F-260:不満と傲慢のはざまで苦しんでいる君へ <vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

 

 子どもの頃、私は「不安と不満」「悲しみと怒り」が混ざり合ったような混沌の中で生きていました。

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 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて書いたのがこのブログ記事↓

 F-217~:不安と不満のはざまで苦しんでいる君へ

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_416096.html

 

 私の経験でいうと、「不安と不満のはざま」を抜け出した後には、さらに大きな試練が待ち構えています。その試練とは「不満と傲慢のはざま」。それは「自由と隷属のはざま」であり、「希望と絶望のはざま」「幸福と不幸のはざま」でもあります。

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 では、ゴールが生みだす不満をエネルギーと創造力に変え、自由を貫き、希望を抱きながら幸福に生ききるためにはどうすればいいでしょうか?

 傲慢を改め、隷属から抜けだし、絶望や不幸を克服するために何を心がけるべきでしょうか?

 

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて贈る第2弾です。

 

 vol.1;「不安と不満のはざま」を抜けだした後に待つ試練

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 vol.2;スコトーマを生みだす/外すポイント

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 vol.3;知らないことは認識できないのに新しい知識を得ることができる秘密

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 vol.4;「Connecting the dots~ゲシュタルト、フレーム、スクリプト~

 

 

前回(F-259)は、学習曲線における“超越”の瞬間に「ゲシュタルトの再構築」が行われていることについて触れました。

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今回はさらに掘り下げ、私たち人間が持つ「知らないことは認識できないのに新しい知識を得ることができる秘密」=「ゲシュタルト能力」に迫ります。

 Q-268~:薬をやめることができますか?

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まずApple創業者の一人であるスティーブ・ジョブズ(Steven Paul Jobs1955~2011年)の言葉を紹介します。2005年にスタンフォード大学の卒業式で講演した際のものです。

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You can’t connect the dots looking forward ; you can only connect them looking backward.

So you have to trust that the dots will somehow connect in your future.

You have to trust in something – your gut , destiny , life , karma , whatever.

This approach has never let me down , and it has made all the difference in my life.

 

先を見通して点をつなぐことはできない。振り返ってつなぐことしかできない。

だから将来何らかの形で点がつながると信じることだ。

何かを信じ続けることだ-直感、運命、人生、カルマ、その他なんでも。

この手法は私を裏切ったことはなく、そして私の人生に大きな違いをもたらしてくれた。

 

 

それでは本題に。今回は「ゲシュタルト」「フレーム」「スクリプト」といった認知科学の用語について説明します。それらの概念をconnectして、理解を深めてください。

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「ゲシュタルト(Gestalt)」は“形態”を意味するドイツ語で、全体性を持ったまとまりのある構造のことを指します。もともとは心理学の用語で、ゲシュタルト心理学の創設者であるマックス・ヴェルトハイマー(Max Wettheimer1880~1943年)の理論からひろまったそうです。

ゲシュタルト心理学では、知覚は単に対象となる物事に由来する個別的な感覚刺激によって形成されるのではなく、それら個別的な刺激には還元できない全体的な枠組みによって大きく規定されると考えます。この「全体的な枠組み」にあたるものがゲシュタルトです。

 

「フレーム」という言葉は様々な理論において多様な意味で用いられていますが、「ゲシュタルト」とほぼ同義と考えて差し支えありません。シンプルに表現すると「モノの見方・考え方・捉え方の枠組み」です。

有名なマーヴィン・ミンスキーのフレーム理論では、「心の作用はすべてのフレームに依拠しており、心というのは結局、無数のフレーム(モジュール)の集合体に他ならない」ことになります。例えば「ドアノブを手で握る」「ドアを開く」「部屋に入る」「椅子に腰を下ろす」などの行為はそれぞれがフレームの働きであり、また全体としてもフレームを構成します。

F-114:情報が書き換わると現実が変わる vol.5;「幸せなら手を叩こう♪」(ワーク付き)

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人は何万ものフレームを持っていて、それを習得したり、組み合わせたり、変形したりして現実に対処しています。学習とは「何らかのフレームを獲得すること」であり、獲得したフレームを壊したり揺り動かすことで応用ができるようになります。

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 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533528.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9533623.html

 

 前回(F-259)の「学習曲線」でいうと、「ドーンと成長した“超越”の瞬間」が、「ゲシュタルト再構築」であり、「フレームの破壊と組み合わせ」。そして、これが「知らないことは認識できないのに新しい知識を得ることができる秘密」です。

ひと回り大きなフレーム≒ゲシュタルトをつくり上げ、そのフレーム(またはゲシュタルト)で目の前の事象に向き合うことで認識が可能になり、知識を得ることができるようになります。ちなみに、このとき抽象度が上がっています。

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

「スクリプト」とは、“人工知能の父”と呼ばれるイェール大学のロジャー・シャンクが構築したスクリプト理論の主軸になるもので、簡潔に表現すると「状況の変化に応じて次に起こりうる予測を集めた知識構造」のことです。「フレーム」に時間の概念を加えたものと考えると理解しやすいと思います。

 ちなみに、シャンクは苫米地博士が米国に留学された際の最初の師。「The Cognitive Computer」という本との出会いが留学のきっかけだったそうです。

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私が「生と死の間に関心を持つこと」「生きる意味を確信すること」が重要だと考える背景にはこれらの理論があります。もちろん、一番はこれらの理論をさらにconnectしたといえる超情報場理論です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

人は自分自身の死を見据え、その意味を知り、死に(が)近づく時間の流れをしっかり認識した上で、目の前の一瞬を鮮やかに生きるべき

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

そんな生き方そのものが幸福といえるはず。もちろん、スピリチュアルペインを克服した先にあるシンの幸福です。

L-00720201… -07;スピリチュアルペインとは?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24706915.html

 

そこに「傲慢」が入り込む余地などまったくありません。

 

F-261につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

-追記-

 あの頃の私へ、そして同じような境遇の若者へ、コーチとして心を込めて贈る第2弾です

 

伝えたいのは「心の力(The Power of Mind)」のすばらしさ。

 

 誰もが、心の力によって、「未来の自分」を臨場感豊かに想像することができます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

そして、課題を克服しながら「未来の自分」を創造し、本当に現実化することができます。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542364.html

 

過去の呪縛や不安よりも、未来の希望や期待に対して、遥かに大きく強い臨場感を感じることができるからです。本当は。

その臨場感が「心の力(The Power of Mind)」。その正体は誰もが持つホメオスタシス(Homeostasis)です。

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https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971818.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4971956.html

 

 そして、それは「縁起」の力でもあります。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 以下、苫米地博士の著書「もうこれ以上、人間関係で悩まない極意 -今こそ、『縁起人』として生きろ。」(TAC出版)より引用します。

 

 

 組織を引っ張る“リーダー”の役割

 コーポレートコーチングでは、組織の中にリーダーを設定することも重要です。なぜなら、組織はマネジメントなしでは成立しないからです。

 コーチの仕事は一言でいえば「エフィカシーを上げること」です。そして、エフィカシーとは「ゴールを達成する自己の能力の自己評価」です。

 だから、コーポレートコーチは、まず組織のみんなをコーチングし、ゴール設定のアドバイスをするのが理想です。しかし、現実はリーダー的存在や将来のリーダー候補を優先してコーチングすることになるでしょう。実際、リーダーシップが求められない人たちに組織が惜しみなく投資をするとは限らないからです。

 ゴールは、パーソナルコーチングと同様、「現状の外側に設定」しなければなりません。

 ゴールを設定するよう促すとき、コーチはリーダーに価値観を押し付けてはいけません。価値観を押し付けるということは、ゴール設定自体に介入してしまうことになるので、それでは人のゴールに従う奴隷を作ることになってしまうからです。

 コーポレートコーチが行うのは、リーダーにマインドの使い方を教えることです。リーダーに、マインドの使い方が上手な人物になってもらわなければなりません。

 チーム全員のエフィカシー、そして、集合的ゴールを達成する能力の自己評価を「コレクティブエフィカシー」と呼びます。コーポレートコーチの一番大切な仕事は、この「コレクティブエフィカシー」を高めることができるリーダーを育てることだというわけです。

 「コレクティブエフィカシー」を重視する組織にするには、リーダーがその組織のコーチになるのが最もよい方法です。そしてリーダーが、自分の組織の構成員や、組織全体の「コレクティブエフィカシー」を高めていけばいいのです。

 

 それでは、リーダーは具体的にどのようにコレクティブエフィカシーを高めるのでしょうか。

 例としては、「組織のゴールを設定して前向きなトークを展開する」ことがあります。そうすれば、みんなのエフィカシーを高めていけます。また、ゴールの設定によって、そのゴール達成のためのコーポレートトーク(組織内の会話)が生まれてきます。

 組織のゴール設定に関しては、構成員一人ひとりが組織のゴールと自分のゴールを見極め、どこかの抽象度で共有するしかありません。組織のゴールの抽象度が、個人の抽象度より高かった場合は、個人のゴールが組織のゴールに包摂されればいいのです。そうすれば、組織のゴール達成で、自分のゴールも達成できます。逆もまた、しかりです、

 

 たとえば、個人のゴールが「年収2000万円」だったとしましょう。そして、会社のゴールが「世界平和に貢献する会社にする」だったとします。そんな抽象度の高いゴールを設定している会社の社員たちは、人の文句やうわさ話をいったりすることなく、最新の世界の情勢などについてのコーポレートトークをするでしょう。

 そういう会社が、優秀なコンテンツや商品を生み出さないわけがありません。そうなると、会社員の年収はおのずと高くなり、「年収2000万円」も楽々クリアできるというわけです。もし、組織と個人のゴールが、まったく共通点を持たない場合は、それぞれの抽象度を上げ、両方を包摂するゴール設定を考えてください。

 

 高いレベルのゴールが達成できる組織というのは、チーム全員のエフィカシーが高いということになります。もし組織の構成員が、コーチと同等以上のコーチング能力を備えていたら、その組織はコーチが放っておいたとしても、お互いに組織のゴールに向きあえるので優秀なチームになり得ます。

 そして、ゴール自体は構成員によって組織のゴールが常に更新されていくのがベストと考えてください。複数あるのも理想です。

 チームパフォーマンスを最大化させるリーダーとは、現状の最適化ではなく、何かすばらしいイノベーションを生み出すコーポレートカルチャーの醸成ができる人物です。

 真のリーダーは勝手にすごいことをして、それを見た人が後からついていくものです。その意味で、リーダーはコーチではありません。しかし、素晴らしいリーダーには必ず優秀なコーチがいるものなのです。

 コーチングの目的は真のリーダーを作ることです。そして、あなたの人生においては、あなた自身がリーダーなのです。

 コーチングで自分自身を変革し、真のリーダーを目指すうち、そうした意識の高い人のもとには、多くの人が集まってきます。気がつけば、人間関係は一変しているでしょう。また、コレクティブエフィカシーの高め方は、対人関係を考えるうえで大きなヒントになるのです。

 引用終わり

 

 

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