Q-308:私のまわりではそうでもないです。私が気づいていないだけかもしれませんけどvol.3:コンフォートゾーン -後編-

 

今回は“型破りver.2”です。

 (ver.1はこちら↓)

 Q-300~:「心身相関」と「超情報場理論」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_423993.html

 

先日、久々に苫米地式コーチング認定グランドマスターコーチ 田島大輔さんと御一緒しました。御挨拶しながら、私はこのような質問をさせていただきました。

 

 QCoacH T):最近、私のまわりではネガティブな言動が増えているような気がするのですがいかがですか?

 

 少し間をあけて、田島コーチはこのように回答されました。

 

 A(田島コーチ):私のまわりではそうでもないです。私が気づいていないだけかもしれませんが。

 

 短いやり取りではありますが、私の情報場は大きく動きました。そして、コーチング理論のコアに触れた気がしました。

 

 その体感を3つのテーマに分けて言語化し、最後にもう一段抽象度を上げてまとめます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 vol.1:コンフォートゾーン -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30925409.html

 vol.2:コンフォートゾーン -中編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30976461.html

 vol.3:コンフォートゾーン -後編-

 

 

 前回(Q-307)は苫米地博士の著書「オーセンティック・コーチング」(CYZOp168)より引用しました。

 

 私たち人間は「変化は好きな一方で大きな変化は大嫌い」という心理特性を持っています。つまり、「現在のコンフォートゾーンが維持される状態で、少しずつの変化を好む」ということ。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040892.html

 

 その結果生みだされるのは「既得権益だけが肥大する社会」。私の経験でいうと、「差別がはびこる世界」です。

 PM-06-13:仮説08)はびこる差別意識

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14249741.html

 

 抽象度を下げながら再考すると、「既得権益だけが肥大する社会」「差別がはびこる世界」は、過去の記憶により構築されたブリーフシステムが生みだしていることがわかります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 そのブリーフにノーを突きつけるのがコーチング!

 

 もちろん、そのはじまりは「現状の外へのゴール設定」です。

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 ゴールについて考えた時もしも不安になれば、現状の外のゴール

 

 通常、不安はIQを下げてしまいます。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8166289.html

 

 うまくIQを保てたとしても、モチベーションが「have to」になってしまいがちです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 それなのになぜネガティブにならず、ゴールに向かい続けることができるのでしょうか?

 

 

 私の答えは「コーチとの縁起があるから」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

 以下、苫米地博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、『縁起人』として生きろ。」(TAC出版、p138)より引用します。

 

 

 コーチは新しい縁起

 コーチングには二つの要素があります。

 一つはコーチとクライアントの関係です。二人の間の縁起が生み出すものがコーチングというわけです。

 二つめは、コーチがクライアントに、頭やマインドの使い方……つまり、「縁起にどう関わるか」というテクニックを教えることもコーチングと呼ぶのです。

 これらは、もちろん同時進行的ではありますが、二つの要素で進められることを認識していなければなりません。

 もし、「縁起にどう関わるか」というテクニックを教えるだけなら、コーチ一人対集団というクラスでもできます。コーチとクライアントが一対一である必要は、ないのです。

 つまり、コーチングで重要な意味合いを持つのは、「コーチとクライアントの関係」だというわけです。特に、一対一のパーソナルコーチングでは二人の関係が強ければ、コーチはクライアントのゴール設定や、ゴールの達成に、強い影響を及ぼすことができます。そして、それこそが、コーチングの一番重要な部分なのです。

 

 ですので、私がクライアントに30分コーチングをする場合も、具体的なテクニックの部分などは、一切やりません。その代わり、クライアントには、必ず同時に具体的なテクニックを教えるクラスに出てもらいます。

 30分のコーチングの場合、関係性を強化するほうに重点を置いているというわけです。

 当たり前といえば当たり前ですが、人間は一つの縁起の結果として存在しています。ですから、何度も繰り返しますが、まず関係があって、存在があるわけです。

 そうすると、その人の存在は、関係が変わると変わります。

 ということは、コーチという関係が加わると、クライアントの存在も変わるということになるのです。

 コーチングの一番コアな部分がここです。つまり、コーチングとは、クライアントをまったく違った人物に変えてしまうということなのです。

 

 コーチングを受けたのに、結果、違った人にならないのなら、わざわざお金を払ってコーチングを受ける意味がありません。

 違った人物になると、今まではできなかったことができるようになります。

 今までゴールが達成できなかった人、それどころかゴール設定さえできなかった人……、彼らがゴールが設定できるうえに、達成まで成し遂げてしまうように激変するわけです。

 激変する理由はたった一つ。「コーチ」という新しい縁起が関わったからです。

 ですから、コーチはクライアントに対して、彼らの親や先生など縁起上、強い影響力があった人たちよりも、さらに強い影響力を持つ存在にならなければいけないのです。

 これが実現できると、クライアントは違う人に変わることができるというわけです。

 だから、コーチングは、縁起そのものであると私は考えています。

 

 そもそも、コーチングに限ったことではなく、人間が大きな判断をしたり、新しいことをしたりする場合は、必ず本人に影響を与えている他人が存在します。

 影響を与えている側は、意図的に行っていない場合が多いですが、たとえば、人が恋をしたときに、想い人とつき合いたいがために、大きく変わったりしますが、そのことも「縁起」だといえるわけです。

 縁起以外の理由で人間は行動しませんし、たいてい、縁起の相手は人間(または動物)なのです。

 たとえば、「どうしても欲しい車がある」というケースもありますが、買いたい理由は大体誰かを乗せて走りたいとか、誰かに自慢したいということだったりしますので、そこに人間が介在している場合が普通なのです。

 

 もともと、人間は、人間との縁起関係においてのみ行動するし、変化するものです。その縁起のプリンシプルを承知のうえで、クライアントに対し、誰よりも強い影響力を与える存在がコーチなのです。コーチは、両親よりも強力な縁起の存在としてクライアントに関わるわけですから、すべてを計算し尽くして関わっていくわけです。

 ですから、「コーチング=縁起に関わる」という図式が成り立つわけです。

 

 人が変化する裏には、影響を与えている人がいる……。このことを知っておくだけでも、対人関係に生かせるのではないでしょうか。最近周囲で変わった人がいるならば、その人にとってのキーマンが近くに存在するわけです。キーマンを含め彼ら全員を幸せにするつもりで接していれば、人間関係は深まるはずです。

 そして、コーチになって、コーチングを他人に教えることができるようになれば、人生は豊かになります。なぜなら、縁起を大きく変えることができる存在となるということは、人からの信頼は確実に増すからです。

 引用終わり

 

 

 コーチング=縁起に関わる

 

 前回確認したとおり、コーチの仕事は「クライアントに不安を作ること」です。その意味では、「まわりでネガティブな言動が増える」ことは間違いとはいえません。

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 それと同時に、コーチは「クライアントの縁起に関わる存在」でもあります。それも計算し尽くしたうえで。

 F-257~:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_421948.html

 

 コーチとの縁起によりクライアントのゴールの臨場感が高まっていくと、「ネガティブな言動」は自然に書き換わっていくことになります。ゴール側のコンフォートゾーンに移行するほど、あきらめ→希望→誓いという変化を経て、すべてが「あたりまえ」に変わっていきます。

 Q-191:ヒーリングとコーチングの関係がよくわかりません

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/25482691.html

 

そのような「コーチング=縁起」というコアを知り尽くしているから、田島コーチは「私のまわりではそうでもないです」と回答されたのでしょう。

落ち着いた雰囲気で語られる田島コーチの言葉(言語)と姿(非言語)から、私はそのような気づきをいただきました。それはまさに「コーチという関係が加わると、クライアントの存在も変わる」の実体験。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 そしてその体験は、コーチとしての“私”を引き上げる、とても重要な「ゲシュタルトの再構築」となったはずです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7383761.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13628437.html

 

Q-309につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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