Q-364:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか? -A3<観;抽象度を上げた世界から眺める>
バランスホイールに関する御質問をいただきました。ありがとうございます。
その一部に回答いたします。
(変更を加えています)
Q:各エリアのゴールについて想いを馳せている状態(=考えている状態)というのは、バランスホイールの図を眺めながら、頭の中で考えている感じなのでしょうか?
バランスホイールの円にメモしている程度で、頭の中で想いを馳せていたり、思い描いている感じなのでしょうか?
アファメーションにする際、ペンやタイピングで詳細に描写していく(言語空間に降ろしていく)というイメージであっておりますでしょうか?
頭の中にゴールがあって、アファメーションにする際に、初めて物理世界でゴールが表現される感じでしょうか?
A1<ノートとメモの違い>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33589654.html
A2<止;煩悩を意識する>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33604324.html
A3<観;抽象度を上げた世界から眺める>
前回(Q-363)は「バランスホイール」の重要性を確認しました。
気がついていないだけで、さまざまな人やさまざまなもの、さまざまな事象や出来事との関係性が“自分”を形作っています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
その関係性に対して、煩悩を制御しながら、どう観る(認識する)か?
…それが“自分”を決めていきます。だからこそ、バランスホイールが重要!
F-318~:観自在
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_427083.html
しかしながら、煩悩を制御しながら“自分”を決めていくことは、決して簡単ではありません。なぜでしょう?
…そう、「気がついていない」から。それは自分とまわりとの関係性や自分のいる世界や宇宙全体のあり方などを正しく認識できていないことを意味します。
コーチングに寄せて言うと、「スコトーマに隠れている」。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
スコトーマを生みだすものは、「自分は〇〇だ」「世界は△△だ」という先入観や思い込みです。それらは情動を伴った体験の記憶や受け入れた情報の記憶により作られたブリーフシステム(Belief System、BS)が生みだしています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
私たち人間は「自分が重要だと思うもの」「認識したいと思うもの」しか認識していません。重要度が低くRASを通過しない情報は、まったく認識できません。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html
それがA1(Q-362)で引用した中で苫米地博士が仰っていた「煩悩は自我によって表面化する」「自我は何が重要かを決める基準値」ということ。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html
認識することができなければ、本当は眼前に限りなくひろがっている可能世界(possible
world)を感じることができないばかりか、自分の中に眠る無限の能力を解放することもできません。
(詳しくはこちらでどうぞ↓)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424593.html
そんな状態を、仏教では「無明」と表現します。無明は「人間が根本的に持っている無知」のこと。現代的にいうと、「自我が生みだすスコトーマが外れない状態」です。
L-133:2021年11月… -02;自我とRAS&スコトーマとコーチングの関係
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33004210.html
では、無明から抜け出し、能力を解放するために、どうすればいいでしょうか?
以下、苫米地博士の著書「脳と心の洗い方 『なりたい自分』になれるプライミングの技術」(フォレスト出版、p180)より引用します。
抽象度を上げた世界から眺める!
ここでこの本で一番最初に話したところに戻ってきます。これが抽象度を上げるということです。
「抽象度の上がった世界から眺める」
これが我々の脳の進化です。ゲシュタルト能力といいます。前頭前野の発達の結果です。脳の進化の素晴らしいところは、抽象度を上げることができ、さらにそれをコントロールすることができることです。
物理的な空間認識のみでは時間的推論はできませんが、それを抽象度を上げることによってできるようになります。その存在がたとえば遺伝子情報の欲求であったとしても、その欲求を抽象度を上げたところから眺めることによって、自然にコントロールできます。これは人類が最初から持っている能力です。
ですから、どうやってコントロールするかを考える必要はありません。抽象度を上げることができて、そこから内省的に吟味ができれば、勝手に自己の制約の中におけます。
選んで犯罪者になる人は、どうしようもありません。知らずに自分の煩悩に突き動かされる人、英語では「crime of passion」(衝動的犯罪)を起こしてしまう人というのは、その瞬間に抽象度の高い世界から自分の欲求行動を見ることができないのです。だから抑えることができないのです。
これは簡単です。意識に上げるだけでいいのです。
抽象度を上げるということがすべてです。IQが上がるというのも抽象度が上がるということです。煩悩をコントロールすること、プライミングをかけるということも抽象度を上げるということです。
すべての基本は抽象度を上げるということです。これにより自らコントロールする仮想現実が生成され、またプライミングが働き、煩悩がコントロールされます。瞑想などで知られる「サトリ」の訓練も、エッセンスは抽象度を上げること。これに尽きます。
弘法大師空海の言葉で言えば、「地」、「火」、「水」、「風」、「空」という物理空間の上に抽象度を上げた「識」を認識しようということです。逆説的のようですが、これにより煩悩の火を消して、あるがままの本当のRが観られるようになるのです。
引用終わり
抽象度を上げるということがすべて。IQが上がるというのも抽象度が上がるということ。煩悩をコントロールすること、プライミングをかけるということも抽象度を上げるということ
…自我によるスコトーマを外す鍵は「抽象度を上げる」こと。抽象度を上げた視点から正しく見ることができるから、無明から抜け出して本来の力を発揮することができるようになります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
抽象度とは、情報空間における視点の高さのこと。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
私たちがリアルだと思っている現実世界(R)は、じつは一番臨場感が高い(V)イメージ(I)に過ぎません。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html
「一番臨場感が高いイメージ(I×V)」を一言で言えば“情報”。
一人ひとりのマインド(脳と心)に存在する様々な情報によって、目の前の世界はダイナミックに作られています。つまり、一人一宇宙。
Q-235:「財布を娘に盗られた」といった…? <vol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html
だから、「頭の中にゴールがあって、アファメーションにする際に、初めて物理世界でゴールが表現される感じでしょうか?」という感覚は正解です。
物理世界を認識しているのではなく、認識が物理世界を生みだしている
…その理を理論化したものが、苫米地理論の第2世代「超情報場理論」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html
さて、最初(A1/Q362)に回答した「4つの御質問に一言で答えると『コンセプチュアル・フロー』」を体感できたでしょうか?
私の感覚を言語化すると、
バランスホイールの各カテゴリのゴールに向かうコンセプチュアル・フローを同時に行うことが「各エリアのゴールについて想いを馳せている状態(=考えている状態)」
L-081:2021年3月シークレット… -04;言語を用いたゲシュタルト構築
<応用編>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html
そこからもう一段引き上げた視点でバランスホイール全体を俯瞰することが「抽象度を上げた世界から眺める!」
F-273:冗長性と多様性 <vol.5;抽象度×バランスホイール>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30452009.html
そして、その意識状態からあえて抽象度を下げて物理空間を生みだすために行う作業が「ビジュアライゼーション」「アファメーション」「セルフトークのコントロール」
…そんな感じです。
重要なので繰り返しますが、物理世界を認識しているのではなく、認識が物理世界を生みだしています。私たちは、じつは、臨場感でリアリティをダイナミックに合成しています。
L-111~2:2021年8月… -13~4;臨場感を高めてリアリティを合成する秘訣
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31473967.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31509419.html
(Q-365につづく)
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-告知1-
2023年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html
次回の開催は2024年4月28日(日)の予定です(←再変更しました)。1ヶ月前に告知を行います。お楽しみに。
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-253:Corona Panicに打ち克つ
~ビジュアライゼーションによるゴール達成法~
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vol.1;アファメーションの秘訣
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Q-064~:認知的不協和の状態にあり頭痛が続いています。適切なアファメーション、ビジュアライゼーションはどうすればよいでしょうか?
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Q-159~:臨場感が薄れても高い抽象度のゴールをイメージし続けるのでしょうか?
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Q-276~:セルフトークのマネジメントについて
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html
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