L-10320218月シークレットレクチャー -05;知らないことを見える化する

 

20218月にコーチ向けのレクチャーを行いました。守秘義務を結んだ上で行う全3回の講義の2回目。

(初回の講義はこちら↓)

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423518.html

 

3回を通してのメインテーマは「コーチング×医療×脱洗脳。キーワードは「I×V=R」です。

 PM-02-19:夢をかなえる方程式 I×V=R

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

当日の講義内容をブログ用に再構成してお届けします。

じつは隠れテーマがあります。その隠れテーマは“コーチの心得”といえる「〇〇〇〇〇」。それが何か想像しながらお読みください。Don’t think, feel

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 01;ゴールの基本条件

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31136092.html

 02;ゴールの基本条件(「頭のゴミ」を捨てるver.

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31184436.html

 03;自分中心を捨て去る=解放

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31210545.html

 04;思考が臨場感を生みだす

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31235489.html

 05;知らないことを見える化する

 

 

臨場感は情報と自分の記憶が結びつくことで生まれる

情報と記憶の関連性を無作為に組み合わせていくことが思考

よって、思考が臨場感を生みだす

 

 前々回(L-101)、自我によるスコトーマを外すために行うのが「正しく見る」であることをお伝えしました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

スコトーマを外す/生みだすポイントは1)知識、2)重要性、3)役割の3つ。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 スコトーマを外すための大前提は知識です。だから、学習により大量の情報を得て、その情報をしっかり知識化していくことが重要です。

 PM-05-06:そもそも教育とは?-3-1~3)学習を促進する

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9367702.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

 では、ここで問題。

 そもそも知らないと認識できないはずなのに、なぜ新しい情報を認識し知識を得ることができるのでしょう?

 

 抽象度を上げてシンプルに問いなおします。情報と知識の違いは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 以下、苫米地博士の著書「ビジネスで圧勝できる脳科学」(サイゾー、p82)より引用します。

 

 

 34 思考のスピードを上げる実践ワーク③ 月100冊の本を読む

 Read 100 books every month.

 

 「何を読むか」よりも「どう読むか」

 1ヶ月に最低100冊の本を読む。「そんなの無理!」と言われそうですが、前項で紹介したトレーニングをきちんと実践すれば、1日に3~4冊は読めるようになるはずです。

 ただし、興味がある分野の本だけを読んでも抽象度は上がりません。ジャンルを限定せずに読むことが大切。ゴールと合致した内容の本は一見役に立ちそうですが、そういう本ばかり読むと見える範囲が狭まり抽象度は低くなります。少し具体的な内容が書いてあると「こうすればいいのか!」と納得した気になり、自らの思考が停止するからです。

 具体的には売れている本を端から読むのがおすすめ。ベストセラー・ランキングの1~100位を全部読むのです。ただし小説や漫画は除外します。100冊読書は興味・嗜好を充たすためではありません。大切なのは「反論を考えながら読む」こと。書いてあることが「正しいか・正しくないか」を判断しながら読むのです。

 正しくないと思ったら自分なりの反論を考えます。間違っていても構いません。常に考え、判断を下しながら読むことが肝心で、それによって抽象度が上がり、並列思考も養われるのです。

 「売れる本」がいい本とは限りませんが、注目を集めていることは事実です。「売れる本」という抽象度で眺めれば共通点が見つかるかもしれません。「なぜ、売れたのだろう」と理由を考えながら読むことも大事です。

 

 知らないことを見えるようにする

 ところで本を読む目的として「新たな知識の習得」を挙げる人がいます。しかし、そんなことはできません。人間は原則として「知らないことは認識できない」からです。普通の本の読み方では読んだつもりになるだけで、「新しい知識」はほぼ習得できないのです。

 もちろん、どんな本からでも「情報」は得られます。しかし「情報」と「知識」は違います。情報は「一定の文脈で意味を持つもの」を指す概念。あらゆるものがそうなりえます。

 ゲシュタルトを思い出してください。ゲシュタルトができると、知識がないものも認識できると書きました。つまり、知識とゲシュタルトを組み合わせた「文脈」の中で認識が生まれるのです。図式化するとこうなります。

 情報(入力)→文脈(知識+ゲシュタルト)→認識

 つまり、100冊読書は「知らないことを見える化する」トレーニングなのです。

 ちなみに、「毎月100冊も本を買うのは出費がかさんで大変」という人は同じ本を何度も読み返しても構いません。何度か読んでゲシュタルトができると、次に読み直したときに細部の意味までわかってきます。いい本だと思った本は何度も読み返しましょう。

 引用終わり

 

 

情報(入力)→文脈(知識+ゲシュタルト)→認識

 情報は「一定の文脈で意味を持つもの」を指す概念であり、知識とゲシュタルトを組み合わせた「文脈」の中で認識が生まれる

 

 新しい情報を認識し知識を得ることができる理由は「ゲシュタルト能力があるから」。ゲシュタルトとは「全体性をもったまとまりのある構造」のことです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 

1つ上の抽象度でより大きなゲシュタルト(全体)を作るから、未知の情報(部分)を認識することができるようになります。

 

「情報」と「知識」の関係性も同じ。

私たちの目の前にある情報は、脳が過去の記憶をもとに「これは重要である」と判断してはじめて認識されます。過去の記憶にない情報は脳内のフィルターであるRASをすり抜けることができません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

例えば「詰込み型教育」と揶揄される方法において、詰め込まれるものはただの情報です。

学ぶほど知識が増えていくように感じるかもしれませんが、それは錯覚。じつは情報が増えているだけです。それら大量の情報をひとまとめにして概念化(ゲシュタルト化)した時にはじめて知識となります。

つまり、知識とは、大量の情報をもとに構築された概念の塊であり、全体性をもったまとまりのある構造(=ゲシュタルト)。知識が増えるとは、「概念の数が増えること」といえます。ジョブス風に表現すると「connect the dots」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 

ちなみに、増えた概念が一つ上の抽象度でさらに大きな一塊の概念となっていくことが「頭がよくなる」こと。ゲシュタルトが巨大化するたびに理解は深まっていきます。前々回(L-101)の表現でいうと、「ゲシュタルト化→統合→理解が深まる」ことが「頭がよくなる」です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

いったん統合したら、それはひとつの概念といえます。例えば「チワワ」「ブルドック」「ダックスフンド」「ラブラドールレトリーバー」を統合して「犬」としたら、それはひとつの概念であり、ひとつのゲシュタルトです。

このゲシュタルト化→統合→理解が深まる」はとても大切です。「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架けるためのポイントでもあるから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 *詳しくはこちら↓

 L-08120213… -04;言語を用いたゲシュタルト構築 <応用編>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30075139.html

 

「ゲシュタルト化→統合→理解が深まる」は「ゴール」と「現状の自我」の間に臨場感という橋を架けるためのポイント

 

 だからこそ、私はゲシュタルト化→統合→理解が深まる」に気をつけています。

 

L-104につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-告知1

 2023年はサバティカル休暇をとる予定です。

 そのため今年度のオンラインセミナー開催は2回になる見込みです。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

-関連記事-

F-244:「ゴール」「現状の自我」の間に臨場感という橋を架ける

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Q-213~:「ラベリングを夢の中でも行う」ことの意味

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Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

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