F-322:観自在 <実践編-2;スマートトーク>

 

「観自在」には2つの意味がかけられています。

 1つは「自在観る」、もう1つは「自在観る」。前者は「自分という存在を観る」、後者は「自由自在に観る」という意味です。

 よって、「観自在」は「自分という存在を自由自在に観る」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

今回は理論編(計3回)と実践編(計5回)に分けて、「観自在」を探究していきます。最後(応用編)は、これからますます重要となる「“正しい情報”の見極め方」の考察です。

 F-281~:「社会が変わってしまう」 ~あるワクチンの話~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

 

 理論編-1観自在菩薩行深般若波羅蜜多時

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32825990.html

 理論編-2;自在を観る

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32875213.html

 理論編-3;自在に観る

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32922467.html

 実践編-1;モニタリング

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32969294.html

 実践編-2;スマートトーク

 

 

 観自在 =自分という存在を自由自在に観る =思いどおりの現実世界で思いどおりに生きる!

 

 前回は「観」=モニタリングを考察しました。その本質は「意識と無意識のコントロール」といえるはず。その視点でいうと、「観自在」とは、意識と無意識を自由自在にコントロールできること。

 Q-280:今までRASとスコトーマは<後編;RAS=意識と無意識の間に介入し、選択的に見せるシステム>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29681889.html

 

 ところで、苫米地博士の著書「自分を大きく変える偉人たち、100の言葉 Dr.苫米地式名言活用術」(TAC出版)をお読みでしょうか?

 

 「名言をただ集めた本を読むだけでは意味がない」と語られる苫米地博士は、「偉人たち、100の言葉」の中で名言の正しい活用法を教えてくださっています。

 (詳細は次回に)

 

 その本の中から、この言葉を紹介します(Message 98)。

 

 

失敗と不可能とは違う。

スーザン・ブローネル・アンソニー

 

 

 スーザン・ブローネル・アンソニー(Susan Brownell Anthony1820~1906年)は、米国の公民権運動の指導者です。

 父親と同じように教師として働いていましたが、南北戦争の勃発を機に奴隷制反対や禁酒運動に傾倒するようになります。その後、エリザベス・キャディ・スタントンとともに男女の完全に対等な権利の実現を目指すようになり、女性の参政権獲得のために活動しました。

 


Elizabeth_Cady_Stanton_and_Susan_B_Anthony(Wikipedia)

スーザン・B・アンソニー(立位)とエリザベス・キャンディ・スタントン(座位)

Wikipediaより引用

スーザン・B・アンソニー - Wikipedia

 

 

 差別に抗いながら自由を希求し続ける道のりは、きっと苦難ばかりだったのでしょう。

  https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 「失敗と不可能とは違う」という言葉には、強力な「現状維持の壁」を打ち破る強い意思が感じられます。

 PM-06-06:仮説01)変わらないコンフォートゾーンが生みだす「現状維持の壁」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628746.html

 

 では、「失敗と不可能とは違う」に対する苫米地博士のコメントを確認しましょう。以下、「自分を大きく変える偉人たち、100の言葉」(p227)より引用します。

 

 

 落ち込んだ時などには「なぜこんなに頑張っているのに結果が出ないのだ」と愚痴を言いたくなるときがあるかと思います。しかし、そのようなネガティブな考えは決して持たないように意識しましょう。自分に対して腹が立つ感情が湧く時は「これはいい経験になったから、次から失敗しなければいいだけ」というように切り替えて、その時の判断や行動を修正できる人が人生に成功します。

 そして、そんな時にやるべきことは、スマートトーク=ポジティブなセルフトークです。落ち込んだらさきほど言ったように気持ちを立て直す。そして正しいことをしている時は「私はよくやっているので正しい」と言いましょう。行うべきスマートトークの内容は、他人に対する肯定的な評価と、自分に対する肯定的な評価です。過去をクヨクヨと後悔しても無意味ですし、現在に悪影響しか与えません。後悔するよりは、次に同じ状況になった時に何をすべきか考え「次は私なら成功する」と語りかけるのです。

 このことは、自分の内面に意味のある永続的変化を起こさせる、大きな第一歩です。でも、落ち込んだ時は情動が先走るので、意識していないと中々できるものではありません。だから、落ち込んだ時の対処法としてクセづけしてください。

 

名言でアファメーション

あなたはスマートトークをするので

次は必ず成功する

引用終わり

 

 

 今回のテーマ「スマートトーク」とは、「ポジティブなセルフトーク」のこと。具体的には「他人に対する肯定的な評価」と「自分に対する肯定的な評価」です

 

 苫米地博士がおっしゃるとおり、過去をクヨクヨと後悔することは無意味。時間は未来から現在に向かって流れていて、過去はどんどん遠ざかっていくのだから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 ところが、「クヨクヨと後悔」をやめるのは簡単ではありません。理由の1つは博士が述べられているように「落ち込んだ時は情動が先走る」から。情動に支配された大脳辺縁系優位のままでは、自由に未来を思い描くことができません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8164566.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 もっと本質的な理由は、「私たちが認識している目の前の世界はすべて過去」だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 しかも、その過去とは、何らかの情動(多くはネガティブ)がべったりと張り付いた“失敗”の記憶です。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

 よって、スマートトークとは、“失敗”の記憶が生みだす現在(w0 …じつは過去)からゴールが生みだす未来(w1)に臨場感を移す技術といえます。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 もっとストレートにいうと、スマートトークとは、エフィカシー(efficacy)を高めるためのもの。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 「自分のゴール達成能力の自己評価」であるエフィカシーは、ゴール側のコンフォートゾーン(comfort zoneCZ)のレベルのことでもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 *「エフィカシー=ゴール側のCZのレベル」はこちら↓

 Q-310:私のまわりではそうでもないvol.5:コレクティブ・エフィカシー -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 

 まとめると、ゴールが生みだす未来(I)の臨場感を高め(V)現実化する(R)という「観自在」の実践法が「スマートトーク」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 「他人に対する肯定的な評価」と「自分に対する肯定的な評価」であるスマートトークは、「自分の内面に意味のある永続的変化を起こさせる、大きな第一歩」です。

ぜひ習慣化(意識→無意識)してください。皆さん自身のために、そして縁ある方々のために。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

F-323につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 「ネガティブ」「ポジティブ」という考え方はコーチング入門者向けです。それは「コップの水を半分しかないと考えるか、半分もあると考えるか」と同じ。大切な視点が抜け落ちています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-254:イノベーションがうまれるとき <前編;視点>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29415081.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 次回の開催はR6.1/28(日)の予定、テーマは「コーチングのコア×how?」です。4週前に御案内いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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