Q-314:こんな私に誰がした <前編;コーチング入門者向け>

 

 私は兼業コーチです。今回は医師としての私に向けられたシリアスな質問に、コーチとして回答します(詳細は変更しています)。その質問とは

 

Q:こんな私に誰がした?

 

 患者さんは70代女性。普段はしっかりコミュニケーションがとれるのですが、その日は話しかけても遠くを見つめたまま。ずっと同じ言葉をつぶやいていました。「こんな私に誰がした?」「こんな私に誰がした?

 

 「何があったのだろう?」と観察していると、突然こちらに向きなおり、「先生、こんな私に誰がしたの?」と。

 

 私は「『こんな私』とはお体のことですか? どこか気になるところがあるのですね」と応答しながら診察。それは医師としてというよりも、コーチとしてのハビット&アティテュードだったはず。

 L-09620217… -08BSとハビット&アティテュードと抽象度の関係

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30652206.html

 

なぜなら、そのときの診察とは、「情報空間(情報場)を“正しく”見て(診)、紐づく情動まで含めて共感する(察)」ことだったから。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

余談ですが、「共感」は「同調」とは違います。その“違い”はクリアですか?

(“違い”はコーチングにおいて重要なポイント。こちらでどうぞ↓)

Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

 

 

 こんな私に誰がした?

 そう質問されたなら、皆さんはどのように答えますか?

 

 

 では、私の回答を。今回はコーチング入門者向けです。

 

A1:「こんな私に誰がした?」の「」は“私”です。すべてはマインドでの情報処理だから。シンプルに表現すると「すべて妄想」。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 すべては妄想です。妄想(I)のうち一番臨場感が高いものが(V)、その時のリアル(R)。その事実を理論化したものが、「夢をかなえる方程式 I×V=R」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

 ImaginationImage) × Vividness Reality

 

 「こんな私」というイメージ(I)に対する臨場感が(V)、「こんな私」をリアルにします(R)。だから、「こんな私に誰がした?」の「」は“私”。すべて自分の責任です。

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

 ただし、その“私”は本当の私ではありません。他人のモノサシや社会の価値観がたっぷり刷り込まれた“私”。コーチングでは“私”のことを「ブリーフシステム(Belief SystemBS)」と呼びます。

 PM-02-03:ブリーフシステム

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

重要なことなので繰り返しますが、コーチング実践前の“私”は本当の私ではありません。もしも“私”のまま生き続けるのであれば、その人生は「無人運転」といえます。よくて「自動運転」です。

F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 コーチング実践前の“私”は本当の私ではない

 

 さらにいうと、その“私”は過去に囚われています。ブリーフシステムは過去の記憶によりつくられているから。記憶とは、「情動を伴った体験の記憶」と「抽象化された情報の記憶」のこと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 コーチング実践前の“私”は本当の私ではなく、“私”は過去に囚われている

 

 これはとってもまずい状態です。なぜなら、ブリーフシステムをつくる過去の記憶とは、主に“失敗”の記憶だから。

 PM-06-01:過去の“失敗”をもとに問題を解決する方法

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13397552.html

 

そう、“失敗”。だから“私”は「こんな私」になってしまいます。エフィカシーでいえば、日に日に下がっていく状態です。

PM-02-02:エフィカシー

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 以上より、シンプルに回答すると

 

Q:こんな私に誰がした?

A:“あなた”自身。ただし、その“あなた”は本当のあなたではない

 

 

 最後に、苫米地博士の著書「本当はすごい私 一瞬で最強の脳をつくる10枚のカード」(講談社)の「はじめに」から引用します。「こんな私」は、本当は「すごい私」であることを体得できる書です。

 

 

 何をやってもうまくいかない。

 誰も自分を評価してくれない。

 私だけが不幸せだ。

 だから、もっと努力して、もっと自分を磨いて、成長しないといけない。

 そうして自分を変えないと、成功できない。

 夢を叶えられない。

 

 あなたは今、そんなふうに思って、この本を手に取っていませんか?

 では、質問します。

 努力して、成長して、どんな成功をして、どんな夢を叶えたいですか?

 

 (中略)

 人によって理想とするイメージはさまざまだと思いますが、大半の人が社会的地位や経済的な豊かさや恵まれた人間関係の中で、「今より上の自分」を成功や幸福だと思い描いているのではないでしょうか?

 

 (中略)

 ひょっとして、誰かからそう思わされているのではありませんか?

 立派な先生が書いた本に「自分を内面から磨くことが大事だ」と書いてある。

 職場の上司が「努力が足りない」と言う。

 同僚が一生懸命に勉強をしていて、「おまえも頑張らないと落ちこぼれるよ」と言う。

 そう言えば、子どもの頃、学校の先生から、与えられた勉強をしないとバカな大人になると言われたなあ……

 

 そんな経験を積み重ねているうちに、もっと努力しないといけない、そうしないと人生で成功しないと思わされてきたのではないでしょうか。

 実際、書店のビジネス書コーナーに行けば、そうしたことを説く本でいっぱいです。勉強法や成功の技術、幸せを呼び込む習慣など、ありとあらゆる種類の自己啓発本が所狭しと書棚に並んでいます。こうした本もだんだんとバラエティがなくなってきて、靴をきちんと揃えておこうとか、トイレを毎日掃除しようとか、それらが成功の秘訣だとする本まで登場する始末です。

 

 勉強しない人間はバカだ。努力しない人間はダメだ。

 こうした圧力が世の中に働くのは、そう仕向けている勢力が存在するからです。例えば、現在の資本主義社会を永遠に維持し、その中での利益を最大限に獲得したいために人々を資本主義に順応させ、何疑うことなく資本主義のために奉仕する奴隷集団をつくり出したい勢力が存在するのです。あとで詳しく説明しますが、こうした勢力に仕掛けられた権力のことをバイオパワーといいます。

 彼らは、彼らの権力の系から一歩でも外に出るようなことを考えつく人に対して、「そんなことできるわけがないだろう」「そんなバカなことを考えるのは止めろ」と強力に介入してきます。場合によっては国家権力をかざして潰しにくることもあります。

 逆に、与えられた目標以外に目もくれず、一つのことに真面目に努力して勉強する人間に賞賛を送ります。「いい大学に行って、いい会社に入りなさい。レベルの高いお友達や恋人を見つけなさい」と勧めます。そういう真面目で勉強ができる人ほど、これもあとで説明しますがスコトーマと呼ばれる盲点をどんどん増やし、現代社会のカラクリを何一つ疑わなくなっていきます。

 

 どうしてそんなにまで必死になって、バイオパワーは私たちに「努力→成長→成功」という価値観を植え付けようとするのでしょうか。

 彼らは気づいているのです。ある真実に。その真実とは-

 

 あなたは、すでにすべてを手に入れているのです。すでに成功しているのです。

 すでに成功しているのに、そのことを知らないのです。

 バイオパワーがそのことを見えなくしているのです。

 引用終わり

 

 

 「こんな私に誰がした」(=W0)から「わたしはすでに成功している」(W1)へ

 

 その変化(移行)を実現するのがコーチング。

 F-222:コーチングの基本概念を習熟して、エフィカシーをブーストしよう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27832570.html

 

 コロナウイルスや“ワクチン”による騒動を考えると、これからますますコーチングの知識とスキルが重要になることがわかります。

 F-281~:「社会が変わってしまう」 ~あるワクチンの話~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_424261.html

 

 コーチングのコア中のコアは「ゴール」。ゴールの肝は“現状の外”です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

これまでの記憶でつくられたブリーフシステムの外にゴールを設定し、そこに向かって突き進んでいく

 

だから、本当の私を創造することができます。その「本当の私」とは

 

Q-315につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

-追記-

 患者さんはまるで歌うように「こんな私に誰がした」を繰り返していました。

気になって調べてみると、「こんな女に誰がした」と歌う曲が1947年(昭和22年)に発売されていました。おそらく、その記憶でしょう。

F-001:やり場のない

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516364.html

 

 ちなみに、その歌とは「星の流れに」。

当初は「こんな女に誰がした」というタイトルだったそうですが、GHQからの圧力で変更したそう。それがバイオパワーです。

F-061~:バイオパワー(生権力)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_292569.html

 

 

-告知1

今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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本当はすごい私