Q-432:「コーチングは非言語」というのがよくわかりません。「状況確認」は言語で行うが「働きかけ」は非言語で行うという事でしょうか? <前編>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:「コーチングは非言語」というのがよくわかりません。「状況確認」は言語で行うが「働きかけ」は非言語で行うという事でしょうか?

 

A1:苫米地博士は「オーセンティック・・コーチング ~本物のコーチング~」(CYZOp104)の中でこのように書かれています。

 

 

オーセンティック・コーチング

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 ブリーフシステムを変えるときには通常、言語を利用します。言語によってスコトーマをコントロールするわけです。といっても、コーチがクライアントに対してさまざまな指示を出すということではありません。

 

 

「コーチングは非言語」であり、言語でコントロールすることは厳禁です。

そもそもコーチがクライアントをコントロ-ルすること自体がNG。コーチはクライアントのコンテンツには一切関わりません。

 Q-381~:クライアント側に圧倒的な知識や経験があり、話の内容で相手が見えない場合の対応は?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_429450.html

 

 もっというと、コミュニケーションの原点自体が非言語。決して言語ではありません。

 F-327:お大事に <前編;人と人のコミュニケーションの原点>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33262415.html

 

 

コーチングは非言語

  人と人のコミュニケーションの原点は非言語

 

 

 ならば、「言語を利用する」「言語によってスコトーマをコントロールする」というのはどういうことなのでしょう?

 

 以下、「オーセンティック・コーチング」(p111)より引用します。

 

 

◎ブリーフシステムを変える“言葉”

 本当のコーチは基本的にブリーフシステムを変えるためにおしゃべりなんかしません。しない理由は明白で、効果がないことを知っているからです。

 仮に、コーチがセッションの途中で「その生き方は間違っています。そのゴールは間違っています」と言ったとしましょう。実際にはそんなことをコーチは決して言いませんが、仮に言ったとしても、それを聞いたクライアントがコーチの言う通り、生き方を変えるでしょうか?

 十中八九変えないでしょう。

 他人から「生き方を変えなさい」と言われて「はい。変えます」と即答する人はいないのです。上手な言い方をすればいいとか、話し合うことで答えが見つかるなどということはありません。他人の言葉では人は変わらないのです。もし変わったのであれば、それは誘導です。

 では、誰の言葉なら変わるのでしょうか?

 変わるのは、自分の言葉です。自分が心から「絶対に変わるんだ」「変わりたい!」と思うからこそブリーフシステムは変わるのです。

 私がさきほどから言っている“言葉”とはコーチの口から出る言葉ではありません。クライアントの内なる言葉=内省言語のことを言っているのです。

 コーチの仕事とはクライアントの内省言語を喚起させることなのです。

 さきほどから言っているように「さあ、これからゴールを設定しましょう。ただし、ゴールは現状の外ですよ。どんなゴールを設定しますか?」と質問したところで明確な答えは返ってきません。

 仮に返ってきたところでほぼ現状の内側です。そこで現状とは何かを説明しても、やはり同じです。現状の外側は現状の内側にいる限り、見えないのですから、やはり変えられません。

 ですから、コーチが語りかける言葉は無力なのです。いえ、これはコーチに限ったことではありません。セラピストやカウンセラー、精神科医にしても変わりません。言葉で他人は変わりません。

 催眠術師の言葉で味覚が変わったりするのは、被催眠者のほうに催眠にかかりたいという意識があり、催眠術師も彼らの気持ちを理解しながら術を進めているから味覚が変わるのです。

 しかし、コーチングではクライアントを現状の外側に引っ張り出そうとします。現状とは言葉を換えれば慣れ親しんだ場所です。そこから出ていかせようとすれば、強烈な反動が意識でも無意識でもやってきます。

 その反動をコーチが言葉でひっくり返してクライアントを現状の外側に誘導するなんてことはできないのです。

 私が常々、「コーチングは非言語ですよ」と繰り返すのは、これが理由です。

 引用終わり

 

 

変わるのは、自分の言葉です。自分が心から「絶対に変わるんだ」「変わりたい!」と思うからこそブリーフシステムは変わる

 

 ブリーフシステム」が「変わる」のは、「現状の可能世界w1」から「ゴール側の可能世界w2」に移行した結果として起こること。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

ブリーフシステム(あるいは自我 =関数p)を変えること自体が目的化すると、コーチングは機能しません。その理由は?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 理由はいくつか考えられます。

 

 1つ目の理由は「モチベーションがhave toにかわる」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 無意識がhave to(~ねばならない)を感じると、それを避ける方向に創造性が発揮されます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040752.html

 

 最も顕著な差がでるのが生産性。「want toという建設的状態」と「have toという強制的状態」の生産性の差は、なんと、10年間で756倍です。

 L-184202206月医療・介護研修会 -07;「イライラ克服」の基盤

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35592887.html

 

2つ目の理由は「スコトーマが生じる」から。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 ブリーフシステム(あるいは自我)とは「私」のこと。その「私」にフォーカスするほど、新たな可能性(=現状の外)は認識しづらくなります。

 Q-407:ブリーフシステムをゼロベースで観察することがvol.1;フレーム問題>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35931899.html

 

3つ目は「ますます過去に縛られる」から。

繰り返しますが、ブリーフシステム(あるいは自我)とは「私」のこと。その「私」は過去の記憶でつくられています。よって、「私」にフォーカスするほど、過去に縛られます。その結果、未来(の豊かな可能性)は感じられなくなります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 4つ目は「縁起が認識できなくなる」から

 ブリーフシステムと自我は同義。その自我は、「部分関数」であり、「重要性評価関数」です。釈迦哲学で言い換えると、部分関数とは「縁起のつながり」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 「私」にこだわるほど、「私」を構成する関係性は限定的になっていきます。スコトーマが生じるから。「私」とは、過去の記憶でつくられた「重要性のかたまり」です。その「かたまり」をコーチング用語で表現すると、コンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 CZはとても排他的です。その排他性が、無限に等しい縁起(のネットワーク)を感じられなくします。

 L-210202207月シークレットレクチャー -08;狭く! 高く!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36862880.html

 

 反対にいうと、「私」という“自分中心”を捨て去るほど、豊かな縁起が感じられるようになります。その「“自分中心”を捨て去る」の本質は、「抽象度を上げる」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

「私」にこだわるほど抽象度が下がり、「私」を捨て去るほど抽象度が上がる

 

 “自分中心”を捨て去りながら抽象度を上げ、抽象度を上げながらさらに“自分中心”を捨て去ることを繰り返していると、さらなる現状の外にあるゴールを見つけやすくなります。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 だから、「ブリーフシステム(あるいは自我)を変えること自体を目的化しない」ことは、とても大切。「抽象度の上限をつくってしまう」というのが、その5つ目の理由です。

 L-160202201月シークレットレクチャー -04;フレーム解体×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

 

 まだまだあると思いますが、いかがでしょう?

 

 ぜひ「ブリーフシステム(あるいは自我)を変えること自体を目的化しない」理由を考えてください。もちろん気楽に。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 次回(Q-433)、私が一番重要だと考えている理由を紹介し、その対応として行っている“秘密技”をお伝えします。それは苫米地博士直伝の“とっておきの「非言語」の技”です。

(何だと思いますか? そちらも考えてみてください。気楽にどうぞ)

Q-060:「気軽」という言葉の奥底に潜むもの

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Q-433につづく)

 

 

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