F-300:芸術は高抽象度の未知なるLUB。では、コーチングは? <vol.22つの自己プロデュース力>

 

 2023515日に放送された「バラいろダンディ」(TOKYO MX)にて、苫米地博士が生成AIをテーマに講義をされました。その中で「生成AIは思考方法がまったく異なり、幻覚や嘘かもしれない」と話されています↓

 今話題の生成AIと人間の理想の付き合い方 Dr.苫米地 (2023年5月15日) #ChatGPT #ジェフリーヒントン - YouTube

  

 バラダン終了後、苫米地博士は「芸術は未だに見つけられていないLUB (Least Upper Bound)であり、超次元偏微分誤差最小化空間の下ではなく上に現れる」と投稿されています(twitter)。

 

芸術は高抽象度の未知なるLUB(230515バラだん未使用図)

 

 

 講義後に得たインスピレーションをまとめます。

 

vol.1;部分と全体の双方向性

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31869155.html

 vol.22つの自己プロデュース力

 

 

 前回(F-299)、苫米地博士の著書「Dr.苫米地の『脳力』の使い方」(徳間書店)から、“芸術脳”に関連する部分を引用しました。鍵となるのは「『部分と全体の双方向性』という新たなパラダイムそう、縁起です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 コーチングやリーダーシップと重ねて考えると、「芸術=高抽象度の未知なるLUB」について考え抜くことは、「コーチング=新たな“w1”への移行」を突き詰めることであり、「リーダーシップ=次なる世界(未来)の実現」を磨きあげることでもあるといえます。

 

 では、「高抽象度の未知なるLUB」を、なぜ認識することができ、なぜ共有できるのでしょう?

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 

 「芸術」の重要度が上昇していたからなのでしょう、突然、苫米地博士がパブロ・ピカソ(Pablo Ruiz Picasso1881~1973年)について書かれていることを思い出しました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

 

パブロ・ピカソ(Wiki)

パブロ・ピカソ(1962年)

Wikipediaより引用

パブロ・ピカソ - Wikipedia

 

 

 以下、「自分を大きく変える偉人たち、100の言葉 -Dr.苫米地式名言活用術」(TAC出版、p100)より引用します。

 

 

昔、母は私にこう言った。

「あなたは軍人になれば、

いずれ将軍となるでしょう。

修道士になれば最後には法王となるでしょう」

私は、その代わりに画家となり、

結局ピカソとなった。

パブロ・ピカソ

 

 アートというのは評価がとても難しく、価値判断も非常にあやふやな世界です。そんな中、ピカソがどうしてあのような地位を築けたのでしょうか。

 彼の絵は非常に価値があるとされていますが、その価値はアートとしてすごいかどうかは一切関係ありません。芸術の世界では、絵が高く売れた画家は評価されます。そして絵の値段の高さは、その画家の自己演出と関係があります。才能のある芸術家は多数いますが、自己演出に長けていないとダメです。ピカソや村上隆さんが抜きん出たのは、自分のバリューを高める方法を知っていたからです。このピカソの言葉から滲み出る自己演出のうまさには舌を巻いてしまいます。

 ですから、みなさんに言いたいのは、人生においては自己プロデュース力が重要だと言うことです。自己演出は自らのエフィカシーを上げる行為です。常に自分の素晴らしい個性をわかりやすく演出することを意識しましょう。自己プロデュース力には二種類あり、いい方法とダメな方法があります。ダメなのは大衆が求めているものに自分を徹底的に合わせるマーケティング重視方式。そして自分のバリューを高めまくり、大衆を惹きつけるピカソ方式です。ピカソの場合、迎合ではないので、やり続けても飽きもしないしストレスもないのでおすすめです。

 引用終わり

 

 

 アートというのは評価がとても難しく、価値判断も非常にあやふやな世界」なのは、「高抽象度」であり、「未だに見つけられていないLUB (Least Upper Bound)」だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 そのような「あやふや」なものを、しっかり伝えるために必要なのが「自己演出」。苫米地博士は、ここでコーチングを学ぶ者にとって聞き慣れた言葉を使われています。

そう、「エフィカシー」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 エフィカシーとは、「自分のゴール達成能力の自己評価」。だから自分で「できる」と確信するだけのことなのですが、実際にはなかなかうまくいきません。仮にうまくいっても長続きしません。そうですよね?

 Q-251:最近席を譲られることが多いのですが、恐縮してしまいます。エフィカシーが高い方はどう思うのでしょうか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28572935.html

 

 ちょっとアートっぽく表現するとw、「カクシン(確信)には、カクシン(革新)が必要!

 

 そのヒントとなるのが、博士の「自分のバリューを高めまくり、大衆を惹きつけるピカソ方式」という言葉です。これはリーダーの基本条件とも重なります。

 F-104:「映写機の故障によりVol.4;リーダーの視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 

 博士がダメな自己プロデュース法とされている「大衆が求めているものに自分を徹底的に合わせるマーケティング重視方式」とは、現状(SQStatus Quo)の最適化を目指すもの。「大衆が求めているもの」が、すでに存在し、かつ明らかであることが大前提です。

 Q-137:問題が生じたゴールへの向き合い方 -02

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22312817.html

 

 「すでに存在し、かつ明らか」とは、スコトーマが外れているということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

抽象度でいえば低次(より具体的という意味)、時間でいえば過去です。

 

 それに対して、芸術とは「未だに見つけられていないLUB (Least Upper Bound)」であり、「超次元偏微分誤差最小化空間の下ではなく上に現れる」もの。つまり、高次かつ未来。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 だから、高めまくる「自分のバリュー」とは、より高次の抽象度次元上の“何か”。その“何か”のことを、コーチングでは「ゴール」と呼びます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 ゴールのポイントは、1)心から望む、2)自分中心を捨て去る、3)現状の外。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

  

自分のバリュー」の「自分」とは、つまるところ関係のこと。縁起です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

宇宙中にひろがっていく縁起のネットワーク(部分関数としての自我)をどんどんひろげていくことが、「自分中心を捨てる」という革新

そして、その先に待つのが社会レベルでの革新=革命

 

そのように私は考えています。さらには

 

 “現状の外”のゴール実現 = 革新(evolution

自分中心を捨てながらゴールの再設定を繰り返し抽象度の階梯を上がりながら築く縁起 =革命(revolution

 F-208:マトリックス/Matrix -03Revolutions;脳の呪縛を解き放つ>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27063566.html

 

そんな「革新」の確信がエフィカシーで、「革命」の確信がコレクティブ・エフィカシーであるはず。

Q-310~2:私のまわりではそうでもvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 「革新」「革命」の確信こそが、「自己プロデュース」の原動力であるはずです。

 

F-301につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 先日(20236月)、MCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の新たなドラマ「シークレット・インベージョン / Secret Invasion」(Disney+)がはじまりました。

 第1話視聴後に知り驚いたのは、オープニング映像が生成AIを使って作られているということ。

 

 「誰もがAIを使って『自己プロデュース』を行う時代」がすぐそこまでやって来ています。それはつまり、「ますます巧妙な『Secret Invasion』があたりまえとなる世界」が迫っているということです。

 F-106~:超実写版「ライオン・キング」で描かれた“超現実”を生きる極意

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_383531.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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