Q-426:現状の外側に100%want
toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.4;小さな器>
御質問をいただきました。ありがとうございます。
6回に分けて回答いたします。
(変更を加えています)
vol.1;ゴール設定のスタートライン
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36583975.html
vol.2;ゴールの基本条件
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36617136.html
vol.3;update of「Balance
Wheel」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36631145.html
vol.4;小さな器
Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100%want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します
A4:抽象度が上がらないことには、コーチングはうまく機能しません。「『ゴール』と『現状の自我』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けること」こそが、「ゴールが叶うメカニズム」だから。
F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html
抽象度を上げる
…それは4)自分中心を捨て去る
こととも大いに関係しています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html
これからとても大切な話をします。逆腹式呼吸でゆらぎとリラックスを深めながら、ゆっくりと読み進めてください。
Q-410:「Rゆらぎ」のゆらぎとは何がゆらぐのですか? どのようにゆらがすのですか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36018695.html
「自分中心を捨て去る」というのは、「自分は後回し」「我欲や私心をなくす」「我はないほうがいい」ということではありません。
もしもそのように理解していて、かつそれがよいことのように思っているのであれば、その人は洗脳されています。知らぬ間に既得権益に都合のいいブリーフが埋め込まれているはずです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
ここ日本における「自分は後回し」「我欲や私心をなくす」「我はないほうがいい」は儒教洗脳の結果↓
L-163:2022年01月シークレットレクチャー
-07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html
意外に思われるかもしれませんが、自分がどんなブリーフを持っているのかを知ることはなかなかできません。「自分」という主観がスコトーマを生みだすから。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
認知科学の枠組みでは、それを「フレーム問題」と呼びます。
Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html
だから「観自在」が重要!
F-318~:観自在
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html
最初(Q-423/vol.1)にお伝えしたとおり、「自分自身を見つめ、自分のいる世界を見つめ、宇宙全体を見つめる」ためには「外側視点」を作る必要があります。コーチングは、主観ではなく、客観です。
F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html
そもそも本物(Authentic)のゴールとは、「自分」のことではありません。
コーチが行うのは「w1を指摘したりw2を生みだすことではなく、w1からw2への移行をサポートする」こと。その“w2”とは、“今の時間延長上では起こりえない未来”であり、“社会”のことです。
F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html
その“未来”や“社会”をシンプルに表現すると、縁起(空間)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
以下、苫米地博士の著書「百年後の日本人」(角川春樹事務所、p82)より引用します。
意識の遍在化
あらゆる情報をリアルタイムで共有できるようになるとはどういうことか。自分で考えて思考を導き出したつもりでも、実際は、どこかにアクセスした結果かもしれないということです。
東大の教授から直接歴史学の講義を聞いていようと、グーグルで検索していようと、その判別がつかないだろうと思います。
それほど知識の空間は混在化しています。
つまり人間は、全員が同じ知識を無限に共有することができるのです。となると、人間の個性はどこで差が出るのでしょうか? 「知能」しかありません。「IQの差」が個性となり、それをいかに上手に利用するかが差となっていきます。
IQが担う重要な部分とは組み合わせや最適化ですが、それも現在のことばで言うディープラーニングなどでできてしまうことです。
ですから本当のIQだけが勝負になる。
この世に存在しないものを生み出すクリエイティビティや、より高度な抽象化能力などの差だけが、ヒトの価値の差になっていくでしょう。
余談ですが、100年後には「嘘つき」は絶滅しているでしょう。
だって、みんなが同じ情報を共有しているのですから、嘘をついてもすぐバレてしまうでしょ?
嘘といえば、政治家も消える運命にありそうです。
中でも筆頭は代議士です。
その頃には「代議」などは行われませんから、代議士という仕事もいらないのです。
それどころか「士」が付く職業はすべてなくなると思います。
そもそも、「士業」の「士」とは「代理人」という意味であり、本人の代わりに弁護してくれる人だから「弁護士」、会計してくれる人だから「会計士」です。
いずれの仕事もAIが行うようになるので、つまりは、全部本人だけでできるようになるということです。いろんな仕事がいらなくなっていくでしょう。
仕事にはその人の個性が出るともいわれますが、そうした捉え方もできなくなるかもしれません。すべてと繋がってしまう時代は、まったくの異次元なのです。
また、200年あるいは300年先ともなれば、「個人」という概念もなくなっていくのではと思えるのです。
考えてみれば、それも必然なのかもしれません。
知識や思考が隣の人と一体化し、身体の一部は同じコンピューターに繋がり、さらに首から下は同じバーチャル空間に存在していると考えられる数百年先。
その状況でいう「個人」の差とは、脳が特定の「個」である以外にありませんし、その間は「個」という概念も残っていると言えるでしょう。
しかし、脳がその寿命である200年を超えたときどうなるかと言えば、違う細胞に変わっていくしかありません。
それまでにクローンと同じく、「自然細胞の培養を許すか否か」で議論することになると思いますが、結論としては、脳そのものは神経単位でのクローンが認められるようになると私は考えています。
自分の脳細胞を自分の脳に入れるために培養しているのであれば、問題なしとなるでしょう。
また、脳細胞の電気信号は実は遅いので、速くするために頭の一部を光コンピューティングや量子コンピューティングにするという選択も出てきそうです。
自然細胞を増やす、もしくは脳の一部を光コンピューターや量子コンピューター化する。それがこの200年のうちにも起こるだろうと見ています。
そうして脳細胞にも手を加えて300歳となる。しかし、その人が持って生まれたオリジナルの脳細胞はゼロ。脳細胞のクローンはたくさん残っていますが、それはオリジナルではありません。
そうなった場合、「個」の概念はどうなるのでしょうか?
個人の「個」の証明ができるのは脳だけなのに、「私には1%ぐらい自分の脳細胞が入っています」という人についてどう判断すればいいのでしょう。
脳細胞のメンテナンスは角膜移植のように容易に行えますから、一人の頭に10人分ぐらいの脳細胞が入ることになったとしても、それは全体の1%ぐらいにしか当たらないはずです。
残りはマイクロソフトから買った量子コンピューターと国から買った光コンピューターかもしれません。そのとき、「個」の概念はあるといえるでしょうか。
意識の概念は残ります。
意識は個人単位ですが、身体性という意味での「個」という概念はなくならざるを得ません。
これは200年、300年先の話です。自然脳のオリジナルがこの世からなくなり、すべてクローンになって、コンピューターで繋がるようになったときのことです。ただし最初の兆候は今から70~80年後ぐらいに起こります。
また、100年後には200~300年後の世界の兆候もはっきり見えるはずです。
その頃には「個人」の概念ははっきり消える。「人権」も一人単位ではなく、「国」単位になっているかもしれません。
引用終わり
「個人」の概念ははっきり消える
…「自我」とは「部分関数」であり、「関係性の結び目」が「自分」です。その関係性は抽象度が上がるほどひろがっていきます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
つまり、抽象度を上げるにつれて、自我が拡大・拡張していく…
その「自我の拡大・拡張」のプロセス中に、「『個人』の概念ははっきり消える」ことを体感します。それが「自分中心を捨て去る」ということ(ハズ)。
L-165:2022年01月シークレットレクチャー
-09;「自分中心を捨て去る」とは…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34392486.html
「個人」の概念ははっきり消える = 自分中心を捨て去る
…その究極が「空(くう)」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html
「have toの生活をやめたい」「want
toで生きたい」と言うとき、意識はきっと「自分」を維持しています。自と他を分別する「自分」という意識状態は、自身を「個」という小さな器に閉じ込めます。
Q-405:コーチングを受けると、結局のところ、どうなるのですか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35882023.html
そんな意識状態のままでは、「現状の外側にゴールを設定すること」はできません。一方で、空にまで到達できないとシンのゴールを設定できないのであれば、やはり「現状の外側にゴールを設定すること」はできないでしょう。
では、どうすればいいのでしょうか?
(Q-427につづく)
CoacHing4M2 EDGE
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一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
L-101:2021年8月シークレットレクチャー -03;自分中心を捨て去る=解放
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html
Q-344~:自身の人生を変えることに専念? それともコーチング活動を開始?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426561.html
Q-392:コーチングとは基本的に利他的になることでゴールを達成することなのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35248836.html
Q-407~:ブリーフシステムをゼロベースで観察することが困難な中、どのように分析を行えばいいのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430427.html
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