Q-378:「エネルギー大丈夫かな?」と思ってしまうことがあります

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:コーチングを受けてから自分に起こった変化について質問です。

 怒りのエネルギーがクリアになっていく感覚があります。それはいいことだと思うのですが、一方で日常の生活であまり腹が立たなくなり、正直「エネルギー大丈夫かな?」と思ってしまうことがあります。どう考えればいいのでしょうか?

 

A:まずは御自身のコーチに質問されてください。

 (理由があります。後述します)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 その上で私の考えを“統合していくことをお勧めします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 

 質問されましたか?

 

 では、私からすこしお話しさせていただきます。

 

 「怒りのエネルギーがクリアになっていく感覚」とは、動物的な大脳辺縁系から(前頭前野外側部での論理的思考を経て)人間的な前頭前野内側部への“活性部位の変化”を感じているものだと推測します。

 PM-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html

 

 「抽象度」で考えると、下から上への変化。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 御存知のとおり、抽象度が何よりも高い情報空間の頂点が「空(くう)」です。「日常の生活であまり腹が立たなくなり」は「空の境地」ともいえる、とても落ち着いた澄み切った心の状態のはず。それはとても素晴らしい体験です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 ただし、その境地のままでは、十分な力を発揮し続けることができません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882652.html

 

 「空」に対して、「仮」は「役割を持たせる」ことであり、「社会に機能を発揮する」こと。その役割や機能は、もちろん、ゴール設定により自ら生みだすものです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 そう考えると、「エネルギー大丈夫かな?」と思ったときの対処がわかるはず。

 

 そう、ゴールを再設定(更新)すること。

 Q-218:わりとすぐに達成できそうなゴールを設定してもよいですか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27405307.html

 

コーチの強力なアシストにより、あなたはすでにゴールを達成してしまっているはず。そうですよね?

 

 それは「かつての“現状の外”が、現状に変わった」ということ。

 

ゴール側のコンフォートゾーン(Comfort ZoneCZ)にホメオスタシスが働くようになると、強力なエネルギーと豊かな創造力がゴールの世界にどんどん導いてくれるようになります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

現実世界(w0)からゴールの世界(w1)へ移動する感覚は“オートマティック”。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

「無我夢中に取り組んでいたら、いつの間にか達成していた」という感じですが、今度はそのホメオスタシスが、かつてのゴールの世界(w1)からさらなるゴールの世界(w2)に移行することを妨げるようになります。しかも強力に。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その感触(無意識)が言語化(意識化)されたものが、「エネルギー大丈夫かな?」であるはず。

 Q-279~:今までRASとスコトーマは「認識しているものの中から何を選ぶか?」という話だと思っていました

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422026.html

 

そんなあなたへの次のアプローチを、コーチはすでに考えていたはずです。「エネルギー大丈夫かな?」という内省言語を確認した後、自らスコトーマを外せるように導くプランを。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 直接的には言及せずに、今私がお伝えしたことに自ら気づけるようにガイドされたのでは?

 

 「自ら課題に気づき(case-side)、自ら解決していく(plan-side)」ための強力な(かつ さりげない)サポートが本物のコーチング(Authentic Coaching)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 そのプロセスをシンプルに表現すると、「ゴール設定(更新)を促し、エフィカシーを高める」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 自らの課題に気づき ←ゴール設定(更新)を促す

 自ら解決していく  ←エフィカシー up

 

 その感覚をマスターしたなら、今度は、ぜひあなたが誰かをサポートしてあげてください。その縁起のうねりは、社会をよりよい方向に変えていくだけでなく、あなた自身のさらなる変革をも促すはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 以上を踏まえ、私から重要なメッセージ(一言)をお伝えします。

 その前に、苫米地博士の著書「『怒らない』選択法、『怒る』技術」(東邦出版、p3)から引用します。「エネルギー大丈夫かな?」と感じたときに読むべき本です。

 

 

 もしも、あなたが怒ることは悪だと考えていたなら、即刻その考えは捨ててください。

 なぜなら怒りは生理現象だからです。

 トイレに行くのは悪だといって、尿意を我慢する人はいないでしょう。また、我慢したところで、いつかはどこかで吐き出さなければいけません。尿意ならトイレに行けば解消できますが、怒りのハケ口はどこになるでしょうか?

 たぶん、妻や子供といった肉親、あるいは部下といった自分よりも立場の弱い人間、そして最終的には自分自身にぶつけてしまうことになるでしょう。いずれにしても、いいことなどひとつもありません。

 では、どうやって解消したらいいのでしょうか?

 答えはたったひとつです。

 あなたを怒らせた相手に叩きつけること。これ以外にあるわけがないのです。

 本書は正しい怒り方を伝授する本です。

 決して怒りの我慢の仕方を伝えるものではありません。本屋さんに行けば、我慢の仕方について書いてある本がたくさんあります。しかし、たくさんあるということは、どれも役に立たないということです。当然です。我慢していても埒があかないのが“怒り”だからです。

 怒りは、怒った相手に叩き返してこそ、すっきりするものです。

 であるのに、なぜみんな怒らないのでしょうか?

 いえ、怒るどころか、その逆に多少の不満は肚の中に飲み込んで、みんながうまくいくようにやっていくのが大人のたしなみ。そんなふうに思っている人がほとんどです。

 では聞きます

 多少の不満の“多少”はどこが線引きなのですか? どこまでだったら我慢できて、どこまでされたら「もう許せない!」と思うのですか?

 たぶん、多くの人が答えられないでしょう。当たり前です。そんな線引きなどないのです。納得できない思いに、多いも少ないもありません。我慢ならないと思ったら、我慢ならない。それでいいのです。それを「ならぬ我慢するが我慢」などというからおかしなことになるのです。そんなことをするから、正しく怒れなくなるのです。

 もしも、本当に怒らないことが正解ならば、会社や学校、家庭内で、怒りの感情を露わにしないでいる、あなたは徹頭徹尾正しいはずです。ところが、正しいはずのあなたは、この本を手に取っています。きっと納得できない思いや、癒やせぬ心の傷があるから、本書を開いているのでしょう。

 ということは、あなたの我慢は正当に評価されていないことになります。少なくとも、あなた自身が、その評価を納得できていません。それっておかしくありませんか?

 理不尽な行為や感情的な発言を、広い心で受け流しているあなたが、なにゆえ傷つかねばならないのか?

 悪いのはあなただけなのですか?

 相手に落ち度はないのですか?

 そんなバカなことはありません。なにか問題が起きた時、どちらか一方だけが、100%悪いなどということなどありえないのです。であるのに、向こうは罵詈雑言を吐き出してすっきりし、一方、あなたはプライドを傷つけられ、あまつさえ、世間的な評価すら下がってしまうのは、あまりにも不当で不公平です。

 一体どうしてこんなことになってしまったのでしょうか?

 その答えはひとつです。あなたが正しく怒っていないからです。怒りの捉え方を、怒りの向け方を大きく間違えているから、こんなことになってしまったのです。

 残念ながら「怒らない人が正しい」という考えはただの思い込みにすぎません。怒ることは間違ったことではなく、それどころか、怒らなければ、怒りの感情も解消できず、問題自体も解決しないのです。

 いまのあなたが本当にしなければいけないのは我慢ではなく、怒ること。それも正しく怒ること。これだけがあなたのイライラを消し、悔しさをはらし、プライドを取り戻す、唯一の方法だったのです。

 

 さて、私がこういうと、意外にも多くの人が賛同してくれます。「そう。そのとおり。よくいってくれた」と。

 ところが「じゃあ、これからは相手に怒りをガンガンぶつけましょう」というと、なぜかみんな尻込みします。いわく、「そんなことをしたら、人に嫌われてしまう」「人間関係が壊れてしまうかもしれない」「社内の評判が悪くなる」「取引先とケンカできるわけがない」など、さまざまな理由をつけて、怒ることを拒否します。

 なぜ、怒ることに拒否反応が出てしまうのでしょうか?

 これは怒りを考える上でとても大きなテーマです。本書の中で、その原因やメカニズム、対処法などを解説していきますが、ひとつ誤解してほしくないのは、私がいう怒ることとは感情を爆発させることではない、ということです。相手が理不尽な要求をしてきたら理を持って退け、自分の利益を、自分の大切なものを、全力で守る正当な行為をいっているのです。

 だからこそ、私は「怒ることは正しい」というのです。

 

 人はみな、会社や地域社会、家族といった共同体の中にいます。ですから、そこでの居場所を確保するための、身の振り方はとても大切でしょう。

 しかし、その共同体はなんのためにあるのでしょうか? それは、あなたの夢を実現させるためにあるはずです。であるのに、我慢ばかりしていては夢を実現させることはできません。「それは私の利益です。私のために用意されたものです」とはっきり主張しなければ、自分の理想をその手に掴むことはできないのです。

 それでも「上司や取引先とケンカできるわけがない……」と、多くの人は思ってしまうことでしょう。「自分の夢は大切だけど、いまの生活を守ること、家族を守ることも大切だ」と。もちろん、そのとおりです。だからこそ、私はこの本を書いたのです。いまのようなケースがまさに正しく怒ることが必要とされるのです。

 正しく怒るためには条件があります。

 その条件に則って、怒りを精査し、感情を爆発させることなく相手に怒りをぶつけ、そして自分の利益を守る。

 これを一瞬で行うことが正しく怒ることになります。

 

 震災以後、日本で起きている出来事は私たちの我慢の限界を超えるものばかりです。

 本当はみんなもう気づいているはずです。私たちが我慢するたびに、我慢を強いる側がほくそ笑んでいることを。別にそれは政府や電力会社だけのことをいっているのではありません。

 日常生活でも同様です。我慢するあなたがいるということは、伸び伸びとワガママをいう誰かがいるということです。

 奴らの思うままにさせるのは、いい加減やめにしませんか?

 これから増税やTPPが推進される日本は、いままで以上に不景気となる可能性が高いでしょう。そんな状況下でも強く生き抜き、夢を掴むには、「正しく怒る」ことがいままで以上に大切になってきます。なぜなら、正しく怒るとは正しく処理することだからです。

 さあ、正しく怒って、正しく処理するための心と脳の使い方を学びましょう。

 引用終わり

 

 

 私たちが我慢するたびに、我慢を強いる側がほくそ笑んでいる

 

 

 心の準備はいいですか?

 

 御質問に対する私からのメッセージは 怒れ!

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

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