F-310:映画のおもしろさって何だろう? ~Indy 5」の評価が割れた理由を考える~ vol.7;ゴール×抽象度×ゲシュタルト=〇〇〇〇>

 

 今夏(2023年)、映画「インディ・ジョーンズ」の第5作(Indiana Jones and the Dial of Destiny)が公開されました。

 第1作「Raiders of the Lost Ark」が公開されたのは1981年。42年分の記憶とともに楽しまれた方も多いのではないでしょうか?

(私の場合、「少年←思春期←学生←医師←コーチ」を濃縮した感覚でした)

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 今作は(前作もw)評価が真っ二つに割れたようです。「最高級におもしろかった」と「とても退屈だった」といった感じに。皆さんはどうでしょう?

 

 ところで、私の元にはこのような御意見が届きました。「子どもの頃は『インディになりたい』と思うくらい好きだったのに、全然楽しめなかった」。

 

 その理由を推測しながら、“おもしろい”について考えてみました。

 Q-281~:ドーパミン分泌をコントロールまたはどの程度分泌されているか

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 vol.1;臨場感① -洗脳を知るうえで必要な三つの概念

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32129073.html

 vol.2;臨場感② -ゴール達成の秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32179090.html

 vol.3;臨場感③ -「ゴール達成の秘訣」の秘密

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32229850.html

 vol.4;コンフォートゾーン① -light side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32279767.html

 vol.5;コンフォートゾーン② -dark side

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32330077.html

 vol.6;抽象度+α

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32379335.html

 vol.7;ゴール×抽象度×ゲシュタルト=〇〇〇〇

 

 

 私は、シリーズものの大作映画の評価が真っ二つに割れる理由を、このように分析しています。

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「最高級におもしろかった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「とても退屈だった」

 

 もちろん、これは一般人にとっての話。限定合理性が働き、現状がCZComfort Zone)となっていることが前提での因果関係です。

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「現状にNoを突きつける」というコーチングマインドを持つ者にとっては、因果はまったく反対。コーチングを実践し続ければ、

  “変化”がCZ内にギリギリ留まれば →「とても退屈だった」

“変化”がCZを飛び出せば(=大きな変化)→「最高級におもしろかった」

 となります。

 

 では、コーチングマインドを持つ皆さんに質問です。

 

 予想外の大きなサプライズで驚けば、“おもしろい”といえるのでしょうか?

CZを大きくゆさぶりさえすれば(飛び出しさえすれば)、本当に“おもしろい”のでしょうか?

 

 

 前回(F-309/vol.6)は、映画Mission: Impossible」や「Rambo」を取り上げながら、上記問いに対する答えを考えました。

 

記憶により作られた強力な“現状というCZ”を破壊し飛び出すこと自体はコーチングマインドといえます。大事なのはその飛び出す方向性です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html

 

 その方向性とは、「より高次の抽象度次元に向かう」というもの!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そして、その方向性を決めるのが「ゴール」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのポイントは、1)心から望むもので、2)自分中心を捨て去りながら、3)現状の外に設定する。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 「2)自分中心を捨て去りながら」というのは、「部分関数としての自我を拡張しながら」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

それは「どこまでを自分と感じられるか?」という挑戦であり、「自と他の区別をなくしていく」という無分別の実践です。

Q-239:気楽に生きたいのですが 後編;宇宙を理解した上で“自分”を定義しなおす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28268393.html

 

 ゴールに向かう強烈な意思が、過去の記憶でつくられた“自分”という硬い殻(限界)を打ち破ります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 その度に抽象度が上がり、新たなゲシュタルトがつくられます。そう、まったく新しいゲシュタルトが。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 

 ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら、新しいゲシュタルトをつくり続ける

 

 

 映画を縁に、そのような深い変性意識状態を体験することができます。さらには、その意識状態を体現することができるようになります。前回引用文中の黒澤明監督のように。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 *「深い変性意識状態を体験・体現」をブーストする「Rゆらぎ」はこちら↓

 L-11420219月シークレット… -02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 

 ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら、新しいゲシュタルトをつくり続ける」という深い変性意識状態を体験・体現する

 …それが私の“おもしろい”!

 

 では、最後に問題。

 なぜ「ゴール×抽象度×ゲシュタルト」という意識状態の体験・体現は“おもしろい”のでしょう?

 

 以下、苫米地博士の著書「思考停止という病」(KADOKAWAp79)から引用します。“おもしろい”の源にある巨大で強大な力を感じながら読み進めてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 

問題意識が思考を動かす

 チャイティンは生命現象をランダムウォークとヒルクライミングと言いました。

 私の言葉で言えば、ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けることです。

 ランダムにせよ、意思の力にせよ、現状から抜け出すことが、大切になります。それが思考停止しない生き方です。

 そうやって自分の頭で考えるためには、まず変化していくこと。つまり、現状の外に出ていくためには、スコトーマを外す必要があります。

 今現在のスコトーマが維持されるということは、現状維持で、他の選択肢が見えないことを意味します。

 

 スコトーマを外す方法は、様々ありますが、ひとつは「スコトーマがあることを認識すること」です。

 もう少し簡単に言えば、問題意識を持つということです。

 そもそも、なぜ人は思考をやめるかというと、「問題がない」と思うからです。

 

 「いまのままでいい」

 「私は間違っていない」

 

 いまのままで問題がないということは現状維持でいいわけです。現状維持でいいなら、何も考えることがありません。

 考えるということは、何かを解決したり、新たに意思決定をしたりする必要があるわけです。現状がまずい状況だったり、問題があったりするから、人は考えるわけです。

 ひとつ例を挙げましょう。

 以前、元日産のエンジニアでカルロス・ゴーン氏から「ミスターGTR」と呼ばれていたGTR開発者であり、友人でもある水野和敏氏から聞いた話です。スポーツカー開発の「ノーマル」に車重は軽ければ軽い方が良いというのがあります。彼は「それはどこかおかしい」という視点でGTRを開発しました。

 

 問題があると思うか思わないかは、スコトーマの原理。

 スコトーマの大前提は、知識があるかないかどうかです。スコトーマが生まれる最大の理由は、無知によるものです。

 つまり、知識がないからスコトーマがあるのです。

 知識がなければ、そのことに疑いを持ちません。

 引用終わり

 

 

チャイティンは生命現象をランダムウォークとヒルクライミングと言いました。

 私の言葉で言えば、ゴールに向かう強烈な意思で、抽象度を上げながら新しいゲシュタルトをつくり続けることです

 

 「ゴール×抽象度×ゲシュタルト」という意識状態の体験・体現が“おもしろい”のは、それが生命現象そのものだから。

 L-11920219月シークレット… -07;人間だから持つことができる強大な生命力

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32215001.html

 

 そのような大切なこと(アンカー)を思い出させてくれる映画(トリガー)が、私にとっての“おもしろい”映画です。

 F-158:無我夢中 <前編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23944294.html

 

 

 以上が私の考察です。

 “おもしろい”御意見w をありがとうございました。

 F-055:おもしろき こともなき世を おもしろく

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12931592.html

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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