L-173202203月シークレットレクチャー -06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 

20223月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。全体を通してのメインテーマは「」です

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428947.html

 

 01;「ブリーフシステムをしっかり理解する」ための自問

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34842501.html

 02;「ブレない判断基準」を生みだすもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34877369.html

 03;「新たな世界(w2)」を現実化する感覚

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34892980.html

 04;「ゴール(w2)」と「現状の自我(BS=p=w1)」の間に

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34928669.html

 05;「新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34943681.html

 06;「新たな世界(w2)」に潜む“闇”とその対処法

 

 

 脳がなくては宇宙はない

 脳というのは一つの場と見るべき。生命場と同じ

 

 この教えが体感を伴って理解できたとき、「本当の意味での付加価値とは、ゴール設定を縁に生じるエネルギーとクリエイティビティが結実する新たな世界(w2)」が包含する“光”と“影”が感じられるはずです。さらには“闇”までも。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 前回(L-172/05)は“光”と“影”について考察しました。私が考える“光”とはエフィカシー(Efficacy)で、“影”とは(これまでの定義の)セルフ・エスティーム(Self Esteem)のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「エスティームの新しい解釈」はこちら↓

 Q-256:私、立ち直れるかな? <前編;個人の視点で>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28693339.html

 

 今回は“闇”について考察します。

 

 ところで、前々回(L-171/04)引用した苫米地博士の著書「苫米地英人、宇宙を語る」(角川春樹事務所、p63)には、このような記述があります。

 

 

 認識があって宇宙がある。つまりは、脳があるから認識が成り立つのです

 

 

 この言葉をシンプルにすると「I×V=R」。そう、コーチングにおける重要なプリンシプル「夢をかなえる方程式 I×V=R」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 医療で例えると、「治る(すでに治っている)」というイメージ(I)に対する臨場感が高まるほど(V)、実際に病は治っていきます(R)。そのことを「プラセボ(placebo)」と表現したりします。

 F-157:指一本でも役に立ちたい

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23874668.html

 

 その逆も然り。「治らない(もうダメだ)」というイメージ(I)に対する臨場感が高まってしまうと(V)、状況はどんどん悪化していきます(R)。「ノセボ(nocebo)」です。

 PM-04-04収容所生活中にフランクルが発見した「健康」の源泉とコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8045695.html

 

 つまり、「I×V=R」は、夢をかなえる方程式である一方で、夢を破壊する方程式でもあるということ。

 Q-373:やりたいことがあれば現実感は出てくるのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34458945.html

 

 私がとくに医療・介護現場にコーチングやレジリエンスをひろめたいと願っているのは、そこが「老病死」に対しての臨場感が高い過酷な場だから。不安・恐怖により大脳辺縁系優位になってしまうと、ますます“悪いイメージ”に流されやすくなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 そのことが顕著にあらわれたのが“コロナ禍”という茶番。「論理的思考を奪われ、思考停止がコンフォートゾーン化したカオス」を目の当たりにしながら、苫米地博士がずっと警告されていた「洗脳社会」「認知戦時代」の到来を痛感しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 そう、私が感じる“闇”とは、「認知レベルで世界(宇宙)が書き換えられてしまうという現実」のこと。

 F-175:脳内を書き換えると「環境」が変わる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25046274.html

 

 だから、ゴールのポイントでいえば「4)自分中心を捨て去る」ことが重要になっていきます。さらにいうと、ゴールを持ち続ける(更新し続ける)こと自体がますます問われるようになるでしょう。シンプルに表現すると

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 心の平和(平穏)をいかに維持できるか? どれだけ拡大していけるか?

 

 そのための鍵となるのが「精神の基礎体力」。

 

 以下、苫米地博士の著書「洗脳護身術」(三才ブックス、p51)より引用します。

 

 

精神の基礎体力を鍛える

 洗脳の闘技場について理解したら、次は、精神世界で闘っていくために、格闘技でいう「パワー・スピード・テクニック」の素養に当たる、「精神の基礎体力」を解説していこう。

 精神の基礎体力は、高度に抽象的な空間を身体性を持って体感し、操作できるような能力を意味している。これは人間ならば誰もが持っているが、長い間封印された力である。具体的なイメージはわきにくいだろが、簡単にいうと想像力で生み出したものを操ったりすることだ。例えば、子どもの想像力が豊かなのは誰もが認めるところだろう。宇宙人、怪物、地下帝国、スーパーマン。彼らは大人だと失笑されてしまうようなことを真剣に信じ、その姿、世界をさも本当に見ているかのように臨場感をもって思い浮かべられるし、それを自らの世界として操作することもできる。

 本来は大人も、こういった目の前の現実以外の世界を自由に構築して、体感する能力を持っている。夢などもそうだ。夢を見ているときは、想像上の世界がリアリティをもって感じられるだろう。これらの想像した世界に構築した事象を自在に動かせる能力が「精神の基礎体力」である。夢を見ながら、そのストーリーを自分で変えた経験を持つ人もいるのではないだろうか。自分の身体で実感するレベルまで、想像の世界に臨場感を持ち、そのうえで世界の構築物、例えば橋であれば橋を持ち上げてみせる。そのパワーこそが精神世界での基礎体力に当たるのだ。

 「精神の基礎体力」は身体能力と同じように、生得的に優れている人と、後天的に身に付けた人の二種類に分かれる。また、精神世界内での体力は、物理空間での体力と比例することはない。物理空間でどれだけ強靱な肉体を誇っていても、精神世界の中では脆弱かもしれないし、逆に物理空間では年老いて身体が小さくとも、精神世界では巨大な力があるかもしれない。生得的に精神の基礎体力がある者は、精神世界に臨場感を持ちやすく、空間把握能力に優れている。これはIQが高く、数学者や哲学者、芸術家などに多い。人類の脳の進化がもたらした力といえるだろう。

 精神の基礎体力は、物理的体力と同様、鍛えて強くすることが可能だ。手っ取り早い鍛錬法は、武道を習うことだろう。先程私は、精神世界と物理的世界では、体力は比例しないと説いた。しかし、心と身体というのは密接に繋がっており、肉体を鍛え上げることで精神も鍛えられるケースがある。その典型的な例が武道である。剣道、柔道、合気道、空手。己に打ち克つために身体を鍛え、技を磨く。これが精神の基礎体力にも繋がっているのだ。天下無双の剣豪として知られる宮本武蔵も、剣の腕が上がれば上がるほど、その精神も鋭敏に研ぎ澄まされるようになったに違いない。きっと彼の精神の基礎体力は、驚くほど強かっただろう。ただ、物理的空間では役に立つものの、精神空間では全く力が付かない武道もあるので、その点は注意してほしい。

 他の鍛錬法では気功が有効だ。例えば動功。いわゆる太極拳や五禽戯などだが、これは身体を動かして気の流れに影響を与える方法論だ。気を動かすということ自体が精神世界での運動であり、精神の基礎体力の訓練である。しかし、より有効なのは静功、つまり瞑想である。身体を動かさずに気を動かす鍛錬である。もちろん瞑想は、気功に限られる方法論ではない。瞑想において動かすものは気に限らず、あらゆる情報的な存在である。

 引用終わり

 

 

 この後、瞑想の実践法として「止観」と「遮那(しゃな)」が紹介されています。

 (「止観瞑想」に関する博士の解説はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18576926.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18684707.html

 

 「遮那」とは、世界全体の中心に存在する仏とされる大毘盧遮那如来(だいびるしゃなにょらい)のこと。有名な奈良の大仏は、正式名を「毘盧遮那仏」といい、壮大な華厳の世界を表す仏とされています。

 

 ちなみに、“壮大な華厳の世界”に対する臨場感は、苫米地博士が座右の銘とされている「一念三千」とも通じます。

 F-315:デジタル自傷行為 <plan-side -3;ゴール×エフィカシーの“秘密” -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32678098.html

 

 「一念三千」とは、中国天台宗の開祖である天台大師 智顗(ちぎ)の言葉。それは「私たちの一瞬の心の中に、物理的な現象、情報的な機能すべてが入っている」という智顗の基本的な考え方を表すものです。

 「三千」とは10003つの3000のことではありません。仏教用語では1000×1000×1000、すなわち10億もの須弥山(しゅみせん)を表現しています。須弥山はサンスクリット語Sumeru(シュメール、スメル)の音写で、世界の中心にあるという想像上の山のことです。

 直径が太陽系ほどの大きな3枚の円盤が重なった上に、高さ132kmの山(須弥山)が乗っています。これが一つの世界で「小世界」といいます。その「小世界」が1000個集まり「小千世界」。「小千世界」が1000個集まり「中千世界」。「中千世界」が1000個で「大千世界」です。それが「1000×1000×100010億の須弥山」のイメージ。

 

 そのような広大な世界の中心に存在するのが「遮那」。その巨大なスケール感を体感するだけでも、「精神の基礎体力」は高まります。なぜ?

 

毘盧遮那仏(東大寺、Wikipedia)

東大寺の毘盧遮那仏

Wikipediaより引用

毘盧遮那仏 - Wikipedia

 

 

 答えは「抽象度が上がる」から。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 *イメージしづらい方はこちらの例もどうぞ↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 

 つまり、「抽象度を上げながら“自我”を巨大化し、自由自在になっていく」ことが、「洗脳社会」「認知戦時代」という“闇”への対処法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 それを一言でいうと「観自在」。その実践法がコーチングです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 さらに今講義のメインテーマ「」と重ねていうと、自身の自由意思で見いだしたゴール側から「囚」を再構築すること。つまり、「フレーム=BS)」→「フレーム=BS)」→「フレーム=BS)」が“闇”への対処法だといえるはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

因4(緑:情報空間・超言語)

 

 

L-174につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

  

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。次回は2025年2月下旬開催の予定です。約1ヶ月前にこのブログで御案内いたします。


  

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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