F-415:「楽しい日本」を目指す総理が「あんまり楽しいことはない」とぼやく姿に学ぶ <vol.2;「楽しさ」って何? そもそも「心」って何?>

 

 参院選大敗後も「職責を全うする」と繰り返していた石破茂総理大臣が、突然、辞意を表明しました。

 

ほんの10ヶ月前、石破総理が国民に向けて語ったのは、「一人ひとりが主導する『楽しい日本』を目指す」でした。

 

ところが、先月(20258月)開催された国際会議(TICADアフリカ開発会議、横浜)後の晩餐会において、「楽しい日本」を目指しているはずの総理は「もう仕事の話はやめましょう。疲れますから。大統領とか総理大臣とかやっておりますと、あんまり楽しいことはございません」と発言しました。

 

 その発言を縁にコーチとして考えたことをまとめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 vol.1;「楽しい」は大切ではあるが

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/37400550.html

 vol.2;「楽しさ」って何? そもそも「心」って何?

 

 

  まずは脱洗脳!

コーチングは脱構築 !!

 

 いきなりですが、問題です。

「脱洗脳」「脱構築」のための重要なポイントを3つ挙げてください。気楽にどうぞ

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 私がいつも意識に上げているのは、1)知識、2)重要性、3)役割(責任) のコントロール。この3つをみて(部分)、何かが思い浮かびませんか(全体)?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 そう、1)知識、2)重要性、3)役割(責任)はスコトーマ(Scotoma)と関係する項目です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 「脱洗脳」「脱構築」のためには知識が必須。ちなみに「知識」とは、「可能世界から可能世界への到達可能性関数」のことです。

 L-174202203… -07;ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34993755.html

 

 次世代コーチング・プリンシプルと重ねていうと、「ある可能世界w1から別の可能世界w2への到達可能性関数」が知識。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 もう少し掘り下げて説明すると、「現状の自我が生みだす“現実世界”という可能世界w1(←多くの人にとっては物理空間)から、現状の外へのゴール設定により自ら生みだす新たな可能世界w2(←高次の情報空間)へ移動する関数」が知識です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *「物理空間」「情報空間」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 さらにいうと、最近の苫米地博士は「w1からw2への到達可能性関数」のことを「エフィカシー関数」と表現されています。「現状宇宙w1からゴール宇宙w2に移行する自己能力の自己評価関数」がエフィカシーです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「エフィカシー関数」についてはこちら↓

 L-209202207月シークレットレクチャー -07;コーチングのカクシン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36836716.html

 

 

 本物の「楽しさ」を感じ、しっかりコントロールするためには、「楽しさ」について知り、しっかり理解していなければなりません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

もちろん、「楽しさ」について理解していなくても、楽しい気分を感じることはできます。しかしながら、その状態で留まることは危険。なぜなら、「楽しさ」は他者に利用されてしまいやすい感情だから。

 L-143202111… -06;現状の外のゴールに向かい続けることができる理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33398926.html

 

 楽しさを感じるとき、人の脳内にはドーパミンが流れニューロンが活性化され、深い変性意識状態に入っていきます。

 Q-281~2:ドーパミンの分泌をコントロールvol.1~2;ドーパミン分泌の秘密技>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29687436.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29732925.html

 

変性意識(Altered State of ConsciousnessASC)とは、「目の前の現状よりも現状とは異なるイメージに強い臨場感を感じている状態」のこと。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

苫米地博士は全ての変性意識生成方法を統一的に説明されています。それが「Rゆらぎ」です。

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 通常、抽象度が上がると、臨場感は下がります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

具体的な情報量が減っていくからです。抽象度が上がるほど、文字どおり“抽象的”になっていきます。

 Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_404758.html

 

 ところが、「Rゆらぎ」を利用すれば、「抽象度を上げる際に同時に臨場感を上げていく」ことが可能になります。その秘訣が「呼吸」。詳しくはこちらでどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23645730.html

 

 

 そんな変性意識について、苫米地博士は「変性意識は特定の自我を作ること」とも説明されています↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33933655.html

 

 例として「家族と野球観戦をしていて楽しさを感じているとき」を考えてみましょう。物理的に見れば「野球場の椅子に座って、白いボールの行方を見ている」という行為に過ぎないのですが、脳はその行為に対して「このままいけば勝てる」「子どもたちと花火が見れる(*福岡のことです)」など、ワクワクを伴ったプラスの意味づけをしています。

 L-126202111月医療・介護研修レポート -07;すべては自分次第。その自分とは

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32763806.html

 

 「楽しさ」とは、変性意識状態に入り、脳による意味づけを受け入れたときに引き起こされる感情です。そのときの「意味づけを受け入れる」という行為が、「特定の自我を作ること」といえます

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

そのように自ら催眠状態になって生みだす「楽しさ」という感情は、前頭前野が作りだす幻だともいえます。そう、ただの幻です。

 F-302:芸術は高抽象度の未知なるLUB。コーチングは? <vol.4;同調能力の秘密>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32026141.html

 

  楽しさはただの幻 されど幻

 

 その「されど幻」的な楽しさをフル活用するのがコーチング。「仮」としてのコーチングです。幻(仮)ではあっても自分の自由意思で設定したゴールに向かっていると、楽しい気分でいられ、ドーパミンが放出されて、ゴール実現のための取り組み(挑戦)に没頭することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 それは“無我夢中”という状態。すると、自由な発想と行動力で、どんどんゴールに近づいていくことができます。だから、楽しさによって、自分が目指しているゴールの正しさを測ることができます。あくまでも幻(仮)であることが前提の正しさですが

 F-158~:無我夢中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_405002.html

 

 反対にいうと、「あんまり楽しいことはございません」というときは、必ずゴールの再検討が必要です。

 Q-136~:問題が生じたゴールへの向き合い方

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397998.html

 

 では、「楽しい」「楽しくない」という幻(仮)を生みだす心とは何なのでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「苫米地英人大全1 思考への思考法」(KKロングセラーズ、p62)より引用します。「心」の本質を感じてください。Feel

 

 

心とはメカニズムである

 心というのは生命科学で言うところのホメオスタシス恒常性なのである。

 この言葉を説明する前に、まず命というのはどこにあるかを考えてみよう。

 

 肉体のどの器官に命があるのか。

 心臓にあるのか、それとも脳にあるのか。

 血液の中にあるのか、呼吸の中にあるのか。

 もちろん、命の実体はどこを探しても見つからない。「これが生命だ」と発見した人は誰もいない。でも、間違いなく私たちは生きている。このことをどのように解釈すればいいだろうか。

 その答えは「生命そのものに実体はないけれども、生命活動はある」ということになるだろう。生命は実在しないけれども、生命としての働きはある、ということだ。

 では、その生命の働きは何かというと、それが私たちの体の中にある「ホメオスタシス」というメカニズム、性質だ。

 日本語で「恒常性」と言うことでも分かるように、ホメオスタシスとは生体内の環境を一定に維持しようとする働きのことを指す。外部の環境が変化したり、あるいはばい菌やウイルスが身体の中に侵入したりしても、ホメオスタシスが働くことで私たちの生命活動は維持できている。私たちは生きているわけだ。

 つまり、この恒常性こそが生命活動の鍵であると言うこともできるだろう。

 

 私たちの心も同じだ。

 脳のどこを探しても「心が宿る場所」は見つからないし、魂の実在を立証してみせた人は誰もいない

 心は実在はしないけれども、私たちは世界の動きを感じ、物事を考えることができ、自分の意志にしたがって行動できる。つまり心は実体としては存在しないけれども、機能、ファンクションとしての心は存在する。外界からの情報に反応して、心はつねに揺れ動き、そこで意思作用が生まれている。

 それが仏説に言う六識、眼耳鼻舌身意(げんにびぜつしんに)ということだ。

 

 そして、それと同時に、心には連続性がある。

 心は瞬間ごとにさまざまに動いているけれども、それでもなお、昨日の自分と今日の自分は「同じ自分」であるという実感を持てるのはなぜか。

 それは心にもホメオスタシスの働きがあるからだ。

 引用終わり

 

 

 心とはメカニズムである

 心にもホメオスタシスの働きがある

 

 それが「心」の本質。

 そのことを苫米地博士が理論化されたのが、苫米地理論の第1世代「サイバーホメオスタシス理論」です↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

F-416につづく)

 

 

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