F-345:知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 これはコーチングを学ぶ前に見聞きしたフレーズ。最近、ふと思い出しました。

 

 

またも繰り返された「私は知らなかった。秘書が勝手にやった」という言い訳。「知らないから悪くない」という論理は、もちろん、一般社会では通用しません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 良識ある大人にとって「『知らない』と言う」ことは罪といえますが、コーチングの観点で考えると「知らない」こと自体が罪。「知らない」ままではゴールを達成することができないから。もっというと、ゴールを設定することすらできないからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールとは、現状の外に設定するもの。だから、設定するまでは「知らない」はずですし、設定できたときも達成の仕方はまだ「知らない」はず。「知っている」という場合、そのゴール(らしきもの)は現状の中です。

 Q-216:「現状の外のゴール」とは何か? 混乱しています

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27346333.html

 

ゴールに向かい続ける間に、ゴール達成に必要な知識を得て、達成するための方法を見つけていきます。試行錯誤を繰り返しながら。

それが「Invent on the way」という感覚。「Invent on the way」はコーチングの祖 ルー・タイス(Lou Tice)さんの言葉です。

 L-09020217月シークレットレクチャー -02;臨場感世界の現実化(realized virtuality

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30497354.html

 

苫米地博士は、知識のことを「可能世界から可能世界への到達可能性関数」と表現されています。

F-317Let’s connect the dots! <ナットウキナーゼ、ブロメライン、クルクミン>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32776714.html

 

バラいろダンディでの講義(20211213日放送回)に合わせて表現し直すと、知識とは「可能世界“w”から別の“w1”への架け橋」です。

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 このフレーズは、ある曲の歌詞の一部。誰の曲かわかりますか?

(ヒント:20年前の曲です)

 

 ところで、「コーチングをまったく知らない」という方々にお話しさせていただくとき、私は最初に「スコトーマ(Scotoma)」についてお伝えします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 知識がないと、そもそも認識することができません。それは存在しないのと同じ。

 F-304~:「何もないところからレンブラントを発見」は正しい?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268332.html

 

 一方で、知識があると、その知識自体が新たな認識を妨げてしまいます。いわゆる「思い込み」というもの。思い込みは「イマジネーションの限界」を生みだします。だから

 L-01020201月シークレット… -10;記憶でつくられる「思い込み」が自由を奪う

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24808708.html

 

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 

 

 さて、誰の曲かわかったでしょうか?

 

 答えは相川七瀬さん。2004年に発売された25枚目のシングル曲「Round ZERO BLADE BRAVE」中の一節です(作詞は藤林聖子さん)↓

 Round ZERO ~BLADE BRAVE [NANASE'S DAY 2020 EDIT] (youtube.com)

 

 今、この話を真剣に読んでくださっている方の抽象度は下がっています。具体的な情報量が増えたからです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

  

 一般的には、抽象度が下がると、臨場感は上がります。具体的情報量が増えた分、より詳細にイメージできるようになるからです。それなのに、実際は臨場感が下がっているはず。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 

これから補足する情報が加わると、ますます臨場感が下がるはずです。はっきり表現すると、「どうでもいい」と興味が薄れる感じ。

自身の中の臨場感の変化を意識に上げながら読み進めてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 いいですか?

 

 では、補足します。相川さんの「Round ZEROBLADE BRAVE」は、2004年に放送された「仮面ライダー 剣(ブレイド)」の主題歌。全48話のうち30話までのオープニングで使われました。実際の映像がこちら(158秒より)↓

 仮面ライダー剣(ブレイド) 第01話[公式] (youtube.com)

 

 

 どうですか?

 情報がさらに具体的になり抽象度が下がったはずなのに、臨場感はむしろ下がっているのでは?

 

 それが「知りすぎる罠」。

 過去の記憶でつくられたブリーフシステム(Belief SystemBS)が「重要でない」と判断すると、途端に臨場感が下がり、関連する情報をシャットアウトしはじめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 それは「BSが映しだす世界」(=Comfort ZoneCZ)を維持しようとする働きです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *その「働き」の正体は↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 「BSが映しだす世界」は、もちろん過去です。つまり、人は「過去に縛られている」「過去を生きている」ということ。ブレイドの世界観でいうと「封印」されている

 PM-06-06:仮説01)変わらないCZが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

実際のところ、年を重ねるほど、新しいものに挑戦することは難しくなっていきます。

 Q-140:若かったら挑戦しますけど、もう年なのでガマンします

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22528302.html

 

 だからこそ、コーチング! だからこそ、現状の外へのゴール設定! そして、

 L-133202111… -02;自我とRAS&スコトーマとコーチングの関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33004210.html

 

エフィカシーを高めること !!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

 たった1人きりのキミの存在が

 いつか世界のすべて変えるだろう

 ここにあるものは希望? 絶望?

 Round Zero 始まってる

 知らないと言う罪と知りすぎる罠

 動けなくなる前に動き出そう

 風に捲られたカード占うように笑う

 迷わないハズもない

 それでも明日を探せ

 めくるめく運命壊れそうな時代に

 切り札はキミの中

 研ぎ澄まされた勇気にして

 BLADE BRAVE

 

 

 今年(2024年)、「仮面ライダー 剣」は20周年を迎えました。記念イベントやグッズ販売の情報を見聞きするたびに(トリガー)、“あの頃”の思い出がよみがえります(アンカー)。子どもたちとの楽しい楽しい思い出です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 先日も大人向け価格のグッズ予約がはじまり(カリスのアレ)、そのおかげで「知らないと言う罪と知りすぎる罠」というフレーズを思い出しました。

あらためて歌詞を確認しながら、とても意味深いな~と感激しているところです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

その“感激”をコーチとして分析すると

  

 知らないと言う罪と知りすぎる罠」を克服し、「動けなくなる前に動き出す」ためにゴール設定を行う。

そして、「切り札」となるゴールの世界(=ゴール側のCZ)の臨場感を高めていく それが「研ぎ澄まされた勇気」=エフィカシーを上げること

 

 では、ゴール×エフィカシー の鍵となるものは?

 

 最後に、苫米地博士の著書「脳を味方につける生き方」(三笠書房、p182)より引用します。「運命の切り札をつかみ取り、今、その力を全開にする」ためにしっかり感じ取ってください。Feel

 

 

ちょっと先を読んで仕事ができる人、できない人

 また、知識が少ないにもかかわらず、認識能力が優れているケースがあります。

 それは、抽象度の高い思考ができる人です。手持ちの知識はそれほど多くなくても、抽象度を上げていれば10を読み取ることが可能になります。

 先にも述べたように、抽象度が高いということは、たくさん知識があるのと同じですから、発話に含まれた多くの情報を認識できます。常に抽象度の高いレベルで人の話を聞いている人は、他の人よりもはるかにたくさんの情報を得ているのです。

 したがって、「1を聞いて10を知る方法はあるのでしょうか?」という問いに対する答えは2つです。

 「知識を増やしなさい。もしくは、抽象度をどんどん上げていきなさい」

 

 そうすると、10を聞いても1しか知らない、などということはなくなります。10を聞けば10を知ることができるので、周囲の人の目にはあたかも1を聞いて10を知ったかのように映るはずです。

 「コピーを取って」と、オフィスで上司にこう頼まれたとき、単にコピーを取るだけで渡すか、会議で配る資料だろうから、一部ずつホチキスでとじて渡そうと考えるか、そこに違いが表れるのです。特に指示されていないのにホチキスでとじたとしたら、「おお、気が利くね」となるでしょう。

 相手のニーズがわかっているから、1を聞いて10の仕事ができるのです。

 間もなく会議が開かれることを知っていて、上司が朝から準備に追われているのを見ていれば、頼まれたコピーは会議の資料だとわかる。時期から考えて毎月恒例の販売会議だと気づけば、出席人数はだいたい決まっているから必要部数も見当がつく。人数分をホチキスでとじてタイムリミットまでに提出したら、「1を聞いて10を知る人間」だと評価されることは確実です。もし上司の会う相手が会計検査院の人だったら、気を利かせてコストの低いわら半紙を使ってコピーする。渡された上司は「おお、よくわかっているな」と思うでしょう。

 

 結局は、1を聞いて10を知る人間は認識する情報量が違うということ。

 知識量が多いか、あるいは抽象度が高いかの差です。

 やり方次第で、誰でも1を聞いて10を知る人間になることができます。

 引用終わり

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 「仮面ライダー」と「ウルトラマン」の二択でいうと、私は圧倒的に「ウルトラマン」派。そのため、親子で「ブレイド」にドはまりし、自我が変わった感じがしました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 今回のブログ記事を書くに当たって、「なぜ私は仮面ライダーが嫌いだったのか?」を考えてみました。昔の記憶をたどりながら。

 F-336~:次世代プロファイリング×ゴール設定

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428209.html

 

 すると、よみがえったのが、子どもの頃に仮面ライダーのショーでショッカーに舞台まで連れ去られた記憶。むちゃくちゃ怖かったことと親がゲラゲラ笑っていてとても腹が立ったことを思い出しました。恐怖と怒りが入り混じった重たく熱い感覚とともに。

 Q-369~:共感覚がなかなかうまく実践できません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_428764.html

 

 それは幼児の頃の話。記憶が本物かどうかはわかりませんが、私の中ではとてもリアルな思い出です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 

-追記2

 「仮面ライダー 剣」は“職業ライダー”という設定です。つまり、主人公はサラリーマン(すぐに失職しますが)。

ゴールのカテゴリ「職業」と「お金(ファイナンス)」の関係を考えるという点でも、とても意味深いストーリーだと思っています。

F-027~:プロとアマの違い

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268331.html

 

 

-告知1

2024年度のオンラインセミナーは、6月と11月に開催する予定です。

(セミナー冒頭でパーソナルコーチングの説明を行います)

セミナー開催1ヶ月前に、このブログで御案内いたします。

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

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脳を味方につける生き方