Q-270:薬をやめることができますか? <後編:plan-side(ワーク付き)>
御質問をいただきました。ありがとうございます。
その一部に対して、3回に分けて回答いたします。
(変更を加えています)
Q:心療内科に20年以上通院しています。最近調子が悪く、不安を感じています。私は薬をやめることができますか?
Q-265~267で「視点」と「視点を上げる」ことについてまとめました。今回の私の回答はその知識を前提とした回答です。まずはこちらからお読みください↓
Q-265~:臨場感世界をまったく同じように感じることが可能なのでしょうか?
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_420880.html
*こちらもぜひ↓
Q-116:薬に頼ることに、じつは、抵抗があります
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/20477470.html
前編:induction
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29185121.html
中編:case-side(ワーク付き)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/29213970.html
後編:plan-side(ワーク付き)
前回はケースサイド、「問題を見つける」ことが目的でした。
ケースサイドに対するプランサイドとは、「問題を解決する」こと。もちろん、問題を見つけ解決するのはあなた自身です。今回はそのための心がまえについてまとめます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12658417.html
ところで、前回のワークはいかがだったでしょう?
<ワーク>
4つの苦痛(概念)を、抽象度を軸とする情報空間上にそれぞれマッピングし、立体的にイメージする
厚生労働省HP>…>第2回終末期懇談会
資料2-2より引用
…前回お伝えしたとおり、現代に生きる私たちの情報処理は、大部分が情報空間、つまり概念の世界で行われています。抽象度を軸にした場合、情報空間の底面が物理空間(4次元時空)です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516539.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654230.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4654316.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4831442.html
*抽象度はこちら↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4448691.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4449018.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/4516484.html
「身体的痛み」とは、あたりまえですが、物理空間上の身体の問題。認知科学者 苫米地英人博士が提唱する「超情報場理論(仮説)」で考えると、「身体的痛み」はより高次の情報空間に存在する何らかの“原因”の写像と理解することができます。その「何らかの“原因”」が「心理・精神的痛み」を生みだしています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165789.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165823.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5165888.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306380.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306438.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5306445.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5445932.html
「心理・精神的痛み」に対して、「社会的痛み」はより高次元にひろがっています。縁起として。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353044.html
「身体的痛み」や「心理・精神的痛み」の次元までは“個”のレベルですが、「社会的痛み」になると“個”を超えていきます。例えば、酒におぼれギャンブルにのめり込む生活で苦しむのは個人の体と心ですが、家族や知人にまで借金の肩代わりを頼む状況になると、その苦しみはじわじわと縁起空間にひろがっていきます。
最近、元総理大臣が選挙応援中に殺害されるという衝撃的な事件が起こりました。事件の背景が報道されているとおりなら、母から子(家族)へと拡大した苦しみが、日本国民に、そして世界中の人々へひろがっていったと考えることができます。
そのように“個”を超えてひろがっていく痛みが「社会的痛み」です。
私たちは、“個”を超越した視点で、社会や未来をまるで“自分事”のように感じることができます。それが「共感」。それはマズローのいう「自己超越」の証でもあります。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9963845.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9966391.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/10116950.html
その「共感」「自己超越」の視点を獲得した上で、あえて“個”として機能・役割を選択することが、コーチングでいうゴール設定です。とくに「趣味」というカテゴリは完全に“個”のレベル。そんな「趣味」も、「職業」や「社会貢献」と同じように重要視するのが苫米地式です(バランスホイール)。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5615935.html
大乗仏教的に言い直すと、空(くう)を体得した上で、あえて仮(け)として生きる。仮=機能・役割です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353367.html
空と仮を包摂して生きるから(中観)、人はスピリチュアルペインを克服し、真の幸せ(well-being)を手に入れることができる(=円融)
…私はそのように考えています。
F-052~:人は、己に克つを以って成り、己を愛するを以って敗るる
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_268337.html
では、そのことを踏まえた上で回答します(plan-side)。
Q:心療内科に20年以上通院しています。最近調子が悪く、不安を感じています。私は薬をやめることができますか?
A3:「20年以上通院している」ことも、「調子が悪く、不安を感じている」ことも、すべて結果。スピリチュアルペインが社会的痛みを生みだし、スピリチュアルペインが心理・精神的痛みを生みだし、スピリチャルペインが身体的痛みを生みだしています。
「自己の存在と意味」を確信していない人、あるいは「生きる意味」がわからないまま過ごしている人は、皆スピリチュアルペインを抱えています。スコトーマに隠れ、はっきりとは認識していないだけです。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
「自己の存在と意味」や「生きる意味」は、自ら自由意思で設定するゴールが生みだすもの。ゴールとは 1)心から望み、2)自分中心を捨て、3)現状の外に設定するものです。
Q-221:ゴール設定のポイントについて確認させてください
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/27497249.html
私自身は「2)自分中心を捨て去る」というポイントをつねに意識に上げるようにしています。より抽象度の高いゴールを設定することは、「『自分』を拡大していく」こと。「自分(自我)」とは関係性の結び目です。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/6353425.html
いま感じている「不安」は、未来のあなた(we)からの次元を超えたメッセージでしょう。本当は気づいているはずです。このような心の叫びに。
いま、この時を本気で生きたい!
自分にしかできない機能・役割を果たしたい!
…最後に、苫米地博士の著書「『生』と『死』の取り扱い説明書」(ベストセラーズ、開拓社より再販)から引用します。
Kindle版はこちら↓
Amazon.co.jp:
「生」と「死」の取り扱い説明書 eBook : 苫米地英人: 本
ぜひ「本当の自分」「本当の機能」を見つけ、感じ、存分に生きてください。それが今回のワークです。Feel!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/14120540.html
<ワーク>
「『生』と『死』の取り扱い説明書」を読み、「本当の自分」「本当の機能」を感じる
引用開始
いま、この時を生きよ
天台大師智顗の教えに、「一念三千」というものがあります。
人間の一瞬の心の中に、現在、過去、未来のすべての現象が入っているといった意味です。
死後の世界を想像するのはみなさんの自由です。しかし、それは明日どんなことが起こるのだろうと考えるのと大差はありません。そこで考えたことは、起こるかもしれませんし、起こらないかもしれませんが、いずれにしてもその時点ではあなたの妄想に過ぎません。
明日のことを考えるのが妄想ならば、昨日のことを回顧するのも妄想です。そこにはあなたの記憶とか、心と呼ばれるものの作用だけがあるのです。
昨日や明日のことを妄想するのも自由です。でも、それだけでは生きているとは言えません。日々の生活をより輝かせるための、娯楽とか息抜き、ちょっとしたスパイスとしてなら、妄想もむしろ有効でしょう。しかし、妄想の世界にどっぷり浸かってしまい、妄想と現実との区別もつかないというのであれば、果たして生きているといえるでしょうか。
本書を手に取ったあなたは、死について、何らかの恐れや悩みがあるのでしょう。ですが、それも心の作用であり、妄想だと気づいてほしいと思います。
今、恐れ、悩んでいるあなたは確実に生きています。生きているからこそ、恐れ、悩むのです。恐れや悩みを感じたということは、あなたが生きていることを意識できるチャンスです。
死んでしまえば、抱いている恐れや悩みは消えてなくなります。であるならば、恐れ、悩むこと自体が無意味です。生きている人で死後の世界を見た人はいません。恐れ、悩んでも答えはないのです。
恐れ、悩むなら死んでから悩んだらいいでしょう。でも、そのとき、恐れ、悩む主体はありませんから、恐れや悩みもありません。
恐れ、悩んでいるのは、「いま、生きている証拠」だと気づけば、あとはどんな機能を果たすかを考えるだけです。
どんな機能がいいかという答えを、私が出すことはできません。本書で書いたように、あなたの宇宙はあなたのものであり、私が決めてしまったら、それはあなたがあなたの宇宙を生きていないことになってしまいます。
あなたの宇宙はあなたが主人公であり、あなたがプロデューサーであり、あなたが脚本家なのです。その脚本は自由に書くことができ、またいつでも書き換えることができます。
過去も未来も妄想です。あなたに与えられた時間は、いま、現在というこの一瞬だけです。この一瞬一瞬を意識し、生きていることを実感して、自らの選択で自らの機能を果たすこと。それだけが死への恐怖や悩みを忘れさせ、あなたの人生を輝かせてくれる唯一の方法なのです。
宇宙と自我は同じものでした。ならば、宇宙が消えない限り、死んでも自我は消えません。これがわかれば、自分が消えてしまうという「自己喪失感」は意味がないことがわかります。
もう一つの「自己喪失感」は「自分が無価値になる」というものでしたが、それを恐れるなら、生きているうちに、いますぐにでも価値ある機能を見つけて、その機能を果たしましょう。もしあなたが、宇宙にとって普遍的な機能を果たすことができたなら、あなたが無価値になることはありません。
その機能を見つけ、果たすチャンスは、生きているいましかありません。
引用終わり
…最後にもうひとつ。
「私は薬をやめることができますか?」の中に、不安・恐怖(Fear)の他に、義務感(Obligation)や罪悪感(Guilty)が潜んでいませんか?
PMⅠ-06-03:抗不安薬を常用する医師の叫びで気づいた「FOG」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/13523715.html
それらは(FOG)、あなたのゴールをスコトーマに隠し、want toをhave toに変えてしまいます。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5882609.html
つねにゴール(want to)を感じ続けてください。
ゴールに向かっていることを意識に上げ続けてください。
ゴール達成のために欠かせないと思えた時、「薬」は今まで以上に重要な“縁”に変わります。とても大切な「T」です。
F-095:私はイヤなことは心の中で握りつぶす vol.2(ワーク付き)
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/18456250.html
...以上、私の回答です。
御質問ありがとうございました。
苫米地式コーチング認定コーチ
苫米地式認定マスターヒーラー
CoacH T(タケハラクニオ)
-追記-
“健康(well-being)”に関連する苫米地博士の著書を紹介しています。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859675.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859828.html
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/7859896.html
今回は「脳に免疫力をつければ病気にならない!」(徳間書店)。
健康や病気を考える時に大事なのは「マインド(脳と心)」です。じつは、体はすべてマインドに支配されています。その驚くべきメカニズムを学ぶことで、“免疫力”を最大限に活かす方法を身につけることができます。
F-122:免疫力をあげる!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/21245972.html
-告知1-
2022年度のオンラインセミナー(全12回)を企画しました。
メインテーマは「夢が勝手にかなうマインドセット(“Matrix”)の構築 ~Reload&Revolution~」。詳細はこちらでどうぞ↓
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/28274321.html
第5回目(R4.8/21開催)のテーマは「スコトーマ」。詳細は今後投稿するセミナー案内で御確認ください。
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/5721610.html
-告知2-
クラブ活動をはじめました。その名は「コーチング・デ・コンパッションクラブ」。
一緒に楽しみましょう!
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_418055.html
-関連記事-
F-032:ある医師の勇気に触れて学んだこと ~〇〇〇→思考→言葉→行動→習慣→性格→運命→〇〇→~
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/9366814.html
F-055:おもしろき こともなき世を おもしろく
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/12931592.html
F-065~:水木しげるさんの「幸福の七カ条」
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/cat_303640.html
F-157:指一本でも役にたちたい
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/23874668.html
F-195:新たな概念「PPPD」の考察
https://coaching4m2-edge.blog.jp/archives/26301730.html
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