Q-341:「あなたは食べた物でできている」という言葉は間違っている?
<後編;イマジネーションの限界を超えたところに…>
御質問をいただきました。ありがとうございます。
3回にわけて回答いたします。
(変更を加えています)
Q:過去→今→未来という時間の概念は一神教的な考えだと思います。
未来→今→過去という考え方は分析哲学の結論であり、苫米地博士が採用している考え方だと理解しています。
「未来、今、過去は同時に存在している」という考えはアインシュタインであり、物理学の結論だと思っています。
そこで質問なのですが、よく「あなたは食べた物からできている」という言葉があると思います。これは過去の積み上げ方式の考え方によるものだと思います。この言葉は間違っているのでしょうか?
「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」という文脈で使われる言葉ですが、間違いなのでしょうか?
間違いではないような気もするのですが…、物理空間の方が臨場感が高いから、結果として「身体が食べた物で作られている」と思っているだけなのでしょうか?
そう考えると気功や加持祈祷で書き換えられる理由も分かるような気がしますが、かといって暴飲暴食はダメなような気もします
…これも思い込みなのでしょうか?
暴飲暴食かはゴールが決めるのだと思いますが、そう考えると、もう何が何だか分からなくなってしまいました。そこでどのようにこの疑問にアプローチすればいいのか分からず、質問させて頂きました。
前編;スコトーマ×時間×中観
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32365388.html
中編;時間栄養学と精神栄養学
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32399243.html
後編;イマジネーションの限界を超えたところに…
A3:…コーチングに寄せて言い直すと、「中観」とは、抽象度の高い世界できちんと行きたい(生きたい)ゴールの世界があって(さらには更新し続けて)、物理的な抽象度(物理的現実世界)においてもゴール実現のためになんらかの具体的行動を続けている状態
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
*「中観」はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html
この“抽象度という視点”はとても重要。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
それがないと肝心なことが認識できません。スコトーマが外れないから。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
「あなたは食べた物からできている」を物理空間に限定して考えることは、決して間違いとはいえないでしょう。それは「時間栄養学」と同様の話です。
しかしながら、「添加物が入った食べた物で、病気になるから気を付けてね」を物理空間に限定してしまうのは完全な誤りです。それは「精神栄養学」を物理空間だけで考えることができないのと同じ
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
…その理由がわかったなら、「縁起の理解を深める」という言葉の真意を感じてください。鍵は「双方向性」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
前回(Q-340)、「毒矢のたとえ」を紹介しました。それは弟子からの「死後の世界はあるのでしょうか?」という質問に対する釈迦の回答です。
釈迦が弟子に伝えたのは、「あの世や霊があるかないか考えるのはムダ」「大事なのはこの世で苦しみを解決することであり、そのために修行をせよ」ということ。つまり、
この世での悩み苦しみを解決することが縁起という悟りであり、縁起の実践が生きるということ
…よって、「縁起の理解を深める」とは、「今はまだ気づいてさえいない課題を解決し、しっかり生ききる」ということのはず。その鍵が「双方向性」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html
「縁起」とは、因縁生起のことで、「縁」によって「起」こると書きます。
世の中には完全に独立して“個”として成り立つものは存在せず、必ず他との関係性によって成り立っています。つまり、「関係により存在が成り立つ」。それが縁起の思想です。
Q-204~:「縁起」と「因果」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413308.html
私たちは何かとの関係性でしか“自分”を定義することができません。時間や空間、もちろん「食べた物」も含め、いろんなもの(こと)との関係の中に“自分”は組み込まれています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html
世界は、網の目のような因果関係を結びながら“自分”というものを形作っている存在がたくさん集まってできている
…このような世界と“自分”との関係性が「縁起」です。
では、世界と“自分”の境界はどこにあるのでしょうか?
「食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”との関係とは?
世界と“自分”とコーチングとの関係は?
以下、認知科学者
苫米地英人博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、「縁起人」として生きろ。」(TAC出版)より引用します。繰り返しますが、鍵は「双方向性」です。
コーチング自体が、釈迦の縁起そのもの
私はコーチング自体が、釈迦の縁起そのものだと思っています。
なぜかというと、コーチングはマインドの使い方がもっとも大事だからです。
正しいコーチングの見方とは、人が抱える問題点が、構造的・物理的なものであると分析されたとしても、それもすべて人間の心、マインドの問題だと捉えることです。
この視点はとても大事です。
この視点がなく、すべての問題の原因はマインドにあると捉えることができないと、コーチはコーチングできているとはいえません。
縁起の考え方は、「この世のすべては自分の心が生み出している」ということです。それは、コーチングの「すべてはマインド次第」という考えと一緒です。
そもそもコーチングのもとになる教えは西洋で生まれてきた概念ですが、内容の本質は仏教です。なぜなら、ルー・タイスはキリスト教徒ですが、大乗仏教とキリスト教は、ほとんど同じ考え方だからです。その理由については、私が今までさまざまな宗教の本で説明してきたので、ここでは割愛いたします。
そういった事情を鑑みると、コーチングが釈迦の縁起と密接な関係があるというのは、不思議なことでもありません。
また、ルー・タイスの言葉に「すべての変化はマインドで起きて外に広がる」というものがあります。
必ずゴールが達成できるという確信をクライアントに埋め込んであげることがコーチの役割ですが、それはマインドの使い方にかかっています。
それがゴールが縁起に関わる、コーチが縁起に関わるということです。
確信が高いものが実際に起きるのが、この世の縁起のカラクリです。縁起は外に広がっていくので、常に確信していることが重要なのです。
つまり、確信度が高いほど、変化が生じるわけですから、人間関係で悩む方も、もう悩まないと確信し、自分が幸せになるため、よい人間関係を作ることがイメージできれば、そこからすべてが始まるのです。
ちなみに、マインドとはわれわれのイマジネーションが入るもののことなので、イマジネーションの限界が我々の限界ともいえます。でも、その限界を超越したところに、本当の変革があり、幸せがもたらされるのです。
このように、マインドをうまく使う方法を知ることが、レベルの高い縁起人になることとともに、良好な人間関係の構築を後押しするというわけです。
引用終わり
コーチング自体が、釈迦の縁起そのもの
正しいコーチングの見方とは、人が抱える問題点が、構造的・物理的なものであると分析されたとしても、それもすべて人間の心、マインドの問題だと捉えること
…「構造的・物理的なものも、すべてマインド(の問題)」を苫米地理論で言い換えると、「物理空間を包摂するような情報空間(超次元空間)が存在し、情報空間の因果が物理空間に写像される」。
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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html
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そう、第2世代「超情報場理論」!
超情報場の理を体感を持って理解することできると、「すべてはマインド次第」であり、「すべての変化はマインドで起きて外に広がる」ことが納得できるはず。すると、自ずと答えはわかるのでは…
Q:世界と“自分”とコーチングとの関係は?
A:世界(w1)を書き換え、結果として“自分(関数p)”を書き換えるのがコーチング
F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!
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Q:「食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”との関係とは?
A:世界(w1)と“自分(関数p)”は本質的に同じもの。すべて自身の心が生みだしている。もちろん、「食べた物」を含むあらゆるもの(こと)と“自分”も同じ。同じものの抽象度の違い
L-003:2020年1月シークレットレクチャー
-03~4;身体と心は○○○○
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24575354.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24617501.html
Q:世界と“自分”の境界はどこにあるのか?
A:マインドとはわれわれのイマジネーションが入るもののことなので、イマジネーションの限界が我々の限界。イマジネーションの限界が世界と“自分”との境界を生みだす
L-098:2021年7月… -10;イマジネーションによって限界を作り、それを壊すことで新しい世界を獲得していく
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30699999.html
…おそらく、まだスッキリとはしていないでしょうw
でも、大丈夫。今はまだ「ゲシュタルトの構築段階」だから。そんなときはしっかりリラックスして、ゴールをイメージしましょう。気楽にw
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html
ゴール側から考える感覚はとても大切。
その理由は「ゴールが先、認識は後」だからですが、他にも重要な理由があります。
Q-030:「ゴールが先、認識が後」とは?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html
そう、「抽象度が上がる」。
ゴールは 1)心から望み、2)自分中心を捨て去り、3)現状の外に設定するもの。「2)自分中心を捨て去る」とは、部分関数としての“自分”の定義を拡張していくこと。
よって、ゴールを設定(更新)するたびに、抽象度が上がっていきます。
Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html
それはゴール設定を縁に新たな世界(w1)が生まれ、ゴールに向かう過程で“自分(関数p)”というゲシュタルトが大きくなっていく(connect the dots)ということ。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html
そのたびに「双方向性」のつながりがクリアになり、「アプローチ」は明瞭になっていきます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html
その先に待つのは、「本当の変革があり、幸せがもたらされる未来」。私の感覚で言い換えると“無敵”です。
PMⅠ-01-18~20:“無敵”の意味
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html
…以上、私の回答です。
ますます「何が何だか分からなく」なってしまったかもしれませんが、〇〇さんなら必ず理解できます。“スッキリしたクリアな世界”をお楽しみに。
御質問ありがとうございました。
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)↓
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クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
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-関連記事-
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vol.6;リーダーシップの本質
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31524022.html
Q-271~:現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね
~綸言汗の如し~
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421412.html
S-04~:さぁ「人間関係の悩みを解決する旅」をはじめよう!
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