F-265:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.9;“初心”とは?>

 

 子どもの頃、私は「不安と不満」「悲しみと怒り」が混ざり合ったような混沌の中で生きていました。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7031488.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7031602.html

 

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて書いたのがこのブログ記事↓

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 私の経験でいうと、「不安と不満のはざま」を抜け出した後には、さらに大きな試練が待ち構えています。その試練とは「不満と傲慢のはざま」。それは「自由と隷属のはざま」であり、「希望と絶望のはざま」「幸福と不幸のはざま」でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 では、ゴールが生みだす不満をエネルギーと創造力に変え、自由を貫き、希望を抱きながら幸福に生ききるためにはどうすればいいでしょうか?

 傲慢を改め、隷属から抜けだし、絶望や不幸を克服するために何を心がけるべきでしょうか?

 

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて贈る第2弾です。

 

 vol.1;「不安と不満のはざま」を抜けだした後に待つ試練

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29576555.html

 vol.2;スコトーマを生みだす/外すポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29646619.html

 vol.3;知らないことは認識できないのに新しい知識を得ることができる秘密

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29695715.html

 vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29738652.html

 vol.5;ゲシュタルトの再構築とフレームワーク -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29803282.html

 vol.6;ゲシュタルトの再構築とフレームワーク -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29847568.html

 vol.7;「知の呪縛」から抜け出すための逆向きのスコトーマ外し -前編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29906587.html

 vol.8;「知の呪縛」から抜け出すための逆向きのスコトーマ外し -後編-

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29951903.html

 vol.9;“初心”とは?

 

 

ゴール更新によってさらに大きなゲシュタルトを構築しながら、同時に逆向きのスコトーマ外しを行えば、“限界突破”しながらもっと楽しく働き、“超越”しながらもっともっと社会に貢献することができる

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6193912.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html

 

それが「初心忘るべからず」という世阿弥の言葉の本質。

 

その「逆向きのスコトーマ外し」を、ぜひ意識に上げ続けてください。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 

 ところで、“初心”とは何でしょう?

 

 一般的には「新しいことを思い立った時の純粋な心の状態」をいうはず。

 この場合の「新しいこと」は、何らかの目標が生みだしています。その目標はブリーフシステム(Belief SystemBS)が生みだします。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721531.html

 

 これまでお伝えしたとおり、ブリーフシステムを作るのは他人の判断や社会の価値観です。「私は“本当の私”ではない」ということ。

当然、“初心”も“本当の私”による自由な思考ではなく、「無人運転」「自動運転」中のひとつの自動プログラムに過ぎません。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_369873.html

 

 “本当の私”による“初心”は、現状の外にゴールを設定し、自分中心を捨てていくことではじめて手に入れることができます。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 

 では、コーチングを学び実践する者にとっての“初心”とは何でしょう?

 

 コーチングマインドの基本は、「want toしかやらない」と「過去は一切関係なし」。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 そして、本当の“本当の私”とは、「関係の結び目」であり、「ダイナミックに変化し続けるもの」です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html

 

 コーチングマインドや“本当の私”について考察すると、それらと“初心”は両立できないことがわかります。いつしかhave toになりかねない上に、時間の経過とともにどんどん過去になって遠ざかっていくからです。一言でいえば、「空(くう)」だから。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html

 

 ゴールは更新していくものです。

 ルー・タイスさんの言葉でいうと、「かつての夢は、今日を生きる必需品になる」。

 S-04-20:「問題を解決すべき課題に変えてしまう」3つのポイント

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23715889.html

 

 ところが、“初心”にこだわればこだわるほど、過去に囚われることになります。コーチングマインドでは「時間は未来から過去へと流れる」はずなのに。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 では、あらためてコーチングを学び実践する者にとっての“初心”とは何か考えてみましょう。

 

 以下、苫米地博士の著書「『ツキ』を引き寄せる洗脳術 ~自分を磨き上げる秘密のメソッド34~」(三才ブックス、p36)から引用します。

 “初心”を意識に上げながらお読みください。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721658.html

 

「ツキ」を引き寄せる洗脳術

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 レッスン06 その判断は本当に正しいのか?

 Is your judgment really correct

 

 強制ではなく自発的に選択すべし

 「ツキ」を引き寄せるためには、あなたにとって有益となる判断を自由意志で決定しなければなりません。決して強制されて決定してはいけないのです。

 

 あなたにとって必要な「ツキ」を引き寄せるには、高い抽象度で情報を見定めることが絶対条件です。と同時に、あなたは自分にとって有益になる判断を自由意志で決定しなければなりません。

 自由意志の裏にあるのが意図性です。英語で「インテンショナリティ(intentionality)」に当たります。直訳すると、意志ではなく意図。つまり、自由意志とは、自分がどういう意図を持っているかということです。

 

 皆さんは『スタートレック』というドラマをご存じでしょうか。宇宙を舞台に、地球人を始め異星人や宇宙艦などが登場して様々な困難を乗り越えていくアメリカのSFテレビドラマシリーズです。

 『スタートレック』では、地上の乗組員が空中の宇宙艦に乗り込む際、転送装置を使って瞬間的に移動しています。これは、乗組員を量子レベルで分解して艦内で復元し、地上にいる乗組員を消去しているという設定です。

 ちなみに、iPodでお馴染みのアップル社がリリースしている音楽管理ソフト・iTunesも、楽曲を売買する際に同じ仕組みでやり取りしています。客がiTunesで楽曲を購入して自分のパソコンにダウンロードしたものを別のパソコンに移動させれば、元のパソコンにインストールされているiTune内の楽曲は消去されてしまいます。

 さて、ここで質問です。もし『スタートレック』で、乗組員を艦内にコピーした後、地上にいる乗組員を消去し忘れていたとしたら、艦内の乗組員と地上にいる乗組員、どちらがオリジナルでしょうか。あるいは、コピーした先のパソコンの楽曲と元のパソコンの楽曲、どちらがオリジナルでしょうか。

 答えはどちらも前者です。乗組員が艦内にコピーされた瞬間、地上の乗組員はオリジナルではなくなります。iTunesの場合も、楽曲をコピーした瞬間、コピー先のパソコンの音源がオリジナルとなり、元のパソコンの楽曲は違法コピーに変わります。

 なぜなら、そこには「意図」があったからです。乗組員には「艦内に移動したい」という意図があったので、艦内の乗組員がオリジナルとなります。

 その人のインテンショナリティが、オリジナルを決めているのです。もっといえば、インテンショナリティが存在の意義を決めています。

 ですから、地上の乗組員がいくら「私がオリジナルだ」といったところで、その主張は通りません。インテンショナリティに合致しなければ、消去されてしまいます。

 

 これは何もSFiTunesに限ったことではありません。我々、生物の進化にもインテンショナリティがあります。

 生物は通常、子どもが成長すると親は死にます。というのは、1つの空間で親世代と子世代が競争すれば、必ず親世代が勝ってしまうためです。

 親が勝てば、種の存続は望めません。そのため、進化の過程で、子どもが成人すると親が死ぬようにプログラムされているのです。人間の場合は、成長が遅いため、種の存続のインテンショナリティが子世代と祖父母世代になっているかもしれませんが。

 とにかく、行動でも思考でも「次に何をするか」という将来に対する自分の意図がインテンショナリティです。

 あとは、それが自由かどうかです。乗組員自身が自発的に望んで移動したのか、強制的に移動させられたのか。強制的なら、自由意志ではないでしょう。

 自由意志は、強制ではなく、自発的に選択しなければいけません。そして、それが「ツキ」を呼び込む2つ目の条件となるわけです。

 引用終わり

 

 

 行動でも思考でも「次に何をするか」という将来に対する自分の意図がインテンショナリティ

インテンショナリティがオリジナルを決める

インテンショナリティが存在の意義を決める

 

 

そう、コーチングを学び実践する者にとっての“初心”とは、「『次に何をするか』という将来に対する自分の意図」の結実であるゴールのこと。“初心”=ゴール側が“本当の私”であり、オリジナルです。

 

 “初心”=ゴール側を保ち続けることが「素直さ」であり、「傲慢」を克服する秘訣である

 

 苫米地博士に学びながら、私はそのように確信しています。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5616012.html

 

F-266につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて贈る第2弾です

 

伝えたいのは「心の力(The Power of Mind)」のすばらしさ。

 

 誰もが、心の力によって、「未来の自分」を臨場感豊かに想像することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

そして、課題を克服しながら「未来の自分」を創造し、本当に現実化することができます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

過去の呪縛や不安よりも、未来の希望や期待に対して、遥かに大きく強い臨場感を感じることができるからです。本当は。

その臨場感が「心の力(The Power of Mind)」。その正体は誰もが持つホメオスタシス(Homeostasis)です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831660.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 そして、それは「縁起」の力でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 以下、苫米地博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、『縁起人』として生きろ。」(TAC出版)より引用します。

 

 

 知識のゲシュタルトを上げるには自己投資が必要

 ここでは、リーダーを別の見方で考えてみましょう。

 リーダーというのは「抽象度の高い空間」です。

 抽象度が高いというのは、任意のいくつかの知識や事実より、一つ上だということです。任意のいくつかの知識や事実の数が多ければ多いほど、抽象度は上がる可能性が高いということになります。

 抽象度を上げるためには、とにかく知識がないといけません。そして、知識を得るのは、お金や行動も必要です。誰も知らないような貴重な知識を得るには、お金が必要なこともままあります。いい知識は、そう簡単には誰も手放しません。

 そして、もう一つは、足繁く時間をかけて知識を手に入れることです。その二つの方法を実践したら、知識は増え、あなたの知識のゲシュタルトは増加し、抽象度が上がっていきます。

 

 あなたの抽象度が上がるというのは、それだけあなたが力を持つということです。それこそがまさしくリーダーシップの証です。

 リーダーは単に情報を増やすだけではダメです。情報を増やしてから、さらに任意のいくつかの知識や事実より、上の抽象度を持たないといけないのです。ただし、知識量がなければ、絶対に抽象度は上がりません。そして、知識のゲシュタルトを増やすのは、最終的には地道なみなさんの努力にかかっているのです。

 知識のゲシュタルトが飛躍的に増加するのは、それぞれの知識のゲシュタルトに含まれている知識と知識が新しい別のゲシュタルトを形成し、一から知識を獲得することなしに新しい認識を生み出すからです。

 知識を身につけるときも同じで、全体像を知るためには勉強を始めたばかりのときは、なかなか理解が進みません。

 ところが、それをやり続けていると、あるとき急に、全体像が丸ごと理解できる瞬間がやってきます。すると、次の瞬間から新しい知識を理解するのはとても簡単なことになり、理解もどんどん深まっていきます。このような経験は、誰もが味わっているはずです。

 

 知識のゲシュタルトをたくさん身につけていくと、今度はそれが、技術や経済といった特定の分野を超えたところで起こります。要するに、それぞれの知識のゲシュタルトの中に含まれた知識同士が結びつき、新しいゲシュタルトが生み出され、それが社会観や世界観といった、大きなくくりの認識を生み出すわけです。

 引用終わり

 

 

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 2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。

メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~ReloadRevolution」。詳細はこちらでどうぞ↓

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 第8回目(R4.11/27開催)のテーマは「現状の外」。こちらで御確認ください↓

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 クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。

一緒に楽しみましょう!

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