L-164202201月シークレットレクチャー -08;コーチングによる〇〇〇〇〇〇〇の結果として起こること

 

20221月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の2回目。3回を通してのメインテーマは「」です

フレームとは、「ある知識を表現するための知識の単位とその結合方法」のこと。苫米地博士は「その状況、現象、事物の特徴などを、逐一、記述していく方式で物事を定義していく方法論」と表現されています。

(認知科学から苫米地理論への流れはこちらでどうぞ↓)

 Q-349:認知科学の次のパラダイムとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32909282.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

 リラックスを深めながら、気楽にお読みください。

 F-284~:気楽 ver.2

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html

 

 *初回の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427369.html

 

 01;フレームとは、認識の枠組みであり、行動の枠組み

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34174778.html

 02;フレーム=BS(囚)問題

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34191211.html

 03;フレーム解体×ブリーフシステム(BS

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34229897.html

 04;フレーム解体×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34244552.html

 05;高次元のフレームを構築する=グレインサイズを大きくする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34284848.html

 06;ゴールを見つける近道

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34301571.html

 07;「ゴールを見つける近道」に仕込まれた洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34339393.html

 08;コーチングによる〇〇〇〇〇〇〇の結果として起こること

 

 

コーチングでは、関数 p の再定義を促すのではなく、可能世界 w から別の w1 への移行を促す

 

 これがコーチングの要諦。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

コーチングは可能世界 w から別の w1 への移行を促す

 

 

 ゴールそのものは決して自分のことではありませんが(w1=)、ど真ん中は自分でないといけません(p=ブリーフシステム=自我)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 「ど真ん中は自分」ではない状態が“奴隷”。当たり前ですが、“奴隷”のままでは決して幸せになることはできません。

 L-01020201月シークレットレクチャー -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 

潜在的情報(可能世界)と物理空間

 

 

 では、“奴隷”の状態から脱し、シンの自由を得て、「可能世界 w から別の w1 へ移行」するために手に入れるべきものは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 答えは「知識」。

 L-09320217月シークレットレクチャー -05;大量の情報を得て、知識化していく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30566304.html

 

 ちょっと歴史的な話をすると、かつては「正しいもの以外は知識とは呼ばない」ことが大前提だったそう。それを「単調論理」と呼びます。

 その大前提を外し、「間違っていても知識と呼ぶ」「真偽値が定まっていない知識を知識として認める」としたことで、かえってこの世界をより正確に記述できるようなりました。それが「非単調論理」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 苫米地博士は、おなじみの「新・夢が勝手にかなう手帳 2024年度版」(Club Tomabechi)の中で、「知識は『異世界転生術』の1つ目の魔法」と書かれています。シンプルにまとめると、

     知るということは、知らなかった世界から、知っている世界へ移動すること

     Aという情報場からBという情報場へ移動するための乗り物が知識

     知識がないと移動できない。逆に適切な知識があれば、どんな不思議な世界へも転生できる

     知識が正しいかどうかは、場が移動できるかどうかで決まる

     知識がなければ、そしてそれを理解するだけの抽象度にいないと、転生は起こせない

     圧倒的な知識が背景にあるからこそ、圧倒的な結果が出せる

 

 

 では、知識を得るためにはどうすればよいのでしょう?

 

 博士が教えてくださるのは「DVDや動画教材を繰り返し視聴しながら、自分の中に落とし込む」こと。「自分の中に落とし込む」というのは、俗に言う「腑に落ちる」という感覚と同じ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31993466.html

 

 その本質は「ゲシュタルト化」です。

 

ゲシュタルトとは、形態を意味するドイツ語で、「全体性を持ったまとまりのある構造」を指します。人はゲシュタルトとして目の前の世界を認識しています。つまり、ゲシュタルトが意味を決めるということ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

釈迦哲学に寄せて表現すると、ゲシュタルトとは、「全体と部分の双方向性で成り立ち、1つの統合的意味を持つまとまり」のこと。人の場合は「統合的な人格」のことともいえます。その根幹にあるのは縁起の思想です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 私たちは、潜在的には複数のゲシュタルトを持つことができます。しかしながら、ホメオスタシス(恒常性維持機能)を維持できるのは1つだけです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 その鍵となるのが“臨場感”。

複数のゲシュタルトのうち、最も臨場感の高いゲシュタルトが選択されて“現実”となります。その理をプリンシプル化したものが↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 繰り返しますが、人は同時に1つのゲシュタルトしか維持できません。

 ところが、私たちは複数のゲシュタルトを統合して“1つ”とすることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 ゲシュタルトを統合すると、物事をより深く理解できるようになります。なぜでしょう?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

 そう、抽象度が上がるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 ゲシュタルトの統合を繰り返しながら抽象度を上げ続けていくと、いつか「空(くう)」に到達するはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 それが「悟り」。すべてのスコトーマが外れるときです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 以下、苫米地博士の著書「お釈迦さまの脳科学 釈迦の教えを先端脳科学者はどう説くか?」(小学館、p178)より引用します。“コーチングの本質”をイメージしながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

悟りとはすべてのスコトーマが外れる体験

 この本の第3章で、自我とは自分にとって重要な順番で記述した評価関数であることをお話ししました。そして、自我によって生まれるのがスコトーマです。

 脳の認識機能は、自分にとって重要なものは見えるが、重要でないものは見えないようになっています。例えば目の前の恋人は自分にとって重要なので見えていますが、テーブルに置かれたペンは重要ではないので目に入りません。目の前の物質だけでなく、概念についてもスコトーマは起こります。書くということを知らない原始人が目の前にあるペンを見ても、その存在そのものを認識できないでしょう。

 釈迦は瞑想によって自我はない(または空である)と知りました。それが悟りの状態です。自我がなくなった状態ですから、すべてのスコトーマが外れており、すべてを認識することが可能になっています。目の前の恋人や机の上のペンだけでなく、「自分」も「宇宙」もすべて同時に認識できるのです。

 自我という評価関数がなくなりますから、重要度に順番はつきません。宇宙のすべてのものを、同じように重要だと感じます。洗脳されたものを含めてあらゆる価値観から解放された状態、その境地が釈迦の悟りなのです。

 悟りとは「自分」と「宇宙」の両方を完全に認識すること、ともいうことができます。「自我」やあらゆる「概念」は数学の部分関数として考えることができます。部分関数とは何でしょう。たとえば「偶数」という部分関数では、自然数nを入力すると「2468……」と偶数を出力します。偶数を定義すれば、奇数も自動的に定義されます。自然数で偶数でないものが奇数だからです。

 すべての「概念」は、宇宙のすべてからものを選び出す部分関数ということができます。「犬」という概念は、宇宙のすべての犬を選び出す部分関数です。「人間」という概念は、宇宙のすべての人間を選び出す部分関数であり、現在だけでなく、過去に生きていた人間、未来に生まれてくる人間すべてを含んでいます。

 同じように、「自我」の概念とは、宇宙のすべてから、たったひとりの「自分自身」を選び出すという部分関数と言うことができるでしょう。

 そして、偶数が定義されると奇数が定義されるように、「自我」が定義されると、それ以外の「宇宙のすべて」も同時に定義されるのです。ということは、自分を正確に認識できれば、宇宙も完全に見ることができる。すべてが認識できるということです。

 釈迦には、自分、そして宇宙のゲシュタルトが見えました。ゲシュタルトとは、今までランダムに見えていたものを高い抽象度で見ることで整合的なパターンとして認識できることを言います。動物もゲシュタルト能力を持っています。犬でも肉やドッグフードを同じ食べ物として認識しているからです。人間の場合は、さらに抽象度の高いゲシュタルト能力を持っています。

 多くの人間が集まっている様子を見て、ただ「たくさん人がいる」ではなく、「朝なので通勤の人が多い」「コンサートに来た客が行列をなしている」と理解することができるのです。

 釈迦には自分と宇宙のゲシュタルトがわかったのです。それは宇宙を大まかに定義することではなく、分子、素粒子といった部分のひとつひとつが等しく重要でありながら、宇宙という全体と統合された理解です。当然、自分と宇宙のゲシュタルトは言語を超えた体感に他なりません。

 そして釈迦が、この境地を人に伝えるにはどうすべきかと考えて生み出された説明原理が十二支縁起なのです。悟っていない、すなわちすべてを認識できていない「無明」から、誤った認識の「行」が生じ、最終的に苦が生まれると説明したのです。逆に、悟ってしまえば、誤った認識はないのですから、苦もありません。すなわち煩悩から解き放たれた状態なのです。

 引用終わり

 

 

コーチングでは、関数 p の再定義を促すのではなく、可能世界 w から別の w1 への移行を促す

 

 その「別の w1」は、ゲシュタルトを統合することで到達できる、より高い抽象度次元にひろがる世界のこと。

 L-08120213月シークレット… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

 以前お伝えしたこと(L-161/05)と統合すると、「グレインサイズが大きくなる=ゲシュタルトの統合=抽象度が上がる」で“1つ”。つまり

 L-161202201… -05;高次元のフレームを構築する=グレインサイズを大きくする

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/34284848.html

 

 まずは過去の記憶でつくられた「これまでの『フレーム=BS可能世界w)』」を解体

→ スコトーマが外れる

→ 新たなゴール設定

→ 高い次元に「新たな『フレーム=BS別の w1)』」を再構築

=グレインサイズが大きくなる

=ゲシュタルトを統合

=抽象度が上がる

 → 人生がますます豊かになる

 

 

 人生がますます豊かになる

 

それがコーチングによるゲシュタルト統合の結果として起こることです。

 F-176~:“幸福(well-being)”とは? ~「antiwithwellpart

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_408326.html

 

L-165につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、8月とR7.2月に開催する予定です(変更しました)。

セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明と募集の御案内を行います。

開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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F-301:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.3;最強の自己プロデュース力=火の鳥>

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Q-371:共感覚がなかなかうまく実践できません <vol.3;実践編>

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