F-403:自由訳「守破離」 vol.1;コーチとして考える「守破離」のポイント

 

 「守破離(しゅはり)」という言葉を御存知ですか?

 

 「守破離」は、日本の茶道や武道などの芸道・芸術における師弟関係のあり方の一つであり、それらの修行における過程を示したもの とされています。

 守破離 - Wikipedia

 

苫米地式コーチらしく、自由に「守破離」を考察します。

 

 vol.1;コーチとして考える「守破離」のポイント

 

 

まずは「守破離」の確認から。青字部分Wikipediaからの引用です。

 

もとは千利休の訓をまとめた『利休道歌』にある、「規矩作法り尽くしてるともるるとても本を忘るな」を引用したものとされている。

 

 千利休(せんのりきゅう、1522~1591年)は、戦国時代から安土桃山時代にかけての茶人。天下統一を成し遂げた豊臣秀吉の側近として多くの大名に影響力を持っていましたが、その秀吉から切腹を命じられ自ら生涯を閉じたとされています。

 

絹本著色利休像(wikipedia)

絹本著色利休像

Wikipediaより引用

千利休 - Wikipedia

 

 

 秀吉の怒りを買った原因は諸説あるそうですが、どれも今なら何らかのハラスメントに該当するような話。

S-04-02~4:軋轢が生じる理由

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22463773.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22527815.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22599317.html

 

時代背景や儒教の影響を考えると、「本を忘るな」の「」は、差別的な思想を根底に持つ「本分」や「本性」の「本」だったのかもしれません(自由訳です)。

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 要するに「でしゃばるな」ということ。

そう言えば、文部科学大臣の「身の丈に合わせて」という発言が問題になったことがありましたが、一部の政治家のブリーフはいまだに“大名”のままなのでしょう(自由訳です)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20173855.html

 

 

修行に際して、まずは師匠から教わった型を徹底的に「守る」ところから修行が始まる。師匠の教えに従って修行・鍛錬を積みその型を身につけた者は、師匠の型はもちろん他流派の型なども含めそれらと自分とを照らし合わせて研究することにより、自分に合ったより良いと思われる型を模索し試すことで既存の型を「破る」ことができるようになる。さらに鍛錬・修行を重ね、かつて教わった師匠の型と自分自身で見出した型の双方に精通しその上に立脚した個人は、自分自身とその技についてよく理解しているため既存の型に囚われることなく、言わば型から「離れ」て自在となることができる、このようにして新たな流派が生まれるのである。

 

 先ほど「差別的な思想を根底に持つ『本分』や『本性』の『本』」と書きましたが、多くの人(の無意識)にとっての「本分」や「本性」は、きっと今でも差別的なまま。差別が前提となった世界がコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)になっているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

それは「無分別ではない」ということ。そのCZ=分別に留まったままであれば、シンの平和が訪れることはないでしょう。

 F-379:学びと破門で脅しをかける <vol.3;自由→フェアネス→平和>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35945742.html

 

 無分別とは、「あるものと別のものを分け隔てない」ということ。それは「すべてを同じとみる視点」であり、その本質は「抽象度を上げる」ことです。

双方に精通しその上に立脚」とは、「包摂」のこと。それはまさに「抽象度を上げる」ことといえます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が上がるほど、世界は“立体的”に感じられます。

逆にいうと、抽象度が上がらないと、世界はいつまでも“平面的”なまま。苫米地博士に学ぶ前の私は「守破離」を“平面的”に理解していて、「破離」を「変わること」と信じて疑いませんでした。

Q-117:「コーチングは変わるためにあるものではない」の真意とは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20576958.html

 

 そういえば以前の私は、よく「変わっている」と言われました。

 もちろん、博士に学ぶ今も「変わり者」と揶揄されますが、その本質は違います。以前は「形無し」、今は「型破り」です。

 Q-391:現状の外かな~ということをイメージするととても気分が悪くなって

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35232931.html

 

 私が考える「形無し」と「型破り」の違いは自由 「自らに由る」という覚悟があるかどうか。その本質は

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 

 「本を忘るな」とあるとおり、教えを破り離れたとしても根源の精神を見失ってはならないということが重要であり、基本の型を会得しないままにいきなり個性や独創性を求めるのはいわゆる「形無し」である。無着成恭は「型がある人間が型を破ると『型破り』、型がない人間が型を破ったら『形無し』」と語っており、これは十八代目中村勘三郎の座右の銘「型があるから型破り、型が無ければ形無し」としても知られる。

 

 コーチとして感じる「本を忘るな」の「」とは、抽象度の高い次元に向かい続ける方向性のこと。それは言語を超えているはずですが、あえて言語化すると「意図(intentionality)」でしょうか。

 Q-377:同じ抽象度で最適化されたゴールのような気がします

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34573983.html

 

 「」とはゲシュタルトのこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

コーチング実践者にとって、型=ゲシュタルトを生みだすのはゴールです。意図からゴールが生まれ、ゴールが型=ゲシュタルトを生みだします。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 時間の流れを考えると、未来側から「型破り」が行われ、新たな型=ゲシュタルトが生みだされます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 「師匠の型と自分自身で見出した型の双方に精通しその上に立脚」とは、ゲシュタルトの統合のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

ゲシュタルトを統合すると抽象度が上がり、抽象度が上がるとさらなる統合がしやすくなります。その好循環を意図的に引き起こす方法が「コンセプチュアル・フロー」。

L-08120213月シークレット… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 コンセプチュアル・フローを重ねることで到達する境地が「型破り」。「り尽くしてるともるるとても本を忘るな」が自然にできる意識状態です。それは、いわば「コントロールされた『Rゆらぎ』」。

 Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html

 

 そのような意識状態のことを、仏教では「観自在」と表現します。コーチング実践にふさわしい意識状態です。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 では、「観自在」の意識状態でまず観るべきものは何でしょう?

 

 

 以下、苫米地博士の著書「新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版」(CYZO)の付録②から引用します。

 

 

ホメオスタシスは情報空間にも働く

 私は1980年代に『小説で涙を流す問題』という論文を書いたことがあります。現在のApple Vision Proのような空間コンピューティングの先駆けの技術の臨場感研究をやっていた頃の話です。

 その当時、VRVirtual Reality)の臨場感を高める方法として考えられていたのは、(1)視覚や解像度はより広く高い方がよい、(2)仮想世界への操作参加性が高い方がよい、(3)知的整合性が必要、というものでした。

 その研究をしている頃に、日本に一時帰国した際には、「来日中の苫米地博士」と日経新聞に掲載されました。

 その一時帰国の際に山手線に乗っていたときに、私の隣に座っている女子学生が小説を読みながら涙を流していました。その姿を見たとき、私は「負けた」と思いました。

 なぜなら、小説には、ディスプレイの画角もなければ、データグローブなどを使用した操作参加性もないからです。小説を読みながら涙を流しているということは、小説という情報世界に、涙が流れるほどのホメオスタシス活動が繋がっているということです。

 その体験がヒントとなり、私はホメオスタシスが可能世界にまで広がることを発見したのです。

 人類の進化により、前頭前野の働きで、ホメオスタシスの働きは情報空間にまで広がりました。ゲーム機器の進化やスマートフォンなどの電子機器が日常のツールとなり、情報空間に入り浸っている人が大半となっている現在となっては当たり前に感じるかもしれませんが、ホメオスタシスが生理現象として物理身体に働いているものだと考えられていた1980年代当時は、そのことは大きな発見だったのです。

 このCH理論の発見がきっかけとなり、ハーバード大学で始まった脳機能の研究に参加するよう当時の医学部長に誘われることになりました。

 さらには、そういった研究を通じて理論化したものがコーチングの師であるルー・タイスからも評価され、次はコーチングの理論化をしてほしいと依頼されたことから、ルー・タイスの晩年のプログラムを私が作ることになったのです。

 引用終わり

 

 

 その体験がヒントとなり、私はホメオスタシスが可能世界にまで広がることを発見した

 

 「観自在」の意識状態でまず観るべきものとは、「可能世界までに広がるホメオスタシス」。物理空間だけでなく情報空間にも働いているホメオスタシスが、私が思う「守破離」のポイントです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

  ホメオスタシスは可能世界にまで広がる

 

 その「発見」を、苫米地博士が理論化されたものが「サイバーホメオスタシス理論(CH理論)」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 苫米地博士とルー・タイスさんの邂逅により、それまでのコーチングシステム(Ex. IIE)を「破離」する新しいシステムが生まれました(Ex.苫米地式、TICE式)。

 その新たなコーチングシステム(&プリンシプル)が、コーチが「守」するもの。

 

 では、「破」や「離」は

 

F-404につづく)

 

 

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-追記-

 本文でカットした「守破離」の引用のつづきを記載します。この具体的な内容は、もちろん、抽象度が下がる方向性です。

 Q-430~:コーチングを行う際、説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_431266.html

 

 

 個人のスキルを表すため、茶道、武道、芸術等、あるいはスポーツや仕事等々において様々な成長のプロセスに用いることが出来、以下のように当てはめることができる。

 守:支援のもとに作業を遂行できる(半人前)。~自律的に作業を遂行できる(1人前)

 破:作業を分析し改善・改良できる(1.5人前)

 離:新たな知識(技術)を開発できる(創造者)

 

<例(落語)>

 守:古典落語を忠実に表現することができる

 破:古典落語をより面白くアレンジすることができる、あるいはよりわかりやすく表現することができる

 離:経験を活かし新作落語を作ることができる、あるいは、落語から進化した新たな芸風を作ることができる。

 引用終わり

 

 

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2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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