F-301:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.3;最強の自己プロデュース力=火の鳥>
2023年5月15日に放送された「バラいろダンディ」(TOKYO MX)にて、苫米地博士が生成AIをテーマに講義をされました。その中で「生成AIは思考方法がまったく異なり、幻覚や嘘かもしれない」と話されています↓
今話題の生成AIと人間の理想の付き合い方
Dr.苫米地 (2023年5月15日) #ChatGPT #ジェフリーヒントン - YouTube
バラダン終了後、苫米地博士は「芸術は未だに見つけられていないLUB (Least Upper Bound)であり、超次元偏微分誤差最小化空間の下ではなく上に現れる」と投稿されています(twitter)。
講義後に得たインスピレーションをまとめます。
vol.1;部分と全体の双方向性
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31869155.html
vol.2;2つの自己プロデュース力
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31920992.html
vol.3;最強の自己プロデュース力=火の鳥
前回(F-300)は苫米地博士の著書「自分を大きく変える偉人たち、100の言葉 -Dr.苫米地式名言活用術」(TAC出版、p100)より引用しました。その中で博士が語られているのは、「人生においては自己プロデュース力が重要」「自己演出は自らのエフィカシーを上げる行為」だということ。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html
Kindle版はこちら↓
Amazon.co.jp:
自分を大きく変える偉人たち、100の言葉 Dr.苫米地式名言活用術 TAC出版
eBook : 苫米地 英人:
本
自己プロデュース力には2種類あり、いい方法とダメな方法があります。いい方法とは「自分のバリューを高めまくり、大衆を惹きつけるピカソ方式」。
その“バリュー”とは、より高次の抽象度次元上の“何か”。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
「未だに見つけられていないLUB (Least
Upper Bound)であり、超次元偏微分誤差最小化空間の下ではなく上に現れる」ものでもある“何か”のことを、コーチングでは「ゴール」と呼びます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
ところで、「高抽象度の未知なるLUB」を、なぜ認識することができ、なぜ共有できるのでしょう?
…最初の問いの答えは、「常に自分の素晴らしい個性をわかりやすく演出することを意識する」という自己プロデュース力を超えた“最強の自己プロデュース力=火の鳥”にありそうです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html
以下、苫米地博士の著書「なりたい自分になれる! 最強の自己プロデュース力」(日東書院、p169)より引用します。
「火の鳥」とは
私は第2章で、釈迦やキリストぐらいの人ならば「火の鳥」レベルに達していただろうと書きました。そして、本書の目的、本書で紹介した訓練は、最終的に「火の鳥」を目指そうとするものでした。「火の鳥」を目指すことによって、自分を自由にプロデュースできる力が身につくからです。
もちろん、釈迦やキリストに限りません。「火の鳥」レベルの人の見方、考え方を身につけようということです。
ここで、再度、「火の鳥」レベルとはどういうものかについて、見てみましょう。
本書で見てきた「ワニ」は抽象度を上げることで進化し、「サル」になることができました。「サル」には二つのタイプがいました。論理思考優位な「黒いサル」と情動優位な「白いサル」です。
これらはそれぞれを極めたうえでバランスを取るのが大事で、「しましまのサル」になる必要がありました。この「しましまのサル」がさらに抽象度を上げて進化し、思いっきり飛び上がると「火の鳥」になります。
つまり、論理思考も極め、情動も強く、さらにこれらのバランスを保ちながら、自分の力で両方をコントロールすることができ、自分と自分以外とを同一視できるほどの高い抽象度をもち、その視点ですべてを見て、その視点で行動ができる人、さらにはそれをどんなときにでもできる人が「火の鳥」であると言えるでしょう。
キーワードとしては「自分と自分以外とを同一視できる」「高い視点、高い抽象度をもてる」「高い抽象度で行動ができる」「それも時間を超えてできる」といったところでしょうか。
<火の鳥になるためのキーワード>
〇論理思考と情動を兼ね備え、かつ、コントロールできる
〇自分と自分以外とを同一視できる
〇高い視点、高い抽象度をもてる
〇高い抽象度で行動ができる
〇時間を超えられる
そして、本物の「火の鳥」は抽象度をも自由に飛び回ることができますから、抽象度nの事象に対して、抽象度(n+1)となることができます。
これを私は、いくらでも次元を超えられるという意味でA次元と呼んでいます。A次元を獲得した人こそが本当の「火の鳥」ということになります。
引用終わり
…では、<火の鳥になるためのキーワード>を確認していきましょう。
〇論理思考と情動を兼ね備え、かつ、コントロールできる
「論理思考」とは、前頭前野背外側部の活動のこと。論題を自らの情動と切り離し、相対化し、物事の裏表両面を見る視点を養うことができるディベートを実践することで鍛えることができます。現代ディベート論理は「トゥールミンロジック」です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html
*詳しくはこちら↓
S-01~:よりよい“議論”のために
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_254557.html
ここでいう「情動」とは、「怒り」「悲しみ」といった大脳辺縁系を中心とする活動のことではなく、前頭前野内側部の発火である「社会的情動」のこと。苫米地博士は「感性」と表現されたりもされます。
S-02-18:良心に従い、フェアネス、そして自由を追求する生き方
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19678041.html
情動と論理と社会的情動(感性)
…その関係性を知り、自身の心の動きをしっかりモニタリングし続けることが、「論理思考と情動を兼ね備え、かつ、コントロールできる」ための土台です。
PMⅠ-06-11:仮説06)二つの「怒り」とその間にある論理的思考
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14107083.html
〇自分と自分以外とを同一視できる
「同一視」とは同調のことではありません。もしも同調だけなら、真の問題解決はできないでしょう。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html
その理由は「スコトーマが外れないから」。同調だけであれば、問題解決どころか、本当の問題を見つけることすらできないはずです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
さらにいうと、同調できたなら差別はなくなるでしょうが、同調だけであればうまく区別することができません。その結果、組織(チーム)として機能的に役割を果たすことは困難になります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html
*詳しくはこちらで↓
F-269~:冗長性と多様性
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422834.html
博士がおっしゃる「同一視」とは、「無分別」のこと。こんな時代だからこそ、「無分別」がとても重要です。その理由はこちらで↓
Feel!
PMⅠ-01-18~20:“無敵”の意味
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5446097.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5448151.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615695.html
〇高い視点、高い抽象度をもてる
では、抽象度を上げて、同一視=無分別を実践していくにはどうすればいいでしょうか?
…私の答えは、まずゴール設定!
ゴールはもちろん 1)心から望む、2)自分中心を捨て去る、3)現状の外 です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html
そして、「コンセプチュアル・フロー」に取り組みます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html
コンセプチュアル・フロー(&ゴール更新)を実践していくと、論理から超論理、すなわち前頭前野背外側部から内側部への移行ができます。と同時に、“直観”が磨かれていきます。
S-02-11:アインシュタインの“直観”の源
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18911304.html
現在の厳しい状況においては、高い抽象度や“直観”だけでは足りません。では、今一番必要とされていることは何でしょうか?
F-281~:「社会が変わってしまう」~あるワクチンの話~
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html
〇高い抽象度で行動ができる
…答えは「行動」。より高い抽象度での思考を伴った行動です。
高い抽象度で思考しながら、同時に低い抽象度でしっかりと行動し続ける
例えば「医学と医療」の関係がそう。理論を追究しながら(医学)、しっかり治療も行う(医療)。その両(双)方向性がとても重要です。
F-201~:「医学と医療」と「理学と工学」の類似と相違からコーチングで心がけるべきことを考える
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_413696.html
それはコーチングとも重なる重要なポイント。苫米地博士はそのような生き様を「ゲバラ主義」と表現されています。
F-256:イノベーションがうまれるとき <後編;ゲバラ主義>
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29522943.html
〇時間を超えられる
時間は、過去から未来へとではなく、未来から過去へと流れています。その理解が1st.ステップ。2nd.ステップは「時間は流れていない」「すべてこの一瞬に生みだされている」の体得。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html
「一瞬」とは、あらゆる仮想世界が凝縮された状態。「一念三千」です。
Q-149:191019/20鹿児島… -06;「“今”を生きる」の“今”とは?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23177616.html
時間についてはこちらの記事を参考にされてください↓
Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html
こちらもどうぞ。コーチとの会話中に得たインスピレーションを言語化しました↓
Q-319~:速いスピードで移動した人は長生きできるって言いますよね?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_425265.html
(F-302につづく)
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-告知1-
今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html
F-231~:3錠じゃないと飲まん!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418468.html
F-257~:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421948.html
コメント