L-129:2021年11月医療・介護研修(医療法人、鹿児島県)レポート -10;自己充足的予言×エフィカシー
2021年11月、鹿児島県の医療法人で認知科学やコーチング理論を用いた研修を行いました。テーマは「心豊かに働き、心豊かに生きるために」。
当日の講演内容をブログ用に再構成し、いただいた御質問や御意見(橙色で表示)に回答いたします。
(関係者の皆さま方、大変長らくお待たせいたしました)
01;イントロダクション
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32612689.html
02;「心豊か」はゴール次第
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32648883.html
03;ゴールがスピリチュアルペインを解決する
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32663640.html
04;ゴールが見つからないときは…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32698474.html
05;働く仲間とゴールを共有するワーク
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32710871.html
06;マインドが変わると、“現実”が書き換わる(ワーク付き)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32748380.html
07;すべては自分次第。その自分とは…
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32763806.html
08;「苫米地式コーチング」にとって最も大切なポイント
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32797793.html
09;セルフトーク×エフィカシー
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32812936.html
10;自己充足的予言×エフィカシー
前回までRAS&スコトーマについて確認しました。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
私たちの認識はその時の重要度でダイナミックに変化しています。その重要度を決めているのがブリーフシステム(BS:Belief System)です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html
そのBSを構築するのは「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」。それらの記憶とは、主に“失敗”の記憶です。人の記憶のメカニズムは失敗駆動型なのです。
PMⅠ-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html
心に刻まれた“失敗”の記憶は、否定的なセルフトークを生みだしてしまいます。
Q-276~:セルフトークのマネジメントについて
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421937.html
□自己充足的予言を否定的な形で行うことが多いので、良い方向に向かうように意識して行いたいと思います
…心に刻まれた“失敗”の記憶は否定的なセルフトークを生みだしてしまうため、「自己充足的予言を否定的な形で行う」ことになってしまいがちです。
だからこそ、自分の中に生まれる言葉(=内省言語)をコントロールすることが重要。
L-079:2021年3月シークレットレクチャー
-02;内省言語を発生させる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html
その第一歩が「モニタリング」。そして、常にモニタリングしながら「良い方向に向かうように意識」していくことが「ラベリング」です。
L-109:2021年8月シークレットレクチャー
-11;モニタリング&ラベリング
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31421939.html
ところで、「良い方向」とは何のことでしょう?
…そう、ゴールに向かう方向のこと。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
コーチングの元祖で苫米地博士の師でもあるルー・タイスさんは、「夜眠るとき、明日はいい日になると思って眠りなさい。朝起きるときは、今日はいい日になると思って起きなさい」とよく語られていたそうです。
そのルーさんの言葉に「ゴールが先。認識は後」というものがあります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html
認識をゴール側からしっかり作っていくための大切な縁起が、「自己充足的予言」であり、「セルフトーク(内省言語)のコントロール」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
□「自己充足的予言」。朝仕事に来る前に必ず「今日もいい1日でありますように」と声に出しているので、良いことだったのだと思いました
…素晴らしい習慣です。ちょっと工夫すると、さらに素晴らしくなりますよ。
じつは「今日もいい1日でありますように」には改善点があります。前回取り上げた「セルフトークの4つの段階」を再確認しながら、スコトーマを外し、その改善点を見つけてください。目指すのは第4段階です。
(前回のブログ記事↓)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32812936.html
□「今日はいい日になる」と念じて過ごしていくこと。ステキだと思いました
…そのとおり。自己充足的予言を常に行っている人は、とっても「ステキ」です。なぜでしょう?
以下、苫米地博士の著書「30代で思い通りの人生に変える69の方法」(泰文堂、p211)より引用します。「ステキ」の理由を感じながら読み進めてください。Feel!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html
63 自分の評価を下げる言葉を口にしない
エフィカシーを下げ、それを維持するために注意してほしいのは、悪口や皮肉を口にしないことです。
じつは、人が他人の悪口を言う理由は、その人のエフィカシーが低いせいなのです。
なぜなら、悪口は、相手を引きずりおろそうとする無意識の意図があるから、口をついて出てきます。いったいどこに相手を引きずりおろそうとするのかといえば、それは自分の低いコンフォートゾーンに、ということです。それが自分にとって心地よいということは、当然、エフィカシーも低いわけです。
その逆に、エフィカシーの高い人は、コンフォートゾーンも高いため、相手を引きずりおろそうとするようなことは決してしません。当然、相手の悪口や皮肉を言うこともないわけです。
また、「しまった」とか、「何やってんだ、オレは」というように、自分を貶める言葉も口にしないことが大切です。
こうした言葉を自分に投げかけると、そのことによってやはりエフィカシーが下がります。たとえ何か失敗したときでも、「自分らしくない」と思えばいいのです。決して、自分を否定してはいけません。
もちろん、隣の人が失敗したときも、それを咎める言葉は自分のエフィカシーを下げてしまいます。ここでも相手を否定するのではなく、声をかけるとすれば「君らしくないね」という言葉がぴったりです。
とにかく、あなたは今後、エフィカシーの高い人として生きていくわけですから、自分で自分のエフィカシーを下げる必要はありません。
こうした態度が身につけば、周囲の人との人間関係が悪くなることもなくなります。逆に、その人に対する評価はどんどん高まっていきます。エフィカシーの高い人というのは、そういうものなのです。
▶高いコンフォートゾーンを目指し続ける
引用終わり
…自己充足的予言を常に行っている人が「ステキ」なのは、エフィカシーが高いから。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
苫米地博士の言葉どおり、エフィカシー(Efficacy)が高い人は、コンフォートゾーン(CZ:Comfort Zone)も高くなります。相手を引きずりおろそうとする言動は微塵もなく、悪口や皮肉を言うことも絶対にありません。
常に優しく、余裕があり、ニコニコ笑顔で未来志向
…だから「ステキ」。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html
それがコーチングマインドであり、コーチングを実践する者の姿です。
それは苫米地博士がしっかり示してくださっている“近未来のブッダ”の姿であり、人類がやがて実現する社会のカルチャーでもあるはず。
F-026:最近の研究・調査で明らかになった日本の課題とその解決法
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8430748.html
□マインドコントロール。「心豊かは自分次第」という言葉が印象に残りました
…「心豊か」に限らず、目の前のすべてが自分の心次第です。本当は。
Q-235:「財布を娘に盗られた」と… <vol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html
だから、「すべて自分次第」にするという覚悟(=自責)が重要です。
S-04-05:自責の意味
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html
□自己充足的予言の簡単なやり方が聞けてよかったです。「『簡単』を、easyではなく、simpleととらえることが重要」という言葉が印象に残りました
…とても重要なことに気づかれています。「簡単」をsimpleととらえることができると、自己充足的予言を繰り返すうちに人生全体をますます豊か(well-being)に書き換えていくことができるようになります。なぜでしょう?
続きは次回に。
(ヒントはこちら↓)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
(L-130につづく)
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-告知1-
今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html
次回の開催は11/26(日)。詳しくはこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32734556.html
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-311~:デジタル自傷行為
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_426481.html
L-084:2021年3月シークレットレクチャー -07;内省言語を「言語を使わないで引き起こす」ために
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30160964.html
Q-271~:現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね
~綸言汗の如し~
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html
Q-317:今、逃げましたよね? <中編;怒っていい時の条件>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31628205.html
Q-331:最近「記憶が抜ける」ようなことが続いています <vol.6;新しいゲシュタルトに人格をうつす技>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31993466.html
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