F-288:今日1日だけは、憧れるのはやめましょう vol.1;アファメーションの秘訣

 

 2023322日(現地時間3/21)、米国フロリダ州マイアミにあるローンデポ・パークでワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦が行われ、日本代表が32で米国代表を撃破。14年ぶり3度目の優勝を飾りました。

 日本で行われた1次ラウンドから試合のたびに高まった興奮と熱狂は完全優勝という最高の形で幕を下ろし、日本中が感動(&感謝・希望)に包まれました。

 PM-07-02:釈迦が教えてくれること ~3Kを新たな3K

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/15395021.html

 

 「OHTANIで始まり、OHTANIで終わった」といえる大会ですが、その期間中にはたくさんのドラマがありました。

 不振 村上選手の復活の逆転サヨナラ打

 そのサヨナラのホームを踏んだ韋駄天 周東選手の激走 ←Hawks

 骨折 源田選手のさすがの背走キャッチ&根性バント

 剛腕 佐々木選手のデッドボール後 チェコ選手の元気ダッシュ(&お詫びお菓子w

 ホームラン強奪 メキシコ外野手のドヤ顔パフォーマンス

 Let’s go George

 そして、打球は軽々と柵を超えるのに自分は柵を超えられない吉田選手の優勝パンダ転がり

 

 感動シーンが次々と浮かんできますが、私の中のMVPは、やはり大谷選手。中でも一番心が揺さぶられたのは、決勝戦前のこの言葉です↓

 

 

 今日1日だけは、やっぱり憧れてしまったら超えられない。

 僕らは今日超えるために、トップになるために来たので、

 今日1日だけは彼らへの憧れを捨てて、勝つことだけを考えていきましょう!

 

 

 大谷選手は言葉で仲間を鼓舞したわけですが、じつは、言語は諸刃。想起性が高く臨場感を高めやすい一方で、危険な点もあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12935916.html

 

 危険な点とは

1)言語化するとwant tohave toに変わってしまう

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 2)言語化するとドリームキラーが生まれる(可能性がある)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 3)言語化によりエフィカシーを下げてしまう(可能性がある)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

 4)言語化すると抽象度の上限をつくってしまう

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 5)言語により構築された世界を超えて非言語情報処理を行うことが困難になる …etc

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 言語は臨場感を高めやすい一方でとても危険。

 だから、私たちコーチは言語を使わないで相手の内省言語を引き起こすことを心がけます。それが「心の本質を捉える基本中の基本」↓

 L-07920213… -02;内省言語を発生させる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30021884.html

 

 大谷選手は言語を用いましたが、仲間には言語次元を超越したメッセージがしっかり伝わりました。それは「世界一」をコンフォートゾーンに変える強烈な働きかけだったはず。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 そして、コレクティブ・エフィカシー(Collective Efficacy)!

 Q-310~12:私のまわりではvol.5~7:コレクティブ・エフィカシー>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31049084.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31078775.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/31102405.html

 

 「コレクティブ」は日本の選手間だけに留まりません。「今日1日だけは彼らへの憧れを捨てて」という言葉に込められているのは、「米国選手は憧れに値する」「明日からはまた憧れます」というリスペクト。さらには、両国国民はもちろん、baseballを愛するすべての人々へと拡大していくリスペクトだったはずです。

 さらに、それはbaseballという縁起空間(情報場)そのものへのリスペクトだったともいえます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 そう考えると、大会中(とくに日本ラウンド)の感動の源泉はコレクティブ・エフィカシーにあったのかもしれません。きっと「試合中は敵であっても、それ以外は野球好き」という抽象度次元間(敵と野球好きの格差)のポテンシャルエネルギーが、感動(&感謝・希望)の正体だったのでしょう。

 S-03-04:心のエネルギーは概念(情報空間)の階層の高低差から生まれる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20276623.html

 

 

 そのようなことを考えていたら、アファメーションの秘訣に触れた気がしました。

以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「『言葉』があなたの人生を決める」(フォレスト出版)から引用します。アファメーションとは「自分で自分に語り聞かせる言葉」。その「自分」の定義にどうやら秘訣がありそうです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 *「『自分』の定義」についてはこちらをどうぞ↓

 S-04~:さぁ「人間関係の悩みを克服する旅」をはじめよう!(目次)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22305802.html

 

 

言葉のメカニズムを解明したアファメーション

 ルー・タイスの重要な著作のひとつに、「アファメーション」(フォレスト出版)という本があります。アファメーションというのは、簡単にいえば、自分で自分に語り聞かせる言葉のことです

 これは、ルー・タイスが提示する方法論の中で、人生のゴールを達成するためのコアとなる技術です。人間が自分の望みを実現する原理を突きつめて考えていくと、アファメーションを自分に言い聞かせていくだけで人生のゴールを達成してしまう、とさえいうことができます。

 ルーは、「アファメーション」の中で、そこに働くゴール実現メカニズムを解明しています。ただ、その説明原理は、私がルーとともに彼のコーチングプログラムを再構築する以前の一世代前の心理パラダイムをベースとしたものになっています。いまあらためて読み返してみると、もう少し現代脳科学的な視点からの補足や説明を加えたほうが、さらに多くの人々によりよくルーのゴール実現メカニズムを学んでもらえただろうと感じました。

 「アファメーション」は、ルー・タイスが彼のプリンシプルを余すことなく伝えようとした、それほどコアな力作です。この名著にもう一度スポットを当てるためにも、私が認知科学者としての知見に基づいて、その入門編として成り立つような書物を著わす意義がありそうだと考えたわけです。

 言葉というのは、じつに不思議な力を持っています。

 どんな言葉を使うか。その使い方ひとつで、その人の人生は決まってしまいます。

 言葉がいかにその人に強い影響を与えるかについて記された本は、たとえばひところはやった「魔法のつぶやき」などのように、世の中にはいくつもあります。しかし、なぜそれが人生に大きな影響を与えるのか、残念ながら、そのメカニズムを明快に解き明かしたものはありません。

 あるとすれば、唯一、ルーの「アファメーション」だけではないでしょうか。

 現状を抜け出し、人生のゴールを達成したいあなたは、本書で、そのメカニズムをさらにはっきりと知ることになると思います。

 言葉が人生を決定する、その仕組みを理解することで、あなたは、現状を抜け出すことの意味や、そのために人生のゴールをより大きなものに描く必要性も理解することができるようになるでしょう。もちろん、人生のゴールを達成するために、あなたが身につけるべき考え方の全体像も、はっきりと把握できるに違いありません。

 引用終わり

 

F-289につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記1

 日本で行われた1次ラウンドから試合のたびに高まった興奮と熱狂は完全優勝という最高の形で幕を下ろし、日本中が感動(&感謝・希望)に包まれました

 

 「日本中が感動(&感謝・希望)に包まれる」ことは、じつは、とても危険なことでもあります。大切な“何か”がスコトーマに隠されてしまうかもしれないから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

 詳しくはこちらでどうぞ↓

 F-113:情報が書き換わると vol.4;戦争をせずに他国を支配するマニュアル -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20377720.html

 

 

-追記2

剛腕 佐々木選手のデッドボール後 チェコ選手の元気ダッシュ(&お詫びお菓子w

 

 デッドボールを受けたウィリー・エスカラ選手は米国生まれのプロ野球選手。現在はチェコのリーグでプレーしているそう。他の選手は大学生や会社員が中心で、監督はなんと神経内科医なのだそうです。

 Baseball×doctorから(トリガー)、私は名作「Field of Dreams」を思い出しました(アンカー)。

 F-117~Field of Dreams

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_390942.html

 

 これも危険な兆候です。3S政策によって臨場感世界が作られてしまっているのかもしれないから。それは洗脳。

 Q-235:「財布を娘に盗られた」といったvol.6:記憶が織りなす「一人一宇宙」>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27981625.html

 

 洗脳状態から目覚めるために、私はいつも「フレームを意識化し、中断し、組み換えを行う」ように心がけています。

 F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477749.html

 

 

-告知1

 2023年はサバティカル休暇をとる予定です。

 そのため今年度のオンラインセミナー開催は2回になる見込みです。詳細はあらためて告知いたします。

 

 

-告知2

 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html

 

 

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