F-289:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.2;超人脳

 

 20233月に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、日本代表が米国代表を下し3度目の優勝。日本中が感動(&感謝・希望)に包まれました。

 PM-07-02:釈迦が教えてくれること ~3Kを新たな3K

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html

 

 私の中のMVPは、やはり大谷選手。中でも一番心が揺さぶられたのは、決勝戦前のこの言葉です↓

 

 

 今日1日だけは、やっぱり憧れてしまったら超えられない。

 僕らは今日超えるために、トップになるために来たので、

 今日1日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう!

 

 

 …WBCを縁にコーチとして考えたことをまとめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 vol.1;アファメーションの秘訣

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31244338.html

 vol.2;超人脳

 

 

 エースで主力打者

 まるで漫画の主人公のような活躍を続ける大谷選手は、まさに「超人」!

 

 ところで、認知科学者 苫米地英人博士の著書の中に、「超人」や「超人脳」について書かれているものがあることを御存知でしょうか?

 

 そう、「ディベートで超論理思考を手に入れる 超人脳のつくり方」(CYZO)です。

 

ディベートで超論理思考を手に入れる

Kindle版はこちら↓

Amazon.co.jp: ディベートで超論理思考を手に入れる 超人脳の作り方 eBook : 苫米地 英人:

 

 

 その本の中で、苫米地博士は、超人の条件を「多方面の分野で図抜けた実績を出せること」とされています。超人の定義は「人の領域を超え、神の領域をも超えた人」です。

 

 神の領域をも超えた人?

 

 じつは、「創造主であり、絶対であるという『神』」は人類が創造しました。それは数学者 クルト・ゲーデル(Kurt Gödel19061978年)によって明らかにされています。「不完全性定理」(1931年)です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194669.html

 

「ある系が無矛盾であったとしても、その系の中で、その系の無矛盾性は証明できない」というゲーデルの証明のポイントは、「その系の中で」という部分。

これはつまり、系の外に出ることができれば、定義上の「神」を超えた視点を持ったのと同じという意味です。

 

人の領域を超え、神の領域をも超える

=系(システムS)の外に出る

→多方面の分野で図抜けた実績を出せる

 

その「図抜けた実績」のために必要なのは「革新的な発想」です。

 革新的な発想とは、ただスコトーマを外すことではありません。たいていの場合、それは同じ抽象度での視点の変化に過ぎません。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 *抽象度はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 革新的な発想の源泉は「抽象度(視点)を上げた新たなゲシュタルト構築」。そのゲシュタルト構築の結果として、私たちは革新的な発想を手に入れることができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

 *詳しくはこちら↓

 F-254~:イノベーションがうまれるとき

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421781.html

 

つまり、「今の抽象度よりも高い抽象度で見たり考えたりできる」というのが「超人」。言い換えると、「論理的思考を徹底的に極めることによって、論理という系の外に出る」。

 

コーチングと重ねると、「系の外」とは、「コンフォートゾーンの外」であり、「現状の外」のこと。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 よって、論理的思考を徹底的に極めることは、ゴール設定にも役立ちます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 論理的思考を徹底的に極めると、ある瞬間、論理を超えてそれまでの論理だけでは考えつかないような画期的な着想に至ることがあります。皆さんもご経験ありますよね。

その瞬間が「論理という系から飛び出し、より高い抽象度で思考できた瞬間」です。それは「あらゆる分野の知見がつながり合う瞬間」でもあります。ジョブズ風に言うと「connect the dots」。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

 だから、超人とは「論理を知ったうえで、論理に縛られない自由な発想を手にすることができる人」でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 繰り返しになりますが、「革新的な発想」は、徹底的に「論理」を極めたうえで、論理を超えた「超論理」の境地にまで達することで獲得することができます。

武道に例えると、論理は基本の「型」のようなもの。その型がディベートです。現代ディベート論理は「トゥールミンロジック」と呼ばれています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6194585.html

 

 苫米地博士は「論理という思考の基本をしっかり身につけない限り、新たな発想とか飛びぬけた着想にはたどり着かない」と語られています。

 

 論理を極める

 

 それが「超人脳」獲得への最初のステップ。次回シンプルにまとめます。

 

 *「トゥールミンロジック」について、詳しくはこちらでどうぞ↓

 S-01~:よりよい“議論”のために(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/11613757.html

 

F-290につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

革新的な発想の源泉は「抽象度(視点)を上げた新たなゲシュタルト構築」。そのゲシュタルト構築の結果として、私たちは革新的な発想を手に入れることができます

 

 革新的な発想とは「ただ問題を解決すること」ではありません。そのレベルでは「過去の最適化」のまま。

F-277L下でのBSB vol.2brainstorming

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30655837.html

 

 もちろん「問題を解決する=過去の最適化」は素晴らしいことです。ただし、それは現状(Status QuoSQ)の中での話。苫米地博士は「普通のひらめき」と表現されます。

では、「本物のひらめき」は?

 

 以下、苫米地博士の著書「『110分』でひらめき脳に生まれ変わる」(イースト・プレス、p18)より引用します。「本物のひらめき」を感じてください。Feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

 「本物のひらめき」とは何か?

 みなさんは「ひらめき」と聞いて、どういうことをイメージするでしょうか。

 おそらく多くの人が、発明家や経営コンサルタントなどのことを頭に思い描いたのではないでしょうか。

 つまり、「日常生活が快適になるひらめき」「企業が抱えている問題を解決するひらめき」ということでしょう。

 また、一般のサラリーマンであれば、「効率のいい仕事がひらめいた」「世の中の人が求めているサービスがひらめいた」ということを思い描いたかもしれません。

 しかし、それらは「本物のひらめき」ではありません。

 なぜなら、ここで挙げたひらめきは「過去の最適化」でしかないから。

 たとえば、発明家として有名なドクター・中松氏。彼の発明で有名なのは、フロッピーディスクです。フロッピーディスクの磁気ディスクはIBMの発明ですが、彼は磁気ディスクにほこりがかぶらないカバーの発明で特許を取っています。私は特許を照会して調べたことがあります。

 これは、レコード盤の応用です。ホコリがつかないレコードカバーというもので特許を取っているのです。みなさんご存じのとおり、レコードとはレコード盤に刻まれた凹凸の溝で針が振動することによって音が出るというしくみです。ですから、溝にホコリがつくと、音が飛んでしまいます。レコードにとって、ホコリは天敵なのですが、それをドクター・中松氏が解決しました。

 その方法を簡単にいうと、カバーのレコード針が当たるところに穴をあけて、カバーをしたままレコードを回せるようにしたのです。ですから、ドクター・中松氏の特許は、レコードカバーの特許です。そして、フロッピーディスクにも、同じ原理が使われているということで、IBM側と和解したのです。

 私は、彼がフロッピーディスクを本当に発明したのではないと批判したいわけではありません。これが、「本物のひらめき」とは何かを伝える例としてわかりやすいため、例として挙げているのです。

 つまり、ドクター・中松氏の発明は、もともと「レコード盤にホコリがついてしまう」という問題が先にあったということです。ただ、その問題を解決したということ。「どうすれば、レコード盤にホコリがつかないだろうか」と考え、「あ、カバーをすればいいんだ」とひらめいたわけです。

 それがフロッピーディスクでもそのまま応用可能だということでした。

 一般にひらめきといわれるものは「普通のひらめき」であって、「本物のひらめき」ではないことが多いのです。なぜなら、過去の最適化でしかないからです。過去に発見されたこと、過去に理論化されたことを応用したにすぎないのです。

 では、「本物のひらめき」とは何か

 本章では、このことについて述べていきたいと思いますが、先に結論をいってしまいましょう。

 

   「本物のひらめき」とは、問題を抽象化した理論であること

   「本物のひらめき」とは、人類史上初の問題を発見すること

この二つが「本物のひらめき」の条件です。

 引用終わり

 

 

-告知1

 今年度のオンラインセミナー開催は2回の予定です。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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