F-266:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.10(最終話);「傲慢」を克服し「心の力(The Power of Mind)」を引きだす縁起>

 

 子どもの頃、私は「不安と不満」「悲しみと怒り」が混ざり合ったような混沌の中で生きていました。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7031602.html

 

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて書いたのがこのブログ記事↓

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 私の経験でいうと、「不安と不満のはざま」を抜け出した後には、さらに大きな試練が待ち構えています。その試練とは「不満と傲慢のはざま」。それは「自由と隷属のはざま」であり、「希望と絶望のはざま」「幸福と不幸のはざま」でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 では、ゴールが生みだす不満をエネルギーと創造力に変え、自由を貫き、希望を抱きながら幸福に生ききるためにはどうすればいいでしょうか?

 傲慢を改め、隷属から抜けだし、絶望や不幸を克服するために何を心がけるべきでしょうか?

 

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて贈る第2弾です。

 

 vol.1;「不安と不満のはざま」を抜けだした後に待つ試練

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29576555.html

 vol.2;スコトーマを生みだす/外すポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29646619.html

 vol.3;知らないことは認識できないのに新しい知識を得ることができる秘密

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29695715.html

 vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29738652.html

 vol.5;ゲシュタルトの再構築とフレームワーク -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29803282.html

 vol.6;ゲシュタルトの再構築とフレームワーク -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29847568.html

 vol.7;「知の呪縛」から抜け出すための逆向きのスコトーマ外し -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29906587.html

 vol.8;「知の呪縛」から抜け出すための逆向きのスコトーマ外し -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29951903.html

 vol.9;“初心”とは?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/30002338.html

 vol.10(最終話);「傲慢」を克服し「心の力(The Power of Mind)」を引きだす縁起

 

 

 “初心”=ゴール側を保ち続けることが「素直さ」であり、「傲慢」を克服する秘訣である

 

 前回は「インテンショナリティ(intentionality)」について、苫米地博士の言葉を引用しながら説明しました。

 

 行動でも思考でも「次に何をするか」という将来に対する自分の意図がインテンショナリティです。そして、そのインテンショナリティが「オリジナル」を決め、さらには「存在の意義」を決めます。

 

 インテンショナリティが「オリジナル」を決め、さらには「存在の意義」を決める

 

 この部分はとても重要です。

 なぜなら、ほとんどすべての人が「オリジナル」ではないから。

 

思考を生みだすブリーフシステムは、他者の判断や社会の価値観によりつくられています。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 よって、今思う自分の「存在の意義」も、元は誰かの判断や価値観です。それは誰も自身の人生を生きてはいないということ。厳しくいうと「無人運転」、よくて「自動運転」です。

 F-089~:無人運転と自動運転の違い ~シーサイドライン逆走に思う~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 インテンショナリティが「オリジナル」を決め、さらには「存在の意義」を決める

 

 この部分はとても重要です。

 なぜなら、「存在の意義」は人の心の根源にある死の恐怖と大いに関係するから。

 

死の恐怖の正体は「自己喪失感」。自己喪失感には、「自分という存在そのものが消えてなくなること」と「自分という存在の価値がこの世から消えてしまうこと」の2つがあります。

 PM-04-14~15:抽象度を上げて死を克服するワーク(Total Happiness

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8431066.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/8431170.html

 

 じつは、宇宙と自我は同じもの。宇宙が消えない限り、死んでも自我は消えません。したがって、「自分が消えてしまうという自己喪失感」はまったくの杞憂です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 もう一つの「存在の価値が消えるという自己喪失感」に悩むのなら、今すぐに価値ある機能を見つけ、しっかり役に立つことを考えましょう。「存在の意義」を考え抜き、実践することそのものが救済になります。

その途中で、きっと新たなゴールを見つけるでしょう。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 苫米地博士は「生と死の取扱説明書」(ベストセラーズ)の中でこのように語られています。

 Q-270:薬をやめることはできますか? <後編;plan-side(ワーク付)>

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29241226.html

 

 

 もしあなたが、宇宙にとって普遍的な機能を果たすことができたなら、あなたが無価値になることはありません

 

 

「生」と「死」の取り扱い説明書

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 行動でも思考でも「次に何をするか」という将来に対する自分の意図がインテンショナリティです。そして、そのインテンショナリティが「オリジナル」を決め、さらには「存在の意義」を決めます。

 

そのインテンショナリティは、「オーセンティック・コーチング ~本物のコーチング~」(サイゾー)内で苫米地博士が新たに提案された「スピリチュアリティ」のゴールとも重なります。

私が重要視しているのは、「スピリチュアリティ」というカテゴリ、あるいは「抽象度」というカテゴリのゴールを追究し続けるという覚悟。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

「『抽象度』というカテゴリのゴール」とは、例えば「抽象度を上げる思考をし続ける」というものです。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 その覚悟が「傲慢」を自ら克服し、さらなる「心の力(The Power of Mind)」を引きだす縁起となります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 

このシリーズで私が伝えたかったのは「心の力(The Power of Mind)」のすばらしさ。

 

 誰もが、心の力によって、「未来の自分」を臨場感豊かに想像することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

そして、課題を克服しながら「未来の自分」を創造し、本当に現実化することができます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

過去の呪縛や不安よりも、未来の希望や期待に対して、遥かに大きく強い臨場感を感じることができるからです。その臨場感が「心の力(The Power of Mind)」。その正体は誰もが持つホメオスタシス(Homeostasis)です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

 

 それは縁起の力でもあります。ヒーリングやコーチングのパワーの源泉となる「縁起力」です。

 

 最後に、苫米地博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、『縁起人』として生きろ。」(TAC出版)から引用します。

 

 

ゴールが生みだす不満をエネルギーと創造力に変え、自由を貫き、希望を抱きながら幸福に生ききるためにどうするか?

 傲慢を改め、隷属から抜けだし、絶望や不幸を克服するために何を心がけるか?

 

 

 その答えをしっかり感じながらお読みください。Don’t think, feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 

 たくさんの知識を得て深い世界観を持つようになって初めて遠くにあるゴールが見えてくる

 私の場合をお話ししましょうか。

 私は機能脳科学の学者であり、脱洗脳の専門家であり、天台宗で出家した仏弟子であり、さらに今、故ルー・タイスと共同で作り上げたコーチング理論である「TPIE」を普及させる活動を行っています。

 そして、すでに本書やいろいろなところで公言している通り、私の人生のゴールは「差別と戦争のない世界を作ること」です。

 10代や20代の頃を振り返りますと、私は自分が今のような生き方をするとは思ってもいませんでした。

 少年の頃はミュージシャンになろうと思っていたこともあったし、20代で三菱地所に勤め、アメリカに留学していたときには、「映画監督になろう」と考え、映画専門学校に通ったこともありました。

 そんななか、アメリカで認知科学を学ぶうちに「仮想現実の臨場感」というテーマに関わるようになり、帰国してオウム真理教信者の脱洗脳を行うことになったのがきっかけで深く仏教を勉強することになりました。そうやって釈迦の哲学を勉強するうちに出家することになり、たくさんの知識のゲシュタルトを身につけるようになったのです。

 その後、社会人と子どもたちの自己実現を助け、人生の高いゴールを達成する科学的な方法の普及という現在の活動へと私を導き、私自身も40代になってからさきに述べた人生のゴールを見出すようになりました。

 私がそうした人生のゴールを見出したのも、私がたくさんの知識のゲシュタルトを作ってきたからです。

 自分の経験を踏まえて読者のみなさんにいいたいことがあります。

 

 みなさんの中には「私はすでにしっかりした世界観を持っている」と思っている人も多いかと思います。しかし、その世界観はまだまったく不十分で、完成されていないパズルのようなものです。

 

 まだはめていないパズルのピースは、自分に無関係と思い込んで、そのまま放置されている部分です。確かにその部分の知識を持っていなくても仕事に支障はないし、逆に、その部分の知識を持ったところで、仕事や出世に直接役立たないかもしれません。だからこそ、まだ、ピースがはまっていないのでしょう。

 ところが、はめていないピースをそのままにしていると、そのパズルはいつまでたっても完成しません。パズルが完成しないということは、確固とした世界観を持てないということだけではなく、本当に心から実現したい自分の望みは何かということについても、理解が届かないことなのです。

 遠くにありながら本心から実現したいゴールは、はまっていないパズルのピースが目立つ世界観によって見出すことはできません。たくさんの知識のゲシュタルトが身につき、十分に深い世界観を持つようになって、初めて遠くにあるゴールが見えてくるわけです。

 そしてそのパズルは、縁起を理解し、抽象度を上げていくことで、新たにどんどん見つかっていくことと思います。

 これは人間関係を考えるうえでも同様です。ゲシュタルトを構築し、ゴール設定をし、抽象度を上げていくと、これまでの自分とは異なる世界が見えてきます。

 これまで居心地がよかった場所から、突き抜けることになります。そうなったあなたは、今悩んでいる個々の人間関係の悩みも様変わりしているはずです。

 引用終わり(続きは博士の著書でどうぞ)

 

 

 最後にもう一度。

 

ゴールが生みだす不満をエネルギーと創造力に変え、自由を貫き、希望を抱きながら幸福に生ききるために、何を行いますか?

 傲慢を改め、隷属から抜けだし、絶望や不幸を克服するために、何を心がけますか?

 

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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一緒に楽しみましょう!

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