Q-278:親として何を助言していけば良いのか知りたいと思いました

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Q:私には子どもがいます。学びながら趣味と仕事は紙一重なんだと認識しました。

 子どもが少しずつ将来の選択をしていかなければなりませんが、特別好きなことや得意とするものがありません。なりたい職業もありません。どのようにアドバイスをしていいのかいつも悩みます。親として何を助言していけば良いのか知りたいと思いました。

 今はあなたのやりたい仕事を選んでいいことと、一人で生活できるようにして欲しいと伝えています。この言葉がけは子どもに合っているのでしょうか?

 

A:仰るとおり「趣味と仕事は紙一重」。

ともに止められてもやりたいような「心から望むもの/こと」「100%want to」です。それが共通点。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html

 

 その「心から望むもの/こと」「100%want to」のうち、誰の役にも立たないものは“趣味”、誰かの役に立ったら“仕事(職業)”です。だから、本当に「紙一重」。

 自分では趣味と思っていても、じつは仕事(職業)ということがあり得ます。反対に、どんなにすばらしい仕事(職業)だと自負していても、役に立っていなければ趣味です。

 つまり、趣味か仕事(職業)かは他との関係性で決まるということ。縁起です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html

 

 「あなたのやりたい仕事を選んでいい」は素晴らしいアドバイスだと思います。ぜひ、お子さんのwant toを尊重し、やりたいことをやりたいだけできるようにサポートしてあげてください。決してドリームキラーになることなく。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6040935.html

 

 では、そのために心がけるべきことは何でしょうか?

 

 そうです。親自身が「好きなことだけ一生懸命にやる」という生き方を実践し続けること。

 F-163antiからwith、そしてwellvol.1「生」;好きなことだけやる

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/24281579.html

 

 はじめはwant toだったはずなのに、いつの間にかhave toに変わっていることってありますよね。Have to化を防ぐために、私自身は「FOG」に気をつけています↓

 PM-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html

 

 まずは親自身がwant toで生きること

 

 その上で、お子さんがhave toに毒されていないか見守りながら、さらなるwant toを上手く引き出してあげてください。未来で実現しているゴールの世界を、お子さんと一緒に体感(=確信)してあげるのです。親子関係がますます明るくあたたかくなりますよ。きっと。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 

 もうひとつ、仕事(職業)に関連して、親が子どもにしっかり教えてあげるべきポイントをお伝えします。それは「仕事(職業)とお金を切り離す」こと。

 

 世間一般の感覚では、仕事(職業)とお金(ファイナンス)が一体化しています。「稼いでいないから仕事ではない」「より多く稼げる=いい仕事」といった感じで。それは社会的洗脳です。

 

 仕事(職業)=機能を提供する、価値を生みだす、役に立つ

 お金(ファイナンス)=機能・価値等を金銭的価値にかえる(厳密には金銭とは限りません)

 

 この両者をはっきり区別させることが重要です。下記記事をどうぞ↓

 F-027~:プロとアマの違い

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268331.html

 

 

以下、認知科学者 苫米地英人博士の著書「オーセンティック・コーチング」(CYZO)から引用します(p48~)。仕事(職業)とお金(ファイナンス)の関係について、しっかりと理解してください。

 

 ◎コーチが最初にクライアントに伝えること

 そもそもコーチには、最初に「職業とはお金儲けをする手段ではありません」とクライアントに伝える役割があります。

 これを最初に伝える理由は職業の定義をわかっていない人が多いからです。いま、ほとんどの日本人は職業=お金を稼ぐ手段だと信じて疑いません。

 しかし、本当にそうでしょうか?

 確かに資本主義社会では仕事をすると賃金が発生します。しかし、それは資本主義社会だからであって、共産主義社会ではそうではありません。

 共産主義社会では仕事をしたからといって賃金が発生する仕組みにはなっていないのです。しかしながら、共産主義国に職業がないかと言えば、そんなことはありません。

 職業=賃金というのは資本主義社会だから成り立つ論理であって、どこでも通用するものではないのです。

 では、職業とは何かというと、自分の機能を社会に提供するものです。自分の能力を社会に提供することこそが職業であり、賃金が入るか、入らないかは二の次です。いまの日本で職業に賃金が発生しているのは資本主義社会だからです。資本主義とは、社会に何か自分の機能を提供すれば、その対価を得るシステムなのです。なので、仕事をするとお金が入ってくるのです。

 つまり、お金と職業はイコールではありません。まずはこのことをしっかり理解してほしいのです。

 

 さて、お金と職業の関係ですが、いまの説明で納得できましたか?

 たぶん、しっくり来ていないでしょうね?

 

 「それは理想だろうけど、現実問題として、仕事をすることでお金を稼いでいるのだから、仕事=お金じゃないのか」あるいは「じゃあ、お金はどうやって稼ぐんだ?」という疑問で頭がいっぱいになっているはずです。

 ですから、本書ではこの部分をまずしっかり書いていこうと思います。

 そもそも「じゃあ、どうやってお金を稼ぐんだ」という疑問には「それはファイナンスのゴールを設定します」と答えます。「職業とファイナンスを分けて考えることで、しっかりしたゴールが見えてきますよ」と伝えます(詳細はのちほど)。

 また、「職業とは社会に自分の機能を提供するもの」という言葉を理想主義だと思ってしまう人も多いようです。しかし、その考え方はまさに拝金主義の影響としか思えません。

 一度、よく考えてみてください。かつて人類にはお金というシステムがなかった時代がありました。ところが、その時代であっても職業はあったはずです。

 例えば、力の強い者は重い荷物を運ぶことを職業としたでしょう。手先が器用な者は道具や生活必需品を作ることが職業だったでしょう。狩りが得意な者は狩りをし、ケガや病気を治すことに長けた者は医者になっていったのです。

 かつての共同体での生活を考えれば、それぞれが自分の機能とは何かを考え、それを人々に提供することで共同体の成員として認められ、職能を持った成員が増えることによって共同体は強固になっていったのです。

 職業とはこういうもので、そこにお金は何の関係もありません。

 これを古代の話だと言って一蹴しようとする人もいますが、それならば医者という職業を考えてみましょう。彼らはお金のために働いていますか? お金をもらわなければ治療をしませんか?

 飛行機の中で急病人が出た場合、見てみぬふりをする医者はまずいないでしょう。「お金をもらわなければ治療しない」と言う医者はいないはずです。ということは職業とお金は関係ないのです。

 さきほども話した通り、社会に自らの機能を提供することでお金が入ってくるのはいまが資本主義社会だからです。社会に機能を提供すれば、お金が対価として自然に発生する社会に住んでいるから、お金が発生しているだけなのです。

 引用終わり

 

 

 社会にはびこる「拝金主義」が、ピュアなwant tohave toに変えてしまっています。今や「拝金主義=have to化」がマジョリティ。だから、これからお子さんがwant toを貫けば貫くほど、心ない攻撃にさらされていくはずです。

F-212~:仕事楽しみですか? ~want toが非難される社会~

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415360.html

 

そんな“理不尽”からお子さんをしっかり守ってあげてください。

そして、やがては自分自身で“理不尽”に対処できるように教えてあげてください。マインドの使い方を。

 

私は、それが親の務めだと思っています。

その務めを親自身がゴールとして設定し、have to化しないように気をつけながらwant toで取り組み続けていると、やがては大切な智慧が世代を超えて伝わっていくはず。

Q-217:家族や人間関係のゴール設定はどのようにすればよいでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27388111.html

 

孫やひ孫、玄孫(やしゃご)世代の社会(=未来)のためにも、あなた自身がそんなwant toを貫いてください。もちろん気楽にw

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19980130.html

 

 

 以上、私の回答です。

 御質問ありがとうございました。

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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