F-293:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.6;リーダーシップの本質

 

 20233月に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、日本代表が米国代表を下し3度目の優勝。日本中が感動(&感謝・希望)に包まれました。

 PM-07-02:釈迦が教えてくれること ~3Kを新たな3K

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html

 

 私の中のMVPは、やはり大谷選手。中でも一番心が揺さぶられたのは、決勝戦前のこの言葉です↓

 

 

 今日1日だけは、やっぱり憧れてしまったら超えられない。

 僕らは今日超えるために、トップになるために来たので、

 今日1日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう!

 

 

 …WBCを縁にコーチとして考えたことをまとめます。

 

 vol.1;アファメーションの秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31244338.html

 vol.2;超人脳

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31299309.html

 vol.3;「超人脳」獲得への2つのステップ 1)論理を極める

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31350367.html

 vol.4;「超人脳」獲得への2つのステップ 2)論理を超える

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31405631.html

 vol.5;超人から超人へと受け継がれるもの

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31456569.html

 vol.6;リーダーシップの本質

 

 

 師から弟子へと受け継がれるリーダーシップ

 それが今回のWBC期間中に、私が最も強く感じたものです。

では、そのリーダーシップの本質とは何なのでしょう?

 

 まずはリーダーシップについて確認しましょう。

苫米地博士が認知科学の観点からリーダーシップについて考察されている書籍があります。「すごいリーダーは『脳』がちがう」(三才ブックス)です。

 

 

すごいリーダーは「脳」がちがうver.2

Kindle版はこちら↓

すごいリーダーは「脳」がちがう | 苫米地英人 | リーダーシップ | Kindleストア | Amazon

 

 

 苫米地博士のリーダーの定義は「ゴールをリアルに認識し、それをすべてのメンバーと強く共有できる人」。さらに「最低条件として、自分が得意としている分野、やりたいと思っている分野を見つけることが大切」と語られています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 止められても成し遂げたいゴールがあることを大前提に、博士が教えてくださるリーダーの条件が「情報収集能力」「同調能力」「責任能力」の3つ。

 F-104:「映写機の故障により上映できるかわかりません」Vol.4;リーダーの視点で

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19485793.html

 

 「情報収集能力」とは、「高い視点から判断する能力」のこと。重要なのは情報をたくさん集めることではなく、選別することです。そのために情報を統括して高い視点から見る力、すなわち抽象度を上げて判断する能力が求められます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その情報収集能力を覚醒させるのが「抽象度の高いゴール」。

 ただし、高い抽象度次元にゴールを設定することは、決して簡単ではありません。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 そう、ゴールは“現状の外”にあり、必ずスコトーマに隠れているから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 抽象度の高いゴールを設定する作業は、社会でいかに機能を果たすかを決める作業でもあります。社会で機能を果たす抽象度の高いゴールとは、多くの人を巻き込んで幸せになる(する)こと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 そのために必要なのが「同調能力」です。すなわち、多くの人を引き寄せる力。

シンのリーダーは、支配するのではなく、人々に幸せと安らぎをもたらします。

F-234~:自由訳「revenge」と「avenge

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_419026.html

 

抽象度の高いゴールを実現するためには、多くの人の協力が不可欠です。より多くの協力をもらうほど、お互いのエフィカシーが高まり(コレクティブ・エフィカシー)、ゴールが実現していきます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

ということは、リーダーになることが、じつは、ゴール実現への近道。

F-269~:冗長性と多様性

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_422834.html

 

 リーダーとは、「ゴールが生みだす空間に対する臨場感を自在にコントロールできる人」でもあります。ゴールが生みだす空間=ゴール側のコンフォートゾーンに多くの人々を引き寄せられる人です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 では、どうやって引き寄せるのでしょう?

 

 まずは「Rゆらぎ」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28037699.html

 

R」とはリアリティのこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

リアリティをゆらがし(I×VR)、相手が感じている臨場感世界(w0)から、ゴール側の臨場感世界(w1)へ移動させるのです。

F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 *詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-244~:「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420579.html

 

 リーダーのゴールの世界に対する強烈な臨場感が、まわりの人々の臨場感を書き換えます。ホメオスタシス同調によって。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 だからこそ、リーダーには「責任能力」が厳しく問われます。

 PM-06-09:仮説04)自由と責任の関係の理解不足

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13958864.html

 

 まとめると、リーダーシップとは、高い抽象度で誰もが幸せになるゴールの世界をつくりあげ(情報収集能力)、その世界=強烈な臨場感空間に全員を導き(同調能力)、決して諦めることなく達成していく(責任能力)こと

 

 それを一言でいうと「世界観」。

私はその世界観がリーダーシップの本質だと思っています。誰よりも巨大な世界観が、シンのリーダーシップです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12808542.html

 

 

 今日1日だけは、やっぱり憧れてしまったら超えられない。

 僕らは今日超えるために、トップになるために来たので、

 今日1日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう!

 

 

 大谷選手のこの言葉を縁に、私はそんなことを考えました。

 

リーダーシップ=巨大な世界観の体感(feel)が「calling」です。そして、「calling」を具体化したものが「cause」。

 F-117~Fields of Dreams

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_390942.html

 

誰にも理解できないようなcallingを抱き続けながら、同時にフォロワーとはしっかりcauseとして共有している

 

 それがリーダーの姿。シンのリーダーのハビット&アティテュードであるはず。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

 最後に苫米地博士の著書「なりたい自分になれる就活の極意 脳機能学者が明かす『自己プロデュース就活術』」(CYZOp117)から引用します。リーダーシップの本質を感じてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

calling”が面接官の心を動かす

 ここまでは面接の現場で使える具体的なテクニックについてお話ししてきましたが、本項はかなり抽象的な内容になります。したがって、「明日の面接ですぐに使える」というわけではありませんが、これからお話しすることをしっかりと理解してもらえれば、必ず面接の通過率はアップします。少し難しい話になりますが、気を楽にしてついてきてください。

 

 さて、キリスト教の宗教用語に“calling”という言葉があります。キリスト教では「神のニーズ」と訳されていますが、もっと嚙み砕くと「神に期待されていること」という意味になります。つまり、すべての人類が必要としていることであり、かつ神に与えられた自分の役割のことをcallingと呼ぶのです。

 仮に、クリスチャンに「あなたのcallingは何ですか?」と聞いたら、ドキっとしてしまうでしょう。神に誓って成し遂げるべき使命のことですから、「ありません」とも言えないし、うかつに答えると人格そのものを否定されてしまう恐れがあるからです。

 callingとは、このように抽象度の高い概念です。

 これに対して、もう少し抽象度が低く、具体的なものが“cause”です。

 では、両者の違いについて、実際の志望動機の例を挙げて説明しましょう。

 たとえば、新聞やニュースなどの情報を見て地球温暖化について関心を持っている人が、「地球温暖化を食い止めるため、二酸化炭素排出量を削減する事業に関わりたい」というのは、どちらでしょうか?

 答えは、causeです。

 理由は、人から与えられた情報がベースになっているからです。ちなみに「人為的な地球温暖化」というのは、NASAでさえデータの間違いを認めているくらいですから、この場合は、前提そのものがすでに誤っていると言えます。

 このようにテレビや新聞、本などで得た情報をもとに「こうしたい」と言っても、その根拠がどこにあるのか、あるいは本気なのかどうかは、すぐに面接官に見破られてしまいます。これが「causeだけがあって、callingがない」という状態です。

 一方、小さな子どもが飢えに苦しむ途上国の惨状を目にした人が、「世界中の貧困を撲滅したい」というのがcallingです。

 「全人類のために、こうしたい」のように普遍性が高く、かつ自分の目で見た情報をもとに、自分の命をかけてもいいくらい本気で思っていることが、callingになり得るのです。その上で、「だからこそ、世界中に食料を届けたい」など、より具体的な行動目標(cause)が生まれるという図式が、本来のcallingcauseの関係です。

 自分で体験して衝撃を受けたことなら、「全身全霊をかけて成し遂げたい」という言葉に宿る説得力が、まったく違ってきます。そして、このように心の底からあふれ出す思いが、面接官の心を動かすのです。

 

 NPO法人などのボランティア団体のなかには、callingがなく、causeだけで活動しているところがたくさんあります。本来はcallingがあり、その背景をもとにcauseがあるべきです。「あれをやる」「これをやる」というのもよいのですが、まずcallingがない限り、しっかりと芯の通った活動にはならないでしょう。causeを話せば人は納得するかもしれませんが、その背景となるcallingがない限り、人の心はなかなか動かないのです。

 ただし、これらは面接で具体的に語る必要はありません。「自分はこういう社会的使命感を抱いている(calling)。そこで私は、こういう関わり方によって社会を変えていきたい(cause)」と、つねに意識しているだけにしましょう。本気で成し遂げたいcallingなら、必ずゴールと表裏一体の関係にあるため、言葉にして語らなくても、相手には自然に伝わります。

 引用終わり

  

 自分はこういう社会的使命感を抱いている(calling)。そこで私は、こういう関わり方によって社会を変えていきたい(cause

 

 その社会的使命感を、ゴールとして設定し、実現していくのがコーチング。

 そして、その過程でお互いのエフィカシーを高め合いながら、幸せと安らぎ、希望をひろげていくのがリーダーシップです。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

その社会的使命感を、ゴールとして設定し、実現していくのがコーチング。

 そして、その過程でお互いのエフィカシーを高め合いながら、幸せと安らぎ、希望をひろげていくのがリーダーシップです

 

最近(2023年春)、ずっと「リーダーシップ」について考えています。

次回(F-294)も「リーダーシップ」がテーマ。苫米地博士の渾身の講義をまとめます。お楽しみに。

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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なりたい自分になれる就活の極意

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