Q-274現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね ~綸言汗の如し~ <vol.4;苫米地式「汗の如し」-前編-

 

御質問をいただきました。ありがとうございます。

 その一部に回答いたします。

 (変更を加えています)

 

Qコーチはクライアントのゴールを100%応援すると言いながら、成果が出ないのはクライアントのせいにされます。現状の外に飛び出す勇気やエネルギーが全く出ませんでした。それでも自己責任なのですね。今は全てそういう事も見抜けなかった自分の責任というのは受け入れました。

それぞれがそれぞれの立場で固まったスコトーマを持ち、共感出来ないのではないでしょうか?

 

 今回は5部構成です。全編通じてのテーマは「綸言汗の如し」。

 以下、Wikipediaより引用します。その意味を感じながら、ゆっくり読み進めてください。Don’t think, feel

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html

 

 綸言汗の如し(りんげんあせのごとし)は、皇帝が一旦発した言葉(綸言)は取り消したり訂正することができないという中国歴史上の格言。

 

 「綸言」の出典は孔子の『礼記』緇衣篇である。原文では「王言如絲、其出如綸;王言如綸、其出如綍」となっており、王のちょっとした言葉(絲:細かい糸)が重い意味(綸:太い糸)を持つとの教訓である。

 

 「汗の如し(如汗)」の出典は『漢書』劉向伝であり、原文は「言号令如汗、汗出而不反者也」である。

 

皆さんならこの質問に対してどのように答えますか? もちろん共感しながら。

Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html

 

 vol.1;すべて「そのとおり」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29257774.html

 vol.2;苫米地式「言」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29294634.html

 vol.3;苫米地式「綸」

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29323919.html

 vol.4;苫米地式「汗の如し」-前編-

 

 

A4:前回まで、「綸言汗の如し」の「言」(Q-272)と「綸」(Q-273)を、それぞれ苫米地理論を念頭に考察しました。今回は「汗の如し」です。

 PM-01-11~17:超情報場仮説(理論)

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html

 

 テーマとしている「綸言汗の如し」は、「皇帝が一旦発した言葉(綸言)は取り消したり訂正することができない」という意味。

 もちろん間違いではないのですが、大切な視点が抜けたままだと、大きな過ちを犯してしまいます。

 

「大切な視点」とは何でしょうか?

「大きな過ち」とはどういうことでしょうか?

 

 では、私の答えを。

 「大切な視点」とは「抽象度」のこと。そして、「大きな過ち」とは「自由を失う」ということです。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10400987.html

 

 *「抽象度」はこちら↓

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html

 

 「綸言」のことを、私は「リーダーが発する重要なメッセージ」と解釈しました(Q-273)。

 「リーダー」も「メッセージ」も、物理的な実体ではなく、機能のことです。つまり「綸言」とは情報のこと。一方、「汗」は物理的実体です。

 

 抽象度という軸で宇宙をみる場合、情報空間の底面が物理空間です。

よって、「汗の如し」という言葉に囚われると、視点が底面(物理次元)に限定されてしまうことになります。それが「自由を失う」という意味です。

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html

https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html

 

 「自由を失う」を別の表現で言い直すなら、「『過去→現在→未来』という時間観に囚われる」。

 

 時間は未来から過去へと流れています。

 あなたがこのブログ記事を読んでいるというのが「今」です。1時間後、「今」は1時間過去になり、1時間未来が新しい“今”になります。

 このように現在が時間が経って過去になります。だから、現在の結果が過去です。

 同様に、未来が時間が経って現在になります。だから、未来の結果が現在です。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6542317.html

 

 時間は未来から過去へと流れています。

 その未来をうみだす行為が「ゴール設定」です。ゴールにより未来がうまれ、ゴールにより現在の状況が決まり、ゴールにより過去の出来事の意味合いがどんどん変わっていきます。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html

 

 さらにいうと、ゴールは人生のあらゆる領域に設定するもの(バランスホイール)。ゴールをたくさん設定するたびに、現在がますます豊かになり、過去がどんどん意味深くなっていきます。

 Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html

 

 時間は未来から過去へと流れています。

 辛い思い出はもちろんのこと、すっかり忘れているような何気ない過去の出来事であっても、新たなゴール設定によって、人生の中でもとくに重要な出来事に変わる可能性があります。

 つまり、過去は記憶の中にあるということ。そして、その過去は、現在、未来の行為により、どんどん変わっていきます。

 Q-219~:ゴールに対するスケジュールはたてますか?

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_415812.html

 

 ゴール設定に関する基本中の基本が「ゴールは現状の外」。

 本当に現状の外にゴールを設定するためには、「『これまでの自分』を丸ごと捨て去る覚悟」が必要です。「過去は一切関係なし!」を貫きとおす覚悟が。

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/19033189.html

 

 その「覚悟」こそが「自己責任(自責)」

 

 私はそのように考えています。

 S-04-05:自責の意味

 https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/22669112.html

 

以下、苫米地博士の著書「『頭のゴミ』を捨てれば、脳は一瞬で目覚める!」(徳間書店、開拓社から復刊)より引用します。博士の“気”を受け取ってください。

 

 

 未来が過去をつくる

 では、どうすれば「これまでの自分」を丸ごと捨てることができるのか?

 まず、時間に関する考え方を反転します。

 私たちは一般的に「時間は過去から現在、未来へと流れている」と考えています。これは、「絶対神がビッグバンを引き起こして宇宙を創造し、そこから玉突きをするように次々と因果を起して現在に至っている」という古いユダヤ・キリスト教的な考え方にもとづく時間観です。私たちはその影響下にいるわけです。しかし、この時間観は本当に正しいでしょうか。この時間観も、古典的な西洋のモノサシにすぎません。

 一方、アビダルマ仏教哲学では、「時間は未来から現在、過去へと向かって流れている」とされています。現代分析哲学でもそういう見方があります。私はこの時間観に賛同するものです。

 自分が川の真ん中に、上流の方を向いて立っていることを想像してください。

 上流から赤いボールが流れてきます。手を伸ばしてそのボールを取るか否かはあなた次第。仮に、赤いボールを取らなかったとしましょう。

 しばらくすると、次に青いボールが流れてきます。しかし青いボールが流れてきたのは、あなたが赤いボールを取らなかったこととはなんの関係もありません。ただ青いボールが流れてきた。それだけです。つまり、「赤いボールを取らなかった」という過去は、「青いボールが流れてきた」という未来とはなんの関係もなく、過去は未来になんの影響も与えていないのです。

 このように、時間は川の上流という未来から、あなたが立っている現在へ、そしてあなたの後方の過去へと流れているのです。

 「そうは言っても、自分は努力しなかったから三流大学にしか入れなかったし、今も三流企業でこき使われているのだ」と言いたくなるかもしれません。

 

 では、こんなケースを考えてみてください。

 会社の帰り道にサプリメントを買うためにドラッグストアに寄ったとします。

 しかし、たまたまレジの前に行列ができていました。

 あなたは行列に並びしばらく待っていましたが、なかなか前に進まないので面倒になり、サプリメントを棚に戻し、「ついてないなあ」と思いながら、わざわざかなりの遠回りをして別のドラッグストアに行きました。すると、その店では先ほどの店よりも同じサプリメントが2割も安く売っていました。あなたは「ラッキー」と思いながら足取り軽く帰宅しました-。

 この例では、1軒目の店の行列をあなたは「ついてない」と思いました。しかし、2軒目の店で目当ての品が安く売っていたことで、1軒目の「ついていない」が「ラッキー」に変わりました。ということは、「未来によって過去が変わった」ということ。

 過去が未来をつくるのではなく、「未来が過去をつくる」のです。気をつけて見てみると、未来によって過去が変わるという右のような例を、私たちは日常的に体験しています。

 引用終わり

 

Q-275につづく)

 

 

苫米地式コーチング認定コーチ     

苫米地式認定マスターヒーラー     

 CoacH T(タケハラクニオ)    

 

 

 

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