F-328:お大事に <後編;最も大切にしなければいけないこと>

 

 ちょっと前のことですが、別れ際の「お大事に」で相手がフリーズしてしまいました。相手の立場でいうと「フレームの中断」です。

 F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

 

  私:……。では、また。お大事に。

  相手:えっ(フリーズ)、私が“ワクチン”を3回も打ったからですか? どうしたらいいですか?

  こんな感じ。

 

 そんなやり取りの間に、買い物中の妻からメールが届きました。写真付きで。

 

  妻:今〇〇にいます。△△買っとこうか?(商品棚の写真)

 

 その時、心に浮かんだのが「お大事に」という言葉。

 L-07920213月シークレットレクチャー -02;内省言語を発生させる

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 そんな内省言語体験を縁に、「お大事に」について考えてみました。

 

 前編;人と人のコミュニケーションの原点

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 後編;最も大切にしなければいけないこと

 

 

非言語コミュニケーションは人と人のコミュニケーションの原点

 

 コーチングの奥義ともいえるこの重要なポイントを噛みしめていたら、「お大事に」を用いた双方向の言語&非言語コミュニケーションにより、エフィカシーを評価し高めること(=観自在)ができることに気づきました。

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 エフィカシーとは、「自分のゴール達成能力の自己評価」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

全部自分のことなので、本来なら自由に高めることができるはずです。ところが多くの方が感じているとおり、エフィカシーを高めることは簡単ではありません。

 F-322:観自在 <実践編-2;スマートトーク>

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だから「お大事に」。「お大事に」をハイブリッド(言語&非言語)の働きかけとして戦略的に用います。

 

 <ここからは完全に私個人の自由な解釈です。気楽にお読みください>

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 ところで、皆さんは「お大事に」という言葉を聞いて(トリガー)、どんなイメージが浮かびますか(アンカー)?

 F-158:無我夢中 <前編>

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 もしも「身体」のイメージが浮かんだなら、それは「お大事に」の第1段階。体を大事に思うことはもちろん重要ですが、その段階では心が物理的制約に縛られたまま。情報空間の底面に閉じ込められているような状態です。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「お金」「時間」「命」といったイメージが浮かんだなら第2段階。「身体」よりは少し抽象度が上がっていますが、まだ“大切なこと”がスコトーマに隠れています。

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 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その“大切なこと”とは、「潜在能力」や「無限の可能性」!

 「お大事に」という言葉がゴール(未来)と結びついたとき、その言葉はエフィカシーを高める魔法の言葉に変わります。それが「お大事に」の第3段階です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 「お大事に」と発する側が、100%相手のことを思い、100%相手のゴール(未来)実現を確信していれば、その思いはしっかり伝わるでしょう。

 (伝わる理由はこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 ゴールのポイントは 1)現状の外、2)心から望む(止められてもやりたい)、3)人生のあらゆる領域に設定する(バランスホイール)+ 4)自分中心を捨て去る。

 L-10020218-02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 

 4)自分中心を捨て去るとは、「“自分”の定義を拡張していく」ことです。それは抽象度が上がることと同義。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 「お大事に」と言われる側のゴールの抽象度が上がるほど、そのゴールは「お大事に」と言う側を包摂していきます。

 さらには、「お大事に」と言う側の確信が強くなるほど、言われる側も確信 =ゴールの世界の臨場感 =エフィカシーが強くなっていきます。

 F-304~6:映画のおもしろさって何だろう? <vol.1~3;臨場感>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html


 “自”が拡張し続け、“他”との区別がなくなったとき

さらに“自”が拡張し続け、ゴール(未来)と一体に感じられるようになったとき

 

関係の結び目である“自”は、その関係=宇宙と同じになります。それが「お大事に」の第4段階です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 ここまでをシンプルに表現すると、

  第1段階:モニタリング

  第2段階:ラベリング

  第3段階:さらなるゴール設定

  第4段階:コレクティブエフィカシー

 

 さらに一言にまとめると

 

 以下、苫米地博士の著書「超悟り入門 いつまで悟りにこだわっているのですか?」(徳間書店、p143)より引用します。「お大事に」という言葉が浮かび上がらせる「〇〇〇(漢字3文字)」を思いながらお読みください。Feel

 

 

金、強欲、そして見栄

 金、強欲、そして見栄。21世紀の人々はこんな古典的な苦で悩んでいるのです。それは物理社会が過ごしやすくなったからです。病気に苦しむことがだいぶ減り、老いて野垂れ死にすることもほとんどない現代社会の中で、人々は安心して生きることができるようになりました。すると興味は快楽へと向かうようになり、苦しみは持つ者と持たない者の差、つまり、他人との差が気になるようになってきます。

 また、社会もそうなるように仕向けています。4Kテレビを見れば、「あれはもう古い」「時代後れ」といって8Kテレビを買わせようと必死です。携帯電話なんか毎年新製品が出て、買い換えるのが普通のような流れを懸命に作ろうとしています。

 欲が刺激される社会、欲をむき出しにした人が成功者と言われる世界が到来しつつあるのです。だから、持たない者は苦しいのです。

 一方、持つ者も実は苦しいのです。なぜなら、欲望に限界はないからです。自分がいくら成功者でお金持ちであっても上には上がいます。自分よりも高価なもの、豪華なもの、きれいなもの、価値のあるものを誰かが持っています。

 仮に、世界で一番のお金持ちであったとしてもやはり悩みは尽きません。デービッド・ロックフェラーは間違いなく世界有数のお金持ちの一人だったでしょう。そんな彼も死の間際は苦しかったと思います。もちろん、病気の苦しみもあったでしょうが、彼を最も悩ませたのは自分の権力を誰が引き継ぐのか、といったところでしょう。誰が裏切り、誰が味方なのか、そういったことに頭を悩ませていたはずです。お金を刷る権利を持っている一族にとって、遺産などはいつでも創造できるもので、もはや悩みでもなかったでしょう。

 デービッドが悩んでいたのは人間関係だったと思います。信頼できるのは誰か? つまり、世界有数の金持ちであっても、悩みは関係性だったのです。

 持つ者も持たざる者も押しなべて悩みは情報空間のものであり、もっと具体的に言えば、他人の目であり、人間関係でした。

 ということは、21世紀の私たちが最も大切にしなければいけないものがこれでわかってくるはずです。

 そうです。現代の私たちが最も大切にしなければいけないのは他人なのです。

 21世紀の悩みは、すべて自分の幸せを一番にと、そればかりを考えているから尽きないのです。

 大切なのは自分ではなく、他人です。それも自分の家族は含めない、まったくの他人。それを、自分を愛するかのように愛することができれば、悩みは消えてなくなるのです。

 引用終わり

 

 

 「『お大事に』という言葉が浮かび上がらせる〇〇〇」の「〇〇〇」とは、「関係性」。

その「関係性」にフォーカスしながら、「お大事に」の4段階をシンプルに表現しなおすと、

  第1段階:関係性をモニタリング

  第2段階:関係性をラベリング

  第3段階:さらなるゴール設定 =関係性再構築

  第4段階:コレクティブエフィカシー =関係性強化

 

 それを一言でまとめると「中観」!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 

 「お大事に」にまつわる内省言語体験を縁に、私はそのようなことを考えました。

 S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_397885.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 「『お大事に』の4段階」はコーチングにおける重要な知識をベースにしています。何でしょうかw

 (答えはこちら↓)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19152931.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催は2/4(日)。詳しくはこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/33220775.html

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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