Q-425:現状の外側に100%want toのゴール設定を行うためにはどうすればいいでしょうか? <vol.3update ofBalance Wheel」>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 6回に分けて回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 vol.1;ゴール設定のスタートライン

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36583975.html

 vol.2;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/36617136.html

 vol.3update ofBalance Wheel

 

 

Q:これまではhave toの生活が多く、現状の外側にゴールを設定することが困難に感じています。現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法をご教示頂きたいです。よろしくお願い致します

 

A3:ゴールの基本条件は 1)現状の外、2)心から望む(100%want to)、3)人生のあらゆる領域(バランスホイール)に設定する、そして4)自分中心を捨て去る の4つ。

 Q-358:止められてもやりたいゴールが見つかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33485940.html

 

 質問中の「現状の外側に100want toのゴール設定を行うための方法」という表現は、1)現状の外、2)心から望む の2つをカバーしています。

もしも 3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る というポイントがスコトーマに隠れているなら、これからも「ゴールを設定することが困難」な状態は続くでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 なぜだと思いますか?

 

 

 まずは「バランスホイール」について確認しましょう。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

バランスホイール(Balance Wheel)とは、人生の様々な領域 -例えば「職業」「健康」「趣味」「家族」「生涯教育」「ファイナンス」「地域社会への貢献」「国への貢献」「世界への貢献」など- にそれぞれゴールを設定することを指します。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 人生のあらゆる領域にゴールを設定し、ゴール側の世界(可能世界w2=コンフォートゾーン)をイメージしていると(I)、未来の自分に対してより高い臨場感が得られ(V)、ゴールを達成しやすくなります(R)。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 ゴール側の世界(CZ)に対してホメオスタシスが働くから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その理をプリンシプル化したものが「夢をかなえる方程式 I×V=R」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

私自身は、バランスホイールの重要性は、とてもコアな部分にあると感じています。

 苫米地博士の著書「コンフォートゾーンの作り方」(フォレスト出版、p171)より引用した下記の図を眺めながら、皆さん自身のバランスホイールを再確認し、その重要性を感じてください。

 

バランスホイール

「コンフォートゾーンの作り方」(p171)より引用

Kindle版はこちら↓

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私たちはつい仕事(職業)やお金(ファイナンス)のことばかりを考えてしまいがちです。その時、心は仕事やお金にロックオンしており(=RASを通過)、その他をロックアウトしています(=スコトーマに隠れる)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 その仕事やお金に不安や恐怖、義務感、罪悪感といったものが紛れ込むと、いつの間にか建設的動機(want to)が強制的動機(have to)に変容していきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 *「不安や恐怖、義務感、罪悪感」とモチベーションの関係はこちら↓

 PM-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 そうなると仕事やお金以外がますます認識できなくなり、どんどん視野が狭くなっていきます。それは「抽象度が下がる」状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

不安や恐怖によって大脳辺縁系が優位になってしまうと、ますますIQが下がり、心身ともこわばった状態に陥ります。それが「fight or flight」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 人生の様々な領域(カテゴリ)にゴールを設定し、しっかり意識に上げ続けていると、そのようなマインドの悪循環を防ぐことができます。なぜでしょうか?

 L-10920218月シークレットレクチャー -11;モニタリング&ラベリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html

 

 そう、「抽象度が上がる」から。

 例えば「職業」や「趣味」といったまったく別の領域を同時に考えるという意識状態は、一つ上の抽象度次元への扉を開きます。「チワワ」と「ドーベルマン」を同時に考える間に「犬」という視点に至り、「犬」から「哺乳類」、「動物」、「生物」と上がっていけるように。

 Q-061~:犬好きではいけないのですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_284899.html

 

 バランスホイールを意識に上げることで「抽象度を上げる」ことが重要なのは、モチベーションの維持や情動のコントロール(「fight or flight」の克服)に限りません。

 F-3163つのF ~「うまくいかない」と思った時のcheck point~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32726017.html

 

 バランスホイールを意識に上げ続けるからこそ、抽象度を下げながらも矛盾を引き起こさずに(あるいはうまく解決しながら)ゴールを達成することができます。抽象度を軸にした場合の情報空間の底面(=物理空間)で。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 抽象度を下げながら物理次元でゴールの世界を具現化していくことを「実装(じっそう)」と呼びます。英語では「インプリメンテーション/ implementation」です。

 F-123~:「I」を「R」に実装する ~苫米地博士によるFederation of Cyber States(サイバー国連邦)設立提案~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_393431.html

 

 ちょっとややこしいかもしれませんが、抽象度を下げながらも矛盾なくしっかり実装するためには、抽象度を上げた視点の維持が欠かせません。それを苫米地博士は「外側視点」と表現されています。

 F-366:日本を世界のリーダーに! 「苫米地式次世代コーチング」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35313236.html

 

 違う表現でいうなら「観自在」です。

 F-318~:観自在

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

例えば、「趣味」「職業」「家族」「健康」「ファイナンス」というゴールのカテゴリは、まったくの別物。ゴールに向かう間に時間やお金といったリソースを取り合うため、同時に成り立たせるのはなかなか困難です。

Q-240~:毎日、無気力感に悩まされています ~気楽に生きる際の注意点~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418402.html

 

その「リソースの取り合い」の多くは4次元時空での話です。つまり、もっとも情報量が多い情報空間の底面=物理空間での課題(case-side)。そんな「リソースの取り合い」を解決する秘訣が、「抽象度を上げる」ことであり、「抽象度を上げた視点の維持」です(plan-side)。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

「趣味」「職業」「家族」「健康」「ファイナンス」などのバランスホイールを常に意識に上げながら、同時にそれらすべてを包摂する意識状態で生きていると、無意識が自然に調整をしてくれ、いつの間にか解決(解消)していきます。詳しくはこちらでどうぞ↓

 Q-071:認知的不協和の状態にあり頭痛が… Vol.8;「リラックスできる呼吸の無意識化」のコツとその先にあるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14830941.html

 

 *こちらもぜひ↓

 Q-118:認知的不協和時に無意識が全力で働きゴールに向かっている気がしています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20682162.html

 

 このように、バランスホイールは、とてもとても大切。

苫米地博士は、最近、そんな「バランスホイール」をアップデートされています(正確には「『バランスホイール』のアップデートの一部を公開」)。

 F-270:冗長性と多様性 <vol.2;アサンプション・アップデート>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30321842.html

 

 以下、今年も無事に発売された「新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版」(CYZO)の「Monthly Dr.Tomabechi’s Column 11月」より引用します。「バランスホイール」というゲシュタルトを再構築してください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

バランスホイールを書く

 人生の各方面で「やりたいことをやりたいだけやる」ツールが、バランスホイールです。人生における重要な項目8~12個の分野に対してゴールを設定していきます。それらのゴールのどれもがやりたいことであることが重要です。

 多くの人が、「職業」にだけにゴールを設定しています。それでは「人生の輪」としてはバランスが悪く、上手に回っていきません。

 「職業・家族・趣味・健康・社会貢献・ファイナンス」の分野に加えて、「抽象度」「リーダーシップ」も入れて、自分のバランスホイールを作成してみましょう。そして、バランスホイールを書いたら、それぞれの分野にゴールを設定していきます。

 そして、すべての分野に「心から望むこと」であり「現状の外側」にゴールを設定していくことが大切です。今はまだわからなくても、分野として書き出すことで、これから無意識がその分野でのゴールを見つけ出してくれるのです。さらには、バランスホイールを使って、たくさんのゴールを設定することで、無意識が活性化し、複数のゴールを同時に達成するような創造性も生まれやすくなっていきます。

 引用終わり

 

バランスホイール(新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度)

 

 

「職業・家族・趣味・健康・社会貢献・ファイナンス」の分野に加えて、「抽象度」「リーダーシップ」も入れて、自分のバランスホイールを作成してみましょう

 

 バランスホイール全体をいつも見渡しているような意識状態でいると、抽象度が上がった「外側視点」を獲得することができます。ですが、苫米地博士は、もっとダイレクトに「抽象度」そのものをカテゴリとして導入されました。

 F-335:分断緩和のための処方箋 vol.6;「内部表現から頭を突き出し、真の自由意思を獲得する」というゴール

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33671632.html

 

  抽象度を上げる

 

前回(Q-424)の最後に、「もしも3)バランスホイール、4)自分中心を捨て去る というポイントがスコトーマに隠れているなら、これからも『ゴールを設定することが困難』な状態は続くでしょう」と書きました。

 

 その根拠は「3)バランスホイールや4)自分中心を捨て去ることがスコトーマに隠れたままなら、なかなか抽象度が上がらない」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12340209.html

 

 抽象度が上がらないことには、コーチングはうまく機能しません。「『ゴール』と『現状の自我』という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けること」こそが、「ゴールが叶うメカニズム」だから。

 F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

 

  抽象度を上げる

 

 それは4)自分中心を捨て去る こととも大いに関係しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

Q-426につづく)

 

 

CoacHing4M2 EDGE          

 CoacH T(タケハラクニオ)

 

 

 

-追記-

「職業・家族・趣味・健康・社会貢献・ファイナンス」の分野に加えて、「抽象度」「リーダーシップ」も入れて、自分のバランスホイールを作成してみましょう

 

 「抽象度」「リーダーシップ」の他に「芸術」というカテゴリも加わっています。苫米地博士の意図とは

 (私の「Feel!」の言語化はこちら↓)

 F-299~:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425725.html

 

 

-告知1

2025年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として期間限定配信(2ヶ月)します。次回は2025年秋から配信開始する予定です。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-322:観自在 <実践編-2;スマートトーク>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33017128.html

F-347:先生って怒ることがあるんですか? ~ Fight for liberty~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34314141.html

L-175202203月シークレットレクチャー -08;続・ゴールの世界(=ゴール側のCZ)に移行する秘訣

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/35030561.html

Q-411~:やり場のない怒りはどのようにゴール設定すればよいのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_430485.html

 

  

新・夢が勝手にかなう手帳 2025年度版