L-11720219月シークレットレクチャー -05;“劇薬”を使いこなすために心がけるべきこと

 

20219月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の3回目。

*初回の講義はこちら↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423518.html

 *2回目の講義はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424749.html

 

3回を通してのメインテーマは「コーチング×医療×脱洗脳。キーワードは「I×V=R」です。

 PM-02-19:夢をかなえる方程式 I×V=R

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

じつは隠れテーマがあります。その隠れテーマは“コーチの心得”といえる「ゲバラ主義」。

そのゲバラ主義をイメージしながらお読みください。Don’t think, feel

 

 01;夢

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32063846.html

 02;夢=w1=高次の抽象度空間にひろがる縁起

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32099568.html

 03;夢を現実化する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32114512.html

 04;論理という“劇薬”

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32149982.html

 05;“劇薬”を使いこなすために心がけるべきこと

 

 

必要に応じて論理的な構築力を使い、また必要に応じて論理を超えることができる

 

 ゴール設定において、論理はむしろ障壁になります。ルールや常識といった社会の価値観もそう。それらは人を現状に閉じ込めてしまう“劇薬”です。

 (詳しくはこちら↓)

 S-02~:自由に生きるために ~マナー、ルール、モラルについて考える~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_368012.html

 

 一方で、その“劇薬”は「思いどおりの世界(宇宙)を生みだす」ための強力な縁起にもなります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 では、質問です。

必要に応じて論理的な構築力を使う」「必要に応じて論理を超える」の“必要”とは何のことでしょうか?

論理という“劇薬”をうまく使いこなすために、何を心がけるべきでしょうか?

 

 

 「論理という“劇薬”をうまく使いこなすために心がけるべきものは?」と問われたら、「ゴール」や「ゴール設定」を思い浮かべる人が多いはず。もちろん、それは間違いではありません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

必要に応じて論理的な構築力を使う」「必要に応じて論理を超える」の“必要”のそもそもの意味は、「なくてはならない」「どうしてもしなければならない」ということ。その「~ならない」は、通常は、過去の記憶に由ります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

よって、必要なことを考えるほど、過去に囚われてしまいます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 コーチングは「Goal comes 1st.」。最初から必要なものが存在するのではなく、ゴールにより“必要”が決まります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8583393.html

 

 コーチングでいう“必要”とは、ゴール達成のために実現しているべきエンドステート(ミッション)のことです。そして、そのエンドステートに合わせてCOACourse of Action)が定まっていきます。

 F-269:冗長性と多様性 <vol.1;有事を前提とした計算機システムと通信ネットワークの原則>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30221598.html

 

 つまり、「論理的な構築力を使う」というCOAは「R化」のこと。COAを決定するエンドステートが、かつての夢である「R」です。「R」に向かって抽象度を下げながら具体化していくこと(R化)を実装と呼びます。

そして、「論理を超える」というCOAは「抽象度を上げてさらなる現状の外を志向する」こと。そのCOAを決定するエンドステートが「I×V」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 よって、論理という“劇薬”をうまく使いこなすために心がけるべきなのは、抽象度を上げる「I×V」と抽象度を下げる「R化」を同時に行い続けるという意識状態

それが「ゲバラ主義」です。

F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html

 

 論理には必ず不完全性が入り込みます。

 例えば、「どうして人を殺してはいけないのか?」を論理的に考察すると、「人を殺していい」という結論に至る可能性が生じます。だからこそ、徹底的に考え、考え、考え続けることが大事。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

 しかし、それだけでは足りません。

 コーチングのベースには釈迦の哲学がありますが、釈迦が示したのは「言語や論理を超越した抽象度次元で生きながら、同時にしっかり地に足をつけて生ききる」という生き様です。

 PM-06-12:仮説07)思考停止

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 以下、前回同様、苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、p203)から引用します。

 

 

現状の外のゴールは、ゲシュタルト能力によって叶う!

 そして、ここからが大切なのですが、ステップ7で私がゴールは現状の延長線上ではなく「現状の外に設定せよ」と述べたのも、実はまさにこのゲシュタルト能力を人間が備えているからです。

 「ゴール」と「現状の自我」という抽象度の違う次元の間に、臨場感という橋を架けることで、現状の自我が認識できる部分情報とゴールの世界(全体)との間に双方向性が働いてゲシュタルトがつくられます。

 双方向性が働いて1個のゲシュタルトができるということは、その橋が架けられた状態がコンフォート・ゾーンになる。つまりそのゲシュタルトにホメオスタシスが働くということです。

 そうなればしめたもの、体の各部位や体全体が連動して展開することで歩行が実現するように、今の自分(部分)となりたい自分(全体)が双方向的に関わり合い一つの大きなフレームを瞬時につくり上げることができます。ゴールが見えなくても関係ありません。むしろ、ゴールが見えない方が、このプロセスの中でスコトーマがはずれ、ゴールに有用なものがどんどん現れ、ゲシュタルトがより強固になる。結果いつのまにか現状の外にある抽象度の高いゴールが叶うのです。

 これが、現状の外のゴールが叶うメカニズムです。

 私たちは本書で見てきたようにこの世に生まれ落ちたときから、さまざまな他者からの洗脳を浴び続けています。「現状の環境」と「自我」の間にゲシュタルトを築き、無意識にそこをコンフォート・ゾーンにして生きてきたといっていいでしょう。いわば、社会的洗脳状態というゲシュタルトを日々強化しながら生きているのです。

 しかし、それでは私たちが本来持つ無限のポテンシャルは発現できません。現状の外のゴールを利用したゲシュタルトのおかげで、過去も他者も能力も関係なく、私たちは無限の可能性を開花させることができるのです。

 引用終わり

 

 

 このシリーズの初回(L-089)に、「病からの脱洗脳」のイメージについて質問しました。

 L-08920217… -01;病からの脱洗脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30438275.html

 

おそらく、ほとんどの人が「言葉」を用いて表現したはず。その言語抽象度をはるかに超えた“先”を目指し続けるのが「I×V」です。それを大乗では「空観」と呼びます。

 そして、「R化」のために実装していくのが「仮観」。

 その「空」と「仮」を同時に行うのが、「ゲバラ主義」であり、「中観」です。

 PM-02-16:空観、仮観、中観

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

L-118につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ      

苫米地式認定マスターヒーラー      

 CoacH T(タケハラクニオ)     

 

 

―追記―

論理には必ず不完全性が入り込みます。例えば、「どうして人を殺してはいけないのか?」を論理的に考察すると、「人を殺していい」という結論に至る可能性が生じます。だからこそ、徹底的に考え、考え、考え続けることが大事

 

 もしも、子ども達から「どうして人を殺してはいけないの?」と聞かれたら、どのように答えますか?

 

 ちなみに、米国イェール大学で道徳哲学や規範倫理学を教えるシェリー・ケーガン教授は、著書の中で「自殺」を合理性と道徳性という観点で考察しています。このように↓

 

 合理性:原則として自殺は合理的な選択となりうるのだ。

 道徳性:相手がよく考え、妥当な理由を持ち、必要な情報を得ていて、自分の意思で行動していることを確信できたとしよう。そんなケースでは、その人が自殺することは正当であり、本人の思うようにさせることも正当だと思える。

 

 お気づきだと思いますが、ケーガン教授の思考にはスコトーマがあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 では、質問です。

 子どもの疑問にしっかり答え、大人のスコトーマをちゃんと外すために、どうすればいいでしょうか? Don’t think, feel

 F-169antiからwith、そしてwellへ vol.4-1「死」;well-aging <ワーク付き>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24655350.html

 

 

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今年度のオンラインセミナーを企画しました。9月から1ヶ月おきに、計4回開催する予定です(9月、11月、1月、3月)。詳しくはこちらでどうぞ↓

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/32135874.html

 

 

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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F-243:人は、生きている時は自分の心の中、亡くなると親しい人の心の中にいる

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