Q-430:コーチングを行う際、説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいでしょうか? <前編>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:コーチングを行う際、説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいでしょうか?

 

A1:まずは私から質問させていただきます。コーチングとは何でしょうか?

 

 

 答えは「マインドの使い方」。

 F-395:ナイセイカンショウ <vol.4;認知戦に打ち勝つための「ナイセイカンショウ」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36687231.html

 

 もうちょっと具体的にいうと、「ゴール達成のためのマインドの使い方の技術」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 さらに具体的にいうと、「現状の外にゴールを設定して、エフィカシーを上げる」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 最近の苫米地博士は「現状の可能世界w1から、現状の延長線上では達成できない可能世界w2への移行」と表現されています。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 「w1からw2へ」という方向性は、抽象度でいうと、より高次元へと向かう方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 抽象度が上がるほど具体的な情報量は減り、よりシンプルになっていきます。そして、具体的な情報量が減りシンプルになるほど、より多くの情報を得ることや具体的情報の共有は難しくなっていきます。すると、(情報共有という意味では)スコトーマが生じやすくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

私たちは目の前の世界をゲシュタルトとして認識していますが、知識のもととなる情報が乏しいままであれば、新たなゲシュタルトを生みだすことは困難です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 *「情報」「知識」「ゲシュタルト」の関係はこちら↓

 L-09320217月シークレットレクチャー -05;大量の情報を得て、知識化していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30566304.html

 

 ところが、1つ上の抽象度で大きなゲシュタルトができると、未知の情報を認識することができるようになり、理解が深まります。そのような特殊な力が、脳が発達した人類に備わる「ゲシュタルト能力」です。

 Q-407~:ブリーフシステムをゼロベースで観察することが困難な中

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430427.html

 

 以下、苫米地博士の著書「2024年度版 新・夢が勝手にかなう手帳」(CYZO、付録②)より引用します。「情報」「知識」「ゲシュタルト」、そして「抽象度」の関係性を考えながらゆっくりと(&繰り返し)読んでください。Feel

 

 

1つ目の異世界転生術の魔法は「知識」

 まず1つ目は「知識」です。

 「知は力なり」と哲学者フランシス・ベーコンが言ったとされていますが、私なら「知識は情報空間における移動の関数である」と言い換えます。

 知識によって、ある空間から別な空間へワープできるのです。知るということは、知らなかった世界から、知っている世界へ移動することです。

 情報空間に浮かんでいる情報場があったとして、Aという情報場からBという情報場へ移動するための乗り物が知識です。知識がなければ移動できません。逆に適切な知識があれば、どんな不思議な世界へも転生できます。

 あなたが理想世界に転生できたとしたら、そのための知識を得たからにほかなりません。

 逆に知識がなければ、その空間でどんなにがんばったところで、移動はできません。転生できないのです。

 昔、スマホがなかった頃に、男女が出会い、連絡先を交換するときは家の電話番号を紙に書いて渡したものです。

 例えば、女性が男性に向けて、紙の切れ端か何かに、ささっと自宅の電話番号を書きます。それを男性に渡して、二人は別れます。

 そこに書かれた数字の羅列が本当に彼女の番号なのかは、それとも嘘の番号なのかは、その時点で彼には知りようがありません。

 後日、彼はその番号に電話をします。もしその電話番号が正しければ電話がつながり、うまくすれば次のデートの約束も取り付けられるでしょう。

 ここで紙に書いた数字は「知識」と同じです。その知識がその状況において有効かどうかは、場を移動できるかどうかで判断されます。

 もしそれが(正しい)知識ならば、二人は再び会うことができます。間違っている知識ならば、二人が再び出会うことはほぼありません。移動できないのです。

 もちろん知識の絶対的な正しさというものは存在しません。後に取り上げる不完全性定理により、絶対的な正しさやそのモノサシ自体がなくなったからです。

 その知識が正しいかどうかは、場が移動できるかで決まります。電話番号が正しい知識ならば、電話がつながり、その二人の関係は始まります。

 というわけで、1つ目の異世界転生術の魔法は「知識」ということになります。知識がなければ、そしてそれを理解するだけの抽象度に自分がいないと、奇跡のような異世界転生は起こせないのです。

 ではワークです。この魔法を使うためにも、土台となる知識が必要です。

 その「知識」を得るためにまずはたくさんの勉強をしましょう。古典と呼ばれる名著を次々と手当たり次第に読みましょう。

 AmazonKindleのような電子書籍リーダーにたくさんの名著をダウンロードしておいて、日々スキマ時間に読んでもよいでしょう。私の書籍ももちろん繰り返し読んでください。

 私のDVDや動画教材でセミナーを視聴している人は、繰り返し視聴しながら、自分の中に落とし込みましょう。圧倒的な知識が背景にあるからこそ、圧倒的な結果が出せます。

 圧倒的な異世界転生術の基礎には圧倒的な知識が必要です。私の著作は200冊を超えますが、千里の道も一歩からと思って、一冊一冊熟読してください。

 はじめの一歩としては、この苫米地手帳を繰り返し読むことです。繰り返し読んで、理解して、IQや視点の抽象度を上げていきましょう。

 音読するのもよいでしょう。そうやって身体に落とし込んで初めて見えてくることがあります。知識が身になるのです。

 引用終わり

 

 

 知識がなければ、そしてそれを理解するだけの抽象度に自分がいないと、奇跡のような異世界転生は起こせない

 

 ポイントを整理すると、

     知るということは、知らなかった世界から、知っている世界へ移動すること

     Aという情報場からBという情報場へ移動するための乗り物が知識

     知識がないと移動できない。逆に適切な知識があれば、どんな不思議な世界へも転生できる

     知識が正しいかどうかは、場が移動できるかどうかで決まる

     知識がなければ、そしてそれを理解するだけの抽象度にいないと、転生は起こせない

     圧倒的な知識が背景にあるからこそ、圧倒的な結果が出せる

 

 

 では、そんな大切な知識を得るためにはどうすればよいのでしょう?

 

 博士が教えてくださるのは「DVDや動画教材を繰り返し視聴しながら、自分の中に落とし込む」こと。「自分の中に落とし込む」というのは、俗に言う「腑に落ちる」という感覚と同じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31993466.html

 

 その「自分の中に落とし込む」「腑に落ちる」が「ゲシュタルト化」です。

 

ゲシュタルトとは、形態を意味するドイツ語で、「全体性を持ったまとまりのある構造」を指します。人はゲシュタルトとして目の前の世界を認識しています。つまり、ゲシュタルトが意味を決めるということ。

Q-063:「ゲシュタルトができあがると理解が深まる」とはどういうことなのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

釈迦哲学に寄せて表現すると、ゲシュタルトとは、「全体と部分の双方向性で成り立ち、1つの統合的意味を持つまとまり」のこと。人の場合は「統合的な人格」のことともいえます。その根幹にあるのは縁起の思想です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私たちは、潜在的には複数のゲシュタルトを持つことができます。しかしながら、ホメオスタシス(恒常性維持機能)を維持できるのは1つだけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

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 その“1つ”を決めるのが“臨場感”。

複数のゲシュタルトのうち、最も臨場感の高いゲシュタルトが選択されて“現実”となります。その理をプリンシプル化したものが「I×V=R」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 繰り返しますが、人は同時に1つのゲシュタルトしか維持できません。

 ところが、私たちは複数のゲシュタルトを統合して“1つ”とすることができます。それがゲシュタルト能力。ゲシュタルトを統合すると、物事をより深く理解できるようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 

 さて、今回の御質問は「説明を平易にしたり、自分なりの解釈や例え話を作って説明してもよいか?」ですが、私の回答が感じられたでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 もしも感じられなかったら、ぜひ「抽象度」を意識に上げながら読み直してください。きっとゲシュタルトの統合が起こり、スコトーマが外れ、理解がさらに深まるはず。Feel

 L-213202207月シークレットレクチャー -11;<ワーク3>スコトーマを消す

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36911560.html

 

Q-431につづく)

 

 

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2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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