのXウイング(宇宙船)は、ジェダイとなるための訓練中にルークの目の前で沼底に沈んでしまいます。

 ヨーダに促されたルークはXウイングをフォース(心が生みだす力)で引き上げようとしましたが、途中で断念します。「It’s too big」と嘆きながら。

 そんなルークに背を向けながら、小柄なヨーダは軽々とXウイングを引き上げます。フォースを使って。

 ダゴバの沼底から浮上したXウイングを前にして、フォースを使いこなせないルークのブリーフシステムが言葉になってあらわれます。ヨーダはそんな弟子のセルフトークを聞き逃しませんでした。

 

 LukeI don’t... I don’t believe it.

 YodaThat is why, you fail.

 

 ヨーダにあって、ルークになかったもの それは確信であり、エフィカシー。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 コーチング・プリンシプル「夢をかなえる方程式 I×V=R」でいうと、「VVividness)」であり、臨場感。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 「未来において『被害者』という評価をひっくり返すことができるのはあり得ない」と言っているうちは、決して「被害者」という自己評価(=コンフォートゾーン)をひっくり返せません。エフィカシーが足りず、臨場感がないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

そればかりか、どんどん「被害者」にふさわしいセルフイメージが強化されていくはずです。強力なホメオスタシスの働きによって。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 先ほどの「I×V=R」でいうと、目の前の「RReality)」は、すべて「IImagination)」。苫米地理論(第2世代)で補足すると、すべて情報(Information)です↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

  被害者なのか? それとも加害者なのか?

  不幸なのか? 幸福なのか?

 

 この世に(あの世も)絶対の基準は存在せず、すべて各自の情報処理によります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 つまり、あなたが「被害者」だと思えば被害者ですし、「不幸」だと信じれば不幸なまま。そして、あなたは「復讐」にも失敗するでしょう。いつまでも「被害者」であり、「不幸」だから(…That is why, you fail)。

 

 以下、苫米地博士の著書「すごい私になれる魔法の名言」(主婦と生活者、p135)より引用します。真剣に読み、素直に感じ、しっかり吟味し受け止めてください。Feel

 

 

不幸の記憶は簡単に幸福なものに書き換えられる

 記憶は脳への刷り込みしだい。その差が幸・不幸、好き嫌いの感情となって現れるのです。自分で簡単にできる書き換え方法を伝授します!

 

 不幸を感じる人と感じない人の違いとは何でしょうか?

 そもそも物事に不幸も幸せもありません。たまたま不幸に感じる出来事があったとしても、それがのちにはラッキーだったと思えることはたくさんあります。

 例えば、プロポーズをされた。でも、家庭の事情で受けることができなかった。しかし、後で知ったら結婚詐欺師だった、なんてこともあるでしょう。わかりやすすぎるたとえで申し訳ありませんが、要は「禍福はあざなえる縄のごとし」で、人生の一場面を切り取って判断しても仕方ないということです。もちろん、そのぐらいのことは誰もがわかっていることでしょう。しかし、それでも私たちは幸不幸を感じてしまうのは、なぜでしょうか?

 実は、幸とはこういう状態であり、不幸とはこういう状態であると、あなたの脳が勝手に判断しているのです。例えば、日本人はタコを見ておいしそうと感じますが、ヨーロッパ人は悪魔と感じます。その理由は旧約聖書の中に「水の中にいてヒレやウロコがないものはすべて汚らわしい」とあるからだと言われていますが、事実はタコを食べる習慣があるか、ないかの違いです。ヨーロッパといってもイタリアではタコをマリネにして食べますから、ただただ習慣の問題にすぎないのです。

 では、習慣とはなんでしょうか? それは感情と記憶をワンセットにした脳への刷り込みです。タコを見て「気持ち悪い」と刷り込むか、「おいしそう」と刷り込むか、その差が好き嫌いの感情となって現れるのです。

 幸も不幸も同じで、この状態は幸せ、この状態は不幸せという刷り込みが働いているのです。この刷り込みをコーチング用語でブリーフシステムといいます。これは言葉とイメージと情動がセットになっており、特に大きな影響力があるのが言葉です。タコを見て「気持ち悪い」と何度も何度も、つぶやくからタコは気持ち悪い生き物になってしまうのです。たとえ声に出さなくても心の中で思うだけでブリーフシステムは作られてしまいます。特に「気持ち悪い」「キモイ」などワンセンテンスの言葉は強烈です。

 もっともこれは書き換えることもできるのでご安心ください。そのやり方はやはり短いフレーズを使って「おいしい」と口に出して、あるいは心の中で言うことです。食べなくてもいいから「タコはおいしい」とつぶやく。すると、タコはあなたにとっておいしい食べ物となってくるのです。

 そして、もちろん不幸も一緒です。「ああ、イヤだな」と言わず、とりあえずよいところを見つけて「なんとかしのげてよかった」などと思って、これを何度も何度も繰り返してください。不幸の記憶も「あれがあっても生きている私」と、幸福にすり替えましょう。

 そんな単純なことでいいの? と思うかもしれませんが、人間の脳は単純な繰り返しに弱いのです。つまり、幸不幸もその程度のものともいえるのです。

 引用終わり

 

 

 この刷り込みをコーチング用語でブリーフシステムといいます。これは言葉とイメージと情動がセットになっており、特に大きな影響力があるのが言葉です

 

 言葉とイメージと情動」が“思考の3つの軸”。中でも「言葉」が大きな影響力を持ちます。

 L-067202011月シークレット… -02思考の3つの軸(Three Dimensions of Thought

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28959379.html

 

 だから、用いる言葉を常に意識に上げながら変えていき、不幸の記憶も「あれがあっても生きている私」と幸福にすり替えてしまいましょう。

 Q-276~:セルフトークのマネジメントについて

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html

 

 まずすべきなのはそう、ゴール設定。

 ゴールの基本条件は、1)現状の外、2)心から望む、3)人生のあらゆる領域、4)自分中心を捨て去る。

 L-10020218… -02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 その基本条件を意識に上げながら、もう一度自身の言葉を確認してください。

 

 

私は両親による虐待を受けながら育ち、親戚に預けられた後もいじめに耐えながら生き抜いてきました。時間は未来から流れるとか言っていますが、未来において「被害者」という評価をひっくり返すことができるのはあり得ないと思っています。いつか必ず復讐してやります

 

 

 もしも今までは気づかなかった何かを感じたなら、そこに新たなゴールの手がかりがあるはず。気楽に取り組みながら、ぜひとも見つけてください。新しい世界(未来)を。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

Q-447につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

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