L-165202201月シークレットレクチャー -09;「自分中心を捨て去る」とは

 

20221月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の2回目。3回を通してのメインテーマは「」です

フレームとは、「ある知識を表現するための知識の単位とその結合方法」のこと。苫米地博士は「その状況、現象、事物の特徴などを、逐一、記述していく方式で物事を定義していく方法論」と表現されています。

(認知科学から苫米地理論への流れはこちらでどうぞ↓)

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 01;フレームとは、認識の枠組みであり、行動の枠組み

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34174778.html

 02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

 04;フレーム解体×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

 05;高次元のフレームを構築する=グレインサイズを大きくする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34284848.html

 06;ゴールを見つける近道

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34301571.html

 07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 08;コーチングによる〇〇〇〇〇〇〇の結果として起こること

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34355540.html

 09;「自分中心を捨て去る」とは

 

 

コーチングでは、関数 p の再定義を促すのではなく、可能世界 w から別の w1 への移行を促す

 

 これがコーチングの要諦。「可能世界 w から別の w1 へ移行」するために手に入れるべきものが「知識」です。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 「知識」を獲得するために、苫米地博士が強く勧められているのが読書。しかも、大量の読書。なんとコーチ向けには「月300冊。一日10冊読めばいいだけ。余裕じゃん」と話されています。

 

 ただし、ただ読むだけでは、情報は得られても、知識はなかなか習得できません。その理由を考えながら、下記文章をゆっくり読み進めてください。

苫米地博士の著書「ビジネスで圧勝できる脳科学」(サイゾー、p82)より引用します。

 

 

ビジネスで圧勝できる脳科学

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: ビジネスで圧勝できる脳科学 eBook : 苫米地 英人:

 

 

 34 思考のスピードを上げる実践ワーク③ 月100冊の本を読む

 Read 100 books every month.

 

 「何を読むか」よりも「どう読むか」

 1ヶ月に最低100冊の本を読む。「そんなの無理!」と言われそうですが、前項で紹介したトレーニングをきちんと実践すれば、1日に3~4冊は読めるようになるはずです。

 ただし、興味がある分野の本だけを読んでも抽象度は上がりません。ジャンルを限定せずに読むことが大切。ゴールと合致した内容の本は一見役に立ちそうですが、そういう本ばかり読むと見える範囲が狭まり抽象度は低くなります。少し具体的な内容が書いてあると「こうすればいいのか!」と納得した気になり、自らの思考が停止するからです。

 具体的には売れている本を端から読むのがおすすめ。ベストセラー・ランキングの1~100位を全部読むのです。ただし小説や漫画は除外します。100冊読書は興味・嗜好を充たすためではありません。大切なのは「反論を考えながら読む」こと。書いてあることが「正しいか・正しくないか」を判断しながら読むのです。

 正しくないと思ったら自分なりの反論を考えます。間違っていても構いません。常に考え、判断を下しながら読むことが肝心で、それによって抽象度が上がり、並列思考も養われるのです。

 「売れる本」がいい本とは限りませんが、注目を集めていることは事実です。「売れる本」という抽象度で眺めれば共通点が見つかるかもしれません。「なぜ、売れたのだろう」と理由を考えながら読むことも大事です。

 

 知らないことを見えるようにする

 ところで本を読む目的として「新たな知識の習得」を挙げる人がいます。しかし、そんなことはできません。人間は原則として「知らないことは認識できない」からです。普通の本の読み方では読んだつもりになるだけで、「新しい知識」はほぼ習得できないのです。

 もちろん、どんな本からでも「情報」は得られます。しかし「情報」と「知識」は違います。情報は「一定の文脈で意味を持つもの」を指す概念。あらゆるものがそうなりえます。

 ゲシュタルトを思い出してください。ゲシュタルトができると、知識がないものも認識できると書きました。つまり、知識とゲシュタルトを組み合わせた「文脈」の中で認識が生まれるのです。図式化するとこうなります。

 情報(入力)→文脈(知識+ゲシュタルト)→認識

 つまり、100冊読書は「知らないことを見える化する」トレーニングなのです。

 ちなみに、「毎月100冊も本を買うのは出費がかさんで大変」という人は同じ本を何度も読み返しても構いません。何度か読んでゲシュタルトができると、次に読み直したときに細部の意味までわかってきます。いい本だと思った本は何度も読み返しましょう。

 引用終わり

 

 

 私たちの認識には必ずスコトーマがあります。スコトーマが生じる/外れるポイントは3つ。1)知識、2)重要性、3)役割(責任)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

私たちは、そもそも知らないものを認識することができません。だから、「ただ読むだけでは、知識は習得できない」。

 ところが、実際には、新たな知識をどんどん獲得していくことができます。その秘密が前回(L-164/08)取り上げたゲシュタルトを生みだす能力にあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

1つ上の抽象度でより大きなゲシュタルトを作ると、未知の情報を認識することが可能になります。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

私たちの目の前にある情報は、脳が過去の記憶をもとに「これは重要である」と判断してはじめて認識されます。過去の記憶にない情報は脳内のフィルターであるRASをすり抜けることができません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

例えば「詰込み型教育」と揶揄される方法において、詰め込まれるものはただの情報です。

学ぶほど知識が増えていくように感じますが、それは錯覚で、ただ情報が増えているだけ。それら大量の情報をひとまとめにして概念化(ゲシュタルト化)した時にはじめて知識となります。つまり、知識とは、「大量の情報をもとに構築された概念の塊」のこと。

だから、概念化(ゲシュタルト化)がとても重要!

 L-11620219月シークレットレクチャー -04;論理という“劇薬”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32149982.html

 

ちなみに、知識が増えるとは「概念の数が増える」ことです。その知識をさらにひとまとめにして「より大きな概念の塊」をつくるほど、抽象度がどんどん上がっていきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 それが「IQIntelligence Quotient)」。IQとは、「抽象度の高い世界に強い臨場感を感じながら身体性を持って操作できる能力」のことです。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」のvol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

 「可能世界 w から別の w1 への移行を促す」ためには、コーチ自身が1)無意識のうちに全体像を身体的に感じて、2)複数のことを同時進行で考えながら、3)瞬時にオリジナルの考えを導きだせる ことが必須↓

 L-10720218月シークレットレクチャー -09;「I×V」とは〇〇

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31370555.html

 

だから、コーチは学習し続けています。

ここでいう“学習”とは、グレインサイズが大きくなる =ゲシュタルトを統合 =抽象度が上がる ための活動のこと。

PM-05-06~8そもそも教育とは?-3)学習を促進する

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

“学習”の結果、「自分中心を捨て去る」ことがますます自然にできるようになります。

 (「自然にできる」理由はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

「自分中心を捨て去る」とは、“自分”=関係性 を拡大していくことであり、“自分”の定義をより高次の抽象度次元に拡張していくことです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 その「より高次の抽象度次元に拡張した“自分”」とは、「ゴールが生みだす『可能世界w1』」そのものといえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

L-166につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 知識とは、「大量の情報をもとに構築された概念の塊」のこと

 

 「苫米地思考ノート術」(オープン・エンド、p63)の中で、苫米地博士は、知識とは「潜在的に他者と共有しうる物事の関係性」と定義されています。

 Q-179~80:家族ががんで治療中です… -03~4;「I×V=R」を用いた1st. Step<イメージをゲシュタルト化する>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25131114.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25153337.html

 

 

苫米地 思考ノート術

Kindle版はこちら↓

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 そのことを踏まえながら、あらためて「より高次の抽象度次元に拡張した“自分”」と「ゴールが生みだす『可能世界w1』」の関係性を感じてください。Feel

 Q-181:家族ががんで治療中です… -05;「I×V=R」を用いた2nd. Step<ゲシュタルトを巨大化する> 理論編(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25194921.html

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明と募集の御案内を行います。

開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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