Q-385:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか? <補足;case study

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

 

Q:現在の若者は、男女問わず、貧しくなってしまったのでしょうか?

給与、人間関係、恋愛

みんなが幸せな新しい世界はどうすれば来るのでしょうか?

 

A3:いただいた御質問は、「バラいろダンディ」での苫米地博士のコメントに関するもの。まずはこちらを御確認ください↓

 コスパ重視、飲み会イヤ令和男子の特徴に共感の嵐 Dr.苫米地 武井壮 (202471) #ベーシックインカム (youtube.com)

 

 前編(Q-383)はコーチング入門者向け↓、

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34738124.html

 

 後編(Q-384)はコーチング実践者向けに書きました↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34776064.html

 

 今回は、補足として、最近医師として経験した実例を2つ紹介します(一部変更しています)。コーチングのスタートラインに立つための心構え(意識状態)を感じてください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 

 <case 1 60代男性

 かつて勤務していた病院に出入りする業者(個人事業主)。新たな勤務先にアポなしで来訪(6年ぶり)するも、病院や医師等職員の現状についての話だけで面会は終了した。

 その後の面会(またもアポなしで来訪)をお断りした際、「せっかく遠くから来ているのだから会って欲しい」と発言

 

 一般社会ではむしろ常識だと思いますが、私はアポなしには対応していません(そもそも時間がありません)。ただし、このcaseにおいては、初回は面会願いを受け入れました。6年間のブリーフシステム(Belief SystemBS)の変化を確認したかったから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 しかし、面会者は「〇〇先生はあいかわらず暴れている」「〇〇は他人に厳しく、自分には甘い」「病院は〇〇だから評判が悪い」など、ネガティブな情報を楽しげに話すだけ。

以前と同様に、他人を引きずりおろすことで自身のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)を維持しているように思えました。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 おそらく、その思考は「ゲーム理論」。

「ゲーム理論」とは、簡単にいうと、「できるだけ自分の得点(&相手の失点)を多くする」という考え方。

PM-06-16:仮説11)縁起とは真逆のゲーム理論

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14401412.html

 

それは自分側の利益を最大化するという「自分100%の完全利己主義」であり、すべてを双方向の関係性で考える縁起とは正反対の考え方です。「せっかく遠くから来ているのだから」という言葉に、べたついたエゴが滲み出ています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 かつての私は、そんなブリーフシステムに対して、露骨に嫌悪感を示していました。CZの相違から生じるエネルギー(認知的不協和)をストレートに浴びせる感じで。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

現在の私は、相手の自我(p)には関わらないことにしています。そもそも興味を持たないというスタンスです。だから、とくにゴールを共有していない(できそうにない)場合、電話や面会は断りますし、メールにも返信しません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

もう少し秘密を明かすと、いつも「コンテンツには一切関わらない」とセルフトークをしています。本物(Authentic)のコーチであり続けるために。

 Q-368:アファメーションとセルフトークの関係を知りたいです

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34026724.html

 

 それは「共感はするが(許容するが)、同調はしない(許可しない)」という感覚。まわりからは冷たく思われているかもしれませんが、それでいい(それがいい)と思っています。

 Q-172:自身の信念を失いそうです vol.4;コーチ向け

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24495212.html

 

 共感はするが(許容するが)、同調はしない(許可しない)

 

 これはやはり大切なブリーフ。その理由を考えながら、次に紹介するcaseを縁に起こる思考を観察してください。Feel

 F-318~:観自在

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html

 

 

case 260代女性。70代の夫と二人暮らし(子どもたちは県外在住)

数年前に脳梗塞を発症し、運動麻痺と左半側空間無視(左側が認識できない)、嚥下障害が残存。認知機能低下は目立たないが、意欲が乏しく、うつ病を疑われている。

通所リハビリや訪問介護、ショートステイ等の介護サービスを利用しながら、自宅で生活中。炊事・洗濯・トイレ介助等は夫が行い、入浴は通リハやショートステイ時のみ行っている。

今春より食思が低下。食事介助時も口を開けようとせず、口の中に入れても吐き出すようになった。発話量も減少。施設での入浴も拒否している。

 本人および夫、サービス担当者が集まり会議を開催。

 夫は妻(患者)に対して、「せっかく作っても食べないのなら、もう食事は作らない」「話しかけてもシカトするから腹が立つ」などと発言。「もっと食べなさい」「ちゃんと話しなさい」「風呂に入りなさい」と命令口調で繰り返した

 

 

 どうでしょうか?

 

 誰もがhave toを感じるはず。実際、参加スタッフは「強制的動機づけ」に気づいていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 思えば、会社や学校、家庭など、何らかの社会(人間関係)には必ずhave toがはびこります。そうですよね?

では、なぜhave toがはびこるのでしょう?

 

 ポイントとなるのは「ゴール」。もっと正確にいうと、ゴールを共有しているかどうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 case 1では、ゴールの共有はなく、そもそもゴール設定がなされていません。「自分100%の完全利己主義」だから。

 本人にとってゴールらしきものがあるとしても、それは現状の最適化であり、誰かの犠牲の上に成り立つ煩悩成就です。

 Q-363各エリアのゴールについて想いを馳せている… -A2<止;煩悩を意識する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33604324.html

 

 だから、本人(60代男性)がハッピーになるほど、まわりはアンハッピーになっていきます。have toが強まるから

 Q-215:毎回同じ話ばかりである

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27050392.html

 

 それに対してcase 2では、妻と夫の間でゴールが共有されています。

 じつは、高度経済成長期にサラリーマンとして働いた夫は、典型的な“昭和の会社人間”。定年退職後も家事には関わらなかったそうです。ところが、妻の急病を契機に、夫は生活スタイルを一変させました。

 F-346:ヘンシン! <ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34261064.html

 

 現状の外への新たなゴール設定によって、ブリーフシステムが書き換わったから。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 そのゴールは妻と共有するもの。よって、妻(60代女性)のハッピーなくして、夫のハッピーはありえません。夫の本来の姿は、ドリームキラーではなく、ドリームサポーターです。妻のwant toは夫のwant toだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 では、なぜドリームキラー化してしまったのでしょう?(case side

 本来のドリームサポーターであり続けるためにはどうすればいいのでしょうか?(plan side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 私の答えは

 

 case side

 「不安・恐怖」「義務感」「罪悪感」などにより、want tohave toになりDK

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 plan side

 逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを得ながら、つねに共有するゴールを意識に上げて、エフィカシーを高めあう(コレクティブエフィカシー)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 *「逆腹式呼吸でリラックスとゆらぎを」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34408574.html

 

 

 繰り返しますが、ポイントは「ゴールを共有しているかどうか?」。その「共有するゴール」を必ず達成できる(<すでに達成している)という臨場感がエフィカシーです。

 F-244:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける <vol.1;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28857122.html

 

 そして、ゴール(Imagination)×エフィカシー(Vividness)を高める秘訣が

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 以下、苫米地博士の著書「夢が勝手にかなう『気功』洗脳術」(マキノ出版、p104)より引用します。“秘訣”を体感してください。Feel

 

 

気に情報を載せて自分に刷り込む

 いよいよ錬功で作った気の玉に情報を載せて、自分に刷り込む方法を伝授します。これが本来の収功、そして錬功であり、まさしく内部表現の書き換えです。

 錬功ができるようになると、自分の体が気で成り立っている存在、つまりエネルギー体であることに気づきます。すると、そのエネルギーである気を自由自在に動かして組み合わせれば、好きな体を作ることができるということも理解できるはずです。

 情報を書き込むというのは、役割を持たせるということ。頭にもっとIQの高い役割を持たせる。胃腸にもっと健康な胃腸としての役割を持たせる。役割が生まれると存在が成立します。役割のないものは存在しないのです。

 好きな体を作るというのは、それぞれの体に自分の思いどおりの役割を持たせることだということができます。

 

 情報の載せ方、自分に刷り込む方法は、実は非常に簡単-。ただ、「なりたい自分」をイメージして自分の体に気の玉を刷り込むだけです。

 たとえば、肌がすべすべになりたい人は、「すべすべの肌になれ!」と思いながら、顔に気の玉を刷り込みます。おなかがやせたい人は、「やせろ!」と思いながら、おなかに気の玉を刷り込めばいいのです。

 自分の気を自分に取り入れるだけなので、自分の気は減りません。これが養生功の特徴。どれだけ行っても安全なので、いつでも好きなだけ行ってください。

 

 なりたい自分をイメージするときに重要なのが臨場感です。

 先ほどの例でいえば、お肌がすべすべになった自分をイメージします。友だちから「肌がきれいだね」といわれる場面をイメージします。恋人が肌を触っているところをイメージします。そうすることで、臨場感を上げることができるのです。

 臨場感を上げるためのポイントは、現在の自分となりたい自分の間でLUBを作ること-。

 LUB(リースト・アッパー・バウンド)とは、相手(この場合はなりたい自分)と自分が感じている臨場感抽象度の、いちばん低いところのことです。

 たとえば、「チワワを飼っている人」と「ダックスフンドを飼っている人」のLUBは、「犬を飼っている人」になります。また、「チワワを飼っている人」と「猫を飼っている人」ならば、LUBを「哺乳類を飼っている人」もしくは「ペットを飼っている人」にしないと、二人の間で共通の感覚が生まれません。

 あくまでもお互いに共通している抽象度のいちばん低いものです。もしチワワとダックスフンドの場合、抽象度を上げすぎて、「生物を飼っている人」にしてしまうと、臨場感が薄れてしまいます。抽象度と臨場感は相反するものなのです。

 つまり、「現在の自分」と「なりたい自分」のLUBを作ることが大切。現在の自分が入っていないと臨場感が上がらないのです。

 たとえば、ガンになってしまった場合-。ガンになった現在の自分を考えると、ガンは自分の心が作り出したものだということがわかります。ガンも役割があるから存在しているのです。そのガンの役割を変える、役割をなくしてしまえば、ガンはなくなります。

 つまり、「現在ガンになった自分」と「ガンがない自分」のLUBとして、「ガンを作ったり消したりできる自分」を設定します。

 両方とも自分の心が生み出したものならば、ガンのない健康な体を生み出すほうがいいということです。

 それが臨場感を上げるためのポイントなのです。

 引用終わり

 

 

 ポイントは「ゴールを共有しているかどうか?」。その「共有するゴール」を必ず達成できる(<すでに達成している)という臨場感がエフィカシー。そして、ゴール(Imagination)×エフィカシー(Vividness)を高める秘訣が

 

LUBLeast Upper Bound)!

 

LUBとは、「相手と自分が感じている臨場感抽象度の、いちばん低いところ」のこと。日本語では「最小上界」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 このLUBが「みんなが幸せな新しい世界」を実現する“鍵”だといえます。

 

Q-386につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーは、コーチング募集開始前の「コーチング説明会」として開催します。

次回は2024825日(日)13:30~15:00の予定。オンラインでのライブ講義に加え、30日間限定の配信も行います。詳細はこちらで御確認ください↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34761055.html

 

 

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一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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