Q-395:セルフトークのコントロールをやっていますが、時折強い孤独感を感じることもあります<前編;想像力×思考力×ゴール設定 ←〇〇>

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:ゴール側のコンフォートゾーンをビジュアライズして、その臨場感を高める為にアファメーションやセルフトークのコントロールと自然にやっていますが、時折強い孤独感(孤立感ではない)を感じることもあります。

たぶん『覚悟』する時なのだろうと感じますが、なかなか踏み出せ無い現状維持の自分も否定出来ません。

お忙しいとは存じますが、何かアドバイスあれば助かります

 

A1:御質問者の“立ち位置”を考慮して、私は一言で回答しました。このように

 

こちらをどうぞ↓

Microsoft Word - 空論文20111106v212.doc (tomabechi.jp)

 

 

 

 コーチングはQAではありませんし、アドバイスを求める場でもありません。そもそも“答え”は他人から与えられるべきではありません。なぜ?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 その“答え”は「強い孤独感」とも関係しているはずです。

 

 以下、「新・夢が勝手にかなう手帳 2024年度版」(CYZO、付録②)より引用します。「なぜこの部分を引用するのか?」を考えながら、「強い孤独感」が抱える課題(case)と解決(plan)を見いだしてください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 

クリプキの可能世界意味論を踏まえる

 3つ目は理想の未来を選び取るための魔法です。

 理想の未来を選び取ろうと思っても、キリスト教的世界観がいまだに根強いので、私たちはどこかで未来は確定しているように考えてしまっています。その考えを打破して、未来は複数あることを理解しましょう

 いま、あなたがどこにいたとしても、どこでも好きなところに行けます。それがニューヨークでも、パリでも、ロンドンでも行けるのです。

 ニューヨークやパリやロンドンがすでに存在するように、未来もすでに複数存在すると考えられます。アインシュタインの相対性理論以降、時空は連続体であり、空間で起こることは時間でも起こると考えられています。

 ニューヨークやパリやロンドンがすでにあるように、複数の未来もすでに存在するのです。問題はどの未来を選ぶかということです。

 というわけで、3つ目にご紹介するのはクリプキの可能世界意味論です。

 私たちの多くがいまだにニュートンやカント、それにキリスト教的な決定論的な世界観の中にいます。その世界観がブリーフシステム(信念体系)に書き込まれており、過去が現在の原因となり、現在やったことが未来の結果につながると思いこまされています。

 そのような決定論的世界観が、もし正しいのであれば、過去がすべての原因であり、この先は変えようがなくなります。しかし、そのような見方は間違いであり、理想世界への転生のためには邪魔な見方です。なぜなら未来は複数あるからです。

 そこから自分にふさわしいものを選んでよいのです。過去は関係ないのです。そのためのクリプキの可能世界意味論です。

 クリプキという天才数学者・論理学者が高校生のときに証明したのが可能世界意味論です。これは様相論理の完全性を示した画期的なものでした。

 完全性とはSyntax(統語論)とSemantics(意味論)が完全に一致することを示したものです。どのように示したかというと、可能性と必然性という論理演算子を可能世界意味論で示したのです。

 すなわち、ある現状の可能世界から移動できる未来の可能世界は複数あり、その可能世界のすべてで真であるような命題を「必然性」と呼び、そのうちの1つでも真であるような命題を「可能性」といいます。

 ここでのポイントは様相論理の完全性ではなく、その証明のために可能世界をクリプキが想定したことにあります。そのことをクリプキはサイコロを例に出して説明します。すなわち、1つのサイコロを振るときに、そのサイコロの目が出る可能世界は6通りあります。

 つまり、未来は少なくとも6通りあります。それをクリプキは可能世界と言いました。私たちはそのうちの1つの未来に移動します。

 私たちにとっては、未来が複数あるという考え方は当たり前のようですが、実はこれは西洋においては革命的なことでした。簡単にいえば、ニュートンやカントの唱える決定論的宇宙論が終焉を迎えたわけです。

 時間は過去から未来に向かって流れ、すべての因果は過去にあると考えるのがニュートン力学であり、ニュートン力学ではビッグバンにすべての原因があると考えます。宇宙の最初の球撞きの結果がこの現在の宇宙につながっていると考えたわけです。この考え方に衝撃を与えたのがクリプキの可能世界意味論です。

 クリプキは未来が複数あることを示しました。ニュートンたちのような決定した未来ではなく、選択可能な未来です。ですから私たちは自分の理想の未来を選んで、そこへ移動してよいのです。

 ということで、3つ目は「クリプキの可能世界意味論を踏まえる」です。そのようなクリプキの可能世界意味論を踏まえたワークを紹介します。

 引用終わり(つづきは「新・夢が勝手にかなう手帳 2024年度版」でどうぞ)

 

 

私たちの多くがいまだにニュートンやカント、それにキリスト教的な決定論的な世界観の中にいます。その世界観がブリーフシステム(信念体系)に書き込まれており、過去が現在の原因となり、現在やったことが未来の結果につながると思いこまされています

 

 一口に「孤独感」といっても、抽象度の階層により、その原因と解決は異なります。ここではシンプルに2つのパターンに分け(前・後編)、それぞれ考察します。まずは抽象度が低い「孤独感」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 

 引用文中に博士が書かれている「決定論的な世界観」とは、シンプルにいうと、抽象度を軸にとった場合の情報空間の底面のこと。それは多くの人々が「世界(のすべて)」だと思っている物理空間のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 この階層(物理空間)での「孤独感」とは、例えば「大切な人がいなくなった」「大好きなペットが亡くなった」「住み慣れた実家を離れ、一人暮らしをはじめた」のような原因で生じるもの。それは「具体的な存在(人・ペット・実家)との距離」の話であるといえます。

つまり、物理空間に強くフォーカスしている状態です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

少し抽象化して「長年勤めた仕事を辞めた」という場合は、長年維持してきた関係性(縁起)の変化が原因だと考えることができます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 いずれにせよ、これらのケースでは、「私はこういう人間である」「私はこういう世界に生きている」といった脳内のブリーフシステム(Belief SystemBS)が崩れています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 BSが崩れると「現状維持の自分」を修復しようとする力が働きます。その力が「孤独感」の正体。そう、抽象度が低い階層での「孤独感」とは、現状(Status QuoSQ)に戻そうとするホメオスタシス・フィードバックのことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 したがって、この階層での解決は、「想像力や思考力を駆使しながら新しいゴールを設定し、その臨場感を強化する」こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

例えば「大切な人がいなくなった」なら、「新しい環境でますます幸せになっている」ことを想像しながら前頭前野優位を保ち(=ヒーリング)、さらなるゴールを設定して、そのゴールの臨場感を高めていく(=コーチング)。これが「孤独感」を克服する方法です。

Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

 「ビジュアライゼーション」「アファメーション」「セルフトークのコントロール」を行うことで「ゴールが生みだす新たな世界(=コンフォートゾーン、CZ)」の臨場感が十分に高まると、ホメオスタシスがゴール側に働くようになります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その頃には、かつての孤独感」は消失し、「なかなか踏み出せ無い現状維持の自分」を克服しているはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 

 さて、サブタイトル「想像力×思考力×ゴール設定 ←〇〇」の「〇〇」はクリアでしょうか?

(ヒント:前半部分でリンク済み)

 

 その「〇〇」はコーチングにおいて重要ですが、その「〇〇」を体得する過程で新たな「孤独感」に苦しむことになるはずです。次回掘り下げます。

 (待ちきれない方はこちらをどうぞ↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

Q-396につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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